まぁノエルとかエルフェルトみたいな前例があるから大丈夫でしょ。
せっかく投げていただいたのに忙しくて遅くなっちまったよ泣
平日の真昼間、いつも通りと言えばいつも通りなS09地区。
その路地の先にある喫茶 鉄血では、ちょっと変わった客がやってきた。
「げぇ・・・」
「ム・・・」
「マジかよ」
やってきたのは人間の男性が一人に人形が二人・・・と言えば別に変わった客でもないが、問題はその内訳。
まず男性の方、はまぁいい。人形を連れている時点でどこかの指揮官だろうか何かだろう。
次にHK416に
そして最後にデストロイヤー・ガイア。・・・もう色々とおかしい、鉄血工造はグリフィンと協力関係ではあるがグリフィンの部隊に編入されることはないし、ましてガイアは素体こそあるもののコアのない状態だったはず・・・またアーキテクトあたりがやらかしたのだろうか?
「いらっしゃいませ。ようこそ、喫茶 鉄血へ。空いている席へ、ご自由にどうぞ」
考えても仕方がないので、代理人は席へと案内する。初めて訪れたせいか戸惑った様子で店内を見渡しているのが妙に微笑ましい。
「メニューを見せてくれます?」
「こちらです、お決まりになったらどうぞ」
「・・・・・え、天然物?」
男が随分と驚いたような声を上げる。実際この店の商品はそれなりのものを仕入れているので自信はあるが、この反応はちょっと珍しい。
・・・普段はインスタント漬けなのだろうか?
「毎朝新鮮な物を届けてもらっていますよ」
「えぇ・・・毎朝?どれだけの出資が・・・」
「・・・・・通貨単位が違くないか?」
「・・・げ、マジだ・・・コインじゃないの?」
そんなことをコソコソ言いながら財布を開ける三人。一応ここではどの国の通貨でも払えるのだが・・・悪いと思いながらも財布を覗くと、なんとも見覚えのあるコインがいくつも見えた。
(・・・このコインは・・・・・)
ポケットに入っているものと同じ、
それを踏まえて見ていると、ちょっとあたふたする三人が滑稽に見えてくる。
探すこと数十秒、悩んだ末にかやや申し訳なさそうな顔で416っぽい彼女が声をかける。
「ちょっと良いかな、肉体労働で払うっていうのはどうかな?」
「ム、そうか・・・それでいいか?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「お待たせしました。 ご注文のコーヒーです!」
「かしこまりました・・・マスター、ホットドッグとブレンドだ。」
「わかりました。 ・・・タカマチさん、7番のテーブルのオーダーをお願いします。」
「了解ですっと・・・お待たせしました、ご注文はお決まりでしょうか?」
結論から言えば、お昼時のちょっと忙しい時間だけ手伝うということに決まり、こうして働いているところである。
ちなみに彼らはD08地区所属の指揮官とその人形で、指揮官の名をディーノ・タカマチ、416もどきはHK417、デストロイヤーはヴィオラというらしい。もちろんそんな情報など探しても出てこないことを、コインを見た瞬間から代理人にはわかっていた。
まぁ今回のケースなら別に働かせる必要などないのだが、本人たちも納得しなさそうだったので手伝ってもらうことにした。
「ぐへへ〜ねぇちゃんいい体してるね〜」
「おいこらなに人の嫁に色目使ってんだ。」
「ぐはぁ!?」
・・・こんな感じのトラブルも絶えないが。
だが実際、417ボディラインは犯罪臭がするほどに魅力的だった。なにせ416よりも背が低いくせに反比例するかのように胸がでかいのである。そりゃもう目で追ってしまうわけだ。
またヴィオラの方もなかなかのもので、クールな見た目や話し方からすでに絶大な人気を博している。
で、色目を使うたびに旦那がやってくるという流れがここ数分で出来上がってしまった。
「ふふっ、でも驚きました、まさかお二人ともと結婚されてるとは。」
「改めて言われると結構照れますね・・・っていうかマスターも笑うんですね。」
「ええ、もちろん。 もっとも、そこまで愛想のいいわけではありませんが。」
そんな会話をよそに、417とヴィオラは満席に近いお昼の店内を歩き回る。
三人が手伝ったこともあって、特に問題も起きずに業務を終えることができたのだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「・・・はい、これで今日はおしまいですね。 お疲れ様でした。」
「あ〜疲れた〜」
「接客業なんてやったこともなかったからな〜」
「だがいい経験にもなった、感謝する。」
日が傾き始めた頃、いつもより早めに切り上げて店じまいを終えた代理人は、満身創痍といった感じで机に突っ伏す三人にコーヒーとケーキを運ぶ。
「当店自慢のブレンドとケーキです。 今日はありがとうございました。」
「え? いやでも俺たちは飲食代のために・・・」
「お礼に関しましては
「・・・まさか本当に別世界なのか? というよりもなんだか慣れているようにもみえるのだが。」
メニューの通貨と手元のコインを見比べて疑問を声に出すヴィオラ。すると代理人は微笑み、ポケットから一枚のコインを取り出す。それは間違いなく、417たちの世界のコインだった。
「・・・これは、私の大切な友人から頂いたものです。」
「友人・・・」
「えぇ・・・ユノ、という方をご存知ですか?」
「え? もしかしてS09地区の指揮官の?」
「おや、ご存知でしたか。」
知っている名前が出てきたことで驚くD08組。なんか色々変わった娘だなぁとは思っていたが、まさか別世界にまで友人がいるとは思わなかった。
その後はユノちゃんの近況を聞いたり、他の司令部の話を聞いたり、結婚式の様子を聞いたり、逆にこの世界のことや代理人自身のことを聞いたりと、気がつけば窓から西日が差し込む時間まで話していた。
「・・・そうですか、ユノちゃんが・・・・」
「えぇ・・・でもきっと大丈夫です、なんたってユノちゃんですから。」
「ふふっ、そうですね・・・・・でしたら。」
代理人は店の奥に合図を送り、用意してあった瓶を二つ、Dに持ってきてもらう。代理人のダミーにもびっくりだが、本体とは全く違うキャラにも驚くD08組だった。
「こちらには当店のブレンドを詰めております。 ユノちゃんに渡してあげてください。」
「・・・はい、必ず。」
「それと、こちらは皆さんの分です。 十分なお礼が用意できずに申し訳ございません。」
「えっ!? いえいえいいですよ、もともと無銭飲食なのはこっちなんですから。」
「いえ、これは今日お話を聞かせていただいたことへのお礼です。 ・・・どうか、これからもユノちゃんのお友達でいてくださいね。」
「それはもちろんですけど・・・いやでも・・・」
「受け取ろうよダーリン、せっかく用意してくれたんだしさ。」
「私もそれに賛成だ。」
「・・・それもそうか。 わかりました、ありがたく頂きます。」
瓶を大切にバッグにしまい、出口へと向かう。
三人は代理人に見送られ、仲良く並んで路地を歩いて行った。
少し進むと、もうあの香りは消えていた。
試しに戻ってみてもそこには当然何もなく、あの不思議な体験がまるで白昼夢のようだった。
ただ、バッグの中で揺れる二つの瓶が、幻でないことを教えてくれていたのだった。
「てなことがあってな。」
「ダーリン大丈夫?」
「今日はもう寝たほうが・・・」
「おっぱい揉んだら治る?」
「チクショー」
end
というわけで今回は カカオの錬金術師 様の『元はぐれ・現D08地区のHK417ちゃん』とのコラボ回でした!
しかしまぁ喫茶 鉄血って都市伝説になっちゃったんですねぇ・・・神隠しのごとく迷い込んでくる人形が増えそう。
というわけでキャラ解説とか
D08地区の指揮官
本名をディーノ・タカマチ。数多の人形と重婚しやがったリア充。
今回はダブルデートの最中に迷い込んでしまったご様子、お土産に天然物のコーヒーを渡されました。
HK417
巨乳。
だんだん胸が成長したり指揮官とイチャコラしたりとリア充っぷりを見せてくれる人形。細かい設定は元作品を見てね!
ヴィオラ
元々は同作者様の別作品の主人公。その後『元はぐれ〜』に登場し、指揮官と結ばれることに。
ガイアモデルなので胸はあるが、こちらも成長しているらしい。
ユノちゃん
今回は名前だけの登場。
世界戦をぶち破ってきた最初の来訪者、おそらく共通通貨のコインはこの出来事が発端だと思う。
喫茶 鉄血とD08組、一切関わりのない両者の共通の友人として出しました。
喫茶 鉄血に来る方法
1、世界戦を超えて迷い込む
2、死んだ時・死にかけた時に不思議なことが起こる。
3、超技術
4、おのれディケイド
5、夢オチ?