東方地底生活記   作:Cr.M=かにかま

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東方の知名度スゲー、と思った時もありました


四/人生何でも上手くいくという考え始めたのはどこの誰でしょうね!?

勇儀さんが地霊殿に到着したのは俺が旧都に行った翌日となった

 

「なんで昨日来れなかったんですか!?」

 

「いや悪い悪い、酒飲んでから行こうと思ったんだけど寝ちまっててさ」

 

なんてことだ、まぁ来てくれないよりは遥かにマシだが...

昨日の食事はキッチンが使えないせいで本当に大変だった...

おくうが「昼ごはんは人里の団子屋がいい!」とか言い出したため、俺はわざわざ人里まで五人分の団子を購入して来た

始めは皆で行こうと思っていたのだが、さとり様が「流石に妖怪がこんな大人数で人里に入る訳には...」という一理ある理由ができたので、唯一の人間である俺が人里まで行ってきた

.....一人納得せずに、うにゅうにゅ言っている奴もいたがその辺は俺のスルースキルが働き何とか大きな騒ぎにはならずに済んだ

そして晩飯は地上の夜雀、ミスティア・ローレライの屋台に皆で行くことになった

店主が妖怪なので妖怪でも行ける屋台として一部では評判である

たまに人里の人間も訪れており、八目鰻が名物で俺も美味しく頂いている

その後、べろんべろんに酔ってしまったさとり様達を連れて帰るのに苦労したため俺は今少し寝不足気味である

 

そして現在に至る

今起きているのは俺のみで他の皆はまだ眠っている

昨日の酒がよっぽど効いたかのように思われる

俺はそこまで飲む方ではないので勇儀さんと一緒に飲みに行った時は本当に死ぬかと思った...

 

「にしても、何をどうしたらキッチンがこうなんるだ?」

 

「....そこんとこあまり聞かないで下さい」

 

「お、おう」

 

何故か勇儀さんが申し訳なさそうにこちらから目を逸らす

俺だっておくうがメガフレアを使っただけでこんな酷い惨劇になるなんて夢にも思ってみなかったのだから

一応俺も勇儀さんの手伝いをすることになっている

コンロは本当に駄目になってしまったっぽいので作り直しということになるだろう

一応作り直せなくはないが、この際にとりにグレードアップを頼んでもいいかなと思ったりもする

 

「じゃあ勇儀さん、始めますか」

 

「そうだね」

 

俺たちは早速今は眠っているおくうが滅茶苦茶にしてしまったキッチンの修復に取り掛かった

 

 

 

「うお〜い、蒼蔦ゥ〜酒ェ〜!」

 

30分後、星熊勇儀、地霊殿のキッチン(半壊)にて酔い潰れる

いや、そもそも何故こうなったか説明が必要かもしれない...

 

俺と勇儀さんは何の問題もなくそれぞれ作業を行っていた、それでいてこれまでにないほどスピーディかつ効率的で、もしかしたら今日中で終わるんじゃね?的な雰囲気すらも出ていた

勇儀さんは八割以上全焼してしまった壁を、俺はコンロの修理と釘打ちなどの細かい作業を行っていた

ここまでは順調だった、そう順調だったんだ!

大事なコトなので二回言ったからな!

そこで俺の一言が悲劇の引き金となってしまった...

 

「勇儀さん、そろそろ休憩しませんか?」

 

「え、もうかい?私はまだまだいけるけど」

 

「人間と鬼を一緒にしないでくださいよ」

 

「じゃあ蒼蔦は休んでなよ、私は続けるからさ」

 

「それも何かな...」

 

「お、中々正直じゃん」

 

「というより、目の前で女性が働いてるのに男が休むわけにはいきませんからね」

 

「ヘぇ〜そりゃ口説いてんのかい?」

 

「なんでそうなるんですか...」

 

「まぁ、いいか、確かに休みは必要だしな」

 

「.....勇儀さん、それ何ですか?」

 

「酒」

 

「ここに来るまでも飲んでたんですよね!?」

 

「あれくらいじゃまだまだだよ、ほら蒼蔦、あんたも飲みなよ私が注いでやるから」

 

「はぁ、では一杯....」

 

 

そして現在に至る

勇儀さんがあまりにも飲むものだから昨日ついでにミスティアの店で大量購入した酒もほとんどなくなってしまった

.....しかもこの人、いつの間にか眠ってるし

 

俺はこのままでは作業が進まないと思い一旦キッチンから出て部屋に戻り外出の準備をする

行く場所はミスティアの屋台とにとりの工房、恐らくこの時間帯ではミスティアが店をやっているかはわからないが酒を少しだけ分けてもらえたら嬉しい、もし駄目ならば人里か旧都で買ってもいいだろう

そしてキッチンを修理している間に河童の技術を色々と借りて外の世界の電化製品を出来るだけ再現したいという願望もあった

ついでと言ってはなんだが香霖堂に寄るのもいいかもしれない

 

しかし、勇儀さんをあのままにしておく訳にもいかないのでさとり様かお燐が起きてくるのをリビングで待つことにした

 

 

 

しばらくして、さとり様がリビングに下りてきた

 

「おはようございます、さとり様」

 

「おはようございます蒼蔦さん、昨日は迷惑をお掛けしたみたいで...」

 

「いやいや、そんなこと全然ないです「蒼兄ー!おはよーーー!」ぐるブフォォーす!!」

 

蒼蔦さーん!というさとり様の声がリビングに響き渡る中、俺はソファと一緒に倒れることとなった

それにしても何かが飛んできた様な...

 

「蒼兄、私のこと見えてる?」

 

「あ、あぁ、おはようございます、こいし様」

 

「私に敬語やめてって何回言えばわかるの、もー」

 

悪い悪い、と俺はさとり様の妹である、古明地こいし(こめいじこいし)様の頭を撫でる

薄い緑の髪に黄色と黒を基調とした服に、目を閉じた青い第三の目、今は室内だから被ってはいないが黄色いリボンのついた黒い帽子を被っている

そして俺のことを蒼兄と呼んでいる

彼女は容姿こそは幼いが、中身は俺よりも恐らく年上であろう

さとり様しかり、妖怪なのだから

 

「.....蒼蔦さん、聞こえてますよ」

 

「悪気があったわけじゃありません、すみませんでした!」

 

俺は心の声を聞かれてしまった、さとり様に人類の最終兵器DOGEZAを繰り出した!

 

「そういえば蒼兄、どこか行くの?」

 

「あぁ少し知り合いに会いに、ってこいし様?どうして帽子を被ってキラキラした瞳でこちらを見ていらっしゃるのでしょうか?」

 

「私も連れて行って!」

 

頼まれてしまった...

普通であればイエスと答える所なのだが、こいし様と一緒に出かけると財布の減りが早いんだよね...

だから、

 

「だが断る!」

 

「うぇーん、うぇーん、蒼兄が怒ったー」

 

「...蒼蔦さん、まさかあなたがこいしを泣かすようなゲス野郎でしたとは...」

 

「ちょ、待っ、違、え?こいし様、それ嘘泣きですよね?本当に泣いてなんかないですよね!そしてさとり様、どうかそのスペルカードを仕舞ってくれませんでしょうか?」

 

「.....チッ」

 

さとり様が今までに見たことないくらい恐ろしい形相で小さく舌打ちをした

こいし様もこいし様でニヤニヤしながらこっち見てるし...

 

「わかりましたよ、一緒に行きましょう」

 

「蒼兄ー、早く早く!」

 

「何でこいし様、あんたはもう既に地霊殿の敷地外にいるんですかね!?あ、それとさとり様、キッチンで勇儀さん寝てるんでよろしくお願いします!」

 

俺はさとり様に勇儀さんを任せ返事も聞かずにこいし様の後を追った

 

.....これじゃあどっちが出かけると言い出したかわからないな

 

 




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