俺ームアームズに乗ってオルフェンズ世界で無双する話 作:FAパチ組み勢
今回はみんな大好きケツアゴさんが登場。
用語解説:エイハブ・リアクター
オルフェンズ世界で、艦船やモビルスーツの動力源である相転移変換炉。
要するに永久機関。
これによりエネルギー問題は解決したが、それ以外に解決していない問題が山積みなのがオルフェンズ世界。
特殊な波動を出すのでそれで識別が可能。
リアクターは総て一点物らしい。
しかも特殊な妨害電波が出るのでレーザー通信(LCS)以外の通信機器が使えなくなる。
更に火星のハーフメタルがないと電子機器は使えない。
用語解説:ナノラミネートアーマー
だいたいリアクターとセットで扱われる技術。
射撃武器に強くなる特殊塗料。ビームだろうと実弾だろうと大丈夫。
でも熱に弱い。
ナパーム持ってこい!!
エイハブリアクターの影響下でこうなる。
近接武器で想定以上の衝撃を与えるのが常套手段。
同じ場所に長時間同じ攻撃(衝撃・熱)を加える事も。
つまり長時間のビームが当たると塗膜が剥がれてしまう。
スラスターを狙うんだ!
三日月はその日、社長室に呼び出された。
ここ数日、社員╱団員たちのテンションが高い事と何か関係があるのだろうか?
恐らく若社長が、また何かイベントを開催したのだろう。
ここ最近はずっと降下艇基地の整備室で、バルバトスの調整の為に缶詰めだったから、何をしているのか聞いてみよう。
そう考えながら社長室へ入ると――
「強化案?」
よく解らない事を言われた。
「ああ。この前、三日月に訊いたろ? バルバトスの強化プラン」
「でもあれ、簡単に壊れなくて大雑把に使える武器ならなんでも良いって……」
その言葉に呆れた顔をする若社長とオルガ。
「あのなぁミカ。お前の乗るモビルスーツだし、決めるのはお前で良いんだけど……どうしたいのかっつーコンセプトはねぇのか?」
「コンセプト?」
「あー、お前、どんな武器が良いとかってねぇのか? ほら、例えば轟雷のキャノン砲とかナイフとか」
タブレットを見せながらオルガが訊ねた。
どうやらこれを見て武装を決めろ、と。
しかし、
「でも俺、文字がまだ上手く読めないけど」
正確には読めも書けもしないのだが。
「そんなモン、画を見て決めりゃ良いだろ」
「あ、そっか」
確かに文字が読めなくても、タブレットの使い方は解る
それくらいは出来るようになったのだ。
「で、今回はどういったイベントなの?」
「お前のバルバトスの強化案を社員たちに任せた」
「……それ、無責任って言わない?」
整備班が過労で倒れそうな強化プランが送られてきたら、どうするつもりなのだろうか。
「勿論おやっさんには確認を取るとも。実質、俺と若社長とおやっさん、それとミカの四人で審査する事になるだろうな」
「ふーん」
それにしても、今回のイベント参加者の熱の入りようは凄い。
一体どんな景品が出されるのだろう。
「で、何が貰えるの?」
「焼肉」
若社長が投げて渡してきたタブレットに『ヤキニク』という料理の画像が表示されていた。
どうやら鉄板の上で肉や野菜を焼いて、タレに潜らせて食べる料理のようだ。
「……これ、美味いの? 若社長」
「おう。俺が太鼓判を押してやる。美味いぞ」
「ふーん……」
ちょっとだけ、興味が湧いた。
そう思っていると、若社長が近寄ってきて、自分が手にしているタブレットを操作し、何かの画像を見せた。
『整備室にあるバルバトス』の様々な箇所に、武装やパーツの小さい画が配置されてある画だ。
「これは?」
「社員から送られてきた強化案の一つだ。公平に見る為に名前は言わんけど」
オルガも覗き込み、意見を述べた。
「両腕にスティレットのガトリングか。肩っつーか、腕ごと轟雷と交換するんだな」
「肩と脛にミサイルランチャー、背面にブースターを増設。……避けて撃ちまくるがコンセプトだな。しかも大型弾倉のベルトリンクを二つも肩に載せるのか……ペイロード足りるかコレ?」
「ナルホド」
「で、見た感想は?」
「近付かれたら殴れないね」
「……ふむ」
若社長が顎に手を当てて考え込む。……どうやら三日月は、生粋のフロントマンのようだな。
「いっそ、三日月の戦闘パターンから考えるか。……なぁ三日月、お前近付いて殴るのと遠くから撃つの、どっちが好きだ?」
「殴る方、かなぁ?」
龍治やオルガが思った通りの返答を受けて、
「なら、近接主体で絞るか」
「そっすね」
そういう事になった。
◆◆◆◆
こうして、MSG及び鉄華団は発足して三ヶ月を機に、営業を開始。
すると即座に、長期の依頼が一件舞い込んだ。
CGS時代から食料雑貨を卸しているアトラ・ミクスタを仲介役として。
その人物は、彼女が働いている店にやって来た客だったそうだ。
依頼は――火星から月までの護衛。
報酬は会社の規模を考えれば破格なモノだった。
しかしそれも当然だろう。
護衛対象は、火星を訪れていた月の大企業『タントテンポ』の頭目であるテッド・モルガトン――通称ダディ・テッドと、秘書であるヴォルコ・ウォーレンなのだ。
聞けば、ハーフメタルの買い付けに来たらしい。……結果は余り良いモノではなかったようだが。
エイハブリアクターの電波障害を緩和するこの金属は、火星にしか存在しない為に地球近郊では割高な値段で取引されているのである。
故に市場は引く手数多。
しかし地球との協定によって、ハーフメタルの卸し先は限定されていた。
なんとか仕入れられないか駄目元で調べてみれば、余剰分はノブリス・ゴルドンのような大手の武器商人やテイワズに流れるのだと言う。
火星では、どちらかと言えば木星圏のテイワズの方が有名なのだ
月のアバランチコロニー群を拠点とする複合企業タントテンポの名前は、まだそこまで知られていない。
――その実態が、マフィアのそれだという事も。
ただし今回は、純粋な旅行だとアトラも聞かされていた。故に彼は杖が無いと歩くことも儘ならないヴォルコ一人だけを伴って火星へやって来たのだそうだ。
だが、ヴォルコの方は違った。
いざとなれば楯になるつもりだが、彼にも目的がある。
故にヴォルコは、火星で偶然出逢ったダディ・テッドと同じ機械の義手を持った個人傭兵の少年を、護衛として半ば強引に雇った。
結果として鉄華団は、三人を月まで運ぶことと相成ったのである。
鉄華団は、CGS所有の強襲装甲艦《ウィル・オー・ザ・ウィスプ》改め、強襲装甲艦《イサリビ》に乗り、社長専用輸送戦艦《天城》と共に火星を出発。
搭載しているのは、轟雷三機とスティレット三機。強化改修されたガンダムバルバトス。
そして若社長専用機――ヴェスパーファルクス。
過剰とも取れる戦力だが、それも当然だ。
護衛対象はあのダディ・テッドなのだ。
万が一にでも何かあれば、タントテンポの全構成員が敵に回る。
そうなれば人死には免れない。向こうもこちらも。
突然のデカい仕事を任され、胃を押さえるオルガを若社長が宥めながら、《天城》と《イサリビ》は航路を進む。
――その道中の事だ。
テイワズ傘下の組織だと名乗るチンピラに襲撃を受けたのは。
◆◆◆◆
木星近郊に存在する大型惑星間巡航船『歳星』。
その巨大な船は、巨大
しかしその実態はマフィア――それも旧日本の暴力組織のそれである。
地球が本拠地であるギャラルホルンの目が届かぬ木星圏では、暴力こそが事態解決の手段であるからだ。
そして、テイワズの代表であるマクマード・バリストンが所有する屋敷の一室では、物々しい雰囲気が漂っていた。
緊急の幹部会が招集された為である。
集められたテイワズ下部組織の重鎮たちは、一人の男を見ていた。睨んでいる者も少なくなかった。
脂汗を流している男の名は、ジャスレイ・ドノミコルス。
彼は、テイワズ専務取締役にして、直系企業の一つである商社『JPTトラスト』の代表だ。
その手腕は確かなモノで、彼は組織においてはナンバー2の地位を不動のモノとしていた。
そう――つい最近までは。
「下手ぁ打ったな、ジャスレイさん」
別の幹部が揶揄するような口調で、ジャスレイに話し掛ける。
「……へい。皆さんには、御心配を掛けているようで、申し訳ありやせん」
普段ならば、己の立場を笠に着て、歳上だろうとなんだろうと舐めた口は叩かせなかったのだが、今回はそうはいかない。
何故なら、自分がケツ持ちをしている下部組織がやらかしやがったからだ。
その馬鹿共は、ジャスレイの名前とテイワズの名前を使って随分と阿漕なシノギを繰り返していたのである。
勿論それはジャスレイも知っていた。
しかしカネになった為に放置していたのだ。
それどころか、オヤジであるマクマードや他の幹部には知らせず、テイワズとは直接関わらない企業を狙うように『教育』したのだが――しかし今回、その事実が明るみに出てしまった。
なんとその馬鹿共、月のタントテンポの頭目が乗っている艦を襲いやがったのだ。
「海賊の襲撃を装い、様々な企業の子息や関係者を誘拐。身代金を払わねぇ時は、ヒューマンデブリに仕立て上げる……ねえ? それをダディ・テッドにやらかすとは。……ちぃと、仁義ってモンを勘違いしてないか? ジャスレイ坊」
引退した耄碌爺共すら出張ってきやがる。
この場合の身代金は、カネだけでなく有力な情報も含まれる。
例えば、新型のモビルスーツや船の情報など――だ。
どうやら馬鹿共は、最近噂になっていたエイハブリアクターを使わない輸送艦の情報を仕入れ、意気揚々と目標を襲撃。
そして壊滅した。
散々に溜め込んでいたシノギの情報を、全て奪われて。
「…………」
マクマードのオヤジは、腕を組んで目を瞑っている。
何も言わない彼の姿を見て、背筋に冷たい汗が流れた。
そんな時だ。
「どうも皆さん、お揃いで」
気に入らないヤツが遅れてやって来た。
「遅かったなぁ名瀬」
マクマードのオヤジが、そう話し掛ける。
名瀬・タービン。
テイワズの流通業を取り仕切っている長髪の男だ。
タービンズという企業の代表で、五万人の部下を抱えるテイワズでも有数の幹部だ。
本来ならば流通関係もジャスレイが取り仕切っていたのだが、この男がその地位を奪ったのである。
名瀬は、女を使って伸し上がったのだ。
故に、女衒風情がここにいる事自体、ジャスレイは我慢ならなかった。
「おう。まったくだ。速ぇのがお前ン所の売りだろうに」
「それはそうと、アミダちゃんは元気かい?」
爺共はどうしてか、名瀬に目を掛けていた。
気安い様子で話し掛けているではないか。
「すいませんね、オヤジ、兄さん方。いやね、今回の叔父貴の件ですが、こっちとしても寝耳に水でして……慌てて月に行くのをトンボ返りして来た次第で。それと、家内はいつだって元気でさぁ」
どうやら仕事で月に向かっていたのを急遽キャンセルして戻ってきたそうだ。
そのまま月で連中とやり合って死んでいればいいものを。
舌打ちをしそうになるが、今の状況ではそれさえも出来ない。
「……で、その関係なんですがね」
急に、名瀬の口調が変わった。
嫌な予感に襲われる。
「頭目が被害に遭われたタントテンポの皆さんから、お叱りの声を頂きまして。事情の説明と賠償請求を求められているんですわ」
「んなぁ……っ!?」
まさか、もう知られているのか?
しかし誰が――
「えーっと、連中が襲った……MSGの鉄華団でしたっけ? そいつらが情報を流したようですね。どうやら、連中のシノギのせいでヒューマンデブリになった社員がいたらしくて……あちらさん、かなり怒ってるらしいですよ」
知り合いに確認を取った時にそう言われました。
名瀬の目に、呆れの色が見て取れる。
自業自得、そう言われているのが手に取るように解った。
「――っ!?」
一気に沸騰しそうになるジャスレイ。
しかし、
「ジャスレイ」
マクマードのオヤジの一言で、冷や水を浴びせられた。
穏やかな口調だが、ジャスレイには理解出来た。
眼が笑っていない。
ここで下手に名瀬へ突っ掛かる醜態を晒せば、テイワズに自分の居場所は無くなるだろう。
「今回の件、どう落とし前をつけるつもりだ?」
「…………どう、って」
マクマードの手が、懐に入れられる。
取り出したのは葉巻だ。
オヤジは、おもむろにその葉巻に火を着け、ジャスレイに訊ねた。
「タントテンポは圏外圏にも勢力を伸ばしている組織だ。ぶつかる前に、お互い穏便な方向で、持ちつ持たれつでやっていこうって話がついている。だが、今回の件で、もしそれが反故になったら――お前、責任が取れるのか?」
取れる、とは言えない。
もしそう言ってしまえば、タントテンポとの抗争で自分は鉄砲玉役をやらされる。自分が部下にやらせてきたように。
ここまでマクマードのオヤジとテイワズの看板に泥を塗ったのだ。これ以上の失態は命に関わる。
しかも下手人共はとっくにMSGとやらに壊滅させられ、押し付ける事も出来ない。
残っているのは、カネだけだ。
「……俺の資産の半分を、使って下せぇ。これでタントテンポからの賠償金は賄えるかと」
「ふーむ……あちらさんが更に要求してきた場合は? なんと言っても、狙われたのはカシラのダディ・テッドだ」
しかしオヤジに待ったをかけた男がいた。
名瀬だ。
「その件なんですがね、オヤジ」
視線が名瀬に集まる。
「一応、タントテンポの輸送部門を取り仕切ってるジャンマルコの野郎と連絡が取れましてね。頭目が無事だったので、そこまで無体な要求はしないと約束してくれました」
ジャンマルコ・サレルノ。
タントテンポの大物、六人いる大幹部の一人。
どうやら名瀬は、同じ輸送業での繋がりか、かの人物と交流があったようだ。
「ただ――」
他の幹部が納得していない。
そう言っていたそうだ。
「そこで、ギャラルホルンの古い慣習にでも従って、お互いの代表に決闘でもさせて、手打ちにしようって話が上がったそうです」
「つまり……ケンカさせて、勝敗如何に関わらず水に流す、と?」
「実際に血を流したのは、ウチと関わりの無い会社です。今回だって、鉄華団ってヤツらが馬鹿共を締めなきゃ、タントテンポと抗争になってた」
そこで初めてジャスレイに目を向ける名瀬。
「叔父貴」
「……なんだ」
「ソイツらとの盃、まだありますか?」
「とっくに割ってるに決まってんだろう。あの馬鹿共、俺の顔を潰しやがって……」
ノコノコと顔を見せた間抜け共もいたが、既に全員殺している。
これ以上付き合いを続けていてもジャスレイの利にはならないと判断したからだ。
「ま、でしょうね。……なんなら本人たちに出て貰うつもりだったんですけど」
やらかした人間に責任を取らせるのは確かに常套手段だ。
「なあ、名瀬の坊や。確かに本人に責任を取らせるのも当然だが、それよりも上が責任を取るべきだろう」
爺の一人がそんな事を言った。
「……つまり、俺ですかい」
低い唸り声が喉から漏れる。
「当たり前だ。ウチの代紋掲げさせた馬鹿がやらかしたんだ。渡した人間が落とし前をつけるのが筋ってモンだろ」
同意する他の幹部たち。
中には中立を保っているヤツもいるが、味方はいなかった。
「で、どうするよジャスレイ? お前、決闘するか?」
歯を食い縛り、頷こうとして。
しかし待ったをかけたヤツが現れた。
「その決闘なんですがね、俺が代理で出てもいいですか?」
名瀬がそう言った。
「あ? お前は関係ねぇだろ」
「いやそうなんですがね、兄さん。向こうがどんな代理人を立てるか知りませんけど、ジャスレイの叔父貴はウチにとっても大事な人(金庫番)ですよ? 何かあってからじゃあ遅い」
屈辱だった。
女衒風情に庇われる。
しかしそれ以上に腹立たしいのは、その申し出を受けて安堵してしまった自分だ。
「……ま、名瀬がそう言うんなら任せても良いだろ。でもなジャスレイ、お前は今日から暫く謹慎だ。自分の家から出るな。部下を使うのも許さん。いいな?」
「…………へい」
顔を伏せる事で、表情を隠す。
このまま挽回しなければジャスレイは、出世争いから脱落する。
しかし下手に動けば、マクマードではなく他の幹部が黙っていないだろう。
寧ろこの謹慎は温情ですらあった。……ジャスレイ本人は理解していなかったが。
(このままじゃ済まさねぇぞ……! 見てろよ名瀬ぇ)
そして、
(鉄華団っ!!)
自分を馬鹿にした(と思い込んでいる)名瀬と鉄華団への憎悪を募らせた。
必ず報復してやる。
そう、ジャスレイは決意した。
「…………」
そんな彼を、マクマードが冷徹な眼で見下ろしていた事も知らずに。
「名瀬よぉ。ジャスレイの野郎は駄目だな。お前や鉄華団の連中を目の敵にしてやがる。褌締め直さねぇと、いつか潰されるぞ」
「……そりゃ、また」
幹部会が終わり、マクマードは名瀬を一人呼び出した。
「ま、俺が抑えているウチは良いが、いつか暴走するぜ? 気を付けとけよ」
「……おう」
「で、タントテンポの代理人は誰がやるのか、聞いているんだろうな?」
「それなんだが、なんでも……その鉄華団がやるらしい」
どうやらダディ・テッド直々の指名との事だ。
「ダディ・テッドも何を考えてんだか。新興の会社にこんな無茶を押し付けるなんて……」
だから名瀬は名乗りを上げたのだ。
ジャスレイの兵隊は、質は兎も角数が多い。
故に手加減などはしない。
恐らく、鉄華団はボロ屑のように殺されるだろう。
しかし自分たちなら、後腐れなく終わらせられる。
「いやぁどうだろうな。あのテッドだぜ? 何かあるのかもな」
「……と、言うと?」
「さて、な」
確証があるワケではないのだ。
故にマクマードははぐらかした。
「さっきも言ったが、ジャスレイには気を付けろよ? 弱味を握られたら終わりだと思え」
「あいよ」
再度、ジャスレイに気を付けるように言って、名瀬を下がらせた。
一人。
マクマードは誰ともなく呟いた。
「…………いっそ、ジャスレイを出した方が良かったんじゃねぇのか?」
その方が、あと腐れせず終われたのでは?
今になってそんな思いが浮かんできた。
◆◆◆◆
火星を出発してから二ヶ月。
MSG所属の鉄華団は、道中テイワズの孫団体であるチンピラ集団を潰し、見事無事にダディ・テッド以下二名をタントテンポまで送り届けた。
しかし問題は、そのチンピラ共のせいで起きた。
「……どうすんだよ。テイワズとサシでの決闘だとぉ? 厄介事でしかねぇ……!」
一か月後、圏外圏のある宙域において三対三のモビルスーツでの決闘が行われる事になったのである。
そして、そのタントテンポの代理人として鉄華団が指名された。
間を置かぬ次なる仕事に、大半の団員は喜んだ。顔を蒼白に染めた者もいたワケだが。
ダディ・テッドからの新たな依頼を受け、オルガはこれを快諾。
若社長にも話を通し、GOサインが出された。
――のだが、オルガは今、猛烈に後悔していた。
若社長の手前、虚勢など張っても仕方ない。
なのでオルガは《天城》にある若社長の部屋で盛大に頭を抱えて狼狽えていた。
態々内密の相談がある、と《イサリビ》を離れて。
「お前、ダディ・テッドに『任せて下さいっ!』て胸張ってたじゃねぇか、なんでそんなに弱気なんだよ」
呆れた様子の若社長にオルガは、
「しょうがねぇでしょう! 相手は木星で一番怖いヤクザっすよ!? 下手に拗れたらどんな目に遇わされるか……!」
三日月は疎か、副団長になったユージンや参謀役のビスケット、雪之丞たち大人組にも見せられない弱音。
それは多分、オルガが深刻な顔をすれば、みんなもそうなってしまうと解っているからだ。
しかし若社長は違う。
ブレないという点では三日月と同じだが、しかし彼の場合はオルガありきだ。……自分ありきのせいか、三日月の視線に圧力を感じる時もあった。
しかし今は違う。
真っ暗な先の見えない道を、みんなの先頭に立って走らなくていいのだ。
今は、明かりがある。
どうすればいいのか解らずとも、焦る自分を止めてくれる人が出来た。
そんな人が、自分を実働部隊の隊長だと認めてくれた。信頼してくれる仲間たちだってそうだ。
ならば、カッコ付けたがるのが男だろう。
そんなオルガの内心を知らずに若社長は、
「なんなら俺がやろうか?」
「若社長、冗談でも笑えないっす。昌弘たちから聞いてますよ? やろうと思えば強襲装甲艦を片手間で跡形もなくスクラップに出来るんでしょ、あのヴェスパーって」
「おう」
気軽に肯定される。
そんな化物をこういった決闘で出して良いワケがない。
「なら駄目です」
「でも俺、三日月も駄目だと思うんだが……アイツ、手加減すると思うか?」
「……」
何も言えなかった。
三日月はほぼ毎日、龍治が八年間やらされた『どんな素人でも、これでモビルアーマーを完全滅殺プログラム(アグニカ命名)』をシミュレーターでやりまくっていたのである。
同様にオルガを筆頭に昭弘やシノ、アルジ等もこのプログラムを受けたが、ほぼ全員が吐いた。
――アグニカ曰く、最初に一番キツいのをやって、後は少しずつ慣れさせるというコンセプトらしい。
吐かなかったのは三日月だけだが、しかしそれでも暫くは動けなかったくらいだ。
それを日課とした三日月は、今メキメキと腕を上げている。
それに引き離されまいと昭弘たちも追い縋っているが、やはり勝率は悪い。
同じ機体での戦闘では、龍治ですら三日月とは引き分けるか辛勝する程だ。
まあ、専用機のヴェスパーファルクスならば話は別だが。
そんな話をしていると、通信が入った。
三日月からだ。
「おう、どうした三日月?」
『若社長、そっちにオルガいるでしょ?』
「……あー、誰を出すか迷っているみたいでな。相談を受けてた」
『なんで?』
至極不思議そうな顔で首を傾げる三日月。
「いや、あのなミカ……」
『俺と若社長と昭弘でいいでしょ? お互いあっちを殺さないように気を付ければいいんだし』
確かにそうだ。
しかし……
悩んでいると、若社長に肩を叩かれる。
「三日月もこう言ってるし、俺がスティレットで出ればいいだろ?」
「あ、ヴェスパーじゃないんスね」
「おう。……(ただのスティレットじゃねぇけどな)」
「龍治さん? 何か言いました?」
「いいやぁー何も?」
『……(あ、何か妙な事考えてるな若社長)』
そう言いながら若社長は、艦橋にいるチビスケに通信を入れる。
「チビスケ、予備のアーキテクトにスティレットの外装を取り付けてくれ。オプションはSⅡ装備だ」
チビスケが了承の返事を返す。
「……しょうがねぇ。当初の予定通りに若社長、ミカ、昭弘を出す。ただし、若社長はスティレットで出て貰いますからね」
「おう、それでいいぞ」
『解った。昭弘にも伝える』
しかしそこで龍治が待ったをかける。
「アイツまだ基礎教練終わらせてなかったろ? 大丈夫か?」
「あーそっか。アイツ基礎そっちのけで滅殺ばっかりやってたっけ」
『大丈夫、少し前に終わらせてる』
三日月がそう言うので、データを見てみる。
《イサリビ》と《天城》は、団員の教練データをどちらからでも見れるようにデータを定期的に同期させているのだ。
昭弘の項目を選択し、閲覧する。
「確かに基礎教練、終わってるな。……コイツも近接系かよ」
「いや、射撃系も水準以上にはありますよ。ガード固めた機体に乗せれば射撃でもやれるんじゃ」
「んじゃ、訊いてみるか。三日月、本人の希望オプションを後で聞いといてくれ」
『……えっと、近付いて殴る方がいいって。本人と変わるよ』
どうやら隣にいたらしい昭弘が三日月と変わる。
『若社長、頼む。今回のこの喧嘩、俺を出してくれ!』
「……まあ、この成績なら問題ねぇか。ついでにグシオンの装備プランも考えとけよ。お前にもう内定してんだからな」
『……っ! ありがてぇ!!』
モニター越しに頭を下げられる。
昭弘の乗機となるグシオンだが、予備のバルバトスの装甲をリデザインして組み込む事が決定していた。
あんなデブのままではカッコ良くない、と全団員が口を揃えたのだ。
昭弘としても、昌弘たちを虐げた男が乗っていた機体をそのまま使うのには抵抗があった。寧ろ原型を無くす程に改造して使ってやった方がブルワーズへの意趣返しになる。
だからいっそバルバトスと一緒にこっちで使おう、と若社長が言い出したのである。
こんな孤児や元ヒューマンデブリの社員しかいないような零細企業の社長に就任した男は、見た事もないような兵器や艦を手に入れた豪運の持ち主だ。
火星や地球で流通するカネは持ち合わせていなかったが、しかし即座に海賊の強襲装甲艦やスクラップにしたモビルスーツを売り払って懐を温める程度には世慣れてもいた。
そんな彼は、社長に就任するなりヒューマンデブリのデータを全て破棄してみせたではないか。
残るのも去るのも好きにしろ、とはオルガの言だが、若社長は何も言わなかった。
恩に着せるつもりもないようで、昭弘が後で礼を言っても「家族を大事にしろよ」と肩を叩かれるだけで終わった。
それが逆に、昭弘の心に火を着けた。
弟たちを救い、自分たちを救い、同僚たちを救ってくれた。
なら、今度は俺が若社長を、家族を護る。
如何なる障害も粉砕出来るように、彼は更に鍛え始めた。
モビルスーツやフレームアームズの操縦も同様だ。
実際に今の昭弘なら、そこらのならず者が乗るモビルスーツには圧勝出来るだろう。
しかし、
「……でも昭弘、油断すんなよ。モビルスーツやフレームアームズは壊してもカネや資材があれば何とか出来る。でも人間はそこまで簡単には出来てねぇぞ」
『うっす!』
「他の連中にも伝えておけよ。命あっての物種だって」
三日月が首を傾げる。
『どういう意味?』
「死んだら意味ねぇって事だ」
そう言われて、三日月は驚いたように目を見開いた。
『……そうなの、オルガ?』
「ああ、そうだな。ミカ、俺も解ってなかったんだ。……生きてる以上、人は幸せになんねぇといけねぇんだ」
オルガは、龍治と会話をする中で、蒙が啓かれていく感覚を覚えていた。
その想いを弟分に伝える。
「俺らみてぇな兵隊は、いつ死んでもおかしくねぇ。でも、死ぬ時に、せめて幸せな記憶の一つでもあれば……きっと違うんじゃねぇかな」
オルガは思う。
「だからよ、精一杯やって死ぬのは仕方ねぇ。でもそれは、精一杯生き抜いてからだ」
少年兵というものは消耗品だ。
少なくとも、大多数の大人にとってはそうだ。
しかし龍治は、ミドルティーン以下の少年兵を前線に出す事は無いと言っていた。
その我儘を通せるだけの力もあった。
勿論その分の皺寄せは、ハイティーンのオルガたちに及んだが、本人たちとしてはそれは寧ろ望む所だ。
『死ぬのは、生き抜いてから……か』
「ああ、そうさ。俺らは生きるんだ。生きて生きて、生き抜いて……でっかく笑って死んでやるのさ」
『……うん』
「だけどその前に、受けた恩には報いなきゃいけねぇ」
『そうだね』
きっと、大多数の人間は、それを当たり前のように手にしているのだろう。
そういった人間の眼からすれば、きっと自分たちは不幸に見えるに違いない。
それでも自分たちは幸運だった。
若社長に拾って貰ったからだ。
勉強させて貰えるようになった。
美味いメシを食わせて貰えるようになった。
正規の訓練を積めるようになった。
人として扱ってくれた。
――あのよ、オルガ。俺は別に深く考えてたワケじゃねぇぞ。ただ、ここでお前らを見捨てるようなカッコ悪い男になりたくなかっただけなんだからな?
そう言って、あの夜。
龍治さんは笑って俺らを助けてくれた。
火星のどの自治区も、テイワズやタントテンポも、ギャラルホルンでさえ助けてくれなかった俺たちを、救い上げてくれたのだ。
「……だからよ、ミカ。若社長の顔に泥を塗るんじゃねぇぞ。決闘する時は、死なねぇ程度に思いっきりブン殴れ」
『解った。そうするよ』
そんな彼らの会話を、若社長はなんとも言えない顔で聞いていたが。
「……部下の忠誠心が怖ぇくらいに高ぇ」
『それだけ慕われてんだ。良い事じゃねぇか』
通信の相手は、タントテンポのダディ・テッドである。
現在《天城》と《イサリビ》は補給の為にアバランチコロニーに寄港していた。
一ヶ月後の決闘のせいで、必要な物資を運び込んだら即座に出発する手筈になっているのだ。
「CGSを乗っ取ったのは俺の都合だってのに、どうしてあんなに覚悟が極まってんだアイツら」
『そんだけ酷い職場だって事さ。お前さんは、真っ当な軍事教育を受けているみたいだから民兵の環境には疎いだろう?』
「ええ、まあ。まさか肉すら食った事ないとは思いませんでした」
そう言って、龍治はフレームアームズのコックピットで調整を続けていく。
『ま、な。月のコロニーでも似たようなもんだよ。俺だって慈善事業の真似事をしているが、結局はそれも自分の為だ。……なのにアイツときたら』
「お互い、出来の良い部下を持つと苦労しますね」
『いやぁ裏でコソコソと俺を殺そうとするヤツよりはマシさ』
「……いつの時代になってもイスカリオテのユダはいるもんですな」
『お、聖書のヤツか。随分古いヤツを知ってるな』
「そちらさんも、よく知ってましたね」
『ガンダムフレームを持ってるとよ、その名前の由来が気になってな』
「成程」
月までの道中で龍治は、ダディ・テッドがガンダムフレームを所有している事を聞かされていた。
元はギャラルホルンの貴族の持ち物だったらしいが、没落の折に売り払われたのだとか。
そして持ち主は、秘書のヴォルコ・ウォーレンだと。
「……それで、逃げる宛はあるんですか?」
『逃げるべきだと思うか?』
「まあ、捲土重来って言葉もあるように、一度逃げて再起を図るのはアリだと思いますが。敵味方が解らないってんなら、雲隠れする事で炙り出しにもなると思いますし」
『……ふむ。一つ訊きたい』
「なんなりと」
『キミは、俺の依頼を受けてくれるか?』
「その仕事に見合った報酬を頂けるのなら」
『成程、商売人だな』
テッドは少しだけ笑って、表情を引き締めた。
『……娘をな、地球に留学させているんだ』
「お嬢さん、ですか」
『ああ。事が起きた時、娘の安全を確保して貰いたい』
「自分の身の安全よりも?」
しっかりと頷かれた。
『俺も敵が多い身だ。誰を頼っても、きっと相手は死に物狂いで俺を殺しに来る。なら――』
「お嬢さんだけでも、ですか」
『幸い、面白いガキを拾う事も出来た。お前さんの教練マニュアルを熟せば、一端のモビルスーツ乗りになれるだろう』
アルジ・ミラージの事だ。
彼は、ガンダムフレームに肉親を殺されたそうだ。
つまり、人間に。
両親と妹は他の乗客と共に、シャトルごとその命を奪われた。
それ以来ずっと彼は、復讐の相手を捜しているそうだ。
「……今回の件で、テイワズには貸しがありますよね」
『ん? ああ……』
「渡りを付けられれば、死ぬ事を偽装出来るのでは?」
そう言われて、テッドは考え込んだ。
『可能性としては、悪くねぇな。ジャンの話だと、相手も随分な色男だって話だし』
「そのジャン某さんがどういった御人なのかは存じ上げませんが、味方だってんなら……話を通しておくべきでは? 娘さんを独りにするのは、老衰で死んでからでもいいんじゃないですかね」
『……死ぬのは精一杯生き抜いてから、か』
「ええ、ウチのオルガの金言です」
テッドの眼に力が宿る。
『そうだな。俺は確かに、生きる事に真摯になれてなかったのかもな』
――こうして、運命の歯車が噛み合った。
月の鋼は、鉄の華へと。
ダディ・テッドやアルジ・ミラージたちと縁を結んだ鉄華団は、しかし慌ただしく月のコロニーアバランチを出立する。
目指すは圏外圏。
相手は、テイワズ傘下――タービンズ。
◆◆◆◆
所変わって火星。
若社長や団長が宇宙でドンパチやっていても、MSG本社は通常通りだった。
農作業の手伝いや、基地周辺の開拓。
そして――フレームアームズの操縦訓練もまた、行われるようになった。
「そんじゃ――まずは俺がやってみるぞ」
「オッサン大丈夫かよ」
スティレットのコックピットに座った腹周りが太ましいオッサンの名は、マルバ・アーケイ。
阿摩羅識システムを背中と掌に埋め込んだ――元・社長で現・平社員である。
ビトーが呆れた様子でそんな彼を見上げていた。
「心配すんな! シミュレーターでの俺の動きを見てたろ?」
そんな彼が乗っているのは、スティレット。
戦闘機を模した機体で、武装は右腕のガトリングと左腕のミサイル二基のみといったシンプルなものだ。
意気揚々と乗り込んだマルバは、スティレットを起動させると背面にある推進器に火を入れた。
「おーいビトー!」
十分に距離を取ったビトーにデルマが駆け寄ってくる。
「あ、飛んだ」
「何が?」
指を差す。
その方向を見ると、空を飛んでいる機体があった。
「うっわ。マジであのオッサン空飛んでる」
かなりのスピードで空を飛んでいく機体は遠くで方向転換し、基地の頭上で滞空している。
スティレットから通信が入る。
『どうよガキ共、なんか変な部分はあるか?』
基地司令部でスティレットの飛行を監視していた団員は、
『……機体の方は問題ないで――ないよ、マルバさん』
『タメ口でいいぞ。もう俺ぁ平だしな』
『元社長にタメ口かぁ』
苦笑する団員。
未だにマルバに隔意のある者も多いのだ。
特に、『産廃』と呼ばれて放逐されながらも生き永らえ――戻ってきた連中などは。
『……スティレット、地上へ帰還して下さい。その後、飛行試験のレポートをお願いします』
『あいよ』
ゆっくりと、機体が着陸する。
機体を格納庫へと戻し、タラップを降りていく。
「……やれやれ、身から出た錆とは言え前途多難だぜ」
「お~い! 先代ー!!」
元一軍のトド・ミルコネンが駆け寄ってくる。
「おう、どうしたトド!」
「へへへ、いやぁ先代の機体が見えたもんですから……」
揉み手をせんばかりに低姿勢のトドを見て、マルバは苦笑する。
「そうかよ。んじゃあ俺はこれからレポートに取り掛かるんでな」
「あ、ちょっとちょっと!」
歩きながら、小声で話を続ける。
「……(ガキ共は気付いてねぇけど、辞めていった連中の何割かが社長を担ぎ上げようと画策してるそうっす)」
「……(馬鹿共が、あの若社長がもしもの備えをしてねぇとでも思ってんのか)」
「……(何か、あるんですか?)」
「……(お前、あの基地の第二格納庫を見た事は?)」
「……(ねぇっす)」
「……(あそこにはよ、『守護者』がいるんだそうだ)」
「守護者ぁ?」
「馬鹿野郎!」
「あで!?」
トドに拳骨をくれてやり、マルバは歩きながら小声で話す。
「……(詳しい話は俺も知らねぇ。だが、もし登録IDのねぇ人間が基地内で騒ぎを起こせば)」
「……(起こせば?)」
「……(何か起きるだろうさ)」
「……(何かって、何が?)」
「……(さあな。どっちにしろ、辞めた連中が知る必要のない事だ。知る時は死ぬ時なんじゃねぇか?)」
「……」
黙り込んだトドにマルバは言う。
「トド」
「あ、へい!」
「……付く相手は選んだ方が良いぞ。俺はもう選んだからな」
そう言い残して、去っていく。
「……解ってますよ、元社長」
トドの眼は暗い。
彼もよく解っているのだ。
事務方の真似事をしている今の方が、よっぽど稼ぎは良いのだから。
もし一軍の退職した連中が戻ってくれば、また媚び諂う毎日がやってくる。
「……いっその事、死んで貰った方が良いのかもなぁ。あの連中」
そんな彼を、暗がりから小さな目が見つめていた。
金属製のカメラの目。
龍治がトドに付けていた監視ロボットだ。
「さて、俺は下りるって伝えねぇと……あーヤダヤダ。また殴られるんだろうなァ」
トド・ミルコネン。
どこまでも彼は、卑屈で小心者だった。
そしてその日の夜。
MSG襲撃を画策していた元一軍の連中は、消息を絶った。
なけなしのカネで集めたモビルワーカーと共に。
「ば、化け物……!」
それが、ある男の最後の言葉だった。
腕が長く普通のモビルスーツよりも小柄な体格の機体と、ダチョウのような異形の機体。
その二体の化け物は、誰にも知られる事なく、『仕事』を終えた。
――任務完了。
そう小型ロボットたちに通達し、人知れずに二機は姿を消した。
――次回、タービンズとの接触。
機体解説:SA-16 スティレット
※解説
もう一つの「最初に生まれたフレームアームズ」。
型番で言えばコイツが最初期になる。
戦闘機を模した機体で、バリエーションも存在する。
オレンジと黒のアイツを見ると、足が不安になるが。
武装は作中にも書いたようにガトリングとミサイルのみ。実際の戦闘機と同じ武装。
しかし妹には刃物がついた。
同期と違い、型落ちになった。
しかしスティレット大好きおじさんたちのお陰で終戦まで少数が活躍。
追加武装が存在し、肩や手足がデカくなる。
次回活躍――予定。
……バルバトスの強化案を考えないと。グシオンも。