BLEACHの世界に最強になって転生 番外編   作:アニメ大好き

29 / 40
どうもアニメ大好きです。

皆さんお盆はどう過ごされましたか?私は久しぶりにお盆に帰省して実家でゆっくりしました。お盆直前に台風が発生してどうなるのかと思いましたが、なんとか計画通りゆっくり(?)過ごす事ができました。
まだまだ猛暑が続いています。皆さんも体調管理に気を付けてください。

今回は死刃から自分の中では似た者同士の2人が登場します。

それではどうぞ。


6話 レーティングゲーム その2

 レーティングゲームが開始して王のライザー・フェニックス(馬鹿)と女王を除いた眷属達はそれぞれ林の中を進んでいた。

 その中の2人組、顔半分を仮面で覆った女性───戦車の【イザベラ】が、頭部に鉢巻を着用し鎧を纏った女性───騎士の【カーラマイン】に話しかける。

 

「カーラマイン、今回の相手はどう思った?」

 

「…私には騎士としての感覚で分かる。今まで戦っていた者達とは明らかに違う」

 

「私も同じ意見だ、生半可な相手ではない。だが我々はライザー様のために戦うまでだ」

 

「そうだな…ッ!?」

 

「どうした?」

 

「…誰かいる」

 

 気配を感じ取ったカーラマインが一旦立ち止まる。すると茂みの中から赤い中華服を着込んだ怪人と、鎧武者が現れる。

 

「まさか俺達の気配を感じ取るとは…」

 

「少しは歯応えがありそうだ」

 

「…お前達が私達の相手か」

 

「確かにこれまで相手とは違うようだが、相手にとって不足なし。私はライザー様の騎士(ナイト)、【カーラマイン】だ!」

 

「私はライザー様の戦車(ルーク)、【イザベラ】」

 

 2人はそれぞれ自己紹介する。怪人の方は腕組みをしながら、どちらを相手にするか見比べていたが、鎧武者の方はカーラマインを凝視していた。

 

「ニワ、あの『騎士』の娘は俺が相手をする。貴様は仮面を付けた娘を頼みたい」

 

「…分かった。我が友の頼みなら断るわけにはいかん」

 

「感謝する。『騎士』の小娘、貴様は俺が相手をしてやる。着いて来い」

 

 鎧武者は飛び上がり奥の方へと立ち退く。

 

「…すまない、イザベラ。こっちは頼む」

 

「あっ!おい待て、カーラマイン!」

 

 カーラマインはイザベラの静止も聞かず、鎧武者の後を追い掛ける。一般的に考えれば分断する為の罠かもしれない、だが不思議とカーラマインは鎧武者からそのような感じはなく、寧ろ自分と似たようなものを感じた。

 

 そのまま後を追うと、少し広めの場所に出た。

 

「まさか本当に付いて来てくれるとは。あの道中何かあるとは思わなかったのか?」

 

「普通に考えばそれが妥当だろう。だが私は感じたのだ。さっきのお前の言葉には偽りがないと。それにもしお前が卑怯な輩なら、最初闇撃ちしていただろうしな」

 

「成る程な」

 

「それより自ら1人になるとは…それ程までに自信があるのか?」

 

「それもある。だが貴様を一目を見た瞬間感じたぞ、貴様の騎士としての誇り(プライド)を!」

 

 死刃にそれぞれが司る死の形がある。それはその死刃の死相にして存在理由でもある。そしてこの鎧武者の司る死の形は【誇り(プライド)】。故に正々堂々、真剣勝負を好む彼女の騎士としての誇り(プライド)を感じ取ったのだろう。

 

「俺にも武人としての誇り(プライド)がある。故に1対1の戦いを望んだのだ」

 

「…成程。確かに私とお前は似た者同士かもしれん。お前みたいな馬鹿正直な奴、私は大好きだ!」

 

 敵であるが馬が合うことに喜びを感じるカーラマイン。もしこんな状況でなければ、じっくりと剣を交えたいところであるが、そう言う訳にもいかない。

 

「ところで、そろそろお前の名を聞かせて貰えないだろうか?」

 

「そうだった、まだ名乗っていなかったな。俺は第【9】の死刃────《第9死刃(ヌベーノ・エスパーダ)》…」

 

 

 

 

カチャ、カチャ

 

 

 

『サーガインだ!』

 

 

 顔の部分が開くと、そこには蟻みたいな小さな生物が無数のコードに繋がれた椅子に座っている。そしてその動体には【9】の数字が刻まれていた。

 

「…それがお前の正体か。しかしお前のような小さな奴が最強格の1人とは…」

 

 

 

カチャ、カチャ

 

 

 

「嘗めるな。確かにこの身体は俺が作り上げた傀儡(クグツ)だが、貴様の手足同然のように動かせる。俺は純粋に実力を買われ、死刃に選ばれたのだ。それに騎士なら相手の見た目だけで判断するな!」

 

 本体は小さくても死刃に名を連ねる存在。それに最初に出会った時に唯ならぬ雰囲気を感じた、相当の実力を兼ね備えているに違いない。分かっていたはずなのに、それを一瞬とは言え見た目だけで判断してしまった。カーラマインはそんな自分に不甲斐無さを感じる。

 

「…確かにそうだな。見た目で判断するなど愚の骨頂、謝罪する。では此方も改めて名乗らせてもらう。ライザー・フェニックス様の騎士【カーラマイン】!いざ尋常に勝負!」

 

 カーラマインは腰から剣を引き抜くと、その刀身が炎を纏い真正面から突っ込む。サーガインも両肩に納めてあった2本の刀を引き抜き受け止め弾き返す。

 互いに素早いスピードで剣捌きがぶつかり合う度に火花が飛び散る。その速度は常人には捕えることは出来ない程である。

 

「素晴らしい。まさかここまで心躍る戦いが出来るとは!」

 

「俺もだ。貴様のような誇り(プライド)を持った奴と出会うことが出来るとはな!」

 

 戦いに関する拘りが似ているためか、剣を交える内に意気投合していき歓喜に振るえる2人。しかしその最中一つのアナウンスが流れる。

 

 

 

『ライザー・フェニックス様の兵士2名、リタイア…エッ?帰還されない!?』

 

 

 

 それは自分達の仲間が倒されたと言う朗報だった。しかしその中の「帰還されない」と言う単語が引っ掛かった。

 

「帰還されないだと!?どう言うことだ?」

 

「当然だ。これはそう言うゲームなんだからな」

 

「何ッ?」

 

「これは完全なるデスゲーム、負けた方には死が与えられる。勿論死刃(俺達)も例外ではない。つまり今俺と貴様は、どちらが生き残るかを賭けた戦いをしている最中だ!」

 

 負ければ死ぬ、それはつまり自分の剣が目の前の相手の命を刈り取ることになると言うことだ。そして同時にサーガインに対する疑念が浮かんだ。

 

「…お前は先程、武人としての誇りがあると言ったな?何故命を奪うこのゲームに参加した?」

 

「知れたこと。それが我が主人、デストロイヤー様のご命令だからだ」

 

「何だと!?主人の命令なら、命を奪うことにも躊躇いはないのか!?」

 

「当然だ!そもそもデストロイヤー軍は凡ゆる世界を我が物にするために創設された軍。敵の命を奪うことに躊躇いなどあるはずがない」

 

 レーティングゲームはその名の通りゲーム、人間で言うところのスポーツ、運動会と似たようなもの。だから最低負傷者は出てしまえも、死者は出ることはない。

 しかしデストロイヤー軍は違う。多くの者達は命を賭けた死闘を潜り抜けてきた。故に戦いにおける覚悟が違う、天と地程の差があるに等しい。

 

 

『ラ、ライザー・フェニックス様の戦車1名、兵士1名…リタイア』

 

 

 さらにそこへ、また2人の仲間がヤラれたとのアナウンスが流れる。だがその声は平静を装っているが何処となく曇っているような感じだった。

 

 自分はこれまで多くの敵を戦っており、倒すのに躊躇いはなかった。

 だがそれは安全なゲームであったから。今行われているゲームは命の保証はない。もしこのゲームが本当に命を奪うまで戦うゲームだとしたら、自分の手が血に染まってしまうことになる。自分の誇りある騎士の手を汚したくない、そのことからカーラマインの中に迷いが生まれてしまった。

 

「来ないのなら、こっちから行かせてもらうぞ!」

 

 そんな彼女を他所にサーガインは後方へ飛び、後ろにあった木な幹を足場にして着地する。さらにその幹を蹴り飛び出すと、また別の幹に着地する。その行動を何回も繰り返していき、次第に速度が上がっていく。

 呆気に取られていたカーラマインが気付いた時には、目で補足するのが難しい程にまでなっていた。速度が上昇する特徴の駒を持つ【騎士】の彼女でさえだ。

 

「食らえ、奥義【回転斬り】!」

 

 サーガインは彼女の後方にあった幹を最後に回転しながら飛び込んでいく。カーラマインは騎士の感もあり反応した彼女は反射的に剣を翳し防ぐ。だが一本の剣と二本の刀では回転の威力を合わさり次第に押されていき、カーラマインの剣の刀身に罅が入り遂に真っ二つに折れてしまう。

 サーガインの勢いは止まらずそのままカーラマインにへと突っ込み身体中を斬り刻んでいく。しかし何とか急所を避けたことで耐えたカーラマインであったが、思ったより負傷が大きくその場で膝をついてしまう。華麗に着地したサーガインはカーラマインへと向き直ると、彼女を見る視線は何処となく不機嫌なご様子であった。

 

「…貴様、今手加減をしたな」

 

「ッ!?な、何を言っている。私は手加減など…」

 

「貴様はこのゲームが命を賭けた戦いと知って動揺した。故に貴様は無意識に俺を斬ることを躊躇ったのだ」

 

「ッ!?」

 

 確かにこれが命を賭けたゲームと知り心に迷いが生じた。そのことから無意識に力をセーブしてしまい全力を出さなかった、いや出せなかった。

 

「騎士は本来主人の障害となる存在を、敵を殲滅するものだ。それに例え命を奪うとしても全力で戦うのが剣士としての最大の礼儀、それは騎士もまた同じではないのか!」

 

「ッ!?」

 

「それなのに敵の命を奪うことに躊躇い手を抜いた…貴様のその甘い考えは俺に対する、いや全ての騎士に対する冒涜だと思わんのか!!」

 

「…確かにお前の言う通りだ。…これが私とお前の戦いにおける、覚悟の違いか…」

 

「そう言うことだ。だが貴様の気高き誇り(プライド)、俺は気に入った。それにお前程の騎士をこのまま始末するには惜しい。そこで提案だが、貴様デストロイヤー軍に入る気はないか?」

 

「何ッ!?」

 

「貴様にその気があるなら、俺がデストロイヤー様に交渉してやる。そうなれば貴様は今よりもっと強くなることも可能だ。どうだ、悪くない話だろう?」

 

 予想もしなかった、正かの勧誘を受けるとは。このまま戦っても自分に勝ち目がないのは目に見えている。なら少しでも生き残れる術があるなら乗るべきだろう。

 命が助かる上に強くなる事も出来る、普通に考えれば悪くない提案だろう。しかし彼女の心は決まっていた。

 

「…それは素晴らしい提案だが、私はライザー様の騎士。その程度で心は揺らぎはしない。この命尽きるまでライザー様のために戦う!」

 

 彼女はボロボロながらも立ち上がりサーガインを凝視する。その瞳の奥には一切の偽りはなかった。この瞬間彼女の中に生まれた迷いは消え去ったのだ。

 

「そうか…それなら仕方ない。だが己が死ぬとしても主人に仕えようする貴様の騎士として誇り(プライド)、益々気に入ったぞ。その誇り(プライド)に敬意を称し、俺の最大の技で方を付けるとしよう」

 

 サーガインの身体から紫色のオーラのようなモノが溢れると、そのオーラに吸い寄せられるかのように大気が彼の周りに渦巻く。そして満月を描くように両腕を下から上にへと回転させる。

 

「…最後まで私に敬意を払ってくれるとは…なら私もその想いに応えなければならないな」

 

 サーガインの敬意に感謝するカーラマインも後ろ越しに収納していた短剣を手に持ち炎を纏わせる。そして今持てる力を最後の一滴まで出し切る覚悟で最大限まで高めていく。纏われた炎は先程までの使用していた剣は勿論、先のゲーム、リアス・グレモリーの【騎士】と戦った時の比ではない程に輝き熱気を纏っていた。

 

 両者の途方もないエネルギーは周りの木々を吹き飛ばす、一種の小さな台風と化していた。

 

 先にカーラマインが動きサーガインの懐に飛び込む。それと同時にサーガインも上段に構え振り下ろす。

 

 

 

 

暗黒究極奥義

 

 

 

 

 

巌流(がんりゅう)斬り

 

 

 

 

 両者の剣がぶつかり合いその一端が衝撃波で大気が震え、辺りが光に包まれる。

 

 数秒後光が収まると互いに背を向き合う状態となっていた。静寂が流れサーガインが2本の刀を両肩の鞘に納めた瞬間、カーラマインの身体中から大量の血が吹き出し力なくその場に崩れ落ちる。

 

「カーラマイン。もし次に貴様と会う時があれば、その時は敵ではなく良き好敵手(ライバル)として刀を交えたいものだ」

 

 最早何を言っても彼女には聞こえていない。しかし彼女の顔は何処となく満足げな表情をしていた。

 

 

 

『ライザー・フェニックス様の【騎士】1名…リタイア』

 

 

 

 

 

─────────────────────────────

 

 

 カーラマインが去った後、残されたイザベラは残った怪人と

 

「全くカーマインの奴、相変わらずの戦闘馬鹿め…」

 

「お前はあの小娘の後を追わなくて良いのか?」

 

「心配ない、カーラマインならそう簡単に負けはしない。そう言う貴様こそアイツを1人させて良かったのか?カーラマインは馬鹿正直だが、剣の腕は相当のものだぞ」

 

「それこそ心配不要だ。刀同士でならサーガインが負けることはない。アイツも刀を持たせれば死刃の中では3本の指に入る程の手練れだ」

 

 カーラマインの変わらぬ行動に呆れ愚痴を言うイザベルだが、長い時間を共に過ごしいる仲間、故に彼女の実力も知っている。だから1人で行かせても大丈夫と信頼している。

 だがそれはニワも同じこと。サーガインとは良く拳と剣を交えている、良き友にして好敵手的存在。そして同じ死刃である彼が負ける道理はないと信頼している。

 

 しかしイザベルは今回のゲームが気になることがあった。このフィールドに転移された時、見た目は先のゲームと同じ使用だが何か違う気がした。相手が同じ悪魔ではないってこともあるかもしれないが、それ以上に今までのレーティングゲームとは違う何か違和感を感じた。

 

「まぁ、それより今は貴様自身の心配をしたらどうだ?」

 

「…余計なお世話だ」

 

 色々気になるが、今は目の前のいる怪人(相手)に集中するべきだと考えるのは後にすることにした。

 

「今回は最初から本気で行かせてもらおう。リンギ、【獣人邪神変】!」

 

 頭部の鰐の像の目が光り両腕を広げると、両腕と頭部が身体に吸い込まれ膨れ上がり破裂。そこから鰐を模した姿にへと変貌、その胸部には【6】の数字が刻まれていた。

 

「俺は第【6】の死刃─────《第6死刃(セスタ・エスパーダ)》、【ニワ】!我が主人の命により、貴様を倒す!」

 

「その言葉ソックリそのまま返す!ライザー様の為、お前を倒す!!」

 

 イザベルは真正面から突っ込み、棒立ちのままのニワの胸部に拳を打ち込んだ。【戦車】の特性も合わさった一撃、確かな手応えもあり決まったと思った。しかしニワは平然としていた。

 

「どうした?こんなものか?」

 

「ッ!?まだまだ!」

 

 さらに拳を打ち込むが、獣人化したその皮膚の硬度は高く全く応えていない。

 

「俺の鎧は堅牢無比。この程度では傷一つ付けることは出来ん」

 

 獣人化したニワの硬さは死刃トップ。【戦車】の力が増大したとしても、その強靭な鎧には傷どころかダメージすら与えることは出来ない。ならばと足も使うが両腕の鰐型の手甲に塞がれ、逆に鋭い爪で引っ掛れ爪痕が残る。痛みで怯んだ隙に肩を掴まれる。

 

「受けてみよ、リンギ【泥州胴折り(ですどおり)】!」

 

 扇風機のプロペラのように高速で横回転、放り投げられ地面に打ちつけられる。【戦車】の特徴の一つで防御力も上がっている為致命傷は避け、直ぐに起き上がるがニワは反撃の隙を与えない。

 

「【泥州胴折り(ですどおり)(つう)】!」

 

 今度は回転しながら突撃し、すれ違いにその身体を斬り刻む。

 

「ッまだまだ」

 

 イザベルは直ぐ反撃に移り拳を突き出し飛び掛かるが、手甲で防がれ弾き返されてしまう。

 

「食らえ、リンギ【万降石(ばんこうせき)】!」

 

 両腕を地面に打ち付けると、無数の岩の破片が飛び散り降り注ぎ怯んでしまう。その隙にニワは飛び掛かり両腕を突き出し、イザベルの胸部へ叩き付け吹き飛ばす。

 

「クッ、強い」

 

「当然だ。死刃ならこれくらいは当たり前、寧ろ貴様が弱過ぎるのだ」

 

 ニワは腕を回し身体を剥がす。今まで多くの悪魔と戦ってきた、しかし攻撃が全く通じないと言う相手と戦ったことは少ない。かと言ってただヤラれる訳にもいかない、痛みに耐えながら彼女は立ち上がる。

 

 するとそこへ一本のアナウンスが流れる。

 

 

『ライザー・フェニックス様の兵士2名、リタイア…エッ?帰還されない!?』

 

 

 何と仲間の敗北を知らせるものであった。それにも驚いたが、それ以上に「帰還されない」と言う部分が気になった。

 

「帰還されていないだと!?どう言うことだ!?」

 

「何だ、女知らないのか?これは命を賭けたゲーム、負ければ死ぬ」

 

 その言葉に衝撃を受けた。さっきから感じていた違和感はこれだった。今までのゲームとは違い、負ければリタイアではなく死を迎える。不死であるライザー・フェニックス(主人)は兎も角、自身を含めた眷属達には命の保証はない。

 

 負けられない理由がまた一つ増えた。

 

 だが悪い知らせはこれで終わりではなかった。

 

 

『ラ、ライザー・フェニックス様の戦車1名、兵士1名…リタイア』

 

 

 自分達の仲間がさらに2人敗れた朗報が流れる。その内の1人は自分と同じ戦車だ。恐らくその2人も先の2人同様、帰還出来ずヤラれてしまったのだろう。今のアナウンスの声が見るに堪えないと言わんばかりだったので察しが付く。

 

「またお前の仲間がヤラれたようだ。誰がヤッたは知らないが、他の死刃も俺に引けを取らない程の強さがある。そして今の戦闘で分かった───貴様は俺には勝てん。悪いことは言わん、潔く負けを認めろ。そうすれば苦しまずに終わらせてやる」

 

 確かに自分の実力ではニワ(目の前の相手)に勝ち目はないだろう。だがそれで諦めていい理由にはならない。

 

「…確かに私がお前に勝つのは不可能に近いかもしれない。だったら責めて相打ちにしてやろうじゃないか!」

 

 負けを認めようがなかろうがどちらにしても助からない、それなら最後まで足掻くことを選択したイザベル。【戦車】の駒の特徴も合わさった身体能力で高速の拳を繰り出す。彼女は自壊するのも覚悟の上だろう。

 しかしニワはその強靭な肉体をひけらかすかのように、胴体や背中を使って受け続ける。その態度に流石にイラついたのか、身体を掴み土手っ腹に蹴りを打ち込む。手応えはあるものの、攻撃を受けたニワはケロッとしている。ニワはお返しに鋭い爪で身体を斬り付け、アッパーで吹き飛ばす。

 

「…クッ」

 

「無駄だ。言っただろ、貴様では俺には勝てんっと。現に貴様の緩い攻撃では、俺の身体に傷一つ付けられんのだ」

 

 身体中に傷を負いボロボロのイザベルに対し余裕綽々のニワ。ここまで実力の差が明白にされた自分に不甲斐無さを感じる。

 

 しかも追い打ちを掛けるように、新たな悪い情報が入る。

 

 

『ライザー・フェニックス様の【騎士】1名…リタイア』

 

 

 また仲間が敗れたとの朗報が。それも今度は【騎士】。その敗れた騎士は恐らく、さっきまで自分といたカーラマインの可能性が高い。

 彼女は「超」が着くほどの戦闘馬鹿だが、その実力は確かなもの。サーガイン(さっきの死刃)の強さがどれ程だったかは知らないが、そんな彼女が敗れたと言うのが信じられなかった。

 

「サーガインの奴も終わらせたようだな。なら俺も終わらせるか」

 

 サーガインが勝利したことに浸っている隙に、目の前まで来ていたイザベルの拳を手甲で受け止める。そして彼女の肩を掴み【泥州胴折り(ですどおり)】を繰り出し、上空にへと放り投げる。ニワの顔と思われる部分の先端に赤い球体が凝縮されていく。

 

 

 

 

虚閃

 

 

 

 

 蓄積し放たれた球体型のエネルギー────【虚閃】は一本の閃光となり、激しい轟音と共にイザベルをあっという間に飲み込んだ。

 閃光が止むとそこにイザベラの姿はなく、彼女の着けていたと思われる仮面が地面に落ちた。

 

「悪魔とは言え所詮こんなもの、大したことなかったな」

 

 

『ライザー・フェニックス様の【戦車】1名…リタイア』

 

 

 再びアナウンスが流れるが、その声には苦痛とも言えるような感情が篭っていた。




個人的にカーラマインとサーガインが対決したら、こうなるんじゃないかなぁっと思います。関係ないと思いますが、名前も似ているし。
ただこの2人の戦いの後にニワとイザベラの戦いが薄っぺらくなってしまったかもしれん。でもそれぞれの原作でもこの2人は遠距離攻撃や武器はなかったので、イザベラの攻撃はニワの頑丈な鱗には効かないと思います。


ここで皆様にお知らせがあります。
実は私自身の今後のことを考えて、精神的に参ることが多くなっているのです。その所為で創作意欲が低下している状態なのです。だから更新が遅れると思います。

なるべく早く投稿しますので、それまで待っていただけると幸いです。
感想等あればどうぞ。それではまた次回。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。