IM NOT MAN.I AM A DEAD MAN   作:HIKUUU!!!

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関係ないけどLOLで実力は上がったはずなのにランクは上がらない。これ呪われてるんじゃねぇのか?


その目で世界を見ろ

徐々にローターの回転数が落ちる音を背後に、物々しい建物が立ち並びアスファルトが敷き詰められた滑走路を周囲を観察しながら歩けば、着陸したヘリから降りてきた俺を物珍しそうに、否、珍しいのだろう、様々な好奇の視線や懐疑的な視線に晒される。

着陸誘導したであろう赤いつなぎを着た男のスタッフや、タクティカルベストを着こんだ女等、様々な人物達の視線を鬱陶しく感じながら、先行していた416へと追いつく。

 

「あなたは機密扱いよ。それでも、まぁ一般の社員や非戦闘スタッフに事実は通達出来ないわ。あなたは何食わぬ顔で私に付いて来て」

 

「あいつらは?」

 

「あの子たちは心配いらないわ。後で合流する」

 

 

そういうと踵を返して肩で風を切る様に歩いていく彼女にゆっくりと付いて行く。歩くたびに揺れる丈が短か過ぎるチェックのスカートについ目を奪われてしまう。男の本能故、致し方がないが、腕の中で眠るこいつも416も不用心過ぎる。黒の二―ソックスに包まれたムッチリと肉感的でいて健康的な416の太腿を見てしまい、溜息を吐き、首を横に振って雑念を振り払いながら彼女の後ろに付いていくことに専念する。

それにしても、左右に揺れるスカートの中の、魅惑的な臀部について考えるのは自分でも腹が立つくらいだと男の本能の業の深さに自嘲し、腕の中に眠るG11を見やる。

 

「ぅ・・・ん・・・」

 

「はぁ・・・前途多難だな」

 

 

夕日が照らす建物から照り返される残光がまぶしくて眠りから覚めかけたのかむずがしがった彼女の様子に溜息を付き、滑走路を経て416が先行して中に入っていた基地内部へと進入する。

基地の内部はもう点灯し始めたのか温かな光に満ちた照明が、無機質な渡り廊下を照らし出してた。

 

「滑走路から直接通じる廊下がある航空基地なんて、防御面が心配じゃないのか?」

 

「心配いらないわ。まずここは攻められないから」

 

彼女の返しに疑問を覚えつつ、付いてきた姿を確認するや否やまたも歩き出した彼女の横に並び長い渡り廊下を歩いて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「着いたわ。さて・・・」

 

「?」

 

「いい加減起きなさい!いつまで寝てるつもり!?」

 

「わわわ・・!」

 

耳元で416の怒声を聞いたG11もこれには堪らなかったらしく目を開け、俺の腕の中から慌てて跳ね起き、床に危なげなく着地するとさらに怒られるのは勘弁とばかりに俺の背後に隠れた。どうやら俺は体の良い盾と枕扱いらしい。

 

「ここから先は私達は入れない。あなただけで行って」

 

「ふぅん?面倒な事だな・・」

 

「私も傷の治療に行かなければならないし・・私達の任務は貴方を待っている人の所まで連れて行く事。それと・・」

 

「何だ?」

 

「いえ、後は当人達で話し合って頂戴。行くわよG11」

 

「うん」

 

 

負傷したことを微塵も感じさせぬしっかりとした足取りで、あの長い渡り廊下を戻って行くらしく、彼女達は振り返る事無く、渡り廊下の先へと姿を消していった。

そんな彼女達の姿を見送った後、振り返るとそこには艶出し加工を施された見るからにお偉いさんがこの先にいますと自己主張が激しい木製のドアに、何ら臆する事もなくドアノブに手を伸ばし捻る。

 

「邪魔するぞ」

 

「邪魔するなら帰れ。死人野郎」

 

「ハッ・・・質の悪い冗談だろう。100年後なんだろう?くたばっておけよ。『スケイル』」

 

「他の奴等もいるぜ?ま、最もかなり複雑な状況だ。落ち着いて話そう。座ってくれ」

 

 

ドアを開けた先には見慣れたツルリと綺麗に反り上げられた禿頭の鋭い目をした白人男性、スケイルが上級将官もかくやと言わんばかりの白い軍服にジャラジャラと勲章を飾り付けられ、片手で見るから高級そうなソファに座るように促され、遠慮なく座り込む。ギシリと俺の義肢が相当に重いのかソファは悲鳴を上げるが肩の力を抜いて、リラックスして座り込む。

 

「俺が死んだ後どうなった?彼女達からは俺を目覚めさせた理由は掻い摘んで聞いた。が、詳細を一から頼む」

 

「そうだな。かなり長くなる。お前さんが死んだってのは書類上での話だ。正確には生きてると確信はしてたよ。救出に行こうとはしたよ。が、状況と時世がそれを許してくれなかった」

 

「だろうな。俺の死んだ直後か?コーラップス事変とやらが起きたのは」

 

「ああ、あれは酷いモンだった。と言いたいが、実は俺達は何にも絡んじゃいねぇ」

 

「どういう事だ?俺達Good Smileはいかなる事情があろうと国境を越えての作戦展開ができたはずだ。その為のPMC扱いの特殊偽装部隊だろう?」

 

「100年越しの再会だ。知らない事の方が多いだろう。今から話す内容はかなりぶっ飛んだ内容だ」

 

「もったいぶってないで早く話せ」

 

「ああ。そうだな・・。俺達はまず事実からだけ言うとこの世界では異世界人だ」

 

「あぁ?」

 

「俺達のいた世界はいうなれば『この世界』の平行世界らしくてな・・。こっちが戦術人形なんてもんが発達したが俺達のいた世界は、歩兵の徹底的な肉体改造を主流とした有視界戦闘での歩兵戦が主な戦闘方法だった。ここまでは理解できるな?」

 

「ああ、俺達歩兵が昔ながらの有視界戦闘に戻った理由は良く理解している。核による同時多発EMPパルスによる最新鋭の電子機器が文字通りガラクタになっちまったからな」

 

徐に懐から葉巻を出したスケイルは葉巻を咥え、懐から一緒に取り出したマッチ箱からマッチを取り出すと着火。紫煙を吐き出しながら再び口を開く。

 

「お前が幽閉された直後だ。また世界で核での飽和攻撃が始まった」

 

「何故だ!?それを止める為に俺達は文字通り命を捨ててあの作戦に従事した筈だ!マイクロチップはお前が、持っていただろう!?二度とあの悲劇を繰り返さない為に!俺は、俺達は――――――」

 

「――――――偽装情報だった。巧妙に誘導された罠だった」

 

「・・・・糞が・・・糞が!糞が!糞ったれがあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

 

限りない憤怒が、湧き上がる激情が口から咆哮となって漏れ出した。行き場のない怒りから右腕で自分の義肢を力強く叩く。ガキン!!と硬質な音を立て、義肢と義肢とが激しく衝突するがどちらも傷はつかず、虚しさと虚脱感に力なくソファの背もたれに寄りかかる。

 

「すまない。お前がKIA判定を食らった後、情報を頼りに現地に向かえば、出迎えたのはもぬけの殻の、核発射基地だった。奴等、既に別の発射基地へと核も人員も移した後だった。待ち構えてたのは大量のジャガーノート、スナイパー。テクニカルやMARPまで配備してやがった」

 

「・・・・結果は敗走だろう。大方、陽動部隊が全滅、俺達はいつも通り死神と揶揄されたわけか」

 

「お前の想像通りだ。その後死に物狂いで再び情報を捜索したが・・間に合わなかった」

 

「・・・・『奴』はどうなった・・・!」

 

怨嗟の声が口から溢れ出す、炎の様な激情をぶつける相手が、抹殺するべき対象がどうなったか兎にも角にも聞きたかった。

 

「生きてる。俺達と同じで、な・・・」

 

「それが聞けて安心した・・・。今度こそ・・・今度こそは―――――」

 

 

 

 

 

 

「―――――奴は必ず俺がこの手で始末する。誰の為でもない。俺自身の命にかけて殺すべき相手だ・・!何としても抹殺する!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バトルマスクを乱暴に脱ぎ捨て、義肢のホルスターに開くよう念じ、中から現れたクシャクシャに潰れた赤いパッケージが目立つ煙草と古ぼけたオイルライターを引っ張り出し、煙草を咥え火を付ける。

 

「落ち着いたところで、続きを話そう」

 

「頼む」

 

「簡単に説明しよう。核飽和攻撃により地表は国も何もかも関係なく焼け野原・・・とはならず酷くあり得ない話だが、核同士が空中で突如起爆。その膨大なエネルギーで次元の壁が崩壊、そして核の焔から逃れられた僅かな人々が・・・次元の歪とでも言うべきブラックホールに吸い込まれ、今に至るってわけだ」

 

「安物のSF映画じゃねぇんだぞ・・馬鹿じゃねぇのか・・」

 

「事実は小説よりも奇なりという奴だな。俺達も、巻き込まれたサバイバーだったわけだが。どうやら一部の土地や施設もこっちに転移したらしくてな。又、次元の歪みから発生したブラックホールも一気に吸い込まれた人達を吐き出す訳でもないらしくてな。かなりの年数を置いてまちまちに現れるわけだ」

 

「それで、俺が100年後に出てきたわけか?」

 

「いや・・それが、だな・・」

 

 

何やら言いづらいのか咳払いをしたスケイルに怪訝さを覚え、片眉を吊り上げながら訪ねる。

 

「どうした?言え」

 

「うむ・・・お前のいた場所がだな。所謂こっちの世界での事変が起きている最中の激戦区でな。そこに到達するまでにかなりの時間を要した」

 

「で?」

 

 

「ぶっちゃけ、コールドスリープもされているのはUAVで確認出来ていたから、周りの地域を制圧しながら後回しにしていた」

 

「死ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――その晩、電球代わりに窓から逆さに吊られている禿頭の立派な白人男性がスタッフが気づいて救出に来るまでの2時間弱、口汚くとある人物に向けた罵詈雑言を喚き散らしていた。

 




すこーしずつ調子戻ってきたかな?
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