BLEACHの世界に最強になって転生 番外編   作:アニメ大好き

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どうもアニメ大好きです。

先日あるユーザーの方がご家庭の事情で作品を観覧するのとが出来なくなったと言うメッセージを受け取りました。その方は私の作品を楽しみにしてくださった上に色々とアイディアを頂いていたので凄く悲しいです。
しかしロックされた訳ではないみたいなのでいつか必ず戻って来てくることを信じて待っています。

今回は後半戦。一夏達の前に突如現れた謎の男、大勢の教員を蹴散らし、専用機持ちも歯が立たずボコボコにされトドメを刺されそうになった時、織斑千冬と更識楯無が駆け付けました。果たしてこの戦いの結末はどうなるのか?ご覧ください。

前回の本編中に名前は出されなかったのに後書きで名前書いてしました、すみません。



10話 絶望の使者 後編

突如IS学園を襲った謎の男。取り抑えるため出撃した教師達だが呆気なく全滅され、1年の専用機持ち達もピンチに陥る。しかしそこに織斑千冬と更識楯無が駆け付けた。

 

 

「きょう…かん…」

 

「ボーデヴィッヒ。気が付いたか?」

 

「わ、私は別に…クッ!」

 

「無理をするな。後は私と更識に任せろ」

 

千冬はラウラを地面にゆっくりと下ろして寝かし付け、向かい合う男を睨み付ける。

 

「ハッ、まさかブリュンヒルデ様直々におでましったァご苦労なことだな」

 

「…貴様は何者だ?何故この学園を襲った?」

 

「それを素直に答えると思っているんのかよ?」

 

「確かにな。だが貴様が何者であったとしても倒す相手には変わりない」

 

「それに一夏君や簪ちゃん達に大怪我をさせただけじゃなくて、挙句にはラウラちゃんを殺そうするなんて。これはちょ〜っとしたお仕置き程度じゃ済まないわよ♪」

 

楯無は表面上はいつもと同じおちょくっている素振りを見せるが内心は今すぐにでも目の前の男を串刺しにしたいくらい怒っている。何故なら彼女はかなりのシスコンである。いつも妹のことを「可愛い簪ちゃん」と言っている程、そんな彼女が怒らない訳はない。

 

「ヘェ〜、2人で俺と殺ろうってか?イイぜ、この学園最強の生徒会長様と世界最強のブリュンヒルデ様の実力見せてくれよ」

 

「…遅れを取るなよ、更識」

 

「言われなくても」

 

先ず千冬が先陣を切り走り出す。腰に刺していた複数の刀の内2本を抜き取り振るう。男は対抗するようにエネルギーで作り出した剣を手に取り交戦する。千冬の俊敏な機動力と立ち振るいで攻め、男はそれを身体をズラしながら1本の剣で防ぎと一進一退の攻防戦を繰り広げる。

千冬は持っていた1本の剣を投げ飛ばす。男が払い除けたその一瞬に距離を詰め別の刀を手に取り同時に振り下ろし、男はそれを剣で防いだ。

 

「ヘェ〜、やるな。流石ブリュンヒルデ様、その称号は伊達じゃないな」

 

「…まだそんなこと言う暇があるとは。予想以上の強者のようだな。だが相手は私だけでないことを忘れるなよ」

 

すると右側から楯無がランス【蒼流旋】の先端に収束させた水の塊を作り上げ3発発射。しかし男は残っていた左手を使って虚弾を放ち相殺させる。そして腕に力を込め千冬を払い除けると、楯無との一気に距離を詰め斬りかかるが楯無は槍を前に出すと水が渦巻きバリアを作り上げ防ぎ後退させる。

 

「ヘェ〜、お前も少しはやるな。学園最強も伊達じゃないか。そこに転がっている奴等とは大違いだ」

 

「それはどうも。でも貴方なんかに言われても嬉しくないわ」

 

彼女のIS【ミステリアス・レイディ】には【アクア・クリスタル】と言うパーツが搭載されており、ナノマシンによって水を自由自在に操ることが可能。先程のバリアや水人形もこの力である。

楯無は再び水を操り周りに霧を発生させる。霧は次第に濃くなっていき遂に視界が見えなくなる。男は先程この技を見たため取り乱さず周りを確認しながらその場でジッとしている。

 

楯無は気配を消しながら背後へ移動しそこから槍を突きつけるが、当たる直前男は躱し槍を掴んで受け止め剣を首にへと突き付ける。

 

「馬鹿が。同じ手が2度も通用すると思ってんのかよ?」

 

「フフフ、確かにそうね。でも貴方こそ織斑先生が言った忘れてない?相手は()()()じゃないって」

 

楯無の後方頭上から千冬が飛び出し、柄から伸びるワイヤーを男の首にへと巻き付け引っ張る。

 

「…目の前の敵ばかりに目が行くと隙が出来る」

 

「クッ…カァァッ…」

 

男は巻き付いたワイヤーを解こうとするが深く食い込んでしまっており解けない。上手く呼吸が出来ず悶え苦しみ剣を落としてしまう。

 

「今だ更識!」

 

「了解!」

 

男は身動きが取れない、このチャンスを逃す手はない。【蒼流旋】に水を纏わせ鋭い槍にへと変化し、そのまま男目掛けて突撃しトドメを刺しにかかる。しかし────

 

 

 

「…なんてな」

 

 

 

──── 男の口がニヤた瞬間、ワイヤーに手を掛けると簡単に引き千切ってしまった。そして首に巻き付いたワイヤーを解くと楯無の腕にへと巻き付かせた。

そしてワイヤーを引っ張り楯無のバランスを崩させ転倒させる。さらに巻き付いたままのワイヤーを引っ張り上げ楯無を地面にへと叩きつけた。そしてハンマー投げのようにブンブン振り回して持っていたワイヤーを離し壁にへと激突させた。

 

「まさかあの程度で俺がくたばるとでも思ってたのか?だとしたら屈辱だぜ。人間如きの常識に囚われてるのんでよォ!」

 

男は剣を拾い上げ千冬に迫る。千冬は持っていた刀を投げ飛ばすが全て弾かれてしまう。新たな刀を引き抜くが、男は剣を振るい上空へと払い除け千冬の首を鷲掴む。舞う刀はそのまま重力に伴い刃が地面に突き刺さる。

 

「お返しだ」

 

男の腕から電流が流れてそのまま千冬の身体にへと伝わりダメージを与え悲鳴が上がる。電流の放出を止めると千冬は身体をグタッと垂れてしまう。

 

「おいもう終わりか?最強の称号を持つ奴がこの程度かよ。まぁ無理ねェか。確か【亡国機業】とか言ったか?あんなカスのような連中にさえ苦戦するような連中を育ててるんだからな」

 

【亡国機業】それは50年以上IS世界の裏で暗躍してきた謎の組織。そして第二回モンドグロッソの時、織斑一夏を誘拐した組織でもある。

 

「【亡国機業】を知っているのか?」

 

「あぁ。と言ってもあんな雑魚組織、俺がとっくに壊滅させてやったがな」

 

壊滅させた────その言葉に全員が驚愕した。自分達があれだけ苦戦した亡国機業を目の前にいる男がたった1人で壊滅させたと言う事実に。

 

「この世界の連中の実力を確かめるためのに手頃だったからな。だが骨のあった奴はたった3人だけ、後の連中は雑魚同然だったぜ」

 

その3人とは前に【白式】のデータを盗もうとして学園に侵入してきた【オータム】、京都で専用機持ちと死闘を繰り広げた【スコール】、そして織斑千冬に瓜二つの顔を持つ【マドカ】と言う女性である。

 

「しかしアイツらの顔はいつ思い出しても笑えるぜ」

 

それは【女性権利団体】を壊滅させる数日前のことである。

 

 

 

──────────────────────────

 

 

燃え盛る業火の中、幾つもの死体が無残に転がっていた。そしてその中に佇む4つの影。

 

「な、何だコイツ。何でISが効かないんだ」

 

「このサイレント・ゼフィルスまで歯が立たないなんて…」

 

「一体なんなの…彼は…」

 

オータムはご自慢の武器が効かないことに苛立ち、Mことマドカとスコールは生身の相手にISが通用しないことに驚愕していた。

 

「この世界を裏で支配してきたって言う割にはテメェ等含めて大したことない連中だな。まぁ、あんな餓鬼共にヤラれてるんだ。当然と言えば当然か」

 

「あぁ!?テメェ、この俺を馬鹿にしてんのか!!」

 

「本当のことだろうが。織斑千冬(ブリュンヒルデ)なら兎も角、あんな餓鬼共にボロボロにされてるんだ。この組織の実力が知れるってもんだ」

 

「こォォンの野郎ォォ!黙って聞いてりゃ好き勝手言いやがってェ!!」

 

クローズに子供相手に負ける弱者と馬鹿にされ、短気なオータムはその挑発に乗ってしまい右腕に装着されている大砲で撃ちまくる。対するクローズも虚弾を連発し全て撃ち落とす。煙の中マドカが飛び出しスパイラル状の槍を構え、クローズもエネルギーで作り出した剣を出現させぶつかり合う。

2人の力比べに入ると思いきや、横からスコールが飛び出し尻尾でクローズの身体を払い除け先端部分を腕に突き刺した。その衝撃で剣はクローズの手を離れ地面にへと落ちる。「どうだ」とばかりに笑うスコール、だがクローズは力づくで尻尾を引き抜きそのままブンブン振り回す。軈て遠心力によって尻尾が千切れスコールは壁に衝突した。

 

「こんな小手先程度の攻撃で俺を仕留められるとでも思ってんのかよ」

 

「調子付いてんじゃねェぞ!!」

 

オータムが腕の大砲から光弾を連続で発射させるが、千切れた尻尾を鞭のように振り回し払い除ける。ある程度払い除けると先端側を伸ばすとオータムを縛り上げる。そしてそのままブンブン振り回し何度も地面に叩きつけ放り投げた。

クローズはオータムに近づくと右手を平行に持ち上げると、落ちていた剣が消失すると彼の右手に再構成され収まる。

 

「消えろ」

 

剣を振り下ろそうとした時、後方から複数の黄色い糸ならしき物が腕に巻きつく。振り返るとスコールが装着しているIS右肩から伸びていた。

 

「オータムを殺らせないはしないわ」

 

オータムから引き剥がそうと力一杯引っ張ろうとするが、その前にクローズは剣で斬り裂き振り解く。そして【響転(ソニード)】で移動し斬り付けようする。しかしその瞬間黄色い球体がスコールを包み込み攻撃を防ぎ弾き飛ばす。

 

「ほぉ、肩のやつは唯の飾りじゃなかったんだな」

 

「そうよ。こうやって高速で振動させるさせることによって防御としても使えるの。これで貴方が私を傷付けることは出来なくなったわ。さぁ、ヤラれたお礼をたっぷりとお返しさせてもらうわよ」

 

生半可な攻撃ではこのシールドは突破することは出来ない。故に自分達の勝利に揺るぎないと思っていた。しかし彼女達は気付いていなかった。今相手にしているのは自分達の常識など通用しない存在だと。

 

 

「さっきも言っただろう。その程度の小細工で俺を仕留められると思ってるのかよ」

 

 

クローズは左手の人差し指を向けるとその先端に小さな虚閃を作り出し発射する。しかし虚閃は小さく細いが為か速度も虚弾並みにあり、糸の僅かな隙間を潜り抜け左肩を破壊する。その衝撃でシールドが消滅、スコールが怯んだ隙に【響転】で移動し彼女の頭を斬り飛ばす。司令塔を失った身体を上空へ蹴り飛ばすと【虚弾】を放ち、その身体は四散し周りに大量のケチャップが飛び散る。そして足元へ転がった顔も無情にも踏み潰しケチャップが飛びった。

 

「スコォールゥーー!テメェェェ、よくもォォ!!」

 

最愛の存在を目の前で殺された自暴自棄になりオータムは後方から大砲で撃ちまくる。しかし砲弾はクローズに当たることなく、まるで見えないバリアでも貼っているかのように全て弾かれる。軈てクローズが振り返り鋭い瞳に睨まれるとオータムは後退りした。その瞳から今で体感したことがないくらいの恐怖を感じた。

 

「心配するな。そんなに嘆かなくてもすぐに会わせてやる─────あの世でな」

 

  その言葉の意味に恐怖を覚えたオータムは無我夢中で大砲を撃ち続ける。しかし恐怖に駆られ思考が乱れた彼女が正確に的を狙える訳もなく、砲弾はクローズの周りに被弾する。

その間にクローズは【響転】を使わず脚力で一気に距離を詰め彼女の後方で止まる。オータムは自分の身体に何の変化もみられないので「驚かせやがって」と心中で笑いながら振り返りもう一度大砲を構えたがその瞬間視界に左右にズレがあることに気付く。何が起こったのか理解出来ままオータムの身体は真っ二つに裂け崩れ落ちる。

 

「これで残るのはテメェ1人だ」

 

「スコール、オータム…クソッ!」

 

追い詰められたマドカは槍を構えピンク色の螺旋状の光線を発射。流石の奴もコレを食らえば深傷を負わせることが出来る筈っと内心思ってた。しかし────

 

 

シャキン

 

 

ドゴォォォォォ      ドゴォォォォォ

 

 

────光線はクローズの刃で一刀両断されてしまった。こんな簡単に突破されたことに呆気に取られていた。

 

「バ、バカな…」

 

「(ニヤリ)」

 

「(ゾク)」

 

「中々良い技持ってるじゃねェか。俺もお返しにコイツをくれてやるよ」

 

左掌を開けるとそこに紫色のエネルギーが凝縮されていき放たれるは殲滅の閃光。

 

 

 

虚閃

 

 

ドギュュュューーン

 

 

 

虚閃は一瞬にしてIS諸共マドカを飲み込んだ。放出を止め舞が上がった煙が晴れ確認すると、路線上にいたマドカの姿は影も形もなかった。

 

「フフフフフ…フハハハハハハハハ、ハーハハハハハハハハ!!」

 

燃え盛る炎がクローズの悪魔のような顔を照らし、その笑い声が夜空にへと響き渡る。こうして世界を裏で支配してきた亡国機業はその名の通り闇にへと葬られた。

 

 

─────────────────────────────────

 

 

 

そのスコール、オータム、マドカ(3人)は専用機持ちでかなりの実力者だった、おそらく組織内の幹部だった連中だろう。

しかしその3人を含めIS業界を裏で支配してきた組織は壊滅したことを知った。たった1人の男に自身の実力を確認するための腕試しとして。

 

「最後に俺の名を教えてといてやるぜ」

 

 

 

「俺は【クローズ】。デストロイヤー軍所属の死刃の1人、【クローズ】だ」

 

 

 

男────クローズは名を明かし千冬を蹴り飛ばす。千冬は地面に身体を打ち付けながら転がり横たわる。

 

「最強と言っても所詮人間、これがテメェの限界ってだ。だがテメェは俺相手に頑張った方だ。あの世で胸を張っていいぜ」

 

クローズは掌を向け虚閃を放とうとするが、目の前に白い藻やが現れると一瞬の内に辺り一面霧で覆われ視界を遮る。

 

「…またこんな霧で俺の注意を引こうってか。何度も同じ手を使うと芸がねェんじゃねェか?生徒会長さんよォ」

 

「…貴方に一つ質問したいことがあるだけどいいかしら」

 

「あぁ?」

 

「貴方の所属していると言うデストロイヤー軍って?それに貴方は自身を死刃と言った。「エスパーダ」はスペイン語で「剣」や「刃」って意味があるけど、どう言う意味なの?」

 

「…そうだな。冥土の土産に教えてやる。デストロイヤー軍とは俺達の偉大なる主人であるデストロイヤー様によって作られた軍だ。そしてそのデストロイヤー軍の幹部の中から優れた戦闘力、つまり最も強い連中が選ばれ強い順に1()0()()()の数字が与えられる。それが死刃だ」

 

「…成る程、貴方もその最強格の1人ってことね。なら一夏君達が簡単にヤられちゃったのも分かるかも」

 

「話は終わりだ。いい加減このくだらねェ能力を消せ」

 

「フフフ」

 

「…何がおかしい?」

 

「私はさっき言った話よね。水は全て私の意のままに操れるって。──────それは大気中の水分も同じよ」

 

その言葉にハッと気付くがもう遅い。周りには霧が充満して身体には大量の水分が付着している。楯無が指を「パチンッ」と鳴らすとクローズの身体の所々が爆発し爆煙に飲み込まれる。

  ミストリアス・レイディのナノマシンによってクローズに付着していた水分のみを気化させ【水蒸気爆発】を起こしたのだ。

 

腕で顔を覆いながら煙の中から飛び出したクローズだが、その身体や服には焦げた跡がついていた。

 

「チッ、人間風情が。味な真似してくれるじゃねェか」

 

「だからさっき織斑先生が言ったじゃない。目の前のことばかりに気を取られちゃダメって♪そして今も」

 

霧が晴れるとクローズの周りには彼を取り囲むように地面に剣が突き刺さっていた。

 

「何だ、これは…」

 

「戦闘に於いて力も大切だ。だがそれよりもっと大事なのは……頭だ」

 

千冬は残っていた刀の1本を地面にへと突き刺し直ぐその場を離れ言い放つ。

 

 

「木っ端微塵」

 

 

その瞬間刺さってた剣が一斉に青く発光し大爆発を起こす。爆煙の中からクローズの剣が宙を舞い地面に突き刺さると消失した。同時に一夏達は重圧から解放され動けるようになる。

この事からクローズを倒したと察し全員の緊張が取れ、鈴とセシリア、簪は蓄積した疲労によって息を整え、シャルロットは重症のラウラの元へ駆け寄り、1番被害が少ない一夏と箒は千冬と楯無の安否の確認する。

 

「千冬姉大丈夫か?」

 

「…それは私のセリフだ。お前達の方こそ酷くヤラれたじゃないか。それに私が簡単にヤラれる程柔じゃない」

 

「そうか。なら良かった」

 

「ちょっと一夏く〜ん。私の心配はしてくれないの〜?」

 

「た、楯無さん!?そんなに寄りかかられると。俺まだ身体中が痛くて…」

 

「それならお姉さんが優しく介抱してあげよ〜か」

 

「そ、それは…」

 

「楯無さん!一夏は疲れているんですから離れてください」

 

一夏にくっ付く楯無を引っぺがそうとする箒。さっきまでの緊迫感が嘘のようになくなり、千冬はヤレヤレと呆れる。

だが次の瞬間彼女の目に煙の中に一つの影が映った。軈て煙が晴れると鋭い目で睨み付けるクローズの姿が。よく見ると服はあちこち破れボロボロになっており、顔や腕も所々汚れが目立っていた。

 

「…まさかここまでやるとは。……確かに俺は人間だからってお前達を見誤っていたかもしれねェ。そこは謝罪する。だが相手が悪かったな」

 

あれだけの爆発をモロに食ったにも関わらず大したダメージも受けていないクローズの桁違いの頑丈さに唇を噛みしてる。

 

「服だけでなく俺の身体にもダメージを与えたことを誇っていいぞ。なんせこの世界に来てここまでダメージを食らったのは初めてだからな。だがそれも終いだ」

 

クローズは掌を向けるとエネルギーを溜め虚閃を放った。しかしその色は先程とは違い黒が混じった紫色、これぞ死刃以上の者達のみが使うことを許された一つの虚閃───【黒虚閃】である。

透かさず楯無が前に出てバリアを展開し千冬達を守る。しかし黒虚閃は虚閃よりも威力が格段に上、ミステリアス・レイディで創り出したバリアでも防ぎきることが出来ず吹き飛ばされる。

 

全員直撃は避けたため辛うじて無事だったが、黒虚閃のダメージを1番食らった楯無は、もはや動くことさえままならない状況である。

 

『楯無さん(更識)!?』

 

「何処を見てやがる?」

 

振り向いた瞬間、クローズが千冬の真横に現れ、互いの視線が合うと蹴りつけようとする。反射的に刀を盾にする千冬、しかしクローズの蹴りに刀は折れてしまい強烈な蹴りが横っ腹に命中し、千冬を蹴り飛ばし壁に衝突する。

 

『千冬姉(千冬さん)!?」

 

一夏と箒は急いで千冬の元へと駆け付けようとしたが突如後ろから頭を抑え付けられその場に背を向けで倒せる。

 

「クローズ様の邪魔はさせない」

 

「させない」

 

顔をズラして視線を向けると一夏にはウサギ耳が付いた銀の仮面を、箒にはクマ耳が付いた金の仮面を被った2人の小柄の少女が抑え付けていた。そして両者の胸には南京錠のアクセサリーが付いていた。

 

「【ストップ】、【フリーズ】、ソイツ等を抑え付けておけ。大したことはないが自由にしておくと色々と面倒だ」

 

『了解』

 

クローズは一夏と箒を自身の従属官である【ストップ】と【フリーズ】に任せ倒せれている千冬にへと近づき、痛みに悶えているところに足で踏み付け追い討ちをかける。

 

「武器も全て失ってもはや万策尽きたってとこか、ブリュンヒルデ様。いや、()()()様よ」

 

その瞬間場の空気が変わった。何故なら誰もが知っている人物の名が挙げられたからだ。

 

「な、何故貴様がそれを知ってる!?」

 

「さぁ、何故だろうな。だがそれだけじゃねェ。その事件の犯人が『篠ノ之束』だってことも知ってるんだよ!」

 

その解答に千冬は答えてしまい、この瞬間織斑千冬が白騎士であることが本人により肯定された。更に何と白騎士事件の犯人はあろうことかISの産みの親である篠ノ之束であると驚愕の真実が告げられた。

 

「千冬姉が…白騎士。それに束さんが犯人って…」

 

「何だ小僧、近くにいて気付いてなかったのか?白騎士の方は兎も角ハッキングの方はだいたい検討付くだろう?そもそも各国同時にハッキングすることが出来る奴なんてこの世界には1人しかいねェだろうが!」

 

確かに世界各国のシステムを同時にハッキング出来る程の天才はこの世界にはたった1人───篠ノ之束を除いて他にいない。

 

「姉さんが…白騎士事件を起こした…犯人…」

 

「…そう言えばテメェはその女の妹だったな。てことはテメェは世界最大の犯罪者の妹って訳だ」

 

もしこの事が世間に公開されたら間違いなく、世界的大犯罪者の妹と称され世界中から批判を受ける。

 

だがその中で誰よりも困惑している者がいた。ラウラ・ボーデヴィッヒっである。

 

「教官が白騎士…それでは…」

 

「そうだ銀髪の小娘。テメェの尊敬する教官様は、テメェを落ちぶれにさせた原因のISを広めた奴の1人だ。そして今度はソイツに指導され軍のトップに返り咲いた。皮肉もんだな。落ちぶれさせた張本人に指導され、剰え尊敬しちまうなんてよぉ」

 

ラウラは信じられなかった、信じたくなかった。出来損ないからトップにへと戻らせ絶望の淵から救い上げてくれた織斑千冬が、自分をその出来損ないにさせた白騎士であるなど。

 

「そん…な……じゃあ…私を見ていたことも…全部…嘘だったのですか……騙してたのですか…」

 

「ッ……」

 

しかし千冬はその問いに答えない、答えられない。ISを世界に広め、世界を腐敗させることになったのも、ラウラを落ちこぼれにさせたのも、その原因の1人が自分なのだから。

 

「そう言うことになるなァ。お前に見ていた視線も、トップに返り咲かせたのも全て偽り────────幻だったんだよ」

 

 

 

「あぁ…あぁ………アァァァァアァァァァァ!!」

 

その瞬間ラウラはさっきよりも大きな声で絶叫した。心の支えであり崇拝していた織斑千冬に対する思いが全て嘘だったと言うことにラウラの心は砕け散った。

 

「ボーデビッヒ…」

 

「どうやら完全に壊れやがった。まぁ俺にはそんなことどうでもいいがな、ハハハ!」

 

「ラウラ、クソッ!?いい加減…退けェ!!」

 

「ウ、ウワッ!?」

 

一夏は抑え付けていたストップを振り払い【イグニッション・ブースト】で発動させ加速し【零落白夜】を発動させる。

 

「ウォォォォー!!」

 

そして今持てる全力の力で斬り付けようとするが、クローズは再びエネルギーの剣を創り出し振り向かずに零落白夜を受け止める。

 

「…小僧、テメェの鈍な刀じゃ俺の身体に傷一つ付けることは出来ねェ。それをさっき実感したのを忘れたのか?」

 

「そんなの関係ねェ。俺はみんなを守るって決めたんだ!お前を倒して、その軍の連中も全員倒す!」

 

その言葉に嘘偽りはなかった。男である自分がみんなを、大切な存在を在りとあらゆる脅威から守ると心に誓ったのだ。その言葉に好意を持つ女性達は顔を赤くしていた。

 

「ホォ、俺にさえ苦戦する奴がデストロイヤー様を倒す?笑える冗談だ」

 

零落白夜を払い除け向き直ると服をズラし隠れていた部分を露わにする。その右上腹部には数字が刻まれていた。その数字は────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「4…だって…」

 

 

「そうだ。俺は第【4】の数字を持つ死刃────《第4死刃(クアトロ・エスパーダ)》、【クローズ】だ」

 

これ程の強さを見せながらも4番、つまりクローズより強い死刃がまだ3人()()いると言うこと。その真実に一夏達は恐怖と絶望を感じた。 さらに彼の口から思いも寄らぬ言葉が飛び出す。

 

「それにみんなを守る?よく言うぜ───────人工生命体がよォ」

 

 

──────人工生命体──────

 

 

その言葉に一夏の顔に動揺が走る。

 

「何だそれ…人工生命体って…」

 

「何だ知らねェのか?いや、知るわけねェか。そのことを知っているのはこの世界では数人だろうしな。なんなら教えてやる。テメェとブリュンヒルデ様がどう言う存在なのかをな」

 

 

  嘗て遺伝子操作によって人工的に【最高の人間】を造ろうとした計画があった。それが【織斑計画】またの名を【プロジェクト・モザイカ】。そして1000番目の試験体にして初の成功体で産まれたのが織斑千冬だ。弟である一夏はその第2の成功体にして千冬のデータからより効率よく「生産」するために造られた存在。

 

 

「じゃああのマドカって人が織斑先生に似ていたのは…」

 

「テメェの思っている通りだ。あの女はブリュンヒルデ様のクローンにしてスペア、つまり計画時に造られた失敗作って訳だ」

 

今の話を聞くと織斑一夏は織斑千冬の弟であると同時に、亡国機業のマドカも千冬の妹と言うことになり実質3人は家族と言うことになる。

 

 

「だがこの話にはまだ続きがあるんだぜ」

 

 

しかしその研究はある日突然打ち切られることになった───────篠ノ之束と言う存在によって。天然素材、つまり純粋な経緯で産まれた存在によって計画は凍結され破棄されてしまう。

だがこの計画の一部の技術がドイツに渡り遺伝子強化体計画、つまりラウラなどの人間が産まれるキッカケの計画が執行されたのだ。

 

 

「つまりだ、そこのラウラ(不良品)とテメェは遠い親戚、若しくは腹違いの兄妹にあたるんだよ」

 

何と一夏とラウラは直接な血縁はないが、一般的にみると親族に当たる存在であった。

 

「テメェ等姉弟は親に捨てられたんじゃねェ。始めから親なんて存在は、はなっからいなかったんだよ」

 

織斑一夏は絶望した。自分は人の子ではなかった。織斑計画と言うのに造られた人工人間。親なんて最初からいなかった。目のハイライトは失われ膝をつき、持っていた雪片は消失した。

だが同時に納得がいった。男なのに唯一ISを動かすことが出来たのも、そして常識を超えた回復力や身体能力も自分は造られた存在だったからだと。

 

「遂に絶望したか。テメェは此処で全員終わりだ。だが心配するな、殺しはしない。死んだ方がまだマシと思える程の絶望を味合わせてやる。ストップ、フリーズやれ」

 

『ハイ』

 

 

「ストップ」「フリーズ」

 

『ユア・ドリーム』

 

 

 

その掛け声と共にIS学園の全職員、生徒は忽然と姿を消し行方不明に。そしてIS学園は世界から消え去った

 

 

──────────────────────────────────

 

 

その後クローズ達は束の秘密ラボの場所を突き止め出向くと、手始めに助手のクロエを殺害し研究所を破壊しまくった。

それにキレた束がゴーレム(無人機IS)を大量に出し襲い掛かるが、彼等の背後から南京錠に酷似した顔を持つ一つ目の怪物、そして二つ目の怪物が複数現れゴーレムと対峙、結果5分も経たない内にゴーレムは全機スクラップにされた。

 

「そんな何で束さんのゴーレムがこんな簡単に…」

 

「ハッ、テメェの造ったヤツなんざ俺達からすればガラクタに過ぎねェんだよ」

 

IS(ガラクタ)が我々を倒すなんて無理だ」

 

「無理なんだ」

 

『ゼツボーグ!!』

 

束は自分が造ったISが訳も分からない奴等なんかに一方的に破壊されたことが信じられずにいた。

 

「それにテメェがこのIS(ガラクタ)を造ったのは世界を滅ぼすためなんだろ?」

 

「なっ!?巫山戯るな!!束さんのISは世界を滅ぼすものなんかじゃない。束さんの未来の夢が篭った「なら何で何もしなかったんだ?」ハァ?」

 

「テメェの夢なんかどうでもいい。だが女しか使えないとか言う欠点を改善せずにこのままのさばらせてたじゃねェか」

 

ISは元は宇宙へ行くために造ったものだった。しかし白騎士事件が発端でISはいつの間にか兵器として認識されるようになった。そして女性にしか扱えないと言う欠点も一切改善されないまま数年が過ぎてしまっている。結果ISは軍に使用したり犯罪組織にまで行き渡っている。それどころか産みの親である本人はIS学園を襲撃したゴーレムと言う無人機まで造り上げ破壊活動を起こした。これを兵器と言わずして何と呼ぼう。

 

「ところでよ、俺の後ろにいる連中でお前の見覚えのある奴等がいるだろう」

 

クローズは後方にいる無数の怪物達の内2体を指差す。1体は竹刀を所持し頭部には白いリボンを付けている。もう1体はロングの黒髪で黒スーツを着用していた。

 

「この2体の怪物…もしかして…」

 

「そうだ。この2体はお前の大好きな妹、そして友人だ」

 

クローズは自身の能力でIS学園に残っていた生徒や教師達は()()()()()()()()この怪物────【ゼツボーグ】に変えてしまったのだ。

可愛い妹が悍しい怪物にされた、その事実に束はブチ切れその服装からは想像もつかない身体能力でクローズの首に蹴りを入れる。しかしモロに食らったにも関わらず何事もなかったのようにケロっとしていた。そして束の足を掴むと関節を弱方向にへと折り曲げた。

 

「ア"ァ"ァ"ァ"ァ"ーーー!!」

 

折れ曲がった足を掴み悶え苦しむ。

 

「こ、殺してやる…絶対に殺してやるゥ」

 

責めてもの抵抗とばかりに何時もニコニコ顔が一変し、物凄い険悪な顔でクローズを睨み付ける。

 

「まぁ、確かにお前は天才だ。間違いなく後世に語り継がれるだろうな。だがそれは『偉大な偉人』としてではなく、世界を蝕んだ『大犯罪者』としてだかな!」

 

束は各国のミサイルをハッキングし白騎士事件を起こした張本人、世間にバレれば間違いなく犯罪者としてのレッテルを貼られるだろう。まぁそれを同情する者はいないと思うが。そしてクローズは掌を向け虚閃を溜める。

 

「じゃあな。哀れな犯罪者」

 

放たれた虚閃は束を飲み込み同時にラボは大爆発を起こした。この世界を腐らせた元凶は葬られた。

 

 

それから数ヶ月が経ち ISが栄え文明が発達していった世界はクローズ率いるゼツボーグ軍団が支配する絶望の世界にへとなった。逃げようとした者は片っ端からゼツボーグに変えられ生き地獄を味わい、戦おうとした者は殺されていった。

だがこの世界はISの登場により男卑女尊が過激になり腐敗していった。例えクローズ達が現れなくてもこの世界は後に人類自らの手で滅んでいたのかもしれない。だからこの世界が滅んだのは他から見れば自業自得である。

 

遅かれ早かれいずれこの世界は滅んだ、その滅び方が形を変えた、ただそれだけのことである。

 




と、いうことでクローズは4番でした。そして何気に初の上位階級判明者。

彼のことを知っている方の中には「えっコイツ4番なの!?低くない?」と思う方もいるかと思いますが、私の中では4番です!
と、いうのもクローズは原作本編で何回か形態を変えていたと言うものあり4番にしました。
この話を作る前の裏話ですが、最初クローズは「パピネスチャージプリキュア」の世界に出そうと思ったのですが、ちょっと設定がゴチャゴチャになってしまったので、丁度迷っていたISの世界に出すことに変更したのです。

次回はアンケートの候補になったシンフォギアの世界での話を作ります。誰が登場するかは心待ちにしていてください。
感想等お待ちしています。

そしてちょっと早いですが、皆様良いお年を!
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