BLEACHの世界に最強になって転生 番外編   作:アニメ大好き

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どうもアニメ大好きです。

皆様ご存知でしょうか、ドラゴンボールの原作である鳥山明先生、ちびまる子ちゃんのまるちゃん役のTARAKOさんがお亡くなりになりました。昨日と今日と立て続けに歴史を作った方が旅立たれてしまいショックです。
何より私は鳥山明先生のキャラクターである『F』様に憧れ崇拝しています(現在進行形で)。この作品の主人公であり、私の分身でもあるデストロイヤーの性格もその『F』様を意識しています。もう崇拝する『F』様の新たなご活躍が見れなくなるかもしれないと思うと悲しいです。
鳥山明先生『F』様と言う偉大な悪役を生み出してくれてありがとう!そして数々の面白い漫画を描いてくださりありがとう!(号泣)


ズズズ…今回はいよいよあの焼き鳥野郎に天誅を下します。そして階級が明かされていない死刃の内1人の階級が明らかになります。
前回の死刃は誰かの予想アンケートでゼルドリスとルーチェモンが良い感じで競い、最終的にゼルドリスが最多となりました。果たして皆様の予想は当たっているのか!?

それではどうぞ。


9話 レーティングゲーム その5

結婚式会場

 

 レーティングゲームの途中結果に観覧していた悪魔達は唖然としていた。それもその筈。ライザー・フェニックス(馬鹿)のチームが《王》の除いて全滅してしまったのだから。

 

「バ、馬鹿な…」

 

「あのライザー・フェニックスの眷属が全滅…だと」

 

「《女王》まであんなアッサリと…」

 

「あり得ない…」

 

 ライザー・フェニックス(馬鹿)の眷属達は決して弱くない。勿論個々の強さに差はあれども弱くはない。しかし結果は《王》であるライザー以外全滅、同じ不死の力を持つレイヴェルは人形にされ実質試合継続不可能な状況となり、《女王》であったユーベルーナは【フェニックスの涙】を使用後呆気なく敗北。

 勿論《王》のライザー(馬鹿)は不死のため、1人で戦うにしてもまだ勝機はある。しかし《第3死刃(ピエモン)》にはレイヴェルを人形に変えた技がある。もしその技を使われたら不死だろうが関係ない。

 

 悪魔達は、もやは自分達に未来はないのかと絶望に陥り諦めムードだった。

 

「フフフ、これで残るはあのライザー・フェニックス(お馬鹿)さんだけですね。このまま総攻撃を掛けるのもありですが、それでは面白くないですね」

 

 一方のデストロイヤーは勝利目前と言える状況だと言うに、何やら不満がある様子でこの後の展開をどうするか悩んでいた。少し考えると何かを閃いたようで近くにいた傭兵の悪魔に声を掛ける。

 

「そこの貴方」

 

「は、はい!」

 

「今すぐグレイフィアさんを此処へ連れてきてください」

 

 指名された悪魔は急いでグレイフィアのいる放送ルームにへと向かう。

 

「さぁ、最後に相応しいショーを飾ってくださいよ」

 

 

────────────────────────────

 

とある一室

 

 今回の騒動の原因であるライザー・フェニックス(馬鹿)は1人拠点で頭を抱えていた。その理由は聞かずとも知れたこと。

 

「まさかレイヴェルにレユーベルーナまで…俺以外の眷属が全滅だと」

 

 自身の15人の眷属が全滅してしまったのだ。と言うのも眷属が倒されることは当たり前。先のゲームでも眷属の9割程倒された、そう珍しくもない。戦闘には参加しないものの同じ不死の力を持つ自身妹───レイヴェルがヤラれることはなかった。故に全滅されることなど今までなかった。

 

 だがどうやったか知らないがそのレイヴェルはリタイアとなった。つまり今回の相手の中には《不死》を無効化する能力か技を持っている者がいることになる。しかも今回のゲームはリタイアしても『転移されない』と言う現象まで起きている。下手すれば自分もタダでは済まないかもしれない。

 

 しかしこのままおめおめと引き下がる訳にいかない。何よりそんな惨めな行い自分のプライドが許さない。

 

「こうなったらアイツらに思い知らせてやる。この俺の、不死のフェニックスの真の力を!そして後悔させてやる!この俺を本気にさせたことを」

 

 身体から部屋を焼き尽くさんとする程の大量の炎を放出させ部屋を出て行こうとしたその時であった。

 

 

キュイィィーー

 

 

「こ、これは!?」

 

 足元に突如魔法陣が出現、考える暇もなくそのまま何処かにへと転移させられてしまった。

 

 

─────────────────────────

 

 

 転移が完了し辺りを見渡すライザー(馬鹿)。そこは建物も木々もない殺風景な場所。突如気配を感じ振り向くと、視線の先には眷属を倒した《死刃》達が集結していた。

 

「何だこれは!?一体どうなっている!?」

 

 あまりの急展開に困惑しているとアナウンスが流れる。しかしその声はグレイフィアではなく…

 

 

 

 

『ライザーさん、死刃の皆さん、聞こえていますか?』

 

 

 

 

 

 

 …デストロイヤーであった。

 

 

「な、なんで貴様が!?グレイフィア様はどうした!?」

 

『いえ、グレイフィアさんとは少しお話をしまして、私の声をゲーム会場(そちら)に流せるようにしてもらいました。それはさておき、私から一つ提案があります』

 

「提案だと?」

 

『残った貴方1人を《死刃》全員が相手にすれば直ぐにでも型がつくでしょう。しかしそれだと面白くありません。なので特別ルールを発令しようと思います』

 

「特別ルール?」

 

『エェ。その特別ルールで貴方が条件を達成すれば、貴方の勝ちとしましょう』

 

 自分達が優勢なのに『特別ルールを設け、それに勝てたら自分達の負け』、単純に考えて何か裏があると思うのが妥当である。しかし今のライザー(馬鹿)には冷静に考えるだけの余裕はなかった。

 

「…一体、どんなルールだ」

 

『ルールは簡単、先ず私が呼ぶ《死刃》の内1人を選んでいただいて戦ってもらいます。その方が《死刃》のトップで貴方が倒すことが出来れば、貴方と勝ちとしましょう。しかし勝ったとしてもその方がトップでなければ、残る《死刃》からまた1人選んで戦ってもらいます。それでよろしいでしょうか?』

 

 今の話を簡単に纏めると『《死刃》で1番強い奴と戦い、勝利すれば許そう』と言うことだ。普通に考えれば無理難題に近いが、これはチャンスかもしれない。

 

 死刃のトップだとしても1人だけなら、不死の自分なら勝利する可能性はある。しかも相手を選ぶ権利はこっちにある。それなら例え【ピエモン】が選ばれたとしても自分が指名しなければいいだけのこと。だったらこの条件呑まない理由はない。

 

「いいだろう。その条件で受けてやる」

 

『分かりました。【ゼルドリス】さん、【ルーチェモン】さん、【サンダールJr.】さん、前へ出て来てください』

 

 呼ばれて出てきたのは、メラスキュラと戦ったイルとネルより背丈が低い黒髪少年、頭部の左右に天使と悪魔の羽根を生やした青年、そして2人とは裏腹に鮫に被りつかれているような頭部をした怪人、以上の3名である。

 

『この3名の誰かが《死刃》のトップです。さぁ、誰か1人選びなさい』

 

 ライザー(馬鹿)は呼ばれた3人に目を向けると、思考が支配されたみたいに身体が硬直してしまう。まるで本能が『あれは危険だ!絶対に戦うな!』と言っているかのようである。だがこのまま何もしなければ滅びるだけ。

 

 

 

 

ライザー(馬鹿)が選んだのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ならお前だ、小僧」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…【ゼルドリス】であった。

 

 

 

『分かりました。ではゼルドリスさん、お願いしますよ』

 

「…はい」

 

 選ばれたゼルドリスは前に出る。睨みを効かせるライザー(馬鹿)に対し、ゼルドリスは顔色一つ変えず腕を組み立っていた。まるで自分など眼中にないと言わんばかりの態度にイラつくが、下手なことする訳にはいかないので怒りを抑えた。

 

 

 

『それでは…スタートです!』

 

 

 

 デストロイヤーの開始の合図と共に、ライザー(馬鹿)は先手必勝と言わんばかりに巨大な火球をゼルドリスにへと放った。しかしゼルドリスは涼しげな顔で一歩たりとも動こうとしなかった。そして炎はゼルドリスに命中し爆炎が広がる。

 

「…ハ…ハハハハハ!なんだ、トップだと思ってどれだけ凄い奴かと思ったが見た目通りガキだったか。俺の炎の力に怯えて動くことも出来ずに焼かれるとは!フハハハハ!!で、どうだクソガキ。俺の、フェニックスの炎は!例え《死刃(コイツら)》のトップだろうと俺の敵じゃッ何!?」

 

 呆気なく終わったと思い高笑いするライザー(馬鹿)であった。しかし突如炎の中央部分が裂け無傷のゼルドリスが姿を現し、更には炎を気迫だけで吹き飛ばす。

 

「この程度か?こんな程度で俺達を倒す等とほざいていたとは…呆れたな」

 

「ッ!?嘗めるな!!」

 

 逆上したライザー(馬鹿)は火球を連続で放つ。しかしその全てがゼルドリスに当たる前に消滅してしまい届かない。まるで目に見えないバリアでもあるかのように。

 

「これでどうだ!」

 

 一発目よりも巨大な火球を作り投げ飛ばす。それでもゼルドリスは顔色一つ変えず、片腕を前に出すと受け止めてしまう。そしてそのまま火球を握り潰し消滅させてしまった。

 

「バ、馬鹿な…。何故だ、何故俺の炎が効かない!?」

 

 自分の自慢の不死鳥(フェニックス)の炎があんな子供に、しかも片手だけで受け止められたことが信じられず発狂してしまう。

 

「何故?簡単なことだ。俺の方がお前より強いと言うことだ」

 

 ゼルドリスの言う通り、単純に考えれば分かりきっていること。だがそれを受け入れるわけにはいけない。純血にして高貴なる不死鳥(フェニックス)の自分が、あんな小学生並みの子供より劣っていると言うことなど。

 

「今度はこっちから行くぞ」

 

 ゼルドリスは腰に掛けている鞘から剣を抜くと、その場から消える。次の瞬間ライザー(馬鹿)は自身の腹部から背中に掛けて痛みを感じ口から赤い液体を嘔吐した。何故ならゼルドリスが腹に剣を突き刺し貫通させていた。

 

 剣が引き抜かれると、ライザー(馬鹿)は刺された部分を押さえ、ゼルドリスは刀身に付着した赤い液体を払い落とす。

 だがその直後傷口から炎が吹き出すと、たちどころに傷口が塞がり、何事もなかったように元に戻った。

 

「…それが不死鳥の力か」

 

「そうだ!どうだこの力、素晴らしいだろ?幾ら攻撃しようが再生する!!お前が俺を倒すことなど『シャキン』…エッ?」

 

 ライザー(馬鹿)が不死の力を淡々と話している最中、ゼルドリスが自身の真横を通り過ぎていくのが見えた。その瞬間左腕の感覚がないことに気付き視線を向けると、自身の左腕が地面に落ちているのが目に入る。

 

「ア"ァ"ァ"ーーー!!俺の腕がァァーーー!!」

 

 ライザー(馬鹿)は激痛で左腕を押さえ悲痛な声を上げ、怒りの形相でゼルドリスを睨みつける。その数秒後、切断面から先程のように炎が吹き出し新たな腕が形成させた。

 

「貴様ァ…この俺をここまで侮辱して…もう許さん!!」

 

 激怒したライザー(馬鹿)は炎の羽根を出し飛行、上空で静止する。

 

「どうだ、貴様のような()()の小僧にこんな事が出来るか?出来るならここまで来るんだな」

 

 ライザー(馬鹿)は文字通りゼルドリスを見下し煽りを掛けつつ、どうやって腕の借りを返そうか考える。しかし…

 

 

「…そうか。なら行ってやろうじゃないか」

 

 

 …その問いにゼルドリスは答えると背中から黒紫色の羽根が生え飛び上がり、ライザー(馬鹿)と同じ高さ位置で静止する。

 

「なっ!貴様も飛べるのか!?」

 

「当たり前だ、そもそも俺は人間じゃない。《魔神族》と言う『魔の神』の一族だ」

 

 ゼルドリスの身体から紫色の魔力が溢れ出す。だがそれは悪魔とも、天使とも、堕天使とも違う。今まで感じたことがない、下級悪魔であれば押し潰されてしまう程の禍々しい魔力であった。

 

「『魔の神』だと…貴様は神だとでも言うのか!?」

 

「『当たらずもの遠からず』っと言っておこう。だが一つだけ確かなのは────お前達より上位の存在と言うことだ」

 

 『当たらずも遠からず』────その言葉が真であるなら神そのモノではない。しかし少なくとも神に匹敵する種族であると言うことになる。そしてゼルドリスは剣先をライザー(馬鹿)に向ける。

 

「見せてやる。この俺…魔神族の王の力を」

 

 剣を構え魔力がゼルドリスの身体全身に纏われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

得と味わえ

 

凶星雲(オミノス・ネビュラ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 剣を後方に振り上げた瞬間、凄まじい吸引力が発生しライザー(馬鹿)は引き寄せられていく。

 

「クッ、こんなモノ所詮こけ脅しだ!」

 

 ライザー(馬鹿)はその吸引力を利用しゼルドリスとの距離を一気に詰める。どう言う訳か今のゼルドリスは上空で停止しており動く気配もない。今なら完全に無防備、仕留められると。

 そして残りが数メートルとなったところであった。突如身体に衝撃が走り後方へと吹き飛ばされた。何が起こったのか確認すると、身体のあちこちに切り傷があった。

 

 あの一瞬でこれだけの傷を付けたと言うのか。だがゼルドリスはあの体勢から動いていない、剣を振った素振りもなかった。何が起こったのか理解出来なかった。

 予想外の攻撃、だが不死鳥(フェニックス)の力で傷は直ぐ再生するため特に問題はない。

 

 しかしその最中、なんと再びゼルドリスに引き寄せられる。さらに同じように斬り刻まれる。そして身体が再生する。また同じように引き寄せられ、斬られ、再生する。その状況が何回も何回も繰り返され、10回目に入ったところで方向が変化し地面に叩き落とされ砂埃が舞う。

 

 身体を再生させつつ起き上がろうとした時、魔力を解除したゼルドリスが高速で距離を詰め、その剣でライザー(馬鹿)の左側の胸に突き立て心の臓を貫いた。ライザー(馬鹿)は口から赤い液体を吐き出す。

 剣を引き抜くとそこから大量の赤い液体が吹き出す。心の臓をヤラれたことで決着が付いたと思われたが、ライザー(馬鹿)の口がニヤリと笑い身体から大量の炎が溢れ出し、反射的にゼルドリスは後退する。

 そして例の如く刺された部分から炎が吹き出し傷口を塞ぎ、ライザー(馬鹿)は何事もなかったかのように起き上がる。

 

「心臓を貫いたにも関わらず死なないとは…流石不死鳥と言ったところか」

 

「これでいい加減分かっただろ!例え貴様が身体を斬ろうが頚を斬ろうが、俺は何度でも復活する!無駄な足掻きなんだよ!!ハハハハハハハ!!」

 

 心の臓を貫こうが死なない。例え身体を真っ二つにされようが、頸を斬られようが絶対に死ぬことはない。例え『神』の名が付く種族であったとしても不死鳥には無意味、それが証明された。

 

 しかしそれでも尚ゼルドリスは顔色一つ変えなかった。まるで興味がないと言わんばかりに。

 

「一つ聞く。何故あの3人の中で俺を選んだ?」

 

「ハッ、知れたこと。他の2人よりも前にお前を呼んでいた。大抵部下を呼ぶ時は強い者順と相場が決まっているだ。それにその禍々しいながらも魔王に匹敵する程の強大な魔力、お前がトップに間違いない!」

 

 後半は兎も角前半はなんとも阿呆らしいと言うか、当てずっぽ過ぎる。一般的に見ても『馬鹿かコイツ』と言いたくなるような理由である。

 

「…そうか」

 

 そう呟いたゼルドリスは左の手袋を外し前腕の甲を見せると、そこには数字が刻まれていた。その数字は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…改めて名乗っておく。俺は《第1死刃(プリメーラ・エスパーダ)》、【ゼルドリス】。与えられた数字は1だ」

 

 

 ライザー(馬鹿)はニヤつくと高笑いし始める。

 

「…ハハ…ハハハハハ…ハーハッハッハッハッハッハッ!やはり俺の思った通りだ!貴様が死刃(この集団)のトップ!つまり貴様を倒せば俺の勝ちだ!ハーハッハッハ「何を言ってる」ッハー…ハ?」

 

「俺は死刃のトップじゃない」

 

 その言葉に思考が停止した。あまりにも予想外過ぎる言葉が出たことに思考が付いて行けていなかった。

 

「な、何を言っている!?【1】の数字を持つお前が最強だろ!それに【1】より小さい数字など有りはしない!」

 

「…よく見ろ、俺の後ろを」

 

 ゼルドリスの後ろにいるのは先程の2人を含めた死刃達。それは分かりきっている。一体何が言いたいのか分からないでいた。

 

「俺の後ろには何人いる?」

 

「何人って1、2、3……10人じゃないか。そんなこと聞いて何だと言う…ッ!?」

 

 

 ここで漸くあることに気付く。

 

 

 ゼルドリスの後ろには10人がいる。そう彼と同じ存在である《死刃》が……1()0()()いるのだ。

 

「漸く気づいたか。確かに俺は【1(プリメーラ)】の数字を与えられたとは言ったが、誰も『死刃トップ』とは言っていない。それにいつ誰が《死刃》の階級は1〜10だとと言った?」

 

「何ッ!?」

 

「《死刃》の階級は1〜10、況してや10人でもない。《死刃》は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0〜10の11人だ

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────────

 

 予想だにしなかった宣言に観戦していた会場の悪魔達も次々デストロイヤーに抗議し始める。

 

「こ、これは一体どう言うことだ!?」

 

死刃(アイツ等)は10人じゃなかったのか!?」

 

「我々を騙したのか!?」

 

 しかしデストロイヤーはこの展開を予想していたのか、取り乱す様子もなく口元をニヤつかせていた。

 

「おや?騙すだなんて人聞きの悪いことを言いますね。私は嘘は言っていませんよ」

 

「何ッ!?」

 

「私は『《死刃》が10人』だなんて言った覚えはありませんよ」

 

 言われてみれば確かに『《死刃》は【10以下】の数字を与えた最強の幹部達』と言っていたが『【1〜10】の数字を与えた最強の【10人】』とは言っていなかった。

 【10】以下と聞いて勝手に【1〜10】の数字を持った最強の10人と錯覚していた。

 

 

 

だがここでもう一つ重大な事実に気付く。

 

 

 1番のゼルドリスは《死刃》の中では2番目、つまり彼よりも強い《死刃》が後1人いると言うことになる。仮にライザー(馬鹿)がゼルドリスを倒すことが出来たとしても、1番はあのゼルドリス以上の実力者。2番手の彼に全く手も足も出ないと言うのにどうやって勝てと言うのか。

 

 

 もやはライザー(馬鹿)に勝機はない、その事実に悪魔達は絶望するしかなかった。

 

 

──────────────────────────────

 

 

「それにお前気付いているか?自分が追い込まれていることを」

 

「何ッ!?」

 

「確かにお前は不死で死ぬことはない、身体も再生し元に戻っている。だがそれは見た目だけ。()()()()は回復出来ないようだな」

 

 その答えにライザー(馬鹿)は身体が一瞬ビクッと跳ね、さらに額から冷や汗が流れる。ゼルドリスは見逃さなかった。身体の再生が最初の方と比べて少し遅くなっていることに。

 先の戦闘でライザー(馬鹿)は負傷した時痛みを感じていたのを見ると痛覚はある。再生するには体力と精神力を使う。ダメージを受ければその分再生力に力を使う為体力は勿論、精神力も消費していく。そして消費量が多くなれば軈て再生力にも影響が及ぶ。現に再生が遅くなってきている。

 すると上空にモニターが出現しデストロイヤーの姿が映し出される。

 

『貴方達の戦いを楽しく観戦させてもらいましたが、もうこれ以上観戦しても面白いモノは無さそうですね。ゼルドリスさん、終わらせなさい』

 

「ハッ!」

 

「ま、待って!分かっているのか!?これは、この婚約は悪魔の未来が掛かっているんだ!それを関係ないお前達なんかが壊していいものじゃないんだ!!」

 

 ライザー(馬鹿)は悪足掻きとも言えるような説得を試みる。それを見たデストロイヤーやその従属官、さらには同族である悪魔達でさえ呆れてしまう程の醜態である。

 

『ホォ、そうなのですか。それはとても重大なことですね』

 

 だがデストロイヤー本人から共感してもらってるような言葉が出てきた。これはもしかしたら助かる可能性が…。

 

 

「そ、そうだろう。だから貴様のような奴がこんな事をしていい『しかしその心配は要りませんよ』エッ!?」

 

『何故なら…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…悪魔は今日限りで滅びるんですからね。だから【悪魔の未来】なんて、そんな《くだらないこと》なんてもう考える必要はないんですよ。それに貴方は友子さんと胡蝶さんを誘拐した時点で『関係ない』なんてことはないでしょ』

 

 

 …ある訳なかった。もやは何を言っても聞き入れてくれないだろう。そもそも許す気はなかったと思うが…。

 ゼルドリスが片腕を持ち上げた次の瞬間、彼の手から何かが放たれライザー(馬鹿)の左足の膝から下を吹き飛ばした。

 

 

「アァァァァァァーーーー!!」

 

 

 ライザー(馬鹿)の汚い叫び声が響き左足を押さえ、バランスを崩しその場に倒せる。不死鳥の力によって再生はしつつあるが、体力と精神力をごっそり削られているが為かなり鈍くなっている。

 

 

 【不死】とは誰もが羨む最強の能力かもしれない。しかし自分より強い存在と対峙すればボコボコに、謂わば『生きたサンドバッグ』にされる。死にたくても死ねない…生き地獄を味わうことになる。今のライザー(馬鹿)のように…

 

 

 ゼルドリスは動けないライザー(馬鹿)にゆっくりと足を進める。

 

「ッ!ゆ、許してくれ…頼む」

 

「俺にそんなことを言っても無意味だ。全ては我が主人───デストロイヤー様が決めたことだ。そしてお前はこのゲームの内容を聞いた上で自ら承諾した。なら今のお前の状況も受け入れろ」

 

 ライザー(馬鹿)は後悔した。何故あの時誘拐なんて(あんなことを)したのかと。

 

 最初は自分を散々侮辱したデストロイヤーへのちょっとした仕返しに過ぎなかった。しかしそれが悪魔全体を巻き込む程の大ごとにまで発展させてしまった。

 

 その結果眷属を失い、妹を失い、未来も失った。

 

 全てはあの時自身の取った行動によって引き起こされた。もう助かる手段は残されていないに等しい。

 

 

「い、嫌だ!誰か、誰か助けてくれ!!」

 

 【不死】とは言え生物の本能は残っているため恐怖に支配されたライザー(馬鹿)は、両腕と残った片足を使って這いつくばりながら逃げようとする。その姿は高貴なる不死鳥や上級悪魔としての貫禄等なく哀れの一言に尽きた。

 

「…散々粋がっていた割にこの為体とは…見るに耐えんな」

 

 ゼルドリスは飛び上がり掌をライザー(馬鹿)にへと向け、黒紫色のエネルギーが凝縮されていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

虚閃

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 放たれたエネルギーは一筋の閃光となりライザー(馬鹿)にへと降り注ぎ飲み込む。その轟音と衝撃によって周りの木々が吹き飛ばされそうになる程激しく揺れる。

 

 

 閃光が止むと巨大なクレーターが出来上がってその中心には背を向けで気絶しているライザー(馬鹿)の姿があった。

 

「…悪魔とは言え所詮この程度か」

 

 

 

『…ラ、ライザー・フェニックス様、戦闘不能を確認……勝者はデストロイヤー様です』

 

 

 

 

 

 

 

 こうして悪魔の命運を賭けたゲームは《デストロイヤー側》の勝利となった。それは即ち─────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悪魔が滅びることが決定した瞬間であった

 

 




と言うことで階級が明かされたのはゼルドリス、そしてその階級は【1】でした。

ゼルドリスがトップだと思っていた方が多いと思います。実際私もこの作品の初期段階ではゼルドリスをトップにしようと思っていましたので。しかしメンバーを探している内に(自分的に)ゼルドリスより強いキャラを見つけてしまったので2番目となりました。
ゼルドリスが2番目と言うことは、誰が死刃最強かお分かりかと思います。しかし次回以降残る2人の階級と明らかとなるのでお待ちいただけると幸いです。
感想などあればお願いします。

最後に鳥山明先生、TARAKOさん、今までお疲れ様でした。ごゆっくりお休みください。


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