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更新は滅茶苦茶遅いですが、
良ければ見ていってください。
世界平和のために
この前の戦闘後、港で知った自身の新しいボスが世界を渡り歩き武器を売り捌く理由
平和のためにと言って平和を簡単に破壊できる、新たな戦争の火種になる武器を売り捌く矛盾。理解できない。人間はいつも理解できないことをするし矛盾だらけだ。武器商人は人間の中でも特に矛盾を抱えているのか、はたまたボスが異端なだけなのか。
新しい隊のトップである’レーム’と呼ばれる白人の男は言っていた。
「俺は面白いからココについていく」
他のメンバーにもそれぞれ動機があるらしい。
それでもやはり人間はよくわからない。
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さてここで、唐突ではあるがある一人の運に恵まれなかった武器商人を紹介しよう。
名を、C・K・クロシキン
職業は先の通りフリーランスの武器商、ヨーロッパでの活動を主としており噂では諜報員崩れだの何だのと言われている彼はつい先日、大きな仕事を一つ完了させようとしていた。
それは東欧某国の空軍へむけた戦闘ヘリMi-24D、俗称とも言える有名な別名(北大西洋条約機構”NATO”の命名したNATOコードネーム)を『ハインドD』の納入。
ココ・ヘクマティアルが行った取引(同じく東欧某国空軍へむけたMiG-29 ファルクラム三個飛行隊相当の近代化改修キットの商談)の情報をいち早く掴んだ彼はそれに便乗して、先の戦闘ヘリ15機を予備部品一式と共に東欧某国空軍に売り込み商談を成立させた。
彼のとった手段は
ここで、最初に述べた’運に恵まれなかった’という部分を説明しよう。
彼の手法は間違いではなかった。だがただ一つ致命的な失敗、あるいは運がなかった、不幸な事故とも言える事柄が一つだけあったのだ。
それは、その手法を行った相手がココ・ヘクマティアルであり、彼女の傍に
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「ッ!ふざけんじゃねぇぞ!」
怒声と共にココの頭部に振り下ろされるまだ中身の入ったコーヒーサーバー。つい先ほど淹れたばかりの液体が入ったソレは殴打による頭への衝撃、割れたガラス片による裂傷に追加して火傷をもたらす武器と化している。本来であれば自身のボスに向かって行われた攻撃を見過ごすことはありえない。彼にかかれば懐に隠した愛用の拳銃で、以前であればボディーチェックにひっかかることのない天然かつ自身の誇る最強の武器で敵対者が気づく間すら与えずに相手の頭を壁のシミに変えることが可能なのだから。故に、その行動を起こしていない今回は例外。
彼が今回命じられたのは’ココ・ヘクマティアルの弟を演じること’。肌の色が明らかに異なっていて髪色が近いくらいしか姉弟と言える点がないことはさておき、たとえココに何があっても合図されるまで命令は変わらないとココ本人からのお達し故、彼の持つ死神の鎌が敵対者にまだ振られることはない。
だが、姉に迫る危険を気づいていながら黙って見ている弟はいない。
勝手な解釈と自己完結を済ませて己とボスの位置を入れ替えるように移動する。
「ッ!?ヨナ!!??」
驚愕したような声と共に訪れるのは、ガラスの割れる音と僅かな衝撃そして充満する安物のコーヒーの香り。後から混じってくるのは嗅ぎなれた血のにおい。ガラス片が頭部を切ったらしいが感覚からして傷は浅い。それでも頭の血は派手に見えるからだろうか、しきりにボスが心配しているようだ。先程までの張り付けた笑みとは打って変わってこちらを本気で心配している顔で狼狽えている。
「いやぁ~カッコいいじゃんボク。お姉さんを助けるために自分から身代わりになるとか、オジサン痺れたよ。そんなとこ悪いけど、服の中にどうせ幾つか武器隠してんだろ?全部出せ、少年兵。逆らおうとか妙な気は起こすなよ、どうせ碌なことにならねぇからな」
未だにボスからの合図はないため素直に従い、愛用の二丁をコーヒーのぶちまけられたガラス張りの机に置く。
「へえ~今どきこんな酔狂なモン使ってるなんて益々カッコいいじゃん。おまけに二丁拳銃なんてホントにオジサン驚かされてばっかりだよ~」
愛用の銃を無造作に扱い、スライドを引いて残弾を抜きながら発せられる声には言葉とは逆の嘲笑と圧倒的な優位を取ったと確信した余裕が感じ取られた。
「お嬢ちゃん、アンタこの少年兵以外にも結構な数の私兵がいるらしいが妙な事すんなよ。
スナイパーだ!頭消し飛ぶぜ!」
未だにこちらの心配をして男の声などボスの耳に入っていないだろうに、男は自身の優位を自慢するかのように、というか事実自慢しているのだろう。だが、自分から手札を見せびらかすなど自殺行為だというのにそのことに気がついてないようだ。もっともこの建物に着いた時点で狙撃手の存在には気づけていたのだが、対面の建物からの視線がいい加減うっとおしい。
こんな雑な視線をよこす素人スナイパーどもなど、さっさと片づけてほしい。うっかりしてこちらが先に目の前のうるさい男を片づけてしまいそうなのだから。
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『どうするレーム?撃っちまう?撃っちまおうか?やぁめとけルツ・・・あれ?お前誰?』
『ああ、どうも。これで全部みたいです』
常人を凌駕する聴覚が拾ったそれぞれの通信機からの聞き覚えのある声と煩わしい視線が消えたことから、ボスの脅威排除は完了したようだ。己だけであればこの程度は今でもどうとでもなるが、そこに非武装・非戦闘員の護衛対象が入る現状はいささか面倒だったので正直助かった。
なお武装解除で背後を碌な遮蔽物がない部屋で狙われていた状態を
『クロシキンの契約書ですが、たった今、大佐の手を離れました。』
最後に残っていた命をつなぐ紙切れたった一枚もなくなった現実を受け止めきれないのか呆然とするクロシキンを前に、ようやく余裕を取り戻したココは気障な合図でトドメの指示を出した。
咄嗟に抜いた銃口の先は自身に迫る脅威ではなく、その
だが、その場における最適解が必ずしも死を免れることに繋がるとは限らない。
驚愕を顔に浮かべたココの顔を中心に捉えていたクロシキンの視界は唐突に横方向に急激にブレ、そのまま暗闇に沈んだ。
「さ、とっとと帰ろう帰ろう。ヨナ~疲れたから体貸して~」
疲れたのは分かったが、今はココが汚れてしまう。
自身の銃を手早く回収したヨナはそう伝えて部屋を出ようとする。血やコーヒーのことを気にしているのだろう。彼が自身に女性への気配りをしてくれたことがなぜだか無性に嬉しかった。
「いいから、ボスからの命令には従いたまえ!ん~中々にイイ匂いだねヨナ。む、それにしてもやっぱりここコーヒーは安物だな」
強引に引き寄せて後ろから抱きしめる。掴んだ腕の硬さからしてその気になればビクともしないだろうに、こちらを気遣っているのだろうか。ますますポイントが高い。
「それにしてもヨナ、さっきはありがとね。」
?何のことだ?コーヒーのやつか?
「それもあるけど最後のほう。私をかばってくれたでしょ?」
・・・・・
ココは気づいていた。クロシキンの最期の悪あがきでこちらに銃を向けてきた時、ヨナがクロシキンを蹴り殺すより先にココをかばう行動をしていたことを。かすり傷一つ負わせないようにと射線のド真ん中に体を割り込ませていたことを。
結果的には、発砲させる暇すら与えずにヨナが首の骨を蹴り折って片が付いたが、それでも今までだって他のメンバーに庇われたことはあったのに、妙に嬉しかったのだ。
「さあ出発!進むのだヨナ!帰ったら傷の手当てもしたげるからね~」
体重を預けているのに難なく安定した足取りで出口に歩くヨナに軽く驚いてるなかで、
―――――やはり人間とは不可解だ
そんな声が聞こえた様な気がした。
なお、ヨナの入隊儀式の卵料理は非常に美味であったと言っておこう。
知ってるか?これでアニメ一話分がやっと終わったんだぜ・・
おそすぎぃ(オイ
大尉って実際のとこ料理はどうなんでしょうね?
腹に入ればいい系の究極サバイバー料理?
ドクみたく少佐絶賛のギャップ系料理?
どちらにせよ幾ら積めば食べれるのだろうか?
我々の業界ではご褒美です!