IM NOT MAN.I AM A DEAD MAN   作:HIKUUU!!!

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こんな時間に投げてもバレへんやろ・・。


最低の戦場

引っ繰り返った廃車の陰から銃器を握った腕だけを突き出しこっちに向かって弾丸をバラまく敵兵達の必死な抵抗を強固な装甲で容易く弾き返しながら、何者も俺を止められぬと言わんばかりの傍若無人な歩みで彼らの隠れる遮蔽物へと進む。

 

「誰かあいつを止めろぉ!」

 

「今やってるだろ!糞!止まらねぇ!なんだありゃあ!」

 

「俺達を潰す為だけにあんな化け物引き連れて来たのかよ!あいつら!」

 

更に激しく銃火に合わせて、ボディアーマーや義肢に当たって何処かへと跳弾する弾丸と装甲が作り出す火花が太陽が昇り切った市街地の中で一段と目立つ。カラダに当たる弾丸に恐怖を微塵も感じず、遂に廃車まで辿り着いた俺は横からのしのしと回り込み、右手に持ったSCAR-Hを片手で隠れていた奴等に向け、無造作にぶっ放す。

 

「がっ!」

 

「げっ!」

 

悲鳴を上げながら崩れ落ちる奴等を尻目に、左手で新たなマガジンを掴み取りリロード。近くの死体に近寄り、手持ちの武器を眺める。

 

「・・酷使された形跡のある銃・・。刻印も消されてない。ブラックマーケット産ではないのか」

 

見るからにボロボロな銃を丁寧にメンテナンスして使っている様子を確認し、各メーカーが刻印しているマークも確認し、疑念が沸き上がるがその考えを捨て俺が現れる前に激しく銃火を晒していた大型のスーパーマーケットに目をやりそちらへと歩を進める。

近寄った途端、玄関口から一斉に様々な弾丸に撃たれるが、相変わらずこの装甲を貫通するような弾丸はなく、総じて無視し玄関口で恐怖に顔を引き攣らせた今まで殺してきた奴等とは違い、まだまともな装備をしている兵士たちのアーマーにG&Kのロゴを確認し口を開く。

 

「救援に来たGoodSmileカンパニーのデッドマンだ。指揮官はいるか?」

 

「きゅ、救援・・?そういえば言ってたな・・・助かったぜ。指揮官、いや、隊長なら屋上の看板裏にいる筈だ」

 

「ふん、分かった。容姿についてはそちらに伝えていた筈だが、何故撃った?」

 

「んな事言っても何処からどう見ても鉄血製の戦術人形にしか見えねぇよ!確信がなかったんだ!許せよ!」

 

「下らねぇ・・・平常心すら保てねぇか。弱卒だな・・仮にも味方を撃つなんてな。邪魔だ。退け」

 

先頭に立っていた男との短い問答の内に、あんな装備ですら勝っている連中に良い様にやられ、恐慌状態や負傷状態に陥っている治安維持部隊と思わしきこいつ等にこの仕事におけるモチベーションを更に削られ、玄関口に店内の棚などを移動して作ったであろうバリケードの横で縮こまる兵士を突き飛ばし、屋上へと続く道を探すべく店内に進入する。

尻もちを付いた兵士が睨みつけるがそいつを無言で見据え、態度にイラついた俺は玄関のガラスを拳で叩き割る。

 

「良いか?俺は貴様等の尻拭いに来たんじゃなく、助力として来た。少しは理解しろ。雑魚共」

 

心底イラつき吐き捨て、奴等の反応も見ずに奥に見える鉄梯子に捕まり屋上へとさっさと上る。釘を刺しておいたが、理解はしないだろう。奴等は先に伝えていた俺の容姿も把握していたのに躊躇なく撃ってきた。体の良い捨て駒にしか思っていないのをしっかりと理解した。

スケイルの奴は指揮権を渡しているなんてほざいたが、これは無理だな。協力はすれどこいつらと心中するつもりも轡を並べる気にも俺にはどうしてもなれなかった。

梯子を上り切った先に偉そうに口髭を生やした白髪交じりの金髪の中年がふんぞり返って数人の男達と簡易の机に並べられた戦場に用意するには不釣り合いの豪勢な料理を平らげていた。

 

「お前がここの指揮官か」

 

偉そうに食事を乱雑に頬張る、顔の肉が張り油でテカッている小汚ぇ中年に声を掛ける。

 

「ん?なんだ貴様は?」

 

「GoodSmileカンパニー所属、デッドマンだ。で?お前は俺にどんな仕事がして欲しいんだ?無駄な口は開くなよ。俺は今イラついている」

 

俺の言葉にフォークを机に置いた中年が顔を赤らめながら予想した通りにがなり立てながら拳で机を叩きこちらを威嚇してくる。

 

「何と言う口の利き方だ!儂がここの治安維持防衛を任されているフラスゴ・ヴェルニーと知っての狼藉か?!」

 

机を叩いた衝撃で小さく宙を舞った料理やスープに目が行き、机の上に少し散らばる姿に

もったいないと思うもイラついていた俺はさらにこの馬鹿を煽る。

 

「んな肩書知るかよ。テメェが料理を堪能してる間に俺は敵兵の一団潰してきたんだぜ?ヘリボーンを行えば、合流地点の変更?糞ったれだなこれが普通の兵士なら死んでたぜ」

 

カリーナやジムと通信を開いていない現状も手伝ってか、怒りにブーストが掛った俺は更に追及する。

 

「それに対するテメェらの礼は下の奴等の一斉射撃の歓迎だ。全くありがたいね」

 

盛大に皮肉を放ち、手元のSCAR-Hを肩に担ぎ上げ冷笑を零す。奴には髑髏面しか見えていないだろうが雰囲気は伝わったのだろう。拳をぶるぶると震わせ、青筋を額に浮かばせ怒鳴ってきた。

 

「貴様ぁ!貴様には儂の指揮に従うという契約を知らんのか!」

 

「ああ、お望み通りに戦ってやろう。が、下の奴らとお前の指示はダメだ。お前はウチのオペレーター共に殺して欲しい奴等のリストアップを行え。作戦は俺が考え、独りで実行する」

 

この言葉に意地悪く笑ったフラスゴは顔をガマガエルの様に醜悪に歪ませながら吐き捨てる。

 

「ならば今から貴様は独りで、指示した連中を殺してきて貰おう。出来るからこそ言ったのであろう?」

 

「無論だ」

 

簡単な算数の問題に対する答えの様に至極当然に応え、踵を返して呟く。

 

「お前等みたいな肩書だけの気取った雑魚にはできない本物の戦争って奴を見せてやるよ」

 

 

バトルマスクの口部分のみ部分展開を行い、無意識に取り出していた煙草に火を付け紫煙を吐き出しながら胸糞悪い肩書だけの雑魚共の巣窟から俺は堂々と玄関口から奴等が睨みつけてくるのも無視して抜け出した。

 

 

 

 




次回から激化予定。
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