『仮想空間』
仮想世界、仮想とも呼称される電脳世界の事。作中世界では仮想からの恩恵を受けて人類文明が発展している。
先史文明の時代から仮想は存在し、今の人類は先史文明が残した仮想に深く関わる事で発展する道を選んだ。そういう意味では、仮想そのものが先史文明の遺産と言える。
『没入』
実体、つまり現実の肉体を量子に変換し、仮想に潜るプロセス。
操作席を利用して没入すると、いざという時操作席に残された痕跡を辿って電子体を強制離脱させる事が出来る為、遺跡探索のように戦闘を想定する場合は操作席での没入が推奨される。
先史文明の時代では実体を現実に残したまま、意識だけを電子体に変換する事で没入していたらしい。
『電子体』
仮想空間における肉体。この世界では現実の肉体をそっくりそのまま仮想空間に再構成しており、仮想で死を迎えれば現実でも死を迎える事になる。
『脳死』
簡単に言えば仮想世界での死亡現象。先史文明の時代では電子体からのフィードバックで脳が機能停止して実体が死亡していた為このような呼称になり、実体をまるごと没入させるようになった現在でも同じ呼称を使用している。
『神経接続子』
首筋に内蔵されている接続用端末。普段は人工筋肉で隠されており、他の端末に接続したり、操作席を用いて疑似没入を行う時に使用する。
『疑似没入』
先史文明の時代のように実体を現実に置いたまま、意識だけを仮想空間に飛ばす疑似的な没入。
通常の没入と違って仮想空間に電子体は生成せず、通信越しで没入している仲間のサポートをする為に、没入している仲間の脳チップを経由して仮想世界の状況を把握している。
『脳チップ』
幼少時に注入されたナノマシンによって脳内に生成されたナノチップ。脳と半ば融合しており、このチップがなんらかの要因で破壊された場合は死亡する。
このチップの恩恵で仮想との常時接続が可能となっており、ほぼ全ての人間がこのチップを受け入れている。
『戦闘用電子体』
仮想空間で戦闘を行う為の電子体の形態。形状はロボットに見えるが通常の電子体を機械の身体に変異させた代物であり、痛覚もきちんと通っている為、機体の損傷はダイレクトに本人に影響する。
破壊された場合は運が良ければ通常の電子体に戻る除装で済む事もあるが、場合によってはそのまま脳死する事もある。頭部を損壊するようなダメージは脳死に繋がる可能性が高い。
『固有兵装』
特定の戦闘用電子体に内蔵された特殊な機能。機体によってその効果は様々だが強力なものが多く、現代の戦闘用電子体戦では固有兵装の扱い方が勝敗の行方を握ると言っても過言ではない。
『中継界』
没入した時に通常最初に訪れる空間。他の場所に向かう為の中継点でもある。仮想世界の、入口となる場所。
『スズシロ・シティ』
怜二達が住む街。最先端企業アーク・インダストリーによって発展した街であり、アーク・インダストリーの影響力が高い。
探索者ギルドの本部が存在する事もあり、世界で最も栄えている都市であるとも言われている。
都市自警軍が現実・仮想共に目を光らせており、治安は高いレベルで維持されている。
『都市自警軍』
都市を守る軍隊で、有り体に言えば武装した警察組織。勤務意欲が高い隊員が多く、シティの治安を守る一助となっている。
『遺跡』
先史文明の人々が残したと言われる特殊な構造体。
その内部からは『技術遺産』と呼ばれる先史文明の技術が記録された情報媒体が無数に発掘されており、人類はこの技術遺産の知識を用いて発展して来た。
転送門でしか出入りが出来ない特殊な構造体で、中継界に設置してある転送門から向かう事が出来る。
内部には無数の自立敵性体がひしめき、罠の類も待ち構えている。
『自立敵性体』
原作のウイルスに相当する敵性存在。遺跡内部に出現しており、侵入者に襲い掛かる。その遺跡の雰囲気に合致したモデルで製作されている。
『技術遺産』
遺跡内部に出現する記録情報媒体。先史文明の時代の技術や文化がデータとして残されており、現代文明はこの技術遺産の技術によって発展している。
『未踏領域』
遺跡の第四層より下の界域に付けられた名称。序列二桁にならなければ入る事は出来ず、内部には無数の浸蝕敵性情報体が跋扈しており離脱も不可能な危険地帯である。
『浸蝕敵性情報体』
未踏領域に跋扈する危険な敵性体。機械とゾンビの融合体のような不気味な外観をしており、身体の至る所から黒いコールタールのような可視化されたウイルスを垂れ流している。
このウイルスを電子体に打ち込まれれば人格が汚染され、浸蝕敵性情報体になり果てる。
打ち込まれた場所が腕や足であれば部位排出プログラムでどうにかなるが、胴体や頭部だった場合手遅れである。
『探索者』
遺跡に挑み、技術遺産を求める戦闘用電子体乗り達の総称。遺跡を探索し、内部の情報や技術遺産を持ち帰る事で生計を立てている。
その性質上割と腕自慢の荒くれ者が多く、柄の悪い探索者も少なくない。
『探索者ギルド』
探索者達の援助をする組織。探索者証の発行や技術遺産の換金、情報提供等を行っている。
シティの中央に立つ管理塔の下層にその本部が存在する。
『探索者証』
探索者ギルドから発行される電子体アイテム。ギルド公認の探索者の証明であると同時に、様々な機能がプリインストールされており遺跡の探索にはなくてはならないもの。
プリインストールされているプログラムは『取得技術遺産記録アプリ』や『簡易修復キット』、『部位排出プログラム』、『自決プログラム』等が存在する。
『探索者序列』
探索者ギルドによって制定された探索者の序列。取得技術遺産の数や遺跡での浸蝕敵性情報体討伐数、総合的な成果などを考慮して決定される。
序列100番以内は序列二桁と呼ばれ、凄腕の巣窟とされる。未踏領域への探索を許されるのもこの序列100番以内となる。
序列10番以内は序列一桁と呼ばれ、他とは隔絶した力を有する。ただし、序列1位から序列7位までは大浸蝕で殉職した七大騎士に敬意を表し、永久欠番としている。
『探索部隊』
二名以上の探索者によるチームの事。結成自体は探索者ギルドでの登録手続きだけで済むが、結成の際には二人以上の探索者が必要であり、サポートを含めての二名の場合では結成出来ない。
『部位排出プログラム』
浸蝕敵性情報体に手足を汚染された時の為に用意された、汚染された部位を切り離す為のプログラム。
切り離しの際痛覚は一時的に遮断され、部位排出した部位はバックアップから再現可能。
『自決プログラム』
浸蝕敵性情報体による浸蝕が手遅れになった時の為に作成された、文字通り自決の為のプログラム。
起動すれば機体は一瞬で消失し、後には何も残らない。使用については本人の意志に委ねられているが、浸蝕敵性情報体になるよりはマシ考える者も多く、その為未踏領域では戦闘用電子体の残骸は滅多に見つからない。
プログラム名のメメント・モリは、ラテン語で「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」という意味の警句。「死を記憶せよ」「死を想え」等という意味がある。
『AI』
所謂人口知能。特に断りがなければ有機AIの事を指す。有機AIは自己進化するバイオチップの塊で、感覚質を持つ人類とは異なる知性体である。
仮想空間はこのAIの観測によって成り立っており、現実の模倣として構築された仮想空間のルールを司る存在である。
『管理塔』
『スズシロ・シティ』中央に立つ白亜の巨大建造物。先史文明の時代の代物。
下層部分は探索者ギルド本部として活用され、上層にはアーク・インダストリーの『遺物鑑定科』とスズシロ議会関連の施設が並んでいる。
『バルドル・デブリ』
ミッドスパイア地下に存在する機械論的AIの残滓。元は感覚質を持たない機関論的AIの窮極系、『バルドル・システム』の一つであったのが、何かしらの事情でAIネットワークに取り込まれた事でAIの処理を助ける装置と化し、疑似的な感覚質を得ているとされている。
『禁忌技術』
議会によって使用・閲覧・流出の全てが禁じられた技術遺産由来の技術の総称。これらの技術に関わる者は厳罰に処せられる。
『盗掘者』
探索者ギルドに登録せず、違法に遺跡を探索する者達の総称。盗掘者によって盗掘された技術遺産は当局の目を通さず流出してしまう為、危険な技術の漏洩に繋がってしまう。
その為、盗掘現場を押さえた時には生死問わずの対応を許可されている。
『盗掘部隊』
文字通り盗掘者による探索部隊。基本的に盗掘者はこの盗掘部隊を結成して活動しており、盗掘以外にも遺跡内で探索者を攻撃したり自立敵性体を押し付けたりする為、探索者達からは忌み嫌われている。
『被造子』
遺伝子操作によって生み出される人間の事。優れた能力を持つが、性格が破綻したり予想外の危険を齎す事が多く、基本的に碌な目的では製造されない為、禁忌技術の中でも特に厳しく規制されている。
しかし魅力的な技術である為か、非合法に製造する者が後を絶たない。
『大浸蝕』
30年前に起きた浸蝕敵性情報体の感染爆発。7機の統率個体に率いられた浸蝕敵性情報体の大群が各地で暴威を振るい、人類に壊滅的な打撃を与えた。
最終的には7機の序列一桁、『七大騎士』と呼ばれる英傑達が7機の統率個体を相打ちの形で倒し、事態は収束した。
人類の総人口は2/3まで減少し、浸蝕敵性情報体に汚染され立ち入り禁止となった構造体も数多い。
『七大騎士』
大浸蝕で活躍し、事態の収束と引き換えに殉職した七人の探索者。
紛れもない英傑として記録されている彼等だが、その詳細を知る者は誰もおらず、公的記録にも殆ど記述が残されていない。