東方地底生活記   作:Cr.M=かにかま

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テスト中だけどやる気が出ないので更新!


一四/掃除をすると心が綺麗になるって言うけど根が腐ってたらそれはもはや修復できないものなんだ!!

今日は月に一回の地霊殿大掃除の日である

 

太陽の光が遮られている代わりに灼熱の業火の当てられている地底に建つ巨大な地霊殿という屋敷に住む俺こと銕蒼蔦は(自分で言うのもなんだが)慣れた手付きでステンドグラスを乾拭きしてから水拭き、その次にまた再び乾拭きという作業を繰り返していた

そもそもこの大掃除は本来外の世界では新年に一度行うか行わないか程度の行事なのだが潔癖症までとはいかないが綺麗好きな家主、古明寺さとり様が提案し長年続いているらしい

なんでも地霊殿が一度関わった異変で地霊殿の中が博麗の巫女さんと白黒魔法使いに無茶苦茶にされたことから始まったとも言われている

俺は雑巾をバケツでジャブジャブと濯ぎ、ギューと力を込め雑巾を思いっきり捻じり絞る

地霊殿のロビーにある八咫烏を象った巨大なステンドグラスはちょっとやそっとじゃ綺麗にはならない、というよりサイズが巨大であるが故に全部やるのに時間が掛かるだけなんだがそこは気にしてはいけない

 

「......綺麗なんだけど、もっとこう小さくても良かった気がするんだよな」

 

俺は溜息と一緒に思わず愚痴も一緒にこぼしてしまう

どうやら俺はここの雑巾掛けだけで一日が終わってしまいそうだ、皆の所まで手伝いに行けそうにないな

俺はバケツの水がかなり汚れていることに気がつき、水を入れ替えるために何故か水道が通っている中庭に移動する

中庭にはたくさんの猫、犬、鳥、イノシシ、リス、トカゲ、蛇、蠍、ポニー、亀、牛、ゴリラ、オオカミ、イグアナ、ツキノワグマ、チーター、豹、ホワイトライオン、インベーター、鳳凰、麒麟、エトセトラエトセトラ...

と言った具合にさとり様のペットが数多くウロウロと歩き回っている

本当、あの動物マニア仙人様顔負けの面子とも言えるだろう

地霊殿だけでも動物園を開けそうなほどの数の動物たちのいる中庭から少し離れたところに水道が通っている蛇口がある

河童に頼んだのか、スキマ経由でクラ○アンに依頼したかは不明だが外の世界と同様に扱うことができるので俺にとってはありがたかった

 

よく見ると先客がいた

 

「お燐」

 

「あ、どうしたの?もしかしてここ使うの?」

 

そう、猫又もどきのお燐だ

彼女は正式分類すると火車という種族であって見た目こそ猫又だが猫又ではないらしい、耳も人間のモノと猫のモノ両方あるし全く種族詐欺も甚だしいトコだ!

 

「.....何か失礼なこと考えなかった?」

 

「はて、何のことやら」

 

俺はおどけるようにして誤魔化した

どうやらここの住人はさとり様の影響を受けて読心術が人一倍優れているようだ

 

「お前はここの担当なのか?」

 

「そうだよ、中庭もさっきまで掃除してたんだけどさとり様がやって来てあたいのコレクションの隠し場所がバレちゃってさぁ〜、ちょっとテンション上がんないのよ」

 

お燐はあはは、と笑いながら軽く涙を流したそうな表情を浮かべる

いつもはピンッと立っている猫耳も今はしゅんと垂れ下がっている、空元気のようだ

 

「コレクション?中庭にそんなモンあったのか?」

 

「うん、あの辺に集めた死体を九つくらい埋めてて」

 

「この庭の肉食動物中心にやたらと血気盛んな理由がわかった気がする!どうして中庭に埋めたりしたんだ!?」

 

「だって部屋に持って行ったら臭いし不潔だし!」

 

「じゃあ集めなきゃいいじゃん!」

 

どうやら例の死体はさとり様が発見して直ぐに処分したらしいが一体誰のモノなのだろうか

名前も顔も知らないが一先ず手を合わせておこう

 

「それであんたは何しに来たの?」

 

「あ、あぁ、水を入れ替えに来たんだよ」

 

「ていうか仕事遅くない?どうせまだあそこの雑巾掛けしてんでしょ?」

 

「ほっとけ」

 

お燐はやたらニヤニヤも意地の悪い笑みを浮かべながら肩に手を回してくるが俺はバケツの水を一旦全て出し、蛇口を捻り新しい水をバケツの半分くらいまで入れる

 

「あれ、満タンまで入れないの?」

 

「満タンまで入れたら重いしこぼしちゃうかもしれねェだろ、この位が丁度いいんだよ」

 

お燐はコクンと小首を傾げバケツの中に映る自分自身と俺の顔を覗きながら質問を投げかけてくるも俺はごく自然に正論を返す

俺は妖怪じゃないからそこまで力があるわけでもないし空を飛べるわけでもないから徒歩で移動するしかない

そこんところの違いをお燐には是非ともわかっていただきたいのだがどうもそこは種族の壁というモノが理解をどうしても阻んでしまうのだ

 

「ねぇあんたさぁ、思ってたよりも軟弱で女々しい奴なんだね」

 

「どういう意味だよそれは、俺はただ単に合理的かつ安全に作業を進めるための自分の中の最良の方法を選んで進めてんだよ」

 

「そこよ!男ってさぁ、もっとこう、なんて言うかわぁー!って感じで無理難題にも果敢に挑むイメージしかあたいにはないからさ」

 

「それは確実に偏見だろ!」

 

「あくまでもイメージよ、男って主人公みたいに後先考えずに突っ走る馬鹿が多いイメージしかないからさ」

 

「おま、この野郎馬鹿ってハッキリ言いやがった!!」

 

「あたいは野郎じゃないんだけどね」

 

「うるさい猫又もどき!」

 

「酷ッ!?」

 

お燐は猫又もどきという単語にショックを受けているが俺は気にする様子もなく軽く流し、ため息をつく

 

「大体な、こんなグダグダで長ったらしいトークを見ても画面の向こうの皆様は満足しねェのだよ!こんなんだから近日アクセスも総合UAもお気に入りも感想も増えずに挙句の果てランキングに載ることもなく終わってんだよ!」

 

「何の話!?」

 

俺の突然の怒りにお燐はとりあえず突っ込んだ

彼女はどうやら突っ込まなければいけない何かを感じたようだ

 

「まぁ、俺は主人公でもなければご都合主義なんてモノに縛られてるチート野郎じゃないからな。あくまでもサイボーグってだけの凡人だしな」

 

「それは凡人って言わないと思う」

 

「うるせェなお燐、お前はさっきから俺に何を求めてんだよ?」

 

「熱い夜」

 

「ちょっと待てコラァ、何サラッと聞き流せない単語を何気なく発してんだ!」

 

俺はお燐の一言に今までにないくらいに全力で突っ込む

自分じゃ見えないがおそらく今の俺の顔はリンゴの様に真っ赤になっているだろう

文面からは伝わりにくいかもしれないが俺の声は今までよりも大きいモノとなってしまった

そんな俺の様子にお燐は面白そうにニヤニヤと頬を緩めて、

 

「やだ、何興奮しちゃってるの?もしかして本気にしちゃったの、本気にしちゃったんでしょ?うわ〜やっぱり男って所詮欲情にまみれたゴミクズだったのね、マジないわ〜引くわ〜。あたいがあんたにこんなこと言う理由どころか価値すらもないし。ていうかあんた結構初心なのね〜この程度で興奮とか、ホントにないわ〜」

 

「.....頬真っ赤に染めて俺とも視線を合わせずに明後日の方向に向かって罵倒しても説得力どころか何がしたいのかすらわからんぞ」

 

俺はお燐にそう指摘するとスカートの下から覗いている二本の尻尾がまるで何かに思いっきり引っ張られたようにピンッと立ち、後ろに一歩引いて指で俺を指しながら

 

「う、うるさいうるさいうるさいうるさい!あたいがいつあんたのこと好きとか愛してるとか下着盗んだとか部屋に頻繁に出入りしてるとか飲みかけのお茶飲んだりとかしたって言った!?こ、根拠も証拠もないのにありもないこと言わないでよね!」

 

「今突っ込みが追いつかないくらいのとんでもないこと言いまくったよな!?それが真実だとしたら俺はお前に対する対応を今後少し考えないといけないんだが!?」

 

「.........................................................................................................................全部嘘よ」

 

「その長い間は一体何なんだよ!?」

 

長い長い沈黙の末、気まずそうに顔を逸らし放った一言はまさかの無罪主張だった

お燐は回復すると頬を真っ赤に染めて爪を立ててガリガリと俺の体で爪を研ぎ始める、正直言うとやめてもらいたい!

 

「うぅぅぅぅ、あ、あんたのせいよ。あんたがあたいに突っかかってきたせいでこんな辱めを人間風情の前で、ふにゃぁ!?」

 

「悪かったな人間風情が猫又もどきの愚痴を聞く羽目になっちまって」

 

俺は笑顔でお燐の両頬を抓りムニムニと弄ぶ

 

「ひょ、あんふぁやふぇひゃしゃいよぉ...」

 

「あ?何言ってるかわからないなー」

 

「ほ、ほのひゃろー!」

 

俺はお燐の頬を引っ張ってムニムニするのが結構楽しくなってきた

この場に鏡がなくて正確なことはわからないが恐らく今の俺の表情は花妖怪が絶好調で快楽に溺れた時の笑みと近いモノがあるだろう

涙目で反論するお燐の言葉を全て無視して俺はひたすらムニムニと引っ張り続ける

 

「ほ、ほへんひゃしゃい、ほ、ほふはふぉひゅりゅしくらしゃひ...」

 

「やだ」

 

「ほ、ほのふぉにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

そこから暫くの間、俺は新しい娯楽をひたすら楽しんだ

 




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