東方地底生活記   作:Cr.M=かにかま

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たまにはこちらも執筆(^^)
少し無理矢理感がありますがご了承ください


一六/過ぎ去った日々は戻ってこないけど過ぎ去った日々を取り戻すことはできると思うんだ!

無縁塚、魔法の森をくぐり抜けて再思の道を抜けた所に位置する危険だらけの幻想郷の中でも何かと危険度が高い場所で外の世界から紛れ込むモノも少なくはない

冥界、外の世界、幻想郷と言った三つの世界の境界が交錯する場所でもあり自分自身の存在そのものを維持するだけでも困難な場所とも言われており、基本的に好き好んで近づく物好きの方が少ない

 

まぁ、俺も訳あってこの無縁塚にやって来る羽目となってしまった物好きの一人なのかもしれない

 

(あのチビ閻魔め、あんだけ長い説教したその上に反省文なんて書かせやがって!ここに来るまでどんだけ苦労すると思ってんだ!」

 

途中から声に出てしまっていた気もするが辺りを見回しても人影も人の気配も見当たらないため誰にも聞かれてはいないだろう

俺こと銕蒼蔦は一週間前の大掃除の日にGをぶっ飛ばして地霊殿の一部を損傷させてしまったことで説教という名の拷問を受けた後、チビ閻魔に辞書と間違うほどの分厚さを誇る原稿用紙(しかもご丁寧に全部裏表記入式)を渡されて「こちらに反省の心意気をお書きください。一言一句丁寧に、そして全部埋めなさいよ?」とスペルカードを構えて脅されてしまったのだ

 

そしてほぼ不眠不休断食五日間で反省文を全て次の日に全力で休み、今日提出するために無縁塚までやって来たのだ

ここにやって来るまでに魔法の森の妖怪に襲われるわ地底じゃ勇儀さんに絡まれるわエトセトラエトセトラ...

あれ、何だろ?目の前が霞んできた気がする...

 

幸いこの無縁塚はそこまで広くないのであのチビ閻魔を見つけるのにそこまで時間は掛からないだろう

相変わらず外の世界から流れ着いた壊れた道具や使い道のなくなった電化製品や結構リアルな人骨や誰かわからない見知らぬ人が楽しそうに笑っている写真だとかを足場にしなければならない、だがチビ閻魔の住居が近くなると緑や普通では見られない植物が生い茂る場所になってくる

 

それを証拠にさっきから足場に草が目立ち始め、枝垂れ桜っぽい木や彼岸花が数を増やしていた

 

そしてその枝垂れ桜の一本の枝に彼女がいることも証拠の一つ...

 

「ぐぉ〜、ぐぉ〜...」

 

......おっさんかお前は

木の上に簡易的な座敷間が設置されその上で何処か高級感を漂わせるソファで横になり頭に新聞を乗せて大きくイビキをかいている赤い髪の少女がいた

 

「んぐぅ、あたいはまだまだいけるぜ〜!むにゃむにゃ...」

 

「.............................」

 

俺はその光景をしばらく見続けた後、無言で右拳を握りしめる

そして、桜の木を全力で殴りつける

拳は機械化の影響で鋼鉄の硬度(実際)の拳は桜の木に振動を与えた

 

そして座敷間ごと少女が落下してくる

 

「きゃ!?」

 

少女は何が起きたか理解できないと言った様子で辺りを見渡す

そしてこちらを見た時に俺の存在に気がついたようだ

 

「お、お前か!あたいのサボ...いや、休暇を邪魔したのは!?」

 

「.....見苦しいぜ小町、素直にサボりって認めちまえよ。俺これからお前の上司に会いに行くつもりだからよ」

 

「お前絶対チクるよな!?あたいがサボってたことついでに絶対チクるよな、いやいやそんなよくわかったなこの野郎、的な笑み浮かべてんじゃないよー!」

 

このサボりの名前は小野塚小町(おのづかこまち)

死神でチビ閻魔の部下らしいがよくサボることでチビ閻魔も手を焼いているらしい

そこで俺がついでにこいつのサボリをチビ閻魔に報告して説教を短くしてもらおうという算段だ」

 

「途中から声に出てたぞ!?お前は命の恩人に対してそんな態度取るやつだったのか!?」

 

「は?命の恩人?俺とお前の関係ってそんな重要な伏線で繋がってたっけ?」

 

「まさかの否定!?」

 

「いや、だって俺が幻想郷に流れ着いて無縁塚で死にかけの所にやって来て食糧とか言って残飯を持ってきやがった奴はどこのどいつだよ?」

 

「いやいやいやいやいやいや、十分あたいはあんたの命繋ぎとめてるよね!?これ以上にないほどの恩あるよね!?」

 

「どうせなら残飯じゃなくて新鮮な食い物が良かった」

 

「それただの我儘じゃん!」

 

「我儘だが何が悪い?」

 

「何で開き直ってんの!?」

 

ウム、普段突っ込んでばっかだから久々にボケに回るっていいよね

何かストレスも解消されるし小町の場合は弄びがいがある

 

「そういや何で蒼は無縁塚まで一人でわざわざ来たんだよ?あたいに会いになんてくだらない理由とかじゃないんだろ?」

 

「あぁ、チビ閻魔にこれを提出しに来たんだよ」

 

「.....何それ?」

 

「反省文」

 

何か小町が同情でもしているかのような眼差しを向けてくる

 

「蒼、あんた苦労してんだね」

 

「まぁ色々とね、小町も相変わらずサボりたいほど仕事が詰まってんのか?」

 

「.....そういうことでお願いします」

 

俺と小町が意気投合した貴重な瞬間であった

 

 

 

「判決、貴方は私を馬鹿にしたので黒です!」

 

「ちょ、何を馬鹿にしたんですか!?言いがかりはよしてくださいよ!」

 

「黙りなさい!その豊富な胸こそが罪の重さ!よって貴方は黒です、異論は認めません!」

 

「り、理不尽だ〜!」とナイスバディな女性の魂はどこかへと連れていかれてしまった

.....こんなのが閻魔様の一角なんて信じたくないのだがどうやら現実は目の前にあったようだ

 

「む、銕蒼蔦ですか。本日は一体どのようなご用件で?」

 

俺に気がついた四季映姫ヤマザナドゥ(しきえいきやまざなどぅ)がこちらにトテトテとやって来た

さとり様と同じくらいの身長で可愛らしい容姿なのだが、何分頭が相当の堅物なので見た目に惑わされてしまえば終わりである

 

「前お渡しくださった反省文ですよ、終わったんで持ってきたんですよ」

 

「え、本当に全部書いたのですか?」

 

「え?」

 

「いえ、まさか本当に全部書く馬鹿がいるとは思わなかったので少々驚いているだけです」

 

「よしチビ閻魔、覚悟はいいな?」

 

俺がアレを書くのにどれだけの苦労をしたと...!

ない頭必死に使って書くことがないのに無理矢理言葉を埋め込んで全部やったというのに...!

 

「え、まさか本気だったんですか?ぷくく、ですがこれで反省の意は表れているようですので受け取っといてあげらすよ、仕方ありませんね」

 

「じゃあ、やらなくても良かったと?俺のあの五日間は無駄だったと?」

 

「そんなことは言ってませんよ、しかし自主的に行える良心的な人はそうそういませんよ。それにしても五日ですか、よくガンバリマシタネー」

 

俺はチビ閻魔の首根っこを何の前触れもなく無言で掴み、三途の川の方向にまで全力で投げ飛ばした

 

チビ閻魔は星となりました☆

 

 

その後、珍しく仕事をしていた小町によってチビ閻魔は回収されたらしい

そして態々また地霊殿までやって来て気迫と勢いと威圧に負けてまた説教を半日ぶっ通しに行われたのはまた別の話である




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