キン肉マンⅡ世~完璧超人始祖編~   作:やきたまご

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この男は一体?


学ばれた関節技!!の巻

 誰も存在自体を知らない謎の施設に超人がいた。その超人はモニターにて完璧超人の試合を観戦している。

 

「完璧始祖の皆さんを守るために、消滅の道を選んだのですが、まさか別の世界に飛ばされるとは思ってもいませんでした。傷を癒やした後、どうしていいか分からずこの世界の行方を見守っていましたが、その理由が今日、ようやく分かった気がします」

 

 超人は白装束を纏い、帽子をかぶった。

 

「平和主義者な私ですが、再び闘う時が来たようですね」

 

 その超人は完璧超人始祖の一人、サイコマンであった。

 

 

 他の試合へと注目が集まった。ヒカルドVSピークアブーのリングである。

 

『え~~、突然のヒカルドの参戦に驚きましたが、ヒカルドの目的が完璧超人退治と分かり、観客からヒカルドの応援が飛び交います!』

 

「ヒカルド! ヒカルド! ヒカルド!」

 

 ヒカルドはピークアブーに容赦なく鉄槌の雨あられをくらわせる。

 

バキィ バキィ バキィ

 

「フィギュギュ、これが完璧超人か~~! 手応えが全くないぜ~~!!」

 

『ヒカルドのパンチの連打にピークアブー何も出来ない!』

 

「ガードぐらいしたらどうでえ!」

 

「ほぎゃ! ほぎゃ!」

 

 ピークアブーは泣きながら打撃に耐えている。

 

「可哀想じゃねえか! 赤ん坊をいじめるな!」

 

 観客からヒカルドに野次が飛んでくる。

 

「何いってやがる! こいつは完璧超人だぞ! 敵なんだぜ!!」

 

「赤ん坊だろそいつは! あやしてやれよ!」

 

「ったく、変な観客がいやがるもんだぜ……まさか闘いの最中に赤ん坊をあやすなんざ生まれて初めてだぜ」

 

 ヒカルドは渋々とピークアブーをあやす。

 

「きゃっ きゃっ」

 

 ピークアブーはヒカルドの高い高いに喜んでいる。

 

「なぁんてな」

 

がしっ

 

 ヒカルドはピークアブーの左手でピークアブーの首を持ち、右手でピークアブーの顔面にストレートを放つ。

 

『ヒカルド酷い! あやすとみせかけて不意打ちの攻撃だ――――――っ!!』

 

「学習その1……パンチはガードする……」

 

どご

 

『ピークアブー! 肘を使ってヒカルドの拳をガードした!』

 

「じゃあこういうのはどうだ!」

 

 ヒカルドがピークアブーを掴んでいた左手を話すと、鋭い右アッパーをかます。

 

すっ

 

『ピークアブー! ヒカルドの鋭いアッパーをバックスウェーでかわした!』

 

「ほう、急に動きが良くなったな。じゃあこんなのはどうだ!」

 

がきぃ

 

 ヒカルドが両腕でピークアブーの左腕に関節技を決める。

 

『ヒカルド! ピークアブーに脇固めを決めた!!』

 

グキィ グキィ

 

「ホギャ~~!!」

 

 ピークアブーが関節技の痛さに悲鳴をあげる。

 

「どうだ痛かろう! かつてバシャンゴ師匠に教わった関節技はそう簡単には外せないぜ~~っ!! 関節のツボっていうのがあってな、そいつを上手くついているからこそ痛い技となるのさ!!」

 

「関節のツボ……」

 

くるん

 

 ピークアブーが技をかけられた状態から前転し、脇固めから脱出した。

 

「むっ!」

 

 ヒカルドがピークアブーの異変に気付く。

 

「悪魔のカンだが、今こいつは、とてつもなく巨大な敵になりかけていやがる……」

 

「学習その2、関節のツボ……」

 

「早いとこ勝負を付けた方がいいな!」

 

『ヒカルド! ピークアブーにタックルをしかけた!』

 

 ピークアブーの顔を覆う手が剥がれ、幼い顔が現れた。

 

ばっ

 

『ピークアブー! タックルを読んでいたかのように、ジャンプ!』

 

がしっ

 

『ピークアブー! 着地と同時にヒカルドの両手を踏みつけた!』

 

「こ、こいつはもしや!?」

 

 ピークアブーはそのままヒカルドの両足を両手でつかみ、身体を曲げていく。

 

「ホンギャ~~!! ズッファーラ!!」

 

ぐきぃん ぐきぃん

 

「こいつ、一度も出していない俺の技を盗みやがった!?」

 

 モニター越しに武道がピークアブーの闘いを見る。

 

「ほう、早速始まったようだな」

 

 ネプチューンマンもヒカルドの苦戦する姿を見て心配する。

 

「人様の事より、自分の命を心配したらどうだ~~っ!!」

 

『ストロング・ザ・武道! 左のラリアットでネプチューンマンに襲いかかった!!』

 

「おっと」

 

どがぁぁん

 

『なんと! 両者ラリアットの相打ち!! 互いに凄まじい威力です! 実況席にまで衝撃が響きます!!』

 

「グロロロ、お前のその左腕は健在のようだな」

 

「あんたにしごかれたからな。おかげさまで今も自慢の左だぜ」

 

 

 

 ズッファーラをかけられながら、苦悶の表情を浮かべるヒカルドである。

 

「俺の関節技を盗むとは見事なもんだぜ、でもな、技のかかりはまだ甘いようだな!」

 

しゅっ

 

『ヒカルド! 両手を滑らせて、ズッファーラから脱出した!!』

 

 ヒカルドはスタンディングの体勢をとった。ピークアブーの思いもよらぬ強さにヒカルドが冷や汗を流した。

 

「こいつはとんでもない化け物を敵にしちまったみたいだぜ……俺の動きや技を凄まじいスピードで吸収して自分のものにしやがる! ならば、早期決着あるのみ!」

 

がしっ

 

『ヒカルド! ピークアブーのうしろをとった! ピークアブーの両脚の間に自身の両脚をからめ、さらに両腕をつかみ、そのまま、背骨を折るように曲げていく!! その形はまるで三日月のごとしだ!!』

 

「新技ムーンクラッシュ!!」

 

ゴキィン グキィン

 

「ホ、ホギャア!!」

 

「手加減して逆転されても困るからな、一気に折りにいくぜ!」

 

「学習その3、早期決着あるのみ!」

 

『ピークアブー! 技をかけられた状態で弧を描くように後ろへ飛ぶ!』

 

 ヒカルドの技のかかりが甘くなり、ピークアブーの背中がのしかかる体勢となった。

 

ズダン

 

『ピークアブー! ヒカルドの関節技から脱出した!! そのまま間髪入れずに、ヒカルドの身体をとらえて、空中へ舞い上がる!』

 

ガキッ

 

『こ、これは! ヒカルドの必殺技、トーチャスラッシュだ――――――っ!!』

 

「お、俺の最大の必殺技まで盗み出しやがった!?」

 

ズガァン

 

 ピークアブ―のトーチャスラッシュがヒカルドに見事に決まった。

 

「ゴホハァ!」

 

 ヒカルドが血反吐を吐いて倒れた。

 

『ヒカルドダウン! まさかまさかの展開です! こんな展開誰が予想したでしょうか!!』

 

「流石に首から落ちるところまでは真似できなかったが、それを差し引いても凄まじい威力だな」

 

 ここまでまともに言葉を話せなかったピークアブーがまともな会話をし始めた。ヒカルドも何とか立ち上がってこようとする。




因果応報!! 師匠殺しの技炸裂!!
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