ワンピースで一番強いの誰?と聞かれたら
私はエネルと即答します。
そんな作者の思いつきの小説をお楽しみください。
皆さんこんにちは、柏田春樹です。
日本に住んでたピチピチの男子高校生でしたが不慮の事故で死亡し、今まさに異世界転生を果たしました。
「エルフにドワーフ…スゲェまさに異世界だ!!」
思わず一人ではしゃいでしまう。それもそうだ、俺もゲームや漫画を愛していた一人の男。こんな心踊る展開には作業着姿でもはしゃいでしまうというものだ。
「っと、ひとまず動かねぇとな。 まずは酒場かギルドに行ってみるのが王道かな? 能力も試したいしクエストやらないと。」
とりあえずデカイ建物を目指そう。にしても作業着って異世界だと浮くな…当たり前か。
ハルキ「このすばっ!」
「あった…。ここがギルド…。」
や、やっと着いた…割りとこの町の道が複雑で迷子になっちまった。 雷速で移動すればすぐだろうけど上手く扱えない。 下手やって暴発でもしたらエライ事になっちまう。親切に道を教えてくれたオバサンに感謝しよう。
「さて、冒険者になってくるか!」
気持ちを切り替えて意気揚々と扉を開ける。すると野太い男達の喧騒が聞こえた。ここは酒場も兼営しているようだ。
「おう兄ちゃん、見ねぇ顔だな。何しに来た。」
俺を見かけたモヒカンの荒くれものが声をかけてきた。
「冒険者になりたいんだ。受付は何処なんだ?」
「フッそうか命知らずめ……ようこそ地獄の入口へ!歓迎するぜ!受付はあっちだ。」
荒くれものは笑顔で答えると顎で受付を指す。 礼を言って受付に行くと金髪のお姉さんが窓口にいた。つくづく金髪に縁があるな。
「すいません、冒険者になりたいんスけど。」
「はい、それでは登録料として千エリス頂きます。」
えっ?なにエリスって?この世界の通貨か?でも不味いぞ、金なんか持ってねぇ…ましてや持ち物すら──
「ん?これは…」
ふとズボンの後ろポケットに小さな袋が入っていた。開けてみると中からじゃらじゃらと小銭のようなものが入っていた。お姉さんに見せたらこれで丁度千エリスらしい。あの天使が気を使って持たせてくれたのか?だとしたら助かった…至れり尽くせりだなこりゃ。
「はい、それでは冒険者について簡単な説明を致しますね。冒険者というのは人々に害をなすモンスターの討伐を請け負ったり、様々なクエストを請け負ういわゆる何でも屋のようなものです。冒険者はそれらを生業としてる人達の総称。そして冒険者には職業というのがあります。」
ふむ、職業か。魔法使いや剣士ってとこか。
「こちらは冒険者カードといいます。このカードには冒険者の詳細やレベルが表示されます。冒険者のレベルは生きものを食べたり、モンスターを倒したりするとその存在の魂の一部を冒険者が吸収します。それが経験値と呼ばれるものです。普通は経験値は目視出来ませんがこのカードで冒険者の経験値をはかることが出来ます。レベルがあがるとその職業の様々なスキルを会得することが出来るので頑張ってレベルをあげていきましょう。」
レベルか…ゲームみたく経験値たんまりのおいしいモンスターがいれば狩りまくろう。
「簡単な説明は以上です。次にこちらの紙に貴方のお名前と身長、体重、年齢、身体的特徴等を記入してください。」
お姉さんに言われた通りに紙に書いていく。 今さらだがスラスラと異世界の文字を書けてるな。 神様の転生って便利。
「ありがとうございます。では、こちらの機械に手を触れてください。その機械で貴方のステータスがわかります。ステータスに合わせた職業を決めてください。」
「はーい。」
俺は右手で機械に触れた。 チカチカと機械が動くと機械の下にあった冒険者カードに俺のステータスが書かれていく。 受付のお姉さんが俺のカードを見るといきなり目を見開いた。 受付側がザワ…ザワ…ってしてるし、いや別にギャンブルとかしてないよ?
「カ、カシワダハルキさん!? 貴方何者なんですか!?運がやや低く、知力が平均ですが、筋力や生命力は高水準!魔力は桁違いです!」
「へ?そんなすごいの?俺のステータス…。」
「すごいですよ! 以前冒険者登録されたアークプリーストには及びませんが、カシワダハルキさんならどんな職業にもなれます!」
俺にそんな隠された力が…? ってそんな訳ねーか。魔力はゴロゴロの実の補正だろうし、筋力とかは生前やってた肉体労働のアルバイトの影響だろうな。 にしても職業か…エネルの戦闘スタイルだと前衛で戦闘しつつ雷撃って感じか。だとすると万能職がいいな。
「あの、前衛もこなせる魔法使いみたいな職業って無いすか?」
「えっと、でしたらこの【魔法戦士】という職業はいかがでしょう?前衛と後衛をこなせる万能職業です。ただ専門職の【ソードマスター】や【アークウィザード】には劣りますが…。」
「いや、それでいいっス。魔法戦士でお願いします。」
こうして俺の冒険者カードは完成し、ギルドの職員達に歓迎された。 さっきのモヒカンも連れと一緒に歓声をあげる。 いよいよ本格的に異世界生活がスタートだ!
ひとまずクエスト受けよう、金がねぇ!!
荒くれもの「このすばぁ!」
【討伐クエスト】
【ジャイアントトードを三匹討伐せよ!】
「あー、だだっ広い草原だー。見渡す限り草だなー。」
冒険者登録を終えた後、俺はすぐにクエストを受けた。比較的簡単らしいジャイアントトードの討伐クエストだ。 装備品の費用どころか宿代すらないのだから即労働なのは覚悟していた、していたのだが…問題は…。
「ハァ…全く、なんだよこのスキル構成。これじゃ職業【魔法戦士】じゃなくて職業【神・エネル】じゃねーか。」
そう、問題は【魔法戦士】のスキル構成、いや俺のスキル構成にあった。普通の【魔法戦士】のスキルといえば炎魔法や剣技などが一般的だ。だが俺の冒険者カードには何も無かった。つまり、俺は【魔法戦士】のスキルを一つも修得出来ないのだ。その代わりスキル項目にあったのは、どれもこれもエネルが使った技ばかり。おそらくゴロゴロの実を特典として選んだ影響かもしれない。言ってみれば職業なんて俺にとってはお飾りなのだろう。 仕方がないのは理解したけど…正直少し期待してたのになぁ、ファイヤーボールとか。
「まぁ、気持ちを切り替えていくか…この能力なら余程の敵じゃなけりゃ無敵だ。」
ひとまず俺が現時点で覚えたスキルは
・雷速移動
・
・
・
・
この五つだ。 他のスキルはレベルが足りない、厳密にはポイントが足りないのでレベルがあがればどんどん技を使っていける。ぶっちゃけこの五つでも相当強いけど…。
さて、夕暮れも近いしとっととジャイアントトードとやらを見つけて──
「……でっか…。 ジャイアント過ぎるだろ!?あの
数メートル先に現れた巨大なカエルに驚く。いや驚くわ!ゾウくらいあんじゃねぇか!? あ、こっちに気づいた。正面から見たらキモチワル!
「えーあれを三匹かよ。やりたくねー…。」
言っていてもしゃーなしだな。スキルの試しがてらやるか。 まずは雷速移動。 まだ離れてるし丁度いい。瞬間移動をイメージして…スキル発動っ!
バチっ!!
「…は?」
それは一瞬だった。いや、例えとかじゃなくマジで速すぎィ!だってもう目の前にいるもん!ジャイアントトード! 向こうだって驚いてるよ! あ、こいつ舌伸ばした。
「つ、次はこれ!
スキルを発動すると俺の身体は雷に変わる。うわ!身体の感覚が無くなる!変な感覚だな。 流動する雷を舌で絡めたカエルは感電し、舌を伸ばしたまま痺れる。
「こいつでトドメだ! 2000万V
ヴァリヴァリ!!!ゴロゴロゴロ…!
ジャイアントトードに追い打ちをかける。電撃を浴びたカエルは黒焦げになりピクリとも動かなくなった。
「…よ、余裕でオーバーキル……。」
俺が絶句していると地面から2体出てきた。一匹は動かず、もう一匹は近づいてきた。と、兎に角技は全部試しておこう。 ジャイアントトードが目の前に来て大きく口を開けた。俺を捕食する気だな、だがそうはいかない。
「
ピッッシャァァァン!!!ゴロゴロゴロ…!
突如その場に雷鳴が轟く。 発生源である俺は大した音は聞こえないが凄まじい音なのだろう。空気が音速で膨張する程の光熱を至近距離で受けたカエルは黒焦げを越えて炭になっていた。
「えぇぇ……これはエグいな…。」
最後の一匹は何やら戸惑っている。逃げようとしているのか? 正直このスキルはヤバイ匂いがプンプンするけど、ここまで来たらやろう。エネルの十八番を!
「
ドガァァァァァン!!!ゴロゴロゴロ…!
上空から放たれた巨大な波動砲と思えるほどの雷がカエルに振り下ろされる。 カエルがいたそこにはデッカイクレーターが出来ており、カエルだったであろう黒焦げの肉片が微かにあった。
「……嘘だろおい…?」
正直予想を遥かに越えていた。原作ならみんな焦げてるだけだったから甘く見てた。 これでスキルは五つだけ?マジで?
「エネル強すぎだろォォォォォ!!?」
【クエスト達成!】
冒険者カード
カシワダハルキ 17歳
職業【魔法戦士】
170㎝
64キロ
容姿はマンガ〔ぐらんぶる〕の北原伊織を少し筋肉質にしたイメージ