あの狼の肺活量なら、オペラのトップ狙えそうですよね。

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※本作には性器と似通った名詞が記入されていますが、それはこの作品オリジナルの名称で、まったくもって性器とは違うものなので、勘違いしないようお願いします。


三匹のペニスン

 むかしむかし、あるところに、三匹のペニスンがいました。

 

 皆の名前は、長男が『カリフト』君。次男が『ガンゾリ』君。三男が『ホウケイ』君といいますが、ここの各名称は以後使わないので、覚えなくても大丈夫です。

 

 三匹はあるとき、親ペニスンの『タマデカ』から、そろそろ独り勃ちするころだろう、各自で家を作りなさいと言われ、しぶしぶ家の製作に取りかカリました。

 

 三人がおのおの家を作っていると、遠くの方では、二枚貝の『ヴァギナン』が、よだれを垂らしながらそれ見ていました。

 

 そう、二枚貝はペニスンが大好物なのです。

 

「インヴァアアアア」

 

 早速、ヴァギナンはモスラみたいな声を上げながら、長男の家へと進行を始めました。

 

「ふー、やっと完成だ。僕の家は便座カバーを大量に積み上げたものさ。肌触りは最高で、冬でも暖かい。これ以上のものはないね」

 

 長男が不自然極まりなく、自らの家の説明を一人口ずさむと、遠方からナメクジのように地を這ってやってくるヴァギナンを見つけました。

 

「う、うわぁ、ヴァギナンだ! 早速作った家に隠れよう」

 

 長男が便座カバーの家に逃げ込むと、ヴァギナンはすぐそこまでやってきました。

 

 するとヴァギナンは、大量の空気を吸い込み、勢いよく吐きだし、長男を家を吹き飛ばしてしまいました。

 

 関係ない話ですけど、モスラってどんな声してるんでしょうね。

 

「家が吹き飛ばされちゃったー! 次男のところ逃げなきゃ」

 

 ぺちゃくちゃ言う前に早く逃げればいいのに、色々言った後、長男は次男の家へと走っていきました。

 

「ハア、やっと完成だぜ。オレの家は便座カバーを大量に積み上げたもの。肌触りはいいし、冬は暖かい。最高の家だぜ」

 

 ここでまさかの家かぶりです。長男と全く同じものと作りやがりました。

 

 兄弟ですからね、ある程度、思考は似てしまうものです。ですが、物語としてみたら最悪です。まったく同じ展開になってしまうわけですから。

 

 というわけで、ヴァギナンが吹き飛ばして、二人がさらに三男の元へ逃げるところまで、描写を割愛します。

 

「なあ次男よ、これでもし三男も便座カバーだったら笑えるな」

 

「そうだね」

 

 笑えるか。

 

「僕はトイレットティッシュペーパーで家を作ったんだ。だって、いつも使ってるから」

 

 セーフです。これで便座カバ―三連続の悪夢は回避されました。

 

 しかし大変です。便座カバ―の家でも簡単に吹き飛ばすヴァギナン。ティッシュの家など、もはやあってないようなものでしょう。

 

 もう逃げ場はないのか。そう思っていたとき、長男がいいました。

 

「諦めるのはまだ早い! 二人とも、シコシコ動いて汗を出すんだ」

 

 長男のその号令で、三人はティッシュの家を囲い、シコシコと動き出しました。

 

 そして、

 

 ビューーーッ ビューーーーッ

 

 ビュル ビュルルルルルル

 

 ビュッ ビュビュビュッビュビュ

 

 妙な効果音と共に、三人から大量の汗が噴き出すと、ティッシュの家に降り注ぎました。

 

 すると、汗はカピカピになっていき、みるみるうちに家はガチガチとなりました。

 

「よーし、これならヴァギナンでも吹き飛ばせないぞ」

 

 三人がくっさい家に入ると、ヴァギナンがやってきました。

 

「ウンヴェギイイイイイ」

 

 ヴァギナンは息を思い切り吐きだしましたが、家はびくともしません。

 

「ヴィブイ……ヴァヴィイイイイイイ」

 

 すると、ヴァギナンは大きく口を開き、汗でガチガチになった家を丸呑みしました。

 

 そう、ペニスンたちの汗はアルカリ性。対し、ヴァギナンの口内は酸性なので、中和されてしまうのです。

 

 そうなると、家もただのティッシュとなり、意味をなさなくなります。

 

 徐々に中和され、崩れていく家を前に、三匹のペニスンは焦りだします。

 

 長男はどうすれば逃げられるものかと考え、次男は発狂して踊り出し、私は明日辺りにブラック・ファックの番外編でも投稿しようかと思い、三男は死ぬ前に皮を切ってもらうべきだったと後悔しました。

 

 そうこうしているうちに、家は完全に溶け去り、それに続き三本も溶けていきました。

 

「誰か助けてぇ!」

 

「し、死にたくない!」

 

「僕がなにをしたっていうんだ!」

 

 三本の悲痛な叫びは、誰にも届きませんでした。

 

 死にゆく三本。もう言葉も出なくなり、絶望の中黙って死を待っていると、ふと三本の頭の中で、異様なこと起こりました。

 

 感覚の共有。三本は、おのおの、頭で考えていることが鮮明にわかり始めました。

 

 それにともない、思考が加速し、交錯すると、神が人を生んだ理由、人の行く末、宇宙の意味が次々と分かり始めました。

 

 そして、三本はこの世の真理へとたどりつきました。

 

 そう、我々は……ペニスンだったのです。

 

 もう絶望はありませんでした。これ以上ないほどの幸福感を持ち、三本はヴァギナンへと吸収されていきましたとさ。

 

 -fin-


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