IM NOT MAN.I AM A DEAD MAN   作:HIKUUU!!!

29 / 50
ネクストヒント・メンタルボム実装済み。デッドマンの一番嫌いなものの被害者。


幕間・保護者死人

煙草をぼへーっと吸って風景の一部と化していた俺をわざわざ探しに来たペルシカリアと404小隊の面々に呼ばれ、立ったまま寝始めたG11を面倒に思いながら俺は背負い、施設内を練り歩く。

 

「こいつ何時もこんなもんなのか」

 

「そうよ。けどここまで誰かに気を許して見境なく寝るのは珍しいかもね」

 

「絶対俺舐められてるだけだろコレ」

 

「zzz・・・」

 

すやすやと邪気も無く安堵した様子で安らかに眠るG11の頬を、首を後ろに向け見ながら

突くが起きる様子も微塵もなく、その様子に微妙な気持ちになり隣で歩く416に尋ねるが彼女も腕組みしたまま呆れた様子で返し、溜息を付く。腕組みした事により彼女の豊満な胸が強調され俺は一瞬目に留まるが、後ろからの45の冷ややかな視線に気づき目を逸らし再び前を向く。

 

「今、何を見てたの?」

 

「何も見ちゃいねぇよ・・」

 

「っていうか誰もデッドマンの格好にツッコまないんだね・・」

 

9のボソリとした小声に俺は答える。

 

「継ぎ接ぎサイボーグの半裸コートなんか誰も徳しねーし、放っておけよ。それに人目なんざ俺は気にしねぇし俺が楽だから良いんだよ」

 

「じゅる・・・」

 

「訂正だ。何か知んねぇけどコイツだけ反応しやがる。俺を野獣の様な眼光で見るんじゃねぇ・・・!」

 

右隣にいたペルシカリアが再び怪しい雰囲気を醸し出し、歩く度にチラチラ見える俺の胸筋や腹筋に反応して忙しなくよだれを口の端から垂らし乱暴に拭い、餌を前にした空腹の獣の様に食い入るように見てくる。

その姿に危機感を覚えた俺は警告しながら左にいた416側へと詰め、猫耳をピーンと峙たせ始めたペルシカリアから距離を取る。何だってこんな傷だらけの半死人の様な男に欲情するんだコイツ。普通じゃねぇ・・!

 

「でだ。俺は何処に向かってるんだ?ここでの用事は終わったはずだが?」

 

じりじりと詰め寄ってきたペルシカリアが頬を染め瞬きもせずに俺の胸筋を眺めている姿に戦慄しながら話題を逸らそうと口を開く。416もペルシカリアの姿に流石に平静さを

保っていられない様で眉を顰め、注意している。

 

「ペルシカリア、止めなさいよ」

 

「私達はデッドマンに贈与される人形達の待機してるラボに移動してる最中よ」

 

「今、最終チェックを受けてる最中だからその迎えだよ」

 

45と9が交互に俺の質問に答え、9はニコニコしながら俺の背中に背負われ、子泣き爺・・・(この場合は妖怪眠り娘か・・?分からん)よろしく張り付いているG11の頬を突き始める。むずがり始めたG11が9の指から逃れようと寝ながら俺の背中へと顔を押し付け寝息を立て続けている。この眠りに対するこいつの異常な執着は何なんだマジで・・・。

45は45で何を考えているのか分からない表情で後ろから引いた位置で俺達の姿を見てポツリと零す。

 

「なんか保父さんみたい」

 

「はぁ!?」

 

思わず言ったであろう一言に俺は過剰に反応し声を荒げる。こんなガラの悪くて粗野、ぶっきらぼう、威圧感のある大男、サイボーグ。子どもの嫌がる要素満載の俺の何処が保父だって?冗談も休み休み言え。

 

「だってなんだかんだ言いながらG11背負って歩いてるし・・」

 

「効率の問題だろ。起きねぇなら誰かが背負わなきゃいけない。それが他人よりはるかに膂力のある俺が適任だと判断しただけだ。何をそんな馬鹿な事を言えたな」

 

右手で思わず額の傷跡をなぞりながら目を瞑り嘆息する。間違えても俺の容姿でそれはないし、子供は好きではあるが手のかかる悪ガキだけはごめんだ。

序にこいつらは厄介な部類の悪ガキだと俺は定義している。ペルシカリア?変人、危険人物だろ?俺の貞操的な意味でも。

 

「まぁふざけてる間に着いたわけですが・・」

 

「誰もスタッフ居ないね・・」

 

「俺はふざけてるつもりは一切ない。さっさと用件済ませて帰るぞ」

 

「え?私達も一緒に帰って良いの?」

 

「当たり前だろうが、お前らの指揮権預かったからには俺の部下だ。部下置いて帰るなんて真似死んでもしねぇぞ俺は。俺の唯一の美点だと思っているのはな、戦地に部下を置き去りにしねぇ事だ」

 

かつての戦場で部下が取り残されて脱出しなければならない状況で置き去りにしたことは一度もない。部下や仲間置いてくなら俺が残るわ馬鹿共がぁ・・!

かつての上司とHQの数々の理不尽な撤退要請に却下連発をした昔を思い出し俺は怒りを再燃させる。囲まれて孤立した味方を救助した回数なんざそれこそ星の数ほどあるわ。包囲した雑魚共の殲滅なんざ得意中の得意だしな。

 

 

「一緒に帰るぞ。俺らの家に。お前等にとってはしばらくの宿かもしれねぇが、俺にとってはあの基地が文字通り俺の家だ。俺達の帰る場所だからな」

 

俺の何気なく言った言葉にペルシカリア以外の全員が俺の方向へと顔を向けにへっとだらしない笑みを浮かべた。んだよ。気持ち悪いな。

 

「一緒に帰るぞ、か。これはもう家族ですねぇ」

 

「おとーさん・・」

 

「パパ―。おこづかいちょうだい♡」

 

「完璧な私が妻になれるのは当たり前ですもの。で、挙式は何時かしら?あ・な・た♡」

 

「貴様ら真面目に出来んのならここに置いて行くぞ・・?」

 

俺の何気ない一言にボケて、9がにやにやと笑い、いつの間にか起きたG11が俺の背中でコートをキュッとつかみ再び微睡み、45がいやらしく笑いながらにじり寄り、416は澄まし顔で爆弾を落としやがった。その悪ふざけが過ぎた態度に思わずドスの効いた声で脅しを掛け寝ようとするG11を背から下ろし、頭を小突いて起こす。

 

「起きろ寝坊助」

 

「やー・・」

 

「やーじゃない。やーじゃ、ここまで来たんだから自分で歩け。全く・・・」

 

寝ぼけ眼でふらふら立つG11を見ながら自動ドア前で訝しげに首を傾げ、顎に手をやるペルシカリアの姿に違和感を覚え俺は自動ドアへと近寄る。

 

「トラブルか?」

 

「いや、いつもドア前に立っている筈のガードマンがいない・・。何かあったのかと思ってね」

 

その言葉に何となく嫌な予感がした俺は右手を太腿へ近づけ、オート9を引きずり出しコッキングを行い薬室内に弾丸を送り込み、何時でも撃てる様にセーフティーを切り替えトリガーガードの前に指を置き構える。

 

「全員俺の後ろへ。杞憂であれば良いが・・・全員ペルシカリアを守れ。俺が戦闘不能になったら彼女の安全を優先し離脱しろ」

 

今回は16Lab内とあって内蔵している武装しかなく、おまけにアーマーとバトルマスクは未だ修理中との事でない。その上、404小隊はラボ内のため非武装で来ている。ペルシカリアは言わずもがなココの責任者でもあり、非武装で代えの利かない人間であるため小隊メンバーに命じて彼女の周りを固める様に指示を出す。

 

オート9を両手で構え直しゆっくりと前かがみのまま自動ドアの前に立ち、自動ドアが俺を検知して空いた瞬間に俺は室内へと侵入し周囲のクリアリングを行う。

 

侵入した室内はガランとしており人の気配が全くなく、一瞬オート9を下ろしかけるが奥へと続くドアを発見しそちらの方へとオート9を向ける。

 

「あの奥は?」

 

「人形メンテナンス部門の機材が揃えられた大型スペースだよ」

 

ペルシカリアの言葉に俺はジリジリと鉄製のドアに近寄り、取っ手に手を掛け腰を屈めた状態でドアへと耳を押し当てる。

 

 

 

 

 

「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!やだ!!!よらないで・・・・いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

突如ドアの奥から聞こえた絹を裂く様な悲鳴に迷わず俺はオート9を片手にドアを蹴り開け、室内へと突入して行く。俺のいる前で、誰かに危害を加えるという事がどういう事になるか不届き者に教え込ませてやるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




君達の好きな展開だよ。喜べよ(棒)
尚、メンタルボムの意味に気づいた奴は感の良いガキは嫌いだよ・・・w
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。