BloodBornの主人公はプレイヤーの数だけいる。
ロールプレイの数だけ違う狩人が存在している。
協力プレイ時は並行世界の狩人を呼んでいる。

でも、どの並行世界でも青ざめた血を求めて、狩りを全うしている。

そこから、クトゥルフ神話要素を足して考えてみた設定のお話。

駄文ですがよろしくお願いします。


1 / 1
顔どころか、性別すら分からないほど損傷した死体が持っていたもの。


「血塗れの名も無き誰か、或いは狩人の手記」

血と、悪夢と、何よりも狂気で満たされた獣狩りの夜に、一人の狩人が其処に居た。

それは、遠い外からヤーナムに訪れた、異邦の服を纏ったもの。

それは獣を狩り、人を狩り、眷属を狩り、上位者を狩り、悪夢を、夢を狩った。

そんな狩人が、なぜヤーナムへやってきたのか、その目的は分からない。

 

 

病を癒すため、血の医療を求めて?

 

青ざめた血という何かを求めたから?

 

狩りの血に酔うために?

 

夢の秘密に惹かれてしまったから?

 

或いは、目的や理由なんて無いのかもしれない。

 

 

 

他の狩人と共闘することもあれば、気紛れに敵対し、狩る事もある。

狩人狩りの意志を継ぎ、血に酔うものを狩り。最期の血族となり、穢れを集め。

清き処刑隊として、穢れた血族を殲滅して。連盟の一人として、蔓延る虫を潰す。

獣に抱かれ、人ならざる爪を振るい。何かの苗床となり、神秘の秘儀を扱う。

細身の少女であれば、屈強な大男であったり、

老いさらばえた老人、上品な紳士や淑女なこともある。

 

そんな正体不明の狩人。

 

けれど一つだけ、月の香りがする事だけは変わらない。

 

 

 

その狩人のやっていること、やろうとしていることは分かる。

 

狩りを全うする事。

そのために青ざめた血を求めている。

 

 

 

なぜ、私がこんな思考をしているのかは、自分でも分かっていない。

ただ、私はその狩人の事が分からなくなってしまった。

男だという記憶もあれば、女だという記憶もある。

人並外れた膂力を持って獣を狩っていたという記憶もあるが、

技術をもって足りない力を補っていたという記憶もある。

 

 

好奇心は猫を殺すというが、疑問を解決するためにも、

私はそんな狩人が何者なのか、調べてみようと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今夜も黄金、いや、まるで血のように赤く、紅く、朱い真紅の月が私を見下ろしている。

 

 

そう、私は知ってしまった。

瞳を得てはいないけれど、狂ってしまったから。

獣狩りの夜の、隠された秘密を、青ざめた血の夜を。

 

 

「怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように、

 気をつけなくてはならない。

 深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだから。」

 

 

あの狩人は「深淵」、そんな生易しいものではない「混沌」であった。

 

 

それは在るけれど、無い。月に吠える怪物、上位者と呼ばれるもの、いや「神」というべきもの。

そんな、理解外の存在が、黒く、飲み込まれそうな底なしの孔が空いた貌で、

 

 

にたにたと嗤いながら、こちらを覗いていたのだ。

 

 

 

 

 

これは、どこにでもいる狂人の妄想かもしれない。

それでも、誰かに知っていてほしい。

 

確かに私という存在がいた証を残しておきたい。

 

この世界は狂気に満ち溢れている。

 

獣狩りの夜の青ざめた血の空だけではない。

空に輝く太陽は昏く黒い、海には底知れぬ何かが存在している。

 

 

 

それでもどうか、 私のように狂気に負けないでほしい。




手記はここで途切れている。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。