時間は少し遡る。
神父ダニエルアルベルトが滅び、継戦理由がなくなったことで戦闘を中断していた八重樫雫と堕天使フレイヤ。
その二人だったが、今お互い刃を向け合って戦っていた。
「雫ッ、いったい何がおきてるの!」
焼き切れてた
死んでいた間の記憶を優花は持っていない。なので一見するとまだ戦闘は終わっていないのだと思う光景だったが、何か状況が違うのは優花もわかった。
「ッッ、外の様子はわからないけど。さっきから響いてる声から察するに、どうやらエヒトが復活したみたい。そして……エヒトが復活したとたん、フレイヤがおかしくなったッ」
エヒトが復活した。その声をフレイヤもまた雫と共に信じられない表情で聞いていたのだ。だがある瞬間から、フレイヤの表情が消え、目の前にいる雫に対して襲い掛かってきたのだ。
だが、それだけならおかしいとは言わない。もとより雫とフレイヤは敵対しており、エヒトはフレイヤの創造主なのだ。その意思で戦っているとしたら道理なのかもしれない。
だが、それにしてはフレイヤの力が
銀羽の弾丸も軽く斬り捨てられる威力と量しかない。大剣による攻撃も今までの力からしたら全く真価を発揮できているとは思えない。
「それはわかったけど……調子が悪いのは雫もだよね!?」
雫の援護に回り始めた優花の指摘通り、雫も本調子が出せないでいた。
「わからない。わからないのよ。ねぇ優花……」
その声は不安で震えていた。
「私……なぜ刀を振るっているの? 何を思って夢界の試練を乗り越えた?」
「何を言って……」
そこまで言って、優花も異変に気付く。体調が悪くなったということではない。だが心の中にぽっかり穴が開いたような感覚。雫も優花も、そしてフレイヤもおそらく感じている。
さっきまであった大切なものが、雫の根幹にいた何かがなくなっている。それが原因で邯鄲の夢が振るえない。幸運なのは、真価を発揮できていないのが雫だけではなくフレイヤも同様であるということか。
雫たちには。否、この世界に生きている存在全ては自覚していないが。いまこの世界には、直前まであったある存在に関する存在の全てが消えている。それは今世界をかけて戦っている外の戦いでも同様。
つまり、世界の命運は対峙する人と神の手にゆだねられているということだ。
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ハジメとユエが帰還した。赤黒く染まっている空の下、確かな光を携えて。
その姿はシア達にとって見覚えのない姿をしていた。
ハジメは白銀を基調とした流線型のアーマー。身体へと密着するように形成された装甲は無駄な突起をほとんど持たず、関節部には黒い柔軟素材が使われている。胸部には生命維持装置を思わせる機構が組み込まれ、装甲の各所には細かなセンサーや駆動機構が埋め込まれていた。
それは「着る鎧」というよりも、人間そのものを一つの戦闘システムへと変えるための装備。
真空も、高圧も、極低温も、灼熱も。あらゆる環境を想定し、それでもなお着用者を生存させ、戦闘させるために設計された──極限の宇宙戦闘服。
そして何より異質なのが、左腕と右目だった。
失われたはずの左腕には、金属でありながら生物のように滑らかに動く未知の義肢が接続されている。装甲の隙間を走る微細な光が、内部で無数のナノマシンが稼働していることを示していた。
右目もまた同じ。かつて失われたその眼窩には、青白い光を宿した人工の瞳が収まり、そこから得られる情報を処理するように、視界の端へ無数のデータが流れていく。その姿は、神の鎧にあらず。人間が、自らの知恵と技術だけで神の領域へ到達した──その証だった。
その隣に浮かぶユエもまた、かつてとはまるで違う姿をしていた。身に纏っているのは、漆黒のドレス。それはドレスの形をした、超高性能の戦闘装束だった。
黒を基調としたボディスーツの上から、薄く分割された装甲が幾重にも重なり、腰から下へ向かってドレスの裾のように広がっている。装甲そのものは非常に薄く、身体の動きを一切阻害しない。それでいて、その一枚一枚には精密な演算機構とエネルギー制御機構が組み込まれている。
まるで未来の戦闘用ドレス。
あるいは──宇宙を舞うために作られた、女神の礼装。
肩や腕を覆う装甲は優雅な曲線を描きながらも、内部には無数の光子演算回路が走っている。胸元や腰、スカートの裾には赤い光が淡く灯り、ユエの思考に呼応するように明滅していた。
背後へ伸びる長い装甲片は、ドレスの裾であると同時に、空間制御用のフィールド発生器でもある。その全てが、ユエの「神の頭脳」を最大限に活かすためだけに存在している。
ハジメのアーマーが、あらゆる環境を生き抜き、あらゆる物質を創り出すための「手」だとするなら。
ユエのドレスアーマーは、世界そのものを観測し、計算し、理解するための「眼」。
そして、その中心にあるのは──長く伸びた黄金の髪と、鮮血のように赤い瞳。
その瞳はもはや単なる人間の視覚器官ではない。
世界に存在するあらゆる情報を読み取り、無数の可能性を並列して演算する、究極の生体演算装置。
漆黒のドレスアーマーを纏い、黄金の髪を靡かせながら浮かぶその姿は、まさしく──科学の果てに生まれた、知性の女神だった。
これまで共に旅をしてきた仲間たちですら、一度として見たことのない二人の姿。
だからこそ、誰もすぐには言葉を発することができなかった。
「…………」
ただ、呆然と二人を見つめる。
その沈黙を破ったのは──震える一つの声だった。
「……ハジメさん……?」
ハジメが振り返る。そこにいたのは、涙を浮かべたシアだった。
「……シア」
その声を聞いた瞬間。
「ハジメさぁぁぁぁぁんッ!!」
凄まじい勢いでシアが駆け出した。
「うおっ!?」
そして、そのままハジメへと飛び込む。そんなシアをハジメは真正面から受け止める。
「ちょ、シア。いきなり飛び込んでくるな」
「だって……! だってぇ……!」
ハジメの胸元へ顔を押し付けたシアの声が震える。
「ハジメさんも、ユエも……帰ってこないかと思ったんですよ……!」
「…………」
ハジメは一瞬だけ黙り込み、それから僅かに笑った。
「馬鹿だな。俺達があの程度で死ぬわけないだろ。けど悪かったな、心配させて。待たせたな」
「……はい!」
やがてシアの視線が、ハジメの隣へ向く。
「……ユエ」
「……ん」
ユエが小さく頷く。
「ただいま」
「……はい」
シアが涙を拭いながら微笑む。
「おかえりなさい」
その言葉に、ユエの表情がほんの僅かに緩んだ。それにつられるように涙を拭いながら、シアが笑った。その後ろから、香織も駆け寄ってくる。
「ハジメくん……!」
「香織」
「……本当に、帰ってきたんだね」
「ああ」
短い言葉だった。けれど、それで十分だった。香織の瞳にも、じわりと涙が浮かぶ。
また守れなかったかと思った。生存を信じつつも、どれだけ不安だったのか。それをわざわざ言葉にする必要などなかった。
「戻ってくると信じておったぞ、ご主人様よ」
今度はティオが静かに歩み寄ってくる。
「随分とまあ……派手な姿になったものじゃな」
「お前にだけは言われたくねぇよ。なんだそのごっつい和風鎧は?」
「ふふん。似合うであろう。妾とてバージョンアップはするのじゃ。これでご主人様のどんな愛のムチでも耐えられよう」
「はいはい」
いつものやり取り。それだけで、張り詰めていた空気が少しだけ和らいだ。
──帰ってきた。
ハジメとユエが、本当に帰ってきたのだ。姿形こそ、以前とは大きく変わっている。纏う力もまた、もはや以前の二人とは比較にならない。
「白髪君、無事で良かったよ」
「そうだね。これでまた一つ。心強い仲間ができた」
仲間同士の再会を見守っていたミレディとオスカーが静かに二人の周辺を見つめていた。
そしてハジメは、高精度センサーを用いて周囲を見渡した。
仲間たち。それぞれの場所で戦うクラスメイト。
復活したガハルドが体制を立て直している人族連合軍。
そして──。
「……ん?」
その視線が、ふと止まった。
「おい……お前、オスカーオルクス。なんでここに居やがる? いや、よく見たら他にもいないはずの解放者達がぞろぞろと何があった」
「ああ、僕たちは……」
オスカーが言う前に、彼らの解析をユエが終えていた。
「高密度の魔素で肉体を構成している幽霊みたいなもの。ミレディの概念魔法の効果みたい。残念だけど本物が復活したわけじゃない」
「あー、サーヴァントみたいなものか」
ハジメは自分なりにユエの解説を落とし込むと考えを纏める。
「よし、ならお前ら。お前らは……トータスの守護に回ってくれ」
「……」
「ここにいる人間たちを守るんだ。羽虫どもは全滅したが、まだ神域の魔物が残ってる。戦場も広い。お前ら七人がやるべきことは、そっちだ」
ハジメが親指で背後を指す。
そこには未だ混乱の続く戦場が広がっていた。
傷つき、疲弊し、それでも生き残った人々。
そして、未だ戦場を徘徊する神域の魔物達。
「エヒトは──」
ハジメの視線が、ゆっくりと上へ向く。そこには、再生を終えた創世神がいる。
「俺とユエがやる」
静かな声だった。だが、この世界を支配する神と戦うというのにその言葉には一切の迷いがない。
「待って」
ミレディが口を開く。
「エヒトは、私たちが何千年もかけて──」
「わかってる」
ハジメが答える。
「お前らが何をしてきたのかも。どれだけ多くのものを、あいつに奪われたのかも。あんたがどれだけ長い時間をかけて、この場にいることも」
そして、僅かに笑った。
「だからこそだ」
ハジメの右目が、青白く輝き、左目が赤く輝く。
「この先は俺たちに任せろ」
ユエもまた、ハジメの隣へと並んだ。
「ミレディ……オスカー」
その赤い瞳が、解放者たちを静かに見つめる。
「あなたたちは、十分に戦った」
「…………」
「だから……今度は私たちの番」
解放者達が残したものを、確かにハジメとユエは受け取ったのだ。彼らは十分戦った。だからこそ、これからの未来を掴むための戦いは、後を継ぐべき自分たちの手で行わなければならない。
「それに敵を倒すより……大切なものを守る戦いこそが、あんたらの真骨頂だろ」
七つの大迷宮をめぐり、解放者達のメッセージを見てきたが、どれもエヒトを倒せとは言わなかった。エヒトへの憎悪や怒りよりも、信じてついてきてくれた仲間を守れなかった後悔ばかりが綴られていた。
「……分かった」
オスカーが静かに頷く。
「君たちに任せるよ」
「オーくん!」
ミレディが驚いたように声を上げる。
「いいんだ、ミレディ」
オスカーは二人を見つめる。
「僕たちは、ずっと神の時代から人々を解放するために戦ってきた」
その視線を、エヒトへと向ける。
「でも……その役目を果たす者が、必ずしも僕たちである必要はない」
僅かに笑った。
「ましてや、ここまで辿り着いた二人を見てしまったらね」
「……ふふ」
ミレディもまた、諦めたように笑う。
「まったく。最後の最後で、とんでもない後輩が現れたものだわー」
「うるせぇよ、後輩扱いすんな」
「照れなくていいよぉ。光栄に思うがいい。ミレディちゃんの後輩になれて」
いつもの調子だった。それを見て、ユエが小さく笑う。
例え到達者と呼ばれる存在になろうとも、どうやら本質というものはあまり変わらないらしい。
オスカーたちは静かに踵を返した。
神を倒すためではない。神が弄び続けた、この世界を守るために。残された者たちを、生きて未来へ送り届けるために。
そして──ハジメとユエは、再びエヒトへと向き直った。
背後には仲間たち。
そのさらに向こうには、トータスに生きる人々。
そして眼前には──この世界を弄び続けてきた創世神。
「さて、待たせたな、クソ野郎」
ユエもまた、その隣へ並ぶ。
「今度こそ──終わらせる」
二人の影が、重なる。
その姿を見届けた仲間たちは、誰一人として二人を止めようとはしなかった。
ただ、信じる。かつて奈落という絶望の底で互いを見つけた二人が、人の叡智によって神の領域へと手を伸ばした二人が──この世界の未来を、自らの手で掴み取ることを。
やがて、戦場に静寂が訪れる。
誰もが息を潜める。
そこに立つ創世神を見据えながら、ハジメは一歩、空中へと踏み出した。
ユエもまた、その隣を歩く。
もう、後ろを振り返る必要はない。
二人の背中を押すように、仲間たちの視線がある。
そして──その背中を見送る者たちの未来がある。
ならば。
あとは、目の前にいる神を打ち倒すだけだ。
最後の戦いが、始まる。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ずいぶん静かだったじゃねーか。なんだ、俺達の感動の再会を見守ってくれていたのか?」
「まさか……」
エヒトは当然、ハジメ達が感動の再会をする間、手を緩めていたわけではない。そもそも覇道に目覚めたものにとって攻撃とは直接的に行うものとは限らない。
あるいは視線で。あるいは覇気で。あるいは渇望で。視線一つ、意志一つとってもそれは神威の具現である。今もなお、エヒトの展開した覇道と解放者達の展開した覇道のせめぎ合いは一瞬も止まってはいない。
だからこそ。
「見ていたのだ。貴様たちを……」
ずっと、観察していたのだ。その天眼にて。
天に浮かぶ満月が真ん中を境に上下に開いていく。そこに現れたのは巨大な眼。これはエヒトの権能をわかりやすく具現化したもの。星霊となったエヒトは全ての権能を抑え込まれているわけではない。
天眼……それは超視力にて星のあらゆる事象を観測するのと同時に、別位相にて超演算を可能とするもの。この星にいるあらゆる生物やあらゆる現象はエヒトの観測から逃れることはできない。故に観察していた。ハジメのことを、ユエのことを。
この場面において、立て続きに現れる到達者。それをエヒトは偶然とは考えていない。
自分の立ち位置、解放者達の立ち位置、異世界より現れた到達者の立ち位置。それらを踏まえ、ようやく忌まわしい女神の立てた筋書きが読めてきた。
「どうやら女神とやらは……英雄譚が好きらしい」
「? 何言ってんだてめぇ」
本気でエヒトの言っている意味がわからないハジメに対して、まだそのあたりの認識なのだなとエヒトは把握する。
「いいだろう。私も、もう出し惜しみはせん。ここで全てを飲み干し、さらなる地平へと旅立とう」
その言葉と共に、上空にて浮かんでいたい神域が震えた。
『!?』
世界中の人間が驚く中、神域が割れる。その中からあふれてくるのは黄金の光。そして現れるのは、黄金の気を纏った巨大な龍だった。
それは大陸と言っていい巨大さを誇る神域と比較してなお巨大な光の龍だった。その身に桁違いの龍気を身に纏い。天空の雲が動き、自然が傅いていく。その結果発生したのは膨大なエネルギーを秘めた光の海。
「どう考えても大災害級。ちっ、クソ野郎が。まだこんな奥の手を隠してやがったのか」
ここにきての敵勢力の戦力増強。しかも生半可な戦力増加ではなく大災害クラスの増強。エヒトが本気になったのだと理解させられる。
「ご主人様よ……」
新たに現れた敵勢力を前に、ティオは……己の出番が来たことを悟る。
「どうした……」
「……少しだけ……頼みがあるのじゃ」
「なんだ、また頭を打ってくれっていうなら流石に断るぞ」
「そうではない」
ティオはチラリとユエの方を見た後、遠慮がちにハジメにこう。
「妾の頭を……優しく撫でてはくれまいか」
「ああ? ……たく、しょうがねぇな」
どういう意図があるかはわからないが、ティオの頭を右手で撫でるハジメ。
「ご主人様の手は……暖かいな。……ご主人様は妾ならできると思うか?」
主語はつけなかった。だがハジメには意図は伝わっている。
「ああ、できるね。少なくとも俺の知ってるティオは、今更降ってわいてきた謎ドラゴンなんかには負けねぇ。何に怖気づいているのはかは知らねぇが、なら言ってやる。あいつに勝て」
その遠慮ない言葉に、ティオは微笑む。
「よかろう。あれは妾に任せよ。ご主人様はエヒトを。妾達の悲願を」
「わかってる」
その時点でハジメとユエは光龍から意識を外した。ティオがやるといったのだ。ならそれを信じるのみだ。
エヒトの方へ全ての意識を向ける。すでにユエは超兵器の設計図を完成させている。なら後はそれを具現化するだけだ。
「開戦のゴング替わりだ。受け取ってくれ!」
「
起爆装置を必要とせず、重水素と三重水素の核融合一段階から生み出される未来の戦略兵器
「戦争の始まりは──先制核攻撃からだろ!!」
科学によって作られた放射能を発生させない
~~~~~~~~~~~~~~
そして、ティオもまたその力を振うために、上空の光龍に目を向けていた。
「できれば使いたくはなかったが、致し方あるまい。ご主人様が勝てると言ったのだ。妾にも意地があるでの」
ドクン
空間に脈打つ音が響いた。
『わかっておるな。おぬしは結局、これを最後まで成功できなかったことを』
ティオの顔の隣で浮かぶのは龍神の宝玉。本体が封じられていても交信は途絶えてはいない。
ドクンッ
二度目の脈動。それにより地上の魔物の一部が竜王の覇気を受けて意識を失った。
だが、脈動する度に、ティオが自らかけた戒律が、ティオを蝕んでいく。
『お主が掛けた戒律は、龍としての力を振えば振るうほどお主に痛みという形で苦痛を与える』
ドクンッッ!
三度目の脈動。ここで上空の光龍がティオの方を真っすぐ見る。気づいたのだ。自分に比肩する何かが現れようとしていることに。
『だがそれでも、おぬしはやるのだな』
「応!」
『……地獄の苦しみぞ。覚悟は良いか』
「ご主人様に温めてもらった。覚悟はできておる!」
時は来た。龍神紅蓮により与えれ、祖龍クラルスにより鍛えられ、信頼する仲間によって支えられた一匹の黒竜。
それが今、神の領域へと至る。
「今こそ紅の龍神との盟約に従い、我は竜の頂に立つ──龍神顕現」
黒色──星が煌めく夜空のような色の魔力が、ティオを中心として吹き上がり、天を衝く。
再び行われる天候操作。ただ光の海を産み出した先ほどの者とは違い。産み出されるは炎海と万雷。
その中から現れたのは黒き鱗に包まれた巨大な黒龍。
──ゴォアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
──ギャアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
現れた黒龍に対抗するように光龍が咆哮を上げる。空を滅ぼしかねない龍気を放つ二体の龍神は今お互いを敵と見据え、対峙する。
こうしてもう一つの決戦の幕が下りるのだった。
>蓮弥とユナ
本作の主人公とメインヒロイン、なのだが現在彼らは、神座の罰を受けて文字通りこの世界から退場している。それは単に世界から隔離されたという意味ではなく、彼らが追放されている間、彼らの存在が世界からなかったこととして扱われている。エヒト復活から間違いなくエヒトに対抗できる戦力であるはずの蓮弥とユナの話題が全く出てこなかったのはこのせい。オリ主とオリヒロが退場した結果、疑似的にありふれ原作キャラで話は進んでいるが、もちろん全く影響していないわけではない。それが顕著なのが八重樫雫とフレイヤ。雫はその心の中心の深いところに蓮弥を置いているため、現在、己が剣の振るう理由を見失っており混乱中。邯鄲の夢の出力も大幅に弱体化。一方、藤澤蓮弥ありきで渇望を構築したフレイヤも現在エヒトの命令を聞くだけの人形と化している。ハジメとユエの殲滅攻撃から免れたのはフレイヤだけ他の使徒とフォーマットが違っていたため。
>
名前は戦神館とシルヴァリオとアーディティアを合わせ技。要は核爆弾。
>光龍
神域を支える要となっていた龍。エヒトにとってもできれば使いたくなかった切り札中の切り札。戦力は大災害級。その起源は龍神紅蓮ではなく、かつてエヒトと共にトータスに来訪した光の使徒と呼ばれたものの成れの果て。エヒトとアイザック、そしてもう一人を含む3人の幼馴染たちにとっては先生に当たる存在だった。
>龍神顕現
フリード戦では使わなかったティオの真の切り札。本来はノーリスクかつ無制限に使えるはずの力だったが、ティオが自ら課した戒律によって、力を引き出せば引き出すほどティオに痛みという形で苦痛を与える。その苦痛は痛みに強いはずのティオが訓練中に一度も成功させられなかったほどのもの。その力は大災害級だが、長時間の使用はティオの魂の寿命を削る諸刃の剣である。
黒龍と光龍が対峙するイメージは善悪カラーが逆のティアキンラスボス戦。