どうも、作曲者兼声優兼ゲーム実況者の結月ゆかりです   作:極普通の狂人

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さらに文字数が少なくなって駄文と化したけど感想で勇気を貰ったので初投稿です。


イケイケゆかりん

 

 __私の最盛期、ですか?

 

 そうですね、活動を始めて二ヶ月程のときからでしょうか。あのときの自分は輝いていた気がします。

 動画投稿だけでなく、視聴者の強い希望もあって生放送の配信をしていたんですよ。作曲も同時期でしたね。生放送中に鼻唄を歌っていたら、「歌上手いね」「すげえな、歌い手並じゃん」「歌ってみたとかはしないの?」と言われまして。

 

 最初の配信から語りましょうか。最初はマイクラの作業風景の垂れ流し配信でしたね。雑談が主になっていた気がします___

 

 

 

 

 

~~~

 

 

 

「あーあー。マイクチェック。聞こえてますか。…よし、大丈夫みたいですね。配信は初めてやるので少し緊張します」

 

 画面左側にはコメント欄があり、niyaniya(通称ニヤニヤ)とyongtube(やんつべ)からのコメントを統合して表示しています。

 

 事前に動画内やSNSでの告知をしていたことも手伝ってか、放送開始なのにも関わらず数百人の人が訪れていました。既に「キターーーーーーーーー」「wktk」「ゆかりん今日もかわいいよハアハア」「全裸待機した甲斐があった」などのコメントが見えます。

 

「どうも皆さんこんにちは。無事配信者デビューをした結月ゆかりです。今日の生放送では動画でも話した通りマイクラでクモの湧かないモンスタートラップと家の増築をします。素材も揃ってないので地下潜りと森林伐採からになりますね。今回の目標として右上に貼っておくので忘れてしまったら見てください」

 

 見やすい画面のレイアウトを心がけるのは動画製作者としてのノウハウです。これを忘れれば一部の視聴者は離れていきます。

 

「結月ゆかり、今日も一日がんばります!」

 

「尊死」「鼻血出そう」「素で声がかわいいのは反則」

 

 地下潜りに必要な道具を持っていざ出発。潜っていくと洞窟の中にはゾンビとスケルトンが湧いていたので弓と剣で撃退します。

 

「生放送でもキレッキレのマウス捌き」「いともたやすく行われるえげつないTASムーブ」「この数を数秒で沈めるってダイヤ剣でも無理だと思うんですがそれは」「しかも持ってるのは石剣だぞパネえ」

 

 コメントを横目で軽く見ながら思います。__そういえば私ってTASみたいなものなのかな__と。ボイロって機械ですからね。

 

「必ずジャンプ斬りをするようにして攻撃をパターン化すれば皆さんでもできますよ。今度ぜひ実践してみて私と同じ領域に足を踏み入れましょう!」

 

「むりぽ」「ゆかりんと同じ世界…私、気になります!」「敵のAIは複数パターンあるんだよなあ」「やりたく)ないです。」

 

 敵の行動パターンが複数あるならそれに合わせたパターンを作ればいいんです。ね?カンタンでしょ?(クソウザペンギン)

 

 そんなやりとりをしつつ探索していたら鉄と石の数がそれなりになりインベリトリがいっぱいになりました。

 

 そのまま足元の溶岩に気がついていれば無事に探索は終了していたのでしょう。しかし現実は非情。私は溶岩に気がつかず、落ちました。

 

「あ、ちょっとアイテムいっぱいなんでちょっと帰還しますね。…ってあああああああちょっとやめてくださいしんでしまいますここでしんだらアイテムがああああああ」

 

「あっ」「チーン」「アイテム全☆ロ☆ス☆ト」「みんなが通った道なんやで」「You are dead!」「33-4」

 

「なんでや阪神関係ないでしょ!……うわぁ。インベントリいっぱいに資源が入った状態での全ロス…きっついですね…予定通り森林伐採してきます」

 

 まさかアイテム全ロスがここまでキツいものだとは知りませんでした…前は人の動画をみて「なんでこの人アイテムロストぐらいでここまで大げさに嘆いているんだろう?また集めればいいよね?」とか考えてたいましたが精神的にクルものがあります。

 

 

~~~

 

 

 私は木こり。私は木こり…リズムよく木を切るだけの機械…

 

「私は木こり…私は木こり…」

 

「こわい」「闇」「病みゆかりん」「地味だな」「つまらん」

 

「……確かにただ木こりしてるだけなのも絵として地味なので歌いますね。なにかリクエストがあれば受け付けますよ」

 

「マジカ」「目指せポケモンマスター」「胸ペタなゆかりさんの胸ペッタン」「コメント欄が爆発してら」「ニートの歌」

 

 コメント欄が物凄い勢いで物凄く流れていきます。不思議に思い現在の視聴者を確認してみると…

 

「ってええ!なんですかこの数字!?合計三十万人が視聴中!?」

 

「ポンコツゆかりん」「人数見てなかったのか」「まだ増えてるで」「というか枠大丈夫?1時までしかとってなかったけど」

 

「あ。延長できないので残り五分ですね。全然気にしてませんでした。とりあえず一番にコメントされた『目指せポケモンマスター』歌いますね。ちょうど歌詞も知ってますし」

 

 放送の枠が時間制なのは知っていましたが時間の確認なんてしていなかったので残り時間がわずかなものとなっていました。

 

「♪ーー」

 

 実は人に歌を聞かせるのは初めてです。一人では何回でも歌いましたが。

 でも、思ったとおりの理想的な音で歌えて、VOCAROIDとしての本領発揮といったところでしょうか。

 

 曲も終盤に差し掛かり、なんだか私も感動で涙が出てきました。

 

「俺、初めて歌で感動したかも」「原曲以上じゃないかこれ」「こんな完成度高いの流していいのか」

 

「__ありがとうございました。結月ゆかりでした。今日の放送はこれで終わりになります。お疲れさまでした」

 

「すげえええええ」「おつ」「乙です」

 

 歌の影響で余韻に浸っているのか、終了時のコメントは少なめでした。

 

 このときは、私は歌っていて『楽しい』と感じました。人に聴かせ、感涙させられることは『楽しい』と。

 

 

~~~

 

 

「__というわけです。今では恥ずかしい記憶ですね」

「つまりイケイケゆかりんってことですね」

「イケイケゆかりん、なんだかすごくハッピーな響きだわ!ねえゆかりん、あなた今からでもイケイケゆかりんになりましょうよ!」

「いえ、遠慮しておきます」

「じゃあ美咲、あなたがイケイケゆかりんになったらどうかしら?すっごく素敵なことだと思うわ!」

「私がイケイケ…」

「んー、その場合、イケイケ美咲だね!」

「イケイケ美咲…かのシェイクスピアはこう言った…儚い…」

「ねえみんな…ゆかりさんも迷惑そうにしてるし…他のお客さんの邪魔になってるから…もう行こうよ」

「そうね花音!世界を笑顔にするんだったらここでも演奏しなきゃよね!」

「ふぇぇ~なんでそうなるの~」

 

 まあ、彼女たち(ハロー、ハッピーワールド!)は今日も輝いている。

 

 嗚呼、神様、見てますか。今日も町は平和です。

 




うん、駄文!
ちょっと恥かタヒしてきていいですか

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