獣少女と共同生活!?   作:【夕立】

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どうも、【夕立】です。
無事に体調も優れ、元気にまた再開して参ります!
さて、今回は誠の過去についての話になります。結構シリアスのような感じになりますので、ご注意下さい(?)


第十一話 悪夢

『どうしてだよッ!』

 

──なんだ?俺の声……?

 

『なんで辞めたんだ!答えろよ!』

 

──あぁ、あの時の記憶か。

 

『あのせいで母さんは──』

 

──辞めてくれ……それ以上……辞めてくれ。

 

『お前なんて──』

******

「──ッ!」

 

ズドンッ!

跳ね起きる俺。そのせいでソファーの上から落ちてしまった。

身体を多少打ってしまったが、幸い傷や痕になりそうではなかった。

しかし、さっきまで見てた夢──随分と前の記憶を思い出したもんだ。

はぁ……。俺なりに解決したつもりではあったんだがな。まだ何処か心残りがあるみたいだ。

時刻は午前2時。まだ夜中か……。明日も仕事あるから、出来れば寝ていたかったんだがな。

……流石に寝直す気分じゃないな。

台所に行き、慣れた手つきでコーヒーを作る。

いつもより砂糖を入れ、いつもは使わないミルクも入れ、暖かくてちょっと甘いコーヒーの出来上がり。

気分を一気に変えたいという事もあり、ベランダに出て外の風を感じながら飲むことにした。

コーヒーを一口。うん、やっぱりちょっと甘いな。

……はぁ、みぞれ達の前じゃなくて良かった。あんな顔見せたら、あの子達がどれだけ心配するだろうか。

なるべく事情も話したくはないが、もし見つかって気が滅入っていたら、迷わず俺は話していただろう。

そして、あの子達の前で泣いていたりしていたかもしれない。それだけあの記憶は思い出したくなかった。

あれは今から約十年前。俺がまだ15歳だった頃だ。

家で母さんと親父と俺の三人暮らしをしていて、母は重い病気とかでずっと寝たきりの生活だった。

俺と親父は母さんの為に、出来ることなら何でもしてあげていた。母さんの病気は、今の医学では治らないとされていたからだ。

幸いにも薬で症状は軽く出来た為、寝たきりだが60歳くらいまでは生きていられると言われていた。

そう、あの出来事が起こるまでは。

親父は、突如母さんに薬を投与するのを辞めた。

俺は何度も理由を聞くが、黙ったまま。母さんにも聞くけど答えず、家にある薬も飲んでくれなかった。

始めは、何故だと考えた。一人で何度も、様々なケースを考えた。

しかし、答えを導き出す前に母さんは死んでしまった。

どうしていいか分からなくなった俺は、何度も親父を問い詰めた。

しかし、出てくる答えは黙秘のみ。

何も教えてくれない親父に、俺は徐々に距離を置き、もう何年も話さなくなっていた。

……あの頃の俺は、まだ子供っぽい思考だったと今は思う。

けど、親父はまだ心の何処かで嫌ってるし、恨んでいる。

……分かってはいるつもりだ。いつかはこうなってしまう、と。

けれど、まだ話したい事も沢山あったし、一緒にしたい事だって沢山あった。

はぁ……。思い出したくなかったわ。

もうちょい頭冷ましてから寝るか。じゃなきゃまた夢に出そうだ……。




閲覧、ありがとうございました!
誠の過去の話でした。結構この設定は前から考えてはいたので、いざ書き始めると結構辛いものがありますね……。
これ以外にも、誠には隠されている設定が多少はあるので、考えたりしながら読んで頂けると楽しみが増えるかと思います。
それではまた次回、お会いしましょう!
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