BLEACHの世界に最強になって転生 番外編   作:アニメ大好き

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どうもアニメ大好きです。
更新が遅れてすみませんでした。実は7月末に蓄膿症に似た症状があったので病院に行ったらコロナかもしれないと言われ、8月中旬にCT検査を行いました。そしてその結果が出たので聞いたら「蓄膿症の時に出来る影がないからコロナかもしれない」と言われ絶望しました。
その2日後別の病院でPCR検査を行い、結果は陰性でした。

しかし約半月は不安がいっぱいで、まともに寝られずストレスだけが溜まっていき、ズルズルここまできてしました。申し訳ありません。
でも完全ではないですが復活しましたので安心してください。

今回はサンダールJr.編の続きですが、前回書いた通りサンダールJr.の戦闘は少ないです。ご唱和ください。
そしてアンケートにご協力してくださった方々ありがとうございます。

それではどうぞ。


15話 闇からの復讐者 後編

「それじゃあ始めようか。僕を馬鹿にしてきた──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()への

 

 

復讐、をね

 

 

 

ナナオが視線を向けると、突然1人の生徒が目を見開き鼻から血を出しながら悶え苦しみだす。

 

「うわぁぁーー!!」

 

『!?』

 

「辞めろ!辞めてくれェェーーー!!」

 

断末魔に等しい絶叫をあげた後、その場に倒れて動かなくなる。さらに1人、また1人と同じような現象が起き、ナナ、キョウヤ、ミチル、モグオの4人を除き教師を含めた生徒全員が倒れ伏せた。

 

「な、何だ!?」

 

「おい、どうした!?しっかりしろ!」

 

「…ダメだ、皆死んでる」

 

「そ、そんな…」

 

「一体、何が!?」

 

「僕の能力さ」

 

4人はナナオから発せられた衝撃の言葉に驚愕する。

 

「僕の能力は能力を使えなくさせることだった。でもそれが進化して僕が念じればどんな物でも活動を停止させることが出来るようになったんだ」

 

「…つまりお前は自分の能力で俺達を以外の連中の生命活動を停止させた、と言うことか?」

 

「そう言うこと」

 

何と恐ろしい能力。相手の能力を消し去る力が、思考や生命活動でさえ無効化させてしまう能力にへと進化していた。これには皆驚きを隠せないが、一つ疑問が浮かぶ。

 

「なら何故私を殺さなかった?そんな凄い力なら何故私は見逃した!?何故他の生徒達を殺したんだ!?」

 

中島の目的は自分を殺そうとした柊ナナヘの復讐。では何故その彼女は生かし周りにいた関係のない大勢の生徒達を手に掛けたのか、そこが理解出来なかった。しかし彼の口からとんでもない言葉が飛び出す。

 

 

 

「簡単だよ。僕の復讐対象はナナさん、君だけじゃないからだよ」

 

 

 

「何!?」

 

「ど、どう言うことですか?」

 

「簡単だよ。クラスの殆どが僕の復讐対象だからさ。関係ない?違うね。散々僕のこと冷めた目で見ていたし、中には見て見ぬふりをしている人だっていたんだ。充分同罪だよ」

 

クラス全員そうだった、と言えば違うだろう。しかし今のナナオからすれば全員自分を見捨てたとしか思えない。だから報復を受けるのは当然だと。

 

「じゃあ何故俺達は残した?クラス全員がお前の復讐の相手なら、何故俺達5人は残した?」

 

「それも簡単なことだよ。先ずキョウヤ君、君はナナさんと一緒に転校してきたばかりで君には何の恨みもないから。流石の僕も恨みもない人を悪戯に殺す程野蛮じゃないよ」

 

実際キョウヤとナナオが話したことは一度もない。全くの無関係と言うわけではないが、あの時の自分の現状を知らなかったのは事実。だから彼だけは復讐対象から外されているとのこと。

 

「次に郡君。君はこのクラスの中でも上位の実力者だ。その君を倒せば僕の方が上だと言うことが証明出来る。そうすればもう僕を馬鹿にする奴はいなくなるんだよ」

 

セイヤの能力は「炎」を使うモグオとは正反対の「氷」。クラスの中でもトップの実力を持っている。しかしそんな彼をナナオは自分が目立つ為の素材、つまりただの踏み台にしか思っていない。流石のセイヤも、今の発言は不快だったようで鋭い目付きで睨み付ける。

 

「そして飯島君とナナさんに関しては、簡単に殺しちゃったらつまらないからだよ」

 

「つまらない?」

 

「そう。飯島君は僕のことを能力が使えないって散々バカにしてきた。郡君と犬飼さんは知ってるでしょ?」

 

その言葉にミチルは黙り、セイヤは「そうだったね」と相変わらずの澄まし顔で答える。

 

「ナナさんは僕を崖から突き落とした張本人だ。あの優しい言葉で僕の心を弄び殺そうとした。だから2人は簡単に死なれちゃ僕の気が済まないからね。僕の気が済むまで痛ぶって殺してやるのさ!」

 

先程までの憎まれ口調から一変、溜まっていた鬱憤を暴露し発狂。この圧力には強気なモグオもたじろいでしまう。

 

「じ、じゃあ何で私は見逃してくれたんですか?私はセイヤしゃんやモグオしゃんと違って力なんてないですし、私もクラスの皆しゃんと一緒じゃないんですか?」

 

ミチル(彼女)もナナオがモグオに虐められていた時、助けなかったクラスメイトの1人。気の弱い彼女では声を掛けられなかったのだろうが助けなかったのは事実。だったら他の生徒達と同じように復讐対象のはず。なのに何故自分は見逃されたのか?…それは彼女の想像を絶する内容であった。

 

「…犬飼さん、君の能力は傷を治癒する力だよね」

 

その言葉に「エッ?」と声を上げる。確かに自分の力は治癒系の能力、しかしそれが一体どうしたのだろうか?

 

  「さっきも言ったけど、僕はナナさん達を痛めつけたいんだよ。でも今の僕が本気を出したらどうなるかな?飯島君は兎も角、無能力者のナナさんは直ぐに終わっちゃうかもしれない。それだとつまらないし、僕の気も晴れない。そこで君の能力が必要なのさ。君の治癒の力で負傷したナナさんを治せばまた同じことが出来る、何度でも痛めつけれる!だから君には僕の気が済むまで2人が負傷した時の回復を頼みたいのさ」

 

何と復讐相手を何度も叩きのめしたいから、その都度傷を回復させてほしいとのこと。

 

ボロボロにされては治され、またボロボロにされては治されの繰り返し、生き地獄と言えるその仕打ちはミチルにとってはあまりにも恐ろしい仕打ちだ。

 

「な、何でそんな酷いことを考えるんですか!?そんなのナナしゃん達が可哀想です!」

 

「酷い?じゃあ聞くけどナナさんが僕にしたことはどうなの?飯島君が僕にしてきたことは?人を虐めるのは酷いことじゃないの?人を殺そうとするのは酷いことじゃないの?どうなの?」

 

ナナオの正論と圧力にミチルは反論出来ず黙ってしまう。

 

「ナナさんは僕を殺そうとしたんだよ。その後も少なくても5人くらい殺してる。飯島君は僕の本を目の前で燃やした。2人は良くて僕はダメなの?それとも友達や今も一緒に暮らしてるクラスメイトだから庇いたいだけなのかな?まぁどちらにしても、君に断る権利はないんだけどね。僕を見捨てたことについては君も同罪なんだから」

 

  先程も言ったが、虐められていたナナオを助けなかったのは事実。そんな彼女が反論する資格はない。

 

「話すことも終わったし…復讐の続きを始めよう」

 

ナナオは右腕を上げると倒れていた生徒達が一斉に立ち上がった。だがよく見るとその肌は青白く焦点も定まっておらず、言葉も一切喋らないで突っ立っている。

 

「み、皆しゃん!?一体どうしたんですか!?」

 

「な、何だこりゃ!?一体どうなってんだよ!」

 

死んだ筈の生徒達が、突然起き上がったことにパニックになる一同。しかし皆この現象に見覚えがあった。そしてナナが気付く。

 

 

 

「これはまさか、佐々木ユウカの【死体操作(ネクロマンシー)】!?」

 

 

 

嘗てのクラスメイト「佐々木ユウカ」の能力【死体操作(ネクロマンシー)】が発動している状態と酷似していたのだ。と言うことはその佐々木ユウカがこの近くにいると言うことになる。

 

だがそんなはずは断じてありえない。

 

何故なら彼女は既に柊ナナによって殺害された生徒の1人。だからこの場にいるはずがない。しかし今この場にいる者達の中で、こんなことが出来る能力者はいない。後ろにいるサンダールJr.(怪人)の力なのか?疑問に思っているとある人物が口を開く。

 

「驚いた?彼等はね、今僕が動かしてるんだよ」

 

何とナナオがこの死体を動かしていると自白した。だが同時に疑問が浮かぶ。

 

彼の能力は「凡ゆるものを無効化させる能力」、幾ら無効化出来ると言っても既に思考が停止している死体に命令を受信させることは出来ないはず。では何故?

 

「ナナさん、僕は君に怨みがある者達の力を使うことも出来るようになったんですよ。そして僕は佐々木さんの力で彼等を操るっているのさ」

 

ナナオがソックリどころか、佐々木ユウカの能力そのものを使用していると驚く5人。しかしナナだけは腑に落ちないことがある。それはこの能力には欠点についてである。

 

  佐々木ユウカの【死体操作(ネクロマンシー)】は発動条件として、その人物が生前に触れていた物、つまり遺品が必要。現に彼女も操っていた人物の遺品を持っていた。もし佐々木ユウカの能力そのもの(ナナオの言ったことが本当)なら、死体を操るためにはその人物の遺品が必要のはず。

 

だがナナオは「この島に来るのも久しぶり」っと言っていた。つまりその場所に来たのはついさっきのこと。そんな短時間で数十人分の私物を持ち出すのは不可能のはず。どうやって操作しているのか?

 

「…僕がどうやって死体を操っているのか不思議そうな顔してるねナナさん」

 

「ッ!?」

 

「簡単な仕組みだよ。僕の力は凡ゆるものを無効化するって言ったの覚えてるよね?」

 

「あぁ、それがなんだってんだよ?」

 

「ッまさか!?」

 

「流石ナナさん、頭の回転が早くて助かるよ。僕は自分の能力で、佐々木さんの能力の欠点()()を無効化したんだよ」

 

元々ナナオの能力は「能力を無効化する」と言うものだった。なら能力の一部だけを無効化出来てもおかしくないが、半月もしないで能力をここまで上手く使いこなしているナナオの才能に皆驚く。

 

「ところで気付かないナナさん?僕は『君に恨みがある者の力を使うことが出来る』って言ったことに」

 

突如ナナオの身体から溢れたオーラが、彼の頭上で数人の人影が映し出される。暗くてよく分からないが、恐らくナナオと同じ柊ナナに恨みを持っている者達であろう。彼等の彼女を見つめるその眼からは、激しい怒りのオーラを感じた。

 

ナナさん()に復讐したいと思っているのは僕だけじゃない。つまり僕はまだ使える能力があるってことだよ」

 

彼の背後に浮かんでいる人影で確認出来るのは5つ、その内の一つは佐々木ユウカだと思われる。だが少なくても後4つの能力が使えると言うこと。しかも自分の能力で、他の能力もデメリット無しで放題。正にチートである。

 

「あっそうだ郡君。君の能力は人を凍らせることは出来なかったんだよね。だからその欠点はなくしてあげるよ」

 

その言葉にセイヤは反射的にナナオの方へと振り向き目を合わせてしまった。

 

「はい、これで君の能力の欠点は消えた」

 

「信じられないな。君と目を合わせただけで能力が改竄(そんなこと)が出来たなんて」

 

「だったら試しに誰か凍らせてみたら?」

 

信じ難いが、物は試しとばかりにセイヤは近くにいた一体のゾンビに触れ意識を集中させる。するとゾンビの身体は忽ち凍りつき、あっという間に氷のオブジェとなった。

 

「ほらね、僕の言った通り君は生物も凍らせることが出来るようなった。おめでとう」

 

「…理解出来ないな。何で態々自分が不利になることをした?」

 

生物も氷漬けに出来るようになったと言うことは、自分も今のゾンビと同じように氷のオブジェにされてしまうと言うこと。自分で自分の首を絞めたことに他ならない。

 

「エッ?だってそうしなきゃ意味がないでしょ」

 

「意味がない?」

 

「いくら強い能力でも相手を倒せないんじゃ意味がない。それに、それだと実力で勝ったとは言えないからね」

 

教えられていた人類の敵がどのような存在かは不明だが生物であると思われていた。そうなるとセイヤの能力で太刀打ち出来ると言うと不可能に近い。その欠点がなくなったことは喜ばしいことだが、セイヤとしては自分で解決したかったみたいで複雑な顔をしていた。

 

「ところで小野寺君、君さっきから少し煩いよ」

 

ナナオが視界から消えるとキョウヤの後ろに現れ、首元に噛み付いた。痛みに堪え振り払おうとする前にナナオは自分から離し後退する。痛みはあるが能力ですぐ治ると思った時、突然身体に力が入らなくなりその場に倒れ伏せてしまう。

 

「君の能力は【不死】。だから君を殺すことは無理だ。でもあくまで死なない()()で、全ての能力が効かないわけじゃないみたいだね」

 

ナナオの頭上に色黒の金髪ギャルが現れる。それは数日前に行方不明になった「羽生(はぶ)キララ」であった。実はユウカを殺害したその日の朝にナナによって毒殺されてしまっていたのだ。

彼女の能力は【唾液を毒に変化させることが出来る】能力で、その力を使い噛み付いた時に神経を麻痺させる毒を撃ち込んだのだ。

正直、不死に通じるか賭けであったが読みが外れなくて内心安心していた。

 

「小野寺君そこで大人しくしててね。大丈夫、すぐ終わるからさ」

 

ナナオは倒れているキョウヤには何もせず4人の方へと向き直る。

 

「さぁ、始めようか」

 

その言葉を合図にゾンビ達は一斉に襲いかかってくる。それをセイヤが凍らせ身動きを取れなくさせたり、モグオが炎で焼却したりと一気に片付けた。呆気なく終わったことに拍子抜けしいると、ナナは画面を掴まれ持ち上げアイアンクローをお見舞いさせる。痛みに悶え苦しむナナを他所にモグオはチャンスだと思った。

 

 

 

───柊ナナ(あの女)を野放しにしていたら自分が殺される。だから中島(アイツ)と共に!───

 

 

 

柊ナナ(あの女)を始末する絶対のチャンスだと

 

 

 

モグオは掌をナナオに向けナナごと燃やし尽くそうとするが、一瞬ナナオが消えたと思ったら自分の前まで移動しナナを掴んでいる方とは逆の手でモグオの手首を掴む。振り払おうとするが物凄い力で掴まれているためビクともしない。逆に掴んでいる手に込める力が強くなっていき、そして…

 

 

 

 

 

ゴギ

 

 

 

 

 

…嫌な音が響いた。

 

 

「う、ウワァァァァァーー!!」

 

 

あまりの痛みに叫び声を上げる中、追い討ちをかけるように顔面を蹴り上げる。腕と顔から来る痛みに悶え苦しむモグオのそんな姿をナナオはニヤニヤと笑いながら見ていた。

 

自分を散々見下してふんぞり返っていた飯島モグオ(自称・炎の貴公子)を見下している、この感覚は最高だった。

 

 

そしてナナの頭を掴んでいる手の力を入れる。抵抗しようとするが彼女の力では不可能、勿論それは彼女自身分かっている。だからポケットとの方へ手を動かす。毒針が入っているケースを取るために。

 

しかしナナオは見逃さない。

 

彼はナナの土手っ腹に重い拳を1発打ち込む。そして更に1発、もう1発と数回繰り返す。殴られる度にナナの悲痛な悲鳴が発せられ、口から血が飛び出る。

 

「カハッ!」

 

「フフフ」

 

 

ミチルはナナを助けたいが、足がすくんで動けずその光景を黙って見ていることしか出来なかった。

 

 

20発近くで飽きたのかポイっと投げ捨てる。解放されたナナは口から血を流しながら腹を押さえてその場で蹲っている。ナナオは動けないナナに近づくと足で顔を踏みつける。

 

「さぁ犬飼さん、早くナナさんを治して。でないと死んじゃうかもしれないから」

 

ナナオはミチルにナナを早く治してあげてと言う。確かに彼女の力を使えばこの程度の傷すぐ完治するだろう。

 

 

しかし彼女の能力には一つ大きなリスクがある。

 

 

彼女の治癒能力は自分の生命力を糧にする、謂わば諸刃の剣。傷が大きければ大きいほど莫大な生命力を使う。つまりこれ程の傷を治療すればかなりの生命力を使う、下手をすると命を落としかねない。しかし今の彼にはそんなこと関係ない。己の復讐を達成出来ればいいのだから。

 

「…どうして」

 

「?」

 

「ここまでする必要ないじゃないですか!?これ以上やったらナナしゃんが死んじゃいます!」

 

ミチルは涙を流しながら必死に訴える。彼女(柊ナナ)は虐められていた自分を助けてくれた上に友達になってくれた。例え向こうがどう思っていようとその事実は変わらない、だからこれ以上彼女を傷付くところは見たくない。それに彼にまだ人として心があるのならこの呼び掛けで少しでも考えが変わるかもしれない。しかし…

 

 

 

「それがどうしたの?」

 

 

「エッ?」

 

 

 

 

…そんな彼女の必死の想いも、今のナナオには全く響かなかった。

 

「ナナさんは僕達能力者を殺すためにここまで生きて頑張ってきたんだ。だから僕も、頑張ってきたんだよ。ナナさんに復讐するこの時ために!」

 

あの日以来ナナオはサンダールJr.の辛い特訓を耐えてきた。全ては自分の心を弄んだ、柊ナナへの、そして自分を散々見下した奴らにへと復讐のため、彼女を自らの手で始末するために。

 

「それに言ったんだ。『能力者は人類の敵』だって。だから本当に人類の敵になることにしたんだよ。だから人類であるナナさんは僕の敵、だから殺すんだよ!」

 

ナナオの途方もない圧力にミチルは怯え、その場に座り込んでしまう。

 

「何やってるの?そんなところに座っちゃって。…あっ!もしかしてビビって立てなくなっちゃった?だったら…」

 

ナナオはミチルに近づくと髪の毛を掴んで無理やり起き上がらせ、顔をナナの身体にへと押し付ける。

 

「これなら出来るでしょ。さぁ、早く治してあげて」

 

ナナオは()()()()でミチルの顔をグリグリと押し付ける。突如足に違和感を感じ視線を向けると、なんと自分の足首付近まで凍っていた。

 

「レディをそんな風に扱うのは良くないな」

 

相変わらずの澄まし顔なセイヤ。ナナオの力で欠点がなくなった己の能力をたった数分で物にしてしている。

 

「やっぱり郡君の能力は凄いな。人も簡単に凍らせちゃうんだから。でも…」

 

 

 

ピキ    ピキピキ    パリン

 

 

 

氷に亀裂が入ると粉々に砕け散る。

 

「…この程度じゃ僕は止められないよ」

 

「だろうね。でも君の意識をこっちに向けることは出来る」

 

「食らいやがれェ!!」

 

後方の方で声がしたので振り向くと目の前に巨大な火の玉があり、そのまま大爆発を起こし周囲一帯を物凄い熱量と爆風が襲う。

 

風圧が収まり顔を上げると、セイヤの向かい側に左腕を伸ばし、息を切らせているモグオが立っていた。

 

「ハァ…ハァ…どうだ、ざまあみやがれ!」

 

「相変わらず野蛮だな。でもそんな君が僕に協力してくれるなんて…明日は雪が降るんじゃないかな?」

 

「煩セェ!俺はただ中島の奴が調子に乗るから懲らしめてやっただけだ!お前に協力したつもりはねェ」

 

モグオは足音をドガドカ立てながらセイヤに近づき口喧嘩を始める。相変わらずのやりとりにキョウヤとナナは呆れ、ミチルは苦笑。ナナを治療とした時、燃え上がる炎の中から物音が聞こえた。

 

まさかと思って振り向くと炎の中から人影が見え出てくる。そこには全くの不傷のナナオが立ち尽くしていた。不意打ちとは言えモグオは最大の力で放った。少しは強くなったとしても、あれだけの火力を真面に食らえば一溜りもないはず。なのに無傷であったことに2人は驚愕、モグオに関しては自分の最大の力が通じなかったショックと同時に恐怖を覚えた。

 

「今のは中々効いたよ。油断していたからとは言っても痛みを感じさせたんだから。……そう痛かったんだよ」

 

ナナオの身体から今まで以上の殺気を感じる。

 

「飯島君、君は本当に僕を怒られるのが好きなんだね。だったらお望み通り、先ずは君からヤってあげようか?」

 

「チッ、おい郡!手貸せ!」

 

「君に指示されたくはないけど、今はそうするしかなさそうだね」

 

現状を確認しセイヤは渋々ながらもモグオに手を貸すことにした。ナナオが動き出すと先ずセイヤが地面に氷を貼り、モグオは残っている左手で炎の塊を連射させる。しかしナナオは平然な顔で次から次へと2人の攻撃を回避していく。

 

 

しかも何処に飛んで来るかが分かっているかのように技が放たれる前に行動している。

 

 

イラつき出したモグオは、再び特大の炎の塊を作り出し、向かってくるナナオにへ投げ飛ばし爆発が起きる。「やったか?」と思う2人だが、突如セイヤの悲痛の声が聞こえた。

 

「痛ッ!?」

 

振り向くとナナオがセイヤの首元に噛み付いた。モグオは急いで捕まえようと手を伸ばすが、その前にナナオはセイヤから離れ距離をとる。

セイヤは噛まれたところを押さえ痛みに耐える。キョウヤと同じように麻痺の毒を打ち込まれたと思われたが、何と噛まれた場所から肌の色が紫色に変化、いや侵食されていくように広がっていく。

 

「郡君、君の能力の欠点を無くしたのは他でもない僕だよ。それはつまり能力を変化させたんだよ。で、君の能力を変化させたのなら、他の能力も変化させることが出来るんだよ」

 

セイヤは息もままならいい状態になり、眼球も今にも飛び出しそうなくらい見開いて苦しみだす。呻き声を上げながら悶え苦しみ、軈て地面に仰向け倒れそのまま動かなくなった。

 

「こんな簡単に死んじゃうなんて脆いな。でも郡君のこんな表情、レアだなぁ」

 

セイヤの尸を勝ち誇った顔で見下し、モグオの方へと向き直る。

 

「じゃあ飯田君、君の番だね」

 

ナナオの絶対零度並みの瞳に冷汗が流れるが、それでも逃げずに踏み止まる。

「中島なんかに俺が怯えている」そのことを受け入れたくなかった。そして何より逃げるなんてプライドが許さなかった。

 

「中島、テメェいい加減にしろよ。少し強くなったからって調子に乗んじゃねェ。どんなに強くなろうが俺がテメェに負けるわけがねェんだからよォォ!!」

 

モグオは左腕を頭上に向けると、その掌に今までにない巨大な火球を作り上げる。それはまるで小型の太陽のよう。その巨大さと熱量にナナ達は驚くが、ナナオは涼しい顔で黙ってみていた。

 

 

「くたばりやがれェェェ!!」

 

 

ナナオは片腕を振り上げ、ピンっと真っ直ぐ伸ばし勢いよく振り下ろした。すると火球は真っ二つに裂け、ナナオを擦り抜け後方で爆発を起こす。何と手刀で火球を斬り裂いたのだ。あまりの光景に全員呆気に取られる。

 

「何?そんな顔して。あっ、もしかして今が効かなかったことに驚いてるの?だとしたらもう一つ悪いお知らせがあるよ。僕は全然本気を出してない、今のも含めてね」

 

それは彼らにとって本当に悪い知らせだった。

本気じゃない、つまり手加減していたと言う。それなのに生徒の大半を全滅させられ、クラスの中でもトップクラスの実力者である飯島モグオと郡セイヤ(2人)でさえ歯が立たなかった。その事実に4人は驚愕、特にモグオに関してはショックがデカかった。

 

自分は全力だったにも関わらず簡単にあしらわれ、剰え手を抜かれていたことへの悔しさ、そしてまだ余力があると言う恐怖のあまり身体が硬直し涙が流れる。

彼のプライドはもうズタズタであった。

 

「あれ?飯島君泣いてるの?泣いちゃってるの?……本当ならもっと痛ぶってからにしようと思っていたけど、君のそんな一面を見られたから充分かな」

 

 

「だからさぁ……もう消えていいよ」

 

 

ナナオは手刀を横にスライドさせた。モグオの頭部が胴体から離れ地面に落ちる。そして首元から赤い液体が噴水のように吹き出し、司令塔を失った胴体はそのまま崩れる。

 

「キャァァァーー!!」

 

その光景を見たミチルは悲鳴を上げる。

 

ナナオは転げ落ちたモグオの顔の足元まで行くと力任せに踏みつけ潰す。身体の方はゾンビ化したセイヤが凍らせ、他のゾンビ生徒達に踏み付けられ粉々にされた。

 

「あぁ…あぁ…」

 

「犬飼さん」

 

「ッ」

 

「座ってないで早くナナさんを治療して。君もこんな風になりたくないんなら」

 

  ナナオは血溜まりとなった自身の足元を指差し命令する。

ミチルは震えながらもナナの近くに寄るが治療を開始しなかった。しかしそれは治療したくないからではなく、治療するべきか否か迷ってのこと。

 

今彼女はナナを助けたい気持ちと、ナナを傷ついてほしくない、と言う気持ちがぶつかり合っていた。

 

 

───ナナしゃんを死なせたくない。でも治したら、またナナオしゃんに酷い目に遭わされてしまう。でもナナしゃんには死んでほしくない───

 

 

考えに考え抜き、ミチルは意を決してナナに近づき身体に触れると、その部分が黄金に光りだし輝きを増していく。

 

「や、辞めろ。私のことなんかほっとけ!中島ナナオ(アイツ)の言うことなんて聞く必要なんかない!それに、そんなことをしたらお前がッ」

 

ナナは治療を辞めるように必死に説得しようとするがミチルは一向に辞める気配がない。

 

「ナナしゃん、私はナナシャンに死んでほしくありません!ナナしゃんは私を助けてくれた。だから今度は私がナナしゃんを助けるんだ!」

 

「辞めろ、辞めろォォォォォ!!」

 

ナナの悲痛の叫び声が島全体に広がる。軈て光が収まるとナナの傷は完治した。しかしミチルはその横で安らかな表情をし、目を閉じたまま横たわっていた。

 

ナナは無言のままミチルの身体を揺らすが全く反応がない。さらに胸に耳を当て調べるが心臓の鼓動は感じられなかった。この時彼女は察した────

 

 

 

 

 

 

犬飼ミチルの死を

 

 

 

 

 

 

ナナはミチルの亡骸に寄り添い、小さな声で「やだ」と連呼しながら身体を震わせていた。

 

「犬飼さん、もしかしてもう死んじゃったの?たった一回だけの治療で死んじゃうなんて……これじゃあ折角生かした意味がないじゃないか」

 

ナナオはミチルの死に動じることない上、役立たずと罵る。その言葉に反応したナナは、鋭い目でナナオを睨み付けた。その瞳からはキラキラ光るものが流れていた。

 

「あれ?もしかしてナナさん泣いてるの?意外だなぁ。君が能力者を殺すために来た君が、そこまで能力者であるミチルさん(彼女)に入れ込んでいたなんて」

 

「…そんなんじゃない。だが、犬飼ミチル(コイツ)には借りがあった。その借りを返さないままだと気分が悪い。それに、このままオメオメと逃げたら犬飼ミチル(コイツ)が浮かばれないしな」

 

自分は犬飼ミチルを言いくるめて利用していた、それはまごうことなき事実。だが彼女はそんな自分を心の底から友達だと思い、最後まで自分を信じてくれた。だからその想いに応えたい、応えなければならない。

 

「…ナナさんにも相手を想う心ってのがあったんだ。以外だなぁ〜。それで、能力もないナナさんがどうやって僕を倒すのかな?」

 

「…こうするんだよ!」

 

なんとナナは横たわっていたミチルの亡骸の腕を掴むと、精一杯の力でナナオに投げ付けた。予想外の行動にナナオはミチルの亡骸を反射的に受け止めてしまう。

その僅かな隙にナナは全力疾走でナナオの懐へと飛び込む。

 

ナナは小ケースから一本の針を取り出す。彼女が何をするのか分かったナナオだが、ミチルの亡骸を持ち抱えているため両腕が使えない。それに今行動しても間に合わない。そしてナナオの脇に針を刺した。

 

抱えていたミチルの亡骸はナナオの腕から滑り落ちる。数秒の静寂後、ナナオが声を発する。

 

「…やっぱりナナさんは凄いな。能力がないのにモグオ君以上に僕を欺くことが上手いんだから」

 

「強がりをほざくな。針はお前の身体を捉えた。すぐに毒が回って今度こそお前は死ぬ」

 

如何に強くなっていても毒に対する耐性はないはず。勝ち誇った顔で笑いを浮かべるナナ。しかしその笑いが最後の笑いだった。

 

「…じゃあこれを見てもそう言えるかな?」

 

ナナオは服をズラすと、身体全体にプロテクターが装着されており針はプロテクターに当たっているだけで皮膚には刺さっていなかった。

 

「僕は葉多平君の能力で、未来を予測することが出来るんだよ。さらに渋沢君の能力を組み合わせて使えば、未来を見ることも可能になる。現に僕は見てきたからね、この夜の出来事全てを」

 

と言うことは今までのやり取りも全部見て確かめてきた、だから自分がどうやって反撃するのか全て知っていた。

 

 

自分達はナナオの掌の上で踊らされていたに過ぎなかった。

 

 

絶望に浸っているナナの右手首に、手刀を撃ち込まれ針を地面に落としてしまう。痛みに怯んだ隙にナナオに頭を鷲掴みにされる。

 

「最後に言い残すことはある?」

 

汚物を見る目で静かに口を開き言葉を発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…くたばれ、このクソ野郎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう…じゃあ、さようなら」

 

ナナオは右手に力を込め、ナナの頭部をトマトのように握り潰した。周りには赤い液体が飛び散り、身体は力を失い脱力する。

ナナオはナナの身体を投げ捨て、取り出したハンカチで手に付いた液体を拭き取り地面に伏せているキョウヤに顔を向ける。

 

「お待たせ。最後は君だ、小野寺君」

 

ニコニコスマイルで近づくナナオ。少し痺れが取れ始めたキョウヤは鋭い眼差しで睨み付ける。

 

「大丈夫だよ小野寺君。さっきも言ったけど君は殺さないから安心して。でも証人を残すのは面倒だからねェ」

 

今の会話でナナオが何を言っているのを察する。コイツは自分を消そうとしている。しかしそんなことは絶対に不可能。

 

「何を企んでいるかは分からないが、さっきの口振りから察するにお前は俺の能力は知ってる。だったら俺を殺せないのも知っている筈だ」

 

「確かに君を殺すことは無理だ。でもさっきので確信したよ。あくまで死なない()()で、全ての攻撃が通用しないわけじゃないってことにね。だから殺すことは出来なくても倒すことは出来る」

 

「どう言うことだ?」

 

「つまりこう言うこと」

 

ナナオが指をパチンっと鳴らすと、キョウヤを中心に円陣が出現、彼の身体全身を取り囲むように展開されていた。

 

「殺すことは出来なくでも…封印することは出来る。本当は消滅させることも出来なくはないんだけど、君には特に恨みはないからね。だから封じ込ることにしたんだ。大丈夫、眠るのと同じようなものだから怖くないよ」

 

キョウヤは何かと身体を起き上がらさせようとした瞬間、陣から鎖が飛び出し彼の身体に巻き付き縛りあげ足元が沈み始める。

 

 

「じゃあお休み─────永遠に」

 

 

そしてキョウヤは声を上げる間をもなく引き摺り込まれ、同時に陣も消失した。

 

 

「それじゃあ最後の仕上げと行こうか」

 

ナナオは地面を蹴ると、島全体が見渡せる高さにまで上昇し静止する。

そして掌にエネルギーを凝縮させ、島にへと一筋の閃光───【虚閃】を放つ。閃光はそのまま地面を貫通、すると島に亀裂が入り始め遂に───────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドッカァァァァン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────島は大爆発を起こし、ゾンビ諸共吹き飛び完全消滅した。

 

「終わったか?」

 

いつの間に後方にいたサンダールJr.は腕を組みながら質問する。

 

「うん。でもまだ()()()()()復讐が終わっただけ。だから次の復讐相手の元へと行こうか」

 

ナナオは応えるとある場所にへと向かう。サンダールJr.もその後を着いて行くのであった。

 

 

 

 

 

場所は変わりビルが並ぶ都会。その一つの大きなビルの中は悲惨なものとなっていた。多くの社員と思われる者や防護服を来た人達が全員ピクリッともしないでその場で倒れている。

 

「き、貴様、一体何のつもりだ!?」

 

「何のつもりってヤダなぁ、復讐しに来たに決まってるじゃん。父さん」

 

 

強面の男性────中島ナナオの父親は、突如己の息子が自身の会社にテロ行為を行ったことに対し怒り、警備員を仕向けるがあっという間に全滅され、社内を進みにつれ鉢合わせした者、逃げ出す者を男女関係なく殺していった。

 

その光景を見ていた父親は息子がここに来る前に逃げ出そうと扉に手を掛けようとした時に扉が開らかれ、息子(ナナオ)とサンダールJr.が現れ口を開こうとしたら息子(ナナオ)に胸倉を掴まれ床にへと投げ飛ばされ今に至る。

 

 

「き、貴様ッ実の父である私にこんなことをしてタダで済むと思っているのか!?」

 

「父?僕を散々「恥さらし」とか言って見下しておいて、今更父親ズラしないでよ」

 

父親の前に移動すると足で父親の顔を蹴り飛ばす。あまりの激痛で顔を抑えその場で悶え苦しむ。

ナナオはサッカーボールの様に父親の身体を蹴り飛ばし壁に激突させる。両手両足の骨が変な方へ曲がっており、最早動くことさえ出来ない父親に近づくと、その頭を鷲掴みにし自分の目と合わせる。

 

「最後に言い残すことはある?」

 

「クゥ…」

 

「無いみたいだね。じゃあ…」

 

掴んでいる方の掌に赤いエネルギーが凝縮されていく。父親は恐怖しているが、その光から目が離せなかった。

 

「安心して。一応父親としての情けで、一発で終わらせてあげるね」

 

「まっ」

 

父親の静止も聞かず【虚閃】が放たれ建物ごと貫いた。閃光が止むと父親がいた場所は大きな穴が開きボロボロと崩れる壁のみだった。

 

「終わったか?」

 

「うん…これで僕の復讐は終わったよ」

 

「そうか。では今度は此方の番だな」

 

実は彼等が初めて出会った時に交わした約束─────力を与えた変わりに全てが終わった時には此方の要求を飲んでもらうっとのこと。しかし…

 

「そう言えばそう言う約束だったね。でもそんなこと聞くと思う?」

 

なんとナナオはサンダールJr.の方へ視線を合わせ能力を発動させたのだ。

自分に更なる力、そして憎っくき連中に復讐の機会を与えてくれたことには感謝している。

 

たが、それはそれ、これはこれ。

 

柊ナナに騙されて以来、自分は誰一人信用しないことを誓った。しかも本来自分の持っている力だけでなく、他の能力者の力まで使うことが出来るようになった。最早無敵とも言える力を持った、誰かの言うことを聞く必要もない。そう思う内に『自分がこの世界の頂点に君臨する』と言う野望を抱くようになった。だから復讐をやり遂げたナナオはもう用済みとなったサンダールJr.を始末しようと実行に移した。

 

しかしそのサンダールJr.に全く変化はなく平然と立ち尽くしたまま。何も起こらない様子にナナオは戸惑う。

 

「貴様、私に自身の力が通じないことに驚いているな」

 

「ッ!?」

 

「我が君主の加護のお力によって、私を含め軍に所属している者達には洗脳系の力は効かんのだ」

 

ナナオの進化した能力は「凡ゆるものを無効化する」能力。そして相手の生命活動を停止させると言うことは、相手の思考を支配すると言うこと。つまり洗脳系に近い能力と言うことになる。

 

「故に貴様の力も私には効かん、残念だったな」

 

「クッ、それだったら!」

 

自身の能力が効かないことを理解したナナオは【死体操作(ネクロマンサー)】を発動させ、転がっている父親、更には部屋の近くにあった死体がゾンビとなり入って来るとサンダールJr.を取り囲む。

 

「皆、ヤっちゃえ!!」

 

ナナオの命令でゾンビ達は一斉に襲い掛かったその時、突如サンダールJr.の周りに炎が吹き出してゾンビ達は一瞬して焼却されてしまった。何が起こったのか戸惑うナナオにサンダールJr.が答える。

 

「貴様の『復讐者に対しての能力使用』の力は私が与えた物だ。故に私も使えるのだら貴様に復讐したいと思う者の力を!」

 

サンダールJr.の頭上に複数の人影が現れる。それはあの島で自分に殺された生徒達であった。そしてその中には『自称・炎の貴公子』飯島モグオの姿もあった。

 

「貴様はいつか裏切ると予測していた。ここ数日の貴様の目は()と同じ目をしていた。裏切ることを躊躇わない、野心家の目をな」

 

サンダールJr.が足を降り出すと、反対にナナオが後退していく。

 

「我が軍は約束を破る者は容赦しない。貴様にはここで消えてもらおう」

 

「く、来るな!来るなぁぁ!」

 

ナナオは掌を向けエネルギーを凝縮。それに対してサンダールJr.も同じように掌を向けエネルギーを凝縮していく。

 

 

『虚閃!』

 

 

互いの虚閃が同時に放たれぶつかり合う。しかしそれは一瞬だけ。ナナオの方の虚閃はあっという間に押し戻され、本人諸共サンダールJr.の虚閃に飲み込まれた。

 

虚閃が止むとナナオが立っていた場所の後方の壁に、先程空いた穴よりも大きな穴が出来上がっていた。

 

 

「貴様如きに刀を使うまでもない」

 

 

やることを終え部屋を後したサンダールJr.は廊下の死骸には目も暮れずビルから出ると、扇子を後方にへと振るい斬撃を飛ばした。

 

 

 

ドゴォォォォォン

 

 

ビルは轟音を上げ砕け散り瓦礫の山と化した。しかしサンダールJr.はそんなこと一切気にせず去るのであった。

 

 

 

 

 

そしてこの世界は「真の人類の敵」とも言える【サンダールJr.】たった1人の手によって支配される世界にへとなったのだった。

 




ご観覧ありがとうございました。
そしてこの場を借りてもう一度言わせてください。
アンケートにご協力してくださった皆様ありがとうございました。
前回よりも接戦で、その差は僅か2票‼️
どちらになってもおかしくない状況でした。

サンダールJr.の階級は例の如く番外編で明かされます。

面白ければお気に入り登録、そして感想等あればお願いします。
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