俺ームアームズに乗ってオルフェンズ世界で無双する話   作:FAパチ組み勢

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 申し訳ない。イスカンダルとアル・ワースに行って地球を守って、そんでワンマン元社長とガチバトルしていて遅れてしまいました。
 ……赤毛のキャリアウーマン可愛ぇ

 すいません、少し短いです。

 ※追記
  アンケート機能があったので使ってみました。


用語解説:孤児

オルフェンズ世界においてもかなりの割合をしめる社会的弱者。親のいない子供たち。
成り立ちは様々だが、真っ当な生活を送る者は少ない。
大人に食い物にされ、成人する前に死ぬのもザラ。
ヒューマンデブリとして売り買いされる子供の死亡率もかなり高く、一年持たない場合も多い。
中には購入者によって色々と芸を仕込まれる者もいる。
そういった子供は、成人後も生かされる場合があるが――大抵は死ぬ。



漆:六腕二脚の重量機 ーグライフェンー

 

 

 月。

 アバランチコロニー。

 タントテンポの所有するとある高層ビルの一角にて、両者は対面した。

 その日、マクギリス・ファリドは、注目していた若社長と対面する事が出来たのである。

 彼が依頼で月に来る事を突き止めたからだ。丁度休暇だった彼はモンターク商会の会長として会談を申し込んだのである。

 秘匿性の高い一室にて、他者を交えずに会話を重ねていると、彼が何かの映像を見せてくれた。

 アグニカ・カイエルの話題になった事で思い出したそうだ。

 なんでもあの輸送艦を見つけた際に入手した映像データだと言う。

 

 

 

 その映像を見終えたマクギリスは、動揺を隠せなかった。

 燃えるような赤毛と黄金の瞳を持つ老人。

 彼は自分の事を、『アグニカ・カイエル』と名乗った。

 確かに彼の容姿を写した写真や動画等の映像媒体は存在しない。本人が頑なに拒否したと当時の備忘録や記録には書いてあった。

 だが、髪や瞳の色は判っている。彼は、赤髪金眼だったそうだ。

 確かにこの老人もその色を有している。

 彼は名乗り、警鐘を鳴らす。

 

 ――厄祭戦が終わった後もモビルアーマーに襲われるケースがあった、と。

 

 それ故に彼は危機感を覚え、遺産を遺したと言う。

 この映像を持っていた若社長は、どうやらその『遺産』を手にした人間だったらしい。

 些か以上に嫉妬する気持ちもあるが、しかしそれよりも若社長に言われた言葉にマクギリスは例えようもない不安を覚えた。

 

 ――仮に今の時代にモビルアーマーが大量に現れたらギャラルホルンは対処出来るのか?

 

 確かにギャラルホルンには、モビルアーマーを斃す為の『破滅の剣』を持ち合わせている。

 しかしそれを持ち出さずにどうにか出来るか、と問われれば難しいだろう。

 命中率はそこまで良いとは言えず、二次被害が馬鹿にならない。

 当時ですらモビルアーマーへ当てる為に、味方を巻き込んで放たれた事も多かったらしい。

 モビルアーマー群と会敵しても、人的被害は拡大していくだろう。矢面に立つギャラルホルンだけでなく、民間人も大量に死ぬ事がマクギリスには簡単に予想出来た。

 恐らく半壊もしくは大打撃を受ける、と自分が伝えると、彼はとても不思議そうな顔で言うではないか。

 

『……まあ、ギャラルホルンだって神様じゃないんだ、人類全部を救う事は出来ないのも当然かもしれんが、それで世界の守護者を名乗るってどうなんだ? なんか名前負けしてねぇか?』

 

 たったそれだけだが、しかしマクギリスとしては目から鱗が落ちるような衝撃を受けた。

 そう。

 確かに、人類圏の守護者を名乗る者として、今のギャラルホルンは不適当だ。

 度重なる蛮行や不正の数々。

 上層部に志ある者は少なく、組織上層部は伏魔殿と化している。

 いずれ革命の火は、燃え広がるだろう。

 自分がその火種を若手将校に宿した事は事実だが、組織を憂う若い将校は多かった。

 若ければ若いほどに。

 

 

 

 モビルアーマーを総て滅ぼしたとギャラルホルンが提唱した『ヴィーンゴールヴ宣言』。

 しかしそれは、アグニカ・カイエルが否定した。

 未だ休眠状態のモビルアーマーは存在し、生産プラントを全て破壊出来たという証拠も無いと言う。

 そう、彼は語る。

 この映像を広く世間に公表し、調査機関をギャラルホルンに設立しようと動けば、恐らくそれは叶うだろう。

 だが、恐らくそれでは()()()()()()

 三百年という準備期間を与えてしまったのだ。

 相手が何処にいるのか、どれ程の戦力を有するのか何も解らない以上、組織がカネを出す筈もない。

 討ち漏らしたモビルアーマーの再殺すら儘ならないのが今のギャラルホルンだ。

 幸いな事に未だ休眠状態のモビルアーマーを発見してはいないが、今後もそうだとは思えない。

 このままでは、第二第三の厄祭戦が起きるかもしれないのだ。

 

 しかし、どうして自分は、こうまでしてギャラルホルンを改革しようと躍起になっているのだろうか。

 

 解らなかった。

 イズナリオ・ファリドに命令されるままに軍属となり、敷かれたレールを逸れる事無くエリートコースを邁進した。

 あの汚らしい男の命ずる通りに。

 必死に媚も売った。

 勉学にも励んだ。

 自分が有用であると証明し続けた。

 その裏で手にかけた同じ境遇の者の数など数え切れぬ程だ。

 そうまでして何故、自分はこうもギャラルホルンに傾倒しているのだろうか。

 何故か、幼い頃からの友人であるガエリオとカルタの笑顔が浮かび――裸のイズナリオが自分に覆い被さってくる光景が思い浮かんだ。

 思い出すだけで肌が粟立つ。

 嫌悪しか感じなかった。

 

(……ああ、そうか。私は、俺はあの男の総てを否定したいのか)

 

 交わす会話の中で、彼もまた孤児であると知った。しかし彼は、育ての親に真っ当に育てられたと言う。

 生まれ育ちはどうしようもない。そう言ってのける若社長。

 ガエリオのように『生まれ』を殊更に重視しない生き方は、微かに好感が持てた。

 生まれや育ちの不幸を嘆いた所でどうしようもない。

 やれねばならない事は解っている。

 彼もまた、「復讐」に生きていると言うではないか。

 ならば、自分も――復讐(それ)を成してもいい筈だ。

 踏み躙られ、嬲られたのだ。

 赦す事などある筈がない。

 ……だが、

 

『少し、訊きたいのだが』

『ん?』

『君は、復讐を成した後……どのように生きる?』

『どうするって……俺の仇はとっくに壊れて(しんで)るからなぁ」

 

 そう一息置いて、

 

『まあ、そいつのお仲間を潰す事が出来たら……慕ってくれてるヤツらと笑って暮らしていけたら、とは思うが』

『……笑う、か』

『アンタはどうなんだ?』

『どう、とは?』

 

 鸚鵡のように言葉を繰り返してしまう。

 なんとも抽象的な発言だ、しかし『誰かと共に笑って生きる』というその未来は、どうしてか酷く胸を打った。

 そんな自分に彼は最後に問いを投げかけた。

 

『そちらさんにもどうやら復讐したい相手がいるみたいだが……その後の事は考えているのか?復讐を終えたからって、人生がエンディング迎えるわけじゃねぇんだし』

『…………』

『考えてねぇのか』

『……ああ。どうやら私は、復讐()()しか考えていなかったようだ』

『まあ、そうアンタが思ったんなら、軌道修正は早目にした方が良いと思うが』

『正しくその通りだ。……有意義な時間だった。これにて失礼させて貰うが、いずれ恩は返させて貰おう』

 

 こうして短いながらに二人だけの会談は終わった。

 しかしマクギリスの方向性は劇的に変化した。

 

 異常なまでに執着していたギャラルホルンという看板に拘らなくなったのだ。

 

 あの会談のどこでそう考えたのかは本人にもよく解らない。

 しかし視野が広がったのは確かだ。

 そのせいか、自分の先に無数の可能性が見えた。

 過去は消せない。

 であるのならば、その過去をどう使えば望んだ未来へと進めるのか、しっかりと考える必要があった。

 

「……さて、まずは石動に話を通さねば」

 

 マクギリスは、一先ず『復讐』を前提に動こうと決めた。

 つまりイズナリオへの反逆だ。

 あの男の頭蓋に銃弾を叩き込む事を念頭に行動しよう。

 そして、あわよくば弾劾されずに済むように。

 その後に見据えるのは――モビルアーマーだ。

 先人からの警告。

 それを絵空事と思えない程度には、画面の向こうの老人の眼は鋭く、真に迫っていた。

 特に火星には『眠ったまま』のモビルアーマーがいるかもしれない。

 それらを叩く為にも火星に防衛組織を構築しなければ。

 

 

 

 

 たった一度の邂逅。

 しかしそれにより、マクギリスの破滅への道は断たれた。

 

 

 

 

 

 

 ◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 火星の共同宇宙港である「方舟」を出発した《イサリビ》。

 都市内包型工廠戦艦《タカマガハラ》でイサリビを大型化するのが目的である。

 その道中。

 それに気付いたのは、イサリビの操舵を任されていたチビスケだった。

 付かず離れずの距離でイサリビを追い掛けるエイハブウェーブを感知したのだ。

 即座にチビスケは己の主人である龍治にこれを通達。

 識別信号を出さずに近寄ってくる時点で、『私には後ろ暗い事があります』と言っているようなものだ。

 しかもその数四隻。イサリビと同じ強襲装甲艦のようだ。

 

「……エイハブリアクターの反応は複数。モビルスーツを搭載しているのは間違いねぇな」

 

 十中八九海賊だと若社長は判断した。

 チビスケもまたその判断に賛同する。

 ならば対応は一つ。

 

「戦るぞチビスケ」

 

 了承の電子音を鳴らすチビスケに手を振って、龍治は格納庫へと急いだ。

 パイロットスーツに着替え、ヘルメットを被る。

 格納庫へ進み、愛機のコックピットへと乗り込み、機体を起動させる。

 ヴェスパーファルクスの紫のバイザーの奥にある緑色のカメラアイが発光する。

 

「……やっぱ狭いよなぁイサリビ」

 

 後部搬入口へと機体を移動させ、TCSを起動させる。

 ヴェスパーファルクスが浮き、その後方でアーセナルアームズ三基が追従するように浮かび上がった。

 

「明星・龍治。ヴェスパーファルクス、出撃()るぞ」

 

 搬入口から飛び出したヴェスパー。

 それを追い掛けるようにアーセナルアームズもまた飛び出していく。

 三基のアーセナルアームズは、宇宙空間でヴェスパーの背部にあるセイルスラスターとドッキングする。

 

 これによって、ヴェスパーファルクスには六枚の翼が接続された。

 

 しかしそれとは別にBS-R04とベリルナイフが二丁ずつ翼から離れ合体し銃剣となった。ベオイーターと名付けられた武装だ。

 その二丁の銃剣を手にして、

 

「お宅ら、いったい何の用だ?」

 

 龍治がそう尋ねる。

 馬鹿にしたような笑いが相手の艦から返ってきた。

 それだけで、交渉の余地が無いことを彼は悟った。

 

『決まってんだろうが!』

 

 強襲装甲艦に備え付けられてある各種銃座がこちらを向き、火を噴いた。

 問答するつもりもないようだ。

 

「確認するぞ。お宅らは海賊だな」

『それ以外の何に見えるってんだ青二才!!』

 

 龍治は即座に阿摩羅識用の操縦桿を握る。

 背中と両手のコネクターが稼働し、刺青を光らせる。

 華を模した刺青が白く光ると同時に、龍治の眼もまた淡く光り出した。

 これは龍治本人も知りはしないが、阿摩羅識システムが稼働すると両手や背中の刺青以外にパイロットの瞳の輪郭が発光するようになっていた。

 

「成程。そんじゃ、殺されたって文句言うんじゃねぇぞ」

『上等だ!』

 

 突出している船一隻。

 強襲装甲艦ではなくとも、その船はエイハブリアクターを搭載している。防御は折紙付きの筈だ。

 しかし、それでも。

 モビルスーツが出てくる前にベオイーターから光波が伸びる。

 レーザーのように見えるが、これはTCSを攻撃に転用したものだ。故にレーザーではない。

 であれば、ナノラミネートアーマーが塗装された艦船であろうとも、

 

『何だと!?』

 

 轟沈させる事は容易い。

 龍治は預かり知らぬ事だがこれで四機のモビルスーツが出撃する前に船ごと墜とされた。

 これには海賊の頭目も嫌な予感を覚えたが、しかしこうなった以上は逃げる事も出来ない。海賊稼業は舐められたら終わりなのだから。

 甚だ勝手な物言いだが、彼はそう判断した。

 襲い掛かってきたのは自分たちなのにも関わらず。

 

『お前ら、モビルスーツを出撃させたら、あの野郎の艦を狙え!! 最大船速で振り切れっ!!』

『『おう!』』

 

 判断は間違ってはいない。

 しかし、

 

「行かせると思うか?」

 

 残り二隻が、モビルスーツを出撃させながら後方のイサリビに詰め寄るより先に、ベオイーターの光波によって轟沈させられる。

 ベリルナイフが備え付けられている事で、TCSの出力が上がっているからこその強力な一撃だ。

 船が爆破する様を見せつけられた海賊たちは動揺する。

 もしかししなくともこの男は、手を出してはいけない人間だったのではないか。

 だが棒立ちになった敵を前にして何もしない龍治ではない。

 銃剣の刃で切り捨てられ、光波に貫かれる。

 その結果に変わりは無かったのだから。

 しかし相手もやられてばかりではない。思い思いの武器を手にこちらを殺さんと詰め寄る。だがそれは何の陣形も連携も無い力技の突進。

 ある意味ブルワーズと同じだった。

 これでは動かない的に当てているのと変わらない。

 そしてそれ以前に、機体の差が絶望的だ。

 十機いたモビルスーツは全てがあっさりと藻屑と化した。

 残っているのは、頭目と思われる男の乗る強襲装甲艦一隻のみ。

 

「整備が滞っているようなオンボロ船が四隻とモビルスーツで、俺を殺せるとでも思ったか?」

 

 銃口を強襲装甲艦へと向ける。

 艦橋が船内に収納されているが、その装甲ごと貫けるのは既に別の艦で実証済みだ。

 

『こ、交渉だ。交渉がしたい!?』

「……は?」

 

 突然海賊のカシラがそんな事を言い出した。

 

『財産は全部くれてやる! 俺が知る航路や人脈も全部だ!』

「だから見逃せ、と?」

『悪ぃ取引じゃねぇだろ!? アンタ、MSGとかいう会社の社長さんだろう!? 良い取引だとおも――』

 

 全て言い切る前に。

 龍治は引き金を引いた。

 光波が艦を蹂躙し、爆散する強襲装甲艦を見ながら、

 

「……俺がそうだって解った上で殺しに来たんだ。慈悲はくれてやれねぇな」

 

 根無し草であった龍治ならば、この海賊の提案を受けたかもしれない。

 しかし彼は、今ではMSGの若社長と部下に慕われる身分となった。

 こちらの氏素性を知った上で襲い掛かり、殺そうとした相手にかける情けは既に品切れとなっている。

 そして今はタカマガハラへの道中だ。彼の実家を他人に知られる事は、現時点ではデメリットでしかない。

 故に、あそこで取引に応じる事は何があっても有り得なかった。

 だからこそ、四隻の艦船と十機のモビルスーツはデブリと化した。

 そして。

 あの男は、龍治がMSGの若社長と呼ばれる人間であると知った上で命を狙った。

 それはつまり、オルガたちを狙う可能性があったという事だ。

 そうである以上、見過ごすことは出来ない。

 ヘルメットの中で少しだけ顔しかめて、龍治はイサリビへと機体を向ける。

 最早ここで立ち往生する意味は無い。

 ベオイーターが銃と短剣に分離し翼へと戻るのを確認すると、龍治はイサリビへと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 ◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

「むむむ……」

 

 整備室にて。

 雪之丞はタブレットと睨めっこしていた。

 

「どうした? 不細工なツラを更に歪ませて」

「うるせぇ馬鹿野郎」

 

 マルバが顔を出すなりお互いに軽く罵り合う。これは昔よくやっていた事だが、最近はめっきりしなくなった応酬だ。

 溜息を吐いて、雪之丞はタブレットをマルバに見せた。

 

「こりゃあ……整備班用のフレームアームズ?」

「おう。名前をグライフェンっつーんだが……問題はソイツの機体用途よ」

 

 タブレットを操作し、機体コンセプトを確認する。

 

「ああ、これって元は水中戦用か」

「宇宙でも使えるみたいだがな。これで船外作業やれねぇかって、若社長に言われてよ」

 

 今、整備班でもどうするか悩んでんだよ。

 そう言って、雪之丞は頭を掻く。

 

「あ? なんで悩む必要があんだ?」

「馬鹿。貴重なフレームを使うんだぞ。幾ら若社長が使ってくれって言っていようと、整備班で使える数は限られるだろうが」

 

 だから使えるヤツを限定しようとしたが、ほぼ整備班全員が手を挙げたので、誰に乗せるか考えが纏まらない雪之丞。

 しかしそんな腐れ縁の友人にマルバはあっけらかんと言うではないか。

 

「案外若社長、イサリビの改修ついでにフレームを大量に持ってくるかもしれねぇだろ」

「……いや、いくらなんでもそりゃねぇだろ。楽観的過ぎやしねぇか」

「そうか? 俺は、あの兄ちゃんはまだフレームアームズの在庫を抱えてるように思えるがな。そうじゃなきゃ、こうポンポンと新しい機体が増えるもんかよ」

「まあ……そうだな」

 

 マルバの発言に、渋々ながらも同意する雪之丞。

 見上げる先にはライトに照らされたフレームアームズ。

 薄い緑の装甲に覆われ、大型の四肢を持つ重量級の逆間接脚の機体のコックピットでは、ヤマギら整備班の少年たちが宇宙での船外作業のシミュレーションに勤しんでいる。

 四肢から伸びるサブアームを使い、六つの腕で作業を行うのだが、

 

「……ふぅ」

 

 コックピットから出てきたヤマギは額の汗を拭い、大きく息を吐いた。全身汗だくになっている。

 

「……こりゃしんどい」

「次オレなー」

「どうぞどうぞ」

 

 別の少年がヤマギと入れ替わり、コックピットへと潜り込む。

 他の少年たちは、タブレットに表示されるシミュレーター内での行動ログを見ながらディスカッションを続けていく。

 

「やっぱ手の数が多いと早いよなー」

「六つの腕をフルに使えるのなら、作業効率高くなるね」

「ただ、やっぱ普通にやるよか体力消耗するけどな」

「……問題はそこか」

「サポロボたちに頼んで体力強化のメニューでも組んで貰う?」

「それよか、時間経過で持ち回りローテ組んだ方がいいんじゃない?」

 

 疲れる、という難点があるものの、概ね好感触の様子だ。

 しかしやはりネックは整備班に配備される機体数にも寄るだろう。幾ら若社長が機体の増加を確約してくれていても、今あるのは素体であるアーキテクトが二機と、グライフェンが一機だけだ。

 

「……いっそアーキテクトにブースター積んで作業させるのは?」

「まあ、コックピット周りの気密性は素のアーキテクトでも保たれてるし、やれなくはないだろうけど……」

 

 とは言っても、恐らくフレームアームズやアーキテクトを使っての作業は、宇宙空間が大部分となる筈だ。

 自前の生産施設も兼備している基地では、機体に乗らずとも整備、改造が可能なのだから。

 ……お陰で、歳星からやってきた老整備長は、こちらの施設を嬉々として扱い倒し、バルバトスやグシオンを再生している。

 

「まあ、取り敢えずシミュレーターは続けよう。誰が宇宙で仕事するか解んないし」

『『『了解』』』

 

 そんな少年たちを見て、

 

「若い連中の方が柔軟だな」

「言い返せねぇな、おい」

 

 オヤジ二人は苦笑いするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 ◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 所変わって火星の共同宇宙港である「方舟」。

 その一角に繋がれている輸送戦艦『天城』にて、オルガは操舵長兼副団長であるユージンを初めとする操舵班と共に慣熟訓練を行っていた。

 

「なあ、オルガ」

「ん、どうしたユージン」

 

 ある程度『天城』を、マニュアルと阿摩羅識の両方で問題無く操舵出来るようになった頃、ユージンは団長に声を掛けた。

 

「なんでこの艦、アマギっつーんだ? 若社長から何か由来とか聞いてねぇの?」

「あー。確か、アマギっつーのは、地球にある山の名前……らしい」

「山?」

「ああ。オセアニア連邦の日本領にある山の名前で統一してる、とかなんとか」

「ふーん」

 

 オルガがうろ覚えの若社長の言葉を思い返して、それにユージンが納得した様子で頷いた。

 

「ならイサリビも改修したらその手の名前になんのか?」

「うーん……どうだろうな?」

 

 腕組みをして考え込む。

 

「つーかさ、イサリビってどんな意味だ?」

「おやっさんから、前に漁火(イサリビ)の話を聞いててな。なんつーか、語感がカッコ良くてこれに決めた」

「イサリビの話?」

「おう」

 

 本人としては別段隠すような話ではないようだ。

 

「元々は、夜の海の上で魚を獲る為に焚く火の事を『漁火』っつーらしい。で、そこから『死んだ仲間や家族が、この()を目掛けて帰ってこれますように』って思ってな」

「……へー」

 

 感心した様子のユージン。

 オルガは頬を掻いた。

 そして、

 

「……なあ、ユージン」

 

 どこかシリアスな顔をして、副団長に話しかける。

 

「なんだよ」

 

 ユージンも表情を改める。

 しかし。

 

「……さっさと終わらせてアトラのメシ食いに降りようぜ」

 

 ぷっ、と笑ってしまう。

 なんでそれをそんなキメ顔で言うのやら。

 

「……くく、はは。そうだな。そろそろ降りるか」

 

 席を立つ二人。

 オルガは艦内にいる全メンバーに火星に降りる事を告げる。

 通信機の向こうからは了解の声が聞こえた。

 仕事は勿論大事だ。

 だがそれ以上に、日々のメシだって大切だ。それが美味いメシなら猶更である。

 

「今日のメシは何だろうな?」

「さぁな。なんか聞いた話だと、納豆がどうとか……」

「げ、納豆かよ。俺、アレ嫌いなんだよなー」

「そうか? 慣れると美味いぜ?」

「そらお前や三日月はそうだろ。あと名瀬さんもか。よく食えるよあんなの」

 

 オルガや三日月、そして名瀬は、大豆の発酵食品である納豆への忌避が少なかった。

 しかしユージンやシノなど多くの団員たちは納豆に苦手意識を持っていた。

 

「まあ、色々とアトラも作ってるだろ。納豆だけじゃないだろうさ」

「そう願いたいもんだぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 所変わって《タカマガハラ》。

 その造船施設にて。

 龍治は強襲装甲艦《イサリビ》の全改修に着手していた。

 

「……モビルスーツやフレームアームズを十数機搭載出来て、装甲を付け替えるのもオートメーション化しねぇといけねぇな」

 

 そう言いながら、船の設計を弄る。

 強襲装甲艦のコンセプトは残しながらも、もっと攻撃力のある戦艦になって貰わなければ。

 いっそ魚型の船体すら弄り尽くして別物にしてしまおう。

 

「……そうだな。ならいっそ、艦首を衝角にして回そうじゃねぇか」

 

 早い話がドリルだ。

 船体を大型化し、モビルスーツやフレームアームズの積載量を増やし、更に艦首にドリル。

 もし龍治と同郷の者がいれば、どこぞの地球圏脱出用スペースノア級万能戦闘母艦を思い出しただろう。

 

「なら、この名前こそが相応しい」

 

 カタカタカタ、とコンソールを操作。

 名付けられたそれの名は、

 

「クロガネ型万能戦闘母艦壱番艦《漁火・紅鋼(イサリビ・アカガネ)》ってか」

 

 ――まんまパクリであった。

 

「敵艦をTCSで強化した超大型回転衝角で磨り潰す。主砲や副砲は――全部TCS光波でいいか。後は牽制用の機銃だな」

 

 しかしその実、敵対した相手を完璧に消し飛ばす兵装だ。

 

「いや……待てよ? 砲弾は色々と選べた方が良いか。実弾が良い場合もあるかもしれねぇし」

 

 動力は、エイハブリアクターとUEユニットのハイブリッドだ。

 しかも同時起動させると、このサイズの戦艦には出せないレベルの速度が出せるようにもなった。

 ある意味、ドリルはナノラミネートアーマーにとって鬼門であるとも言えた。

 

「ドリル、か。……スパイラルクラッシャーとか、ボルテックスドライバー系も俺のヴェスパー用に造ってみるかなぁ」

 

 給仕用ロボットが差し出したカツ丼を受け取りながら龍治はコンソールを操作し、建造を指示した。

 造船ドック内の総てのロボットたちが、主人のオーダーを受け、イサリビという旧式艦を徹底的にバラしにかかる。

 

「さーて、後は……降下艇基地も用意しねぇとな」

 

 食料に問題は無いとは言え、その手のプラントを降下艇基地に搭載するにはこうして指示を出す必要がある。

 カツ丼を食いながら、行儀悪くそういった作業を進めていると、

 

「…………」

 

 ふと、いつもは騒がしい社員╱団員たちの声が聴こえない事に違和感を覚えた。

 

「チビスケ、音楽。御機嫌になれそうなヤツを頼むわ」

 

 傍らにいた自分のサポートロボットであるチビスケにそうオーダーを飛ばす。

 了解の電子音と共に、軽快なサウンドが室内に流れ出した。

 地球に当時記録されていたありとあらゆる音楽は電子データとして残されていた。この手の楽曲データがあれば、団員にも音楽を愛する気持ちが芽生えるだろう。

 古典のクラシックや能楽、ロックやパンク、ポップス。当時の日本で手に入った総てがここにあった。

 自分が知るモノや知らないモノ。未来に流行った曲なども様々だ。

 

「……ふぅん」

 

 古典系は自分の知っているモノも多い。

 耳に覚えのある楽曲を聞きながら食事を再開する。

 カツはサクサクでありながら出汁は甘辛く、白米によく馴染んでいた。肉厚の豚肉が歯であっさりと噛み切れ、噛む度に肉汁が口の中を蹂躙する。

 具体的に言えば、かなり美味い。

 しかし。

 

「……この出来でレトルトなんだよなぁ。もしかしたらアトラって、これよりも美味いもん作れんのか?」

 

 ふと、そんな事を思った。

 と言うか、今のアトラの成長速度ならば、地球の最高級レストランでも通用するのではないだろうか。

 

「……美味い料理を作れる料理人がいるってのは、ある種ステータスではあるが……こりゃ真面目にアトラに護衛を付ける必要があるかもな」

 

 食事を食べ終わり、龍治は水を流し込んだ。

 杞憂だとは思わない。

 それ程までにアトラ・ミクスタは成長、いや進化しているのだから。

 

「今の時代からすりゃあ骨董品だろうが……チビスケ、最高級の包丁や鍋なんかの調理器具を十個ずつ、載せといてくれ。アトラへの土産だ」

 

 しかし古かろうとその出来は凄まじい。

 少なくとも、今彼女が使っている安物よりは良い物だろう。

 彼女が劣悪な包丁を安物の包丁に変えただけで、味が変わったくらいだ。勿論良い方向にだ。

 ならば、それ以上の包丁があれば――

 

「おっと、涎が」

 

 また腹が鳴った。

 

「仕方ねぇなぁ。悪いな、お替わり頼む。今度は大盛りで」

 

 給仕用のロボットにそう告げる。

 彼は頷き、新たな料理を運ぶために下がっていった。

 その姿を見送り、龍治はコンソールに向き直る。

 

「海鮮系をもう少し増やすか。漸く食わず嫌い共が認め始めたしな」

 

 三日月を初めとした魚介系苦手勢は結構な数がいたが、アトラの尽力によりその勢力は減少傾向にあった。

 しかし、

 

「まあ、肉も多めにしとかねぇとなぁ。ジュースや酒、菓子類もだな」

 

 空前のポテチブームが社内に蔓延しているが、そろそろ別の菓子もデビューする時期だろう。

 

「そうだなぁ。各種羊羹に、大福。チョコレートに煎餅とかも良いな。あ、塩ピーナッツも」

 

 様々な菓子を無造作に選択しては、建造中のイサリビや降下艇基地に運び込むように指示を出す。

 少なくない量の食料品が火星行きのそれらに運び込まれていく。

 

「……だが、余り降下艇を増やすのもなぁ」

 

 幾らステルス機能によってギャラルホルンに知られていないとは言え、目視されれば発見される可能性も出てくる。

 どれ程に火星支部が腐敗しているとは言え、こういった事に鼻が利く人間はいるものだ。

 そして、そういう輩は強欲だと相場が決まっている。

 搾取されるのは御免だった。

 

「まあ、地球の眼が届かない以上、不正が起きるのは寧ろ当然か。でもなぁ……」

 

 誰かなんとかしろよ、と思う龍治は、しかし自分からは動くつもりがなかった。

 そうじゃなくとも彼には今、立場があるからだ。

 

 

 

 しかしそんな龍治は、数か月後――ギャラルホルンと正面から事を構える事となる。

 

 

 

 そして、彼は時代を変えるかもしれない少女と出逢う。

 

 

 

 

 

 ◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 フミタン・アドモスはクーデリア・藍那・バーンスタイン付きの侍女だ。

 故に彼女は、主人であるクリュセ独立自治区代表首相であるノーマンより、娘であるクーデリアに付き従っている。

 しかしその鉄面皮は彼女の内心を誰にも悟らせない。

 彼ら親娘は、彼女の首輪がどこに繋がっているのか、知る由もなかった。

 

「お世話になっております」

 

 そんな彼女の背に声を掛ける女性が現れた。

 特徴的なスーツにスカーフ、丈の短いスカートから伸びる脚が蠱惑的な美女だ。

 恐らく、見る者全員が凄腕のキャリアウーマンだと認識するだろう。

 赤毛から覗くイヤリングが、彼女の華やかさを更に際立たせていた。

 その肢体も女性らしい起伏に富み、その顔には自信に満ちた笑みが浮かんでいる。

 しかし、場所が場所だ。

 ここは、クリュセ自治区内にあるバーンスタイン邸。

 部外者がおいそれと入れるような場所ではない。

 それなのに、誰にも知られる事なく彼女はこうしてフミタンの前に現れた。

 

「……貴女ですか」

「はい。貴女の同僚でもある、RDです」

 

 しかしフミタンは動揺しなかった。

 彼女を知っていれば、この程度では驚くに値しないからだ。

 彼女の仕事は多岐に渡る。渉外や営業だけでなく潜入工作、更にはモビルスーツでの戦闘も業務の一環だ。

 自分と同じで、しかし違うエキスパート。

 そんな彼女に、フミタンは隔意を抱いていた。

 

「要件は何でしょう?」

「聞きましたよ? 会長から辞令が下ったそうですね」

 

 会長。

 その言葉に胸がチクリと痛んだ。

 彼は、クーデリアへの『投資』の回収を決めたのだから。

 それはつまり、彼女の死を意味する。

 

「――ええ」

 

 しかし彼女は動揺する内心を、おくびにも出さなかった。

 彼女の矜持が許さなかったからだ。

 

「クーデリアさんを暗殺するらしいですね」

 

 まるで明日の天気を告げるかのような気安さで、RDと名乗る彼女は言った。

 

「……っ!」

 

 咄嗟に何かを言おうとして――それが事実なので何も言い返さなかった。

 その片棒を担ぐ女が何かを言っても滑稽でしかない。

 そんなフミタンを慰めるように、RDは話し掛ける。

 

「私も貴女も会社員ですからね。如何にグレーっていうか、寧ろブラックとは言えども、再就職先が見つからなきゃ造反も出来ませんし」

 

 そうやってあっけらかんとする態度が気に食わないのだ。

 

「でも良かったじゃないですか」

 

 RDは、笑顔で。

 

 

 

「貴女が手を下さなくていいんですから」

 

 

 

 その言葉が、残酷なまでにフミタンの心を深く抉った。

 

「解っているでしょう? 貴女だって対人暗殺の訓練は受けている筈です。ですが、クーデリアさんのメイドとして働いていたからこそ、暗殺を免れた――と」

「……それは」

 

 彼女も自分も、徹底して自分を磨く事で己の商品価値を高めてきた。

 そのお陰で身体を売る羽目にならなかったが、その分だけ己の手を血で染めてきた自覚はあった。

 暫しの沈黙。

 それを破ったのはRDだ。

 

「助けたいですか?」

 

 自分が汚れている、とフミタンに自覚させられた後に、RDはそう訊ねてきた。

 こういった所も、彼女を好きになれない理由だった。

 

「……私に、その資格はありません」

 

 何かを感じ取ったRDは、一歩だけ距離を詰める。

 

「まさか、フミタンさん。貴女……」

 

 フミタンの鋭い視線にある種の決意を感じ取った彼女は、少し慌てた様子を見せた。

 その態度に、少しだけ溜飲が下がる。

 

「――るつもりですか? それは今の貴女じゃ無理だと……」

「いいえ」

 

 しかしフミタンはこれを否定する。

 その選択肢も考えた。

 しかしそれは、主である少女の幼い覚悟を汚す行いだ。

 世間知らずで甘ったるい。

 そんな主を得た自分には、どうしても出来ない行動だ。

 

「私は、――の後を追います」

 

 それは、決意だった。

 状況に流され、主である少女を裏切る。

 その罰として――

 

「それが、私の贖罪です」

 

 例えそれが間違っていようとも。

 彼女に惹かれていた自分には相応しい最期と言えるだろう。

 

 いいや、言葉を選ばずに言えば――彼女のいない世界で生きていたくないのだ。

 

 

「そう――ですか。ならこの件は私の胸の内に収めておきましょう。事が起きても、会長には報告しない事を誓います」

「感謝します」

 

 軽く頭を下げる。

 

「ですが、クーデリアさんは今後どうするおつもりなんです? それは一応聞いておかないと。会長に報告しなければなりませんので」

 

 そう、RDはクーデリアの動向を探るように言われた為にこうしてフミタンと接触したのである。

 

「……お嬢様は、ハーフメタルの権利を巡ってアーブラウ代表の蒔苗氏と交渉する為に、護衛兼案内役を雇うつもりです」

「ほほう。となると、大手の民兵組織は選ばないでしょうね。……どこに依頼するおつもりで?」

 

 フミタンは、眼鏡の位置を直しながら、

 

「マーズ・セキュリティサービス・ガバメント。通称MSGと呼ばれる民間警備会社です」

 

 そう告げた。

 

「……MSG」

 

 RDと名乗った女は頷き、

 

「ありがとうございます。では、これにて失礼します」

 

 そう言って、あっさりと部屋を後にした。

 

「……っ」

 

 その姿を見送って。

 フミタンは歯を食い縛った。

 自分の決意が、少女を救う事はない。

 それが酷く――哀しかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 いつの間にか、RDと名乗る彼女は群衆の中に紛れ込んでいた。

 

 

 

「……厄介な人に惹かれちゃってますね。フミタンさん」

 

 

 

 バーンスタイン邸を人知れずに脱出したRDは、どこかフミタンを憐れむような口調で、そう呟いた。

 

 




 冒頭で書いたようにスパロボVTXをやってました。それとDMC5も。
 やっぱオリ主人公は機体込みだとソウジさんかなぁ。

 それとネロがワイルドになって魔人化やってくれて大満足なんですが……親父よ、息子に腕返せよ。

 それとオリキャラを出します。あの赤毛がちょっと良いキャラしてたんでオルフェンズ世界に輸入します。


 次回から原作入りです。
 取り合えず、ギャラルホルンハードモード入ります。
 ルナティックまで行くかどうかはまだ解りませんが。


機体解説:EXF-10/32 グライフェン

※解説
元々はフレームアームズじゃないのを無理矢理フレームアームズにしたかなり出自がややこしい子。
水中戦や宇宙戦をこなせるくらいに装甲は厚いものの、しかし開発元がやらかしたせいで色々と大問題に。
極限環境下において無類の性能を発揮したとは言え、本来の顧客蔑ろにしたらそらそうなるって……
強化パーツ持ちで、副腕じゃなくなる代わりにミサイルコンテナや二連装機関砲(20mmリボルバーカノン)を装備する事も出来る。見た目特化の随伴機として宇宙では主力扱い。
因みに、ミサイルは最大で146発撃てる。
……誘爆怖くないのかな?

原作1話(8話)におけるバルバトス登場について

  • 1:勿論地面の下から
  • 2:なんなら空の上から
  • 3:格納庫がせり上がってきて大地に立つ
  • 4:いっそ他の機体で出撃する

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