BLEACHの世界に最強になって転生 番外編   作:アニメ大好き

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どうもアニメ大好きです。

最近暑かったり寒かったりと、日によって温度変化が激しく体調管理に気を付けています。今後暑くなってくるので皆さんも体調管理気を付けてください。
今回は全話の続きですが、前にも言った通りこの作品ではR18の展開はありません!主に少年漫画系のバトルものを意識していますのでご了承ください。

それではどうぞ。


22話 Fの逆襲 中編

「久しぶりだね、お兄ちゃん。それにリカお姉ちゃんにナギちゃんも。そして初めましてだね、もう一人の私」

 

 ブラックアリエスと言う思わぬ人物の登場に困惑している直人、リカ、ひかり、ナギ(4人)を他所に、当の本人は笑顔を向ける。

 

「ちょっと、どう言うことよ。何であの子アリエスそっくりなのよ!?」

 

「それに今あの子ひかりちゃんのことをもう一人の私って言ったけど…」

 

 彼女のことを知らないジブリール組みは状況が飲み込めず困惑して説明を求める。だが直人含め他の3人のジブリール達も誰も答えようとはしない。するとラヴが口を開ける。

 

「…それについてはラヴからお教えしますの。あそこにいるのは【ブラックアリエス】、ひかりお姉ちゃんが…悪魔になってしまった時の姿ですの」

 

 ブラックアリエス────それは嘗て敵に捕えられた神野ひかりが、フェイタスの実験によって一度に大量の(アモーレ)を抜き取られたことによって生まれてしまった存在。所謂副産物である。

 その結果【純粋な愛】から『自分の大切な兄を奪おうとする奴は全部消す』と言う【歪んだ愛】に変わってしまい、リカやナギをその手に掛けようとした。

 

「じゃああの子はリカさんに対するひかりさんの嫉妬心が具現化した姿ってことなんですね」

 

「簡単に言ってしまえばそうですの」

 

 直人、リカ、ナギが力を合わせ、再び(アモーレ)を取り戻したことでブラックアリエスは元のアリエスに戻ることが出来た。これによりブラックアリエスと言う存在は消滅した。では何故そのブラックアリエスが今自分達の目の前にいるのか?

 

「フフフ。君達、どうしてブラックアリエスがここにいるのか教えてあげよう。それはアリエス、君のDNAを元にして僕が再生させたからさ」

 

 フェイタスは魔界では名の知れたマッドサイエンティスト。実験の序でにアリエスの髪の毛、及び血液を密かに採取していた。そして()()の実験施設を使用し採取していた髪や血液からブラックアリエスを再生させることに成功。

 彼女の復活後真っ先に神野直人と真辺リカ、ひかり、ナギの現在の映像を見せられた。そこには日常的にトラブルはあれども新しい友人ができ充実した学生生活を過ごし、何より4人で幸せそうに『(アモーレ)』を溜める4人の姿が映っていた。

 

 その光景を見た瞬間ブラックアリエスには途方もない怒りが込み上げてきた。

 

 嘗て自分は偶然生まれた存在。しかし言うなら自分も神野ひかりそのモノと言っても過言ではない。それなのに自分と言う存在がいたと言うことを忘れ、楽しい日常を送っている。

 

 どうして自分はあの場所にいないのか。どうして自分のことを忘れてあんなヘラヘラ笑っていられるのか。どうして自分がこんな惨めな思いをしなければならないのか。どうして…どうして…どうして……。

 

 心の中に負の感情が渦巻き、身体からは赤いオーラが発し、それが衝撃波となり近くにある物を破壊。そして決意した─────【自分から兄を奪おうとする者は全員消す】っと。

 

「さぁ早くリカお姉ちゃん達を倒してお兄ちゃんを私だけのモノにしよう。でもぉ、関係ない人達に邪魔されたくないから…」

 

 ブラックアリエスが腕を上げると、待機していた改造ワーム達が動き出しスピカ、アルテア、ユノスの3人にのみ攻撃する。まるでこの場から遠ざかる様に。

 

「ももさん、葵さん、ユズハさん!」

 

「私達なら大丈夫。それよりその黒いアリエスの方をお願い!!」

 

「で、でも…」

 

「心配いりません。こんな連中私達がちゃっちゃとやっつけちゃいますから」

 

「だからアンタ達も自分達の相手に集中しなさい!」

 

「皆さん…ハイ!」

 

 スピカ、アルテア、ユノスの3人は敢えてその場から離れる。2体の怪物達も3人を追いかけその場から離れる。

 

「よし、あのワーム達は3人に任せて俺達はこっちをなんとかするぞ「お兄ちゃん」どうした、ひかり?」

 

「お願いがあるの。ブラックアリエス(アイツ)の相手はひかり1人にやらせてほしいの」

 

 突如アリエスが口を開いたら、なんとブラックアリエスと1人で戦わせてほしいとお願いしてきた。

 

「そんな!1人で戦うなんて、無茶だよひかりちゃん!」

 

ブラックアリエス(アイツ)とは前に戦ったから分かる。1人でじゃ勝てない。私達3人で戦えばなんとか勝機はある」

 

「2人の言う通りだ、ひかり。ここは皆んなで力を合わせて戦うべきだ」

 

 ブラックアリエスの強さは尋常じゃなかった。もし前より強くなっているとしたら、1人で戦うのは無謀過ぎる。3人はそのお願いに賛同することは出来なかった。

 

「分かってるよ。無茶だって言うのは。でもアイツはひかりの心から生まれた。私が生み出しちゃったの。だから、ひかりが1人で決着を付けたいの、いけなきゃいけないの!」

 

「ひかりちゃん…」

 

「ひかり…」

 

 ブラックアリエスが生まれたのは偶然だった。しかしそれは自分の中にあったリカへの嫉妬心、言うなら悪意があったから生まれた。だから責任を取って自分が方をつける。

 

「ひかり…分かった、ブラックアリエス(アイツ)の相手はお前に任せる」

 

「直くん!?」

 

「けど、無理はするなよ。お前は俺の大事な妹で────家族なんだからな」

 

「お兄ちゃん…うん任せて!絶対にブラックアリエス(アイツ)を倒すから!」

 

 直人は妹の想いを受け止め、彼女の意見を受け入れた。本当はこんな無茶な頼み聞きたくはない。ブラックアリエス相手に1人で挑むなど危険過ぎる。だがここまで強く志願してくる妹の意思を無視することは出来なかった。

 

 そしてアイリスはブラックアリエスにへと振り返りエンジェルソードを構える。

 

「お兄ちゃんとの最後の別れ話は終わった?もう1人の私」

 

「別れ話じゃないよ。それに貴方なんかにお兄ちゃんは渡さない。リカお姉ちゃんやナギちゃんにも指一本触れさせない!」

 

「ヘェ〜言うじゃない。フェイタス、アリエス(コイツ)は私が倒すから邪魔しないでよ。それにリカお姉ちゃん達も私が倒すんだから取らないでよね」

 

「おやおや、欲張りだね。まぁ、いいけど。それじゃあ僕は見物させてもらうとするよ」

 

 そう言うってフェイタスは飛び上がり近くのビルの屋上にへと移動する。

 

「フン…さっきも言ったけど、お兄ちゃんは私だけのモノなの!そのお兄ちゃんを奪おうとする奴は誰であろうとも消してやる!!それがもう1人の私だったとしても!!だからとっとと消えろ!!!」

 

 両腕に装着された鉤爪を振るうと斬撃が放たれ地面を抉りながら直進する。3人は散会して回避し、アリエスはエンジェルソードを構え正面からブラックアリエスに向かっていった。

 

 

──────────────────────────

 

 

 スピカ、アルテア、ユノスは増殖したワーム達を相手にする。

 

「エンジェルアロー!」

 

 ユノスが放った無数の光の矢が羽根が生えた緑の体色のワームに放つが、羽根を羽ばたかせその身体の大きさに似合わず素早い速度で全ての矢を回避する。

 

「速い。速すぎです!」

 

「あの体格でなんてスピード!?」

 

「だったらこっちから、エンジェルウォータースプラッシュ!!」

 

 スピカの両手から大量の水が噴き出し、赤い体色のワームに放たれる。それを見たワームは口から炎を吐き出し両者の攻撃がぶつかり合い軽い爆発が起き相殺される。

 その間に青い体色のワームが口から冷気を吐き出しスピカを襲う。

 

「キャッ!」

 

「スピカ!ッ!?」

 

 アルテアがスピカの援護に向かおうとした時後ろに気配を感じ振り向くと、いつの間にか黄色い体色のワームが自身に迫っていた。咄嗟に回避し追撃を行おうとするが、ワームはそのまま地面に潜って隠れてしまう。

 

「潜った!?」

 

「スピカ、アルテア、ユノス、皆大丈夫か?」

 

「私は平気。でもスピカが…」

 

「大丈夫、私も平気だよ。でもまさか火や氷を吐くなんて思わなかったよ」

 

「それにあの羽根がある奴凄く早いです」

 

「てか今の奴もそうだけど、さっきまであんな攻撃してなかったぞ」

 

 剣人の言う通り最初の個体はただ鉤爪で攻撃してくる等の単調な攻撃だけで、火や氷を吐いたり、地面に潜ったり、高速移動もしなかった。

 

「…それはきっとアイツらが増殖したことに関係があると思う」

 

「どう言うことですか?」

 

「アイツらは増えることに、身体の色が変わっているわ」

 

「あっそう言えば…」

 

 そう。増殖するごとにワームの身体は変化していた。最初に戦った時の体色は青緑色で大きさは3m程だった。それが最初の増殖後、羽根が生えた方は緑色、もう片方は赤色に変色し大きさもやや小さくなった。二回目の時には新たに青色と黄色に変色し、身体もさらに小さくなりそれぞれ2m位になっていた。

 つまり増殖したことによって身体は縮んだが、体色ごとに異なる能力を得たのだ。

 

「でもどうしよう…下手に攻撃をすれば増えちゃう」

 

「しかも増えるごとに色んな能力を使えるようになっていく…」

 

「こんなのどうやって倒せって言うだ!」

 

「あぁーもう!悩んでいても仕方ありません!【エンジェルカッター】乱れ撃ち!!」

 

 ユノスがエンジェルカッターをヤケクソに大量に放つ。黄色のワームは地面に潜り回避、残る3体のワーム達は俊敏な動きで回避していく。だがエンジェルカッターの一つが緑色のワームの尻尾を斬り落とすことに成功。「やったー」喜ぶユノスであったが、ワームは直ぐに尻尾を再生させてしまう。

 

「治った!?」

 

「あの再生力は健在かよ!?」

 

「もうこんなのどうやって倒すんですか!!」

 

 もはや攻略不可能と言っても過言ではないワーム達の力にスピカ、アルテア、ユノス、剣人は悩まされる。そんな時アルテアがある物が目に入った。

 

「あれは…もしかしたら」

 

 何か思い付いたアルテアは1人でワーム達目掛けて向かっていく。気付いた赤色と青色のワームは、それぞれ口から炎と氷を吐き迎撃する。アルテア急上昇し上空にへと回避、しかしそこには緑色のワームが待ち構えていた。さらに近くのビルの壁から黄色のワームが飛び出す。

 さらには地上にいた2体のワームも一旦攻撃を止めると驚異的な脚力で飛び上がりアルテアに迫る。4体に取り囲まれアルテア絶体絶命!

 

『アルテア!!』

 

「(今だ!)エンジェル拡散カッター!!」

 

 アルテアは回転しながら無数の斬撃を右往左往に放ち、取り囲んでいた4体のワーム達は足や腕、尻尾、羽根等を斬り裂かれ地面に落下。同時にアルテアも着地する。

 

「何やってんだアルテア!」

 

「そうだよ!そんなことしたらまた増えちゃうよ!」

 

「ヤケになっちゃったんですか!?」

 

 スピカ達がアルテアの行動に意を唱え詰め寄る。そんな中、ワーム達はそれぞれ斬られた箇所を再生していき元に戻す。しかし斬り落とされた方の腕や足はそのままで増殖しなかった。

 

「あれ?さっきみたいに増えませんよ」

 

「本当だ!でもどうして?」

 

「…やっぱり、思った通りだわ」

 

「どう言うことだアルテア?」

 

「さっきユノスがあの緑色の奴の尻尾を斬ったでしょ。でもその斬られた尻尾はそのままだったの」

 

 もし無限に増殖することが出来るなら、ほんの僅かな部位からも再生可能なはず。しかし斬られて数分たっても増殖することはなかった。

 

「それってつまり…」

 

「そう…きっとアイツ等はあれ以上増えることは出来ないってことよ」

 

「成程…だったら」

 

「こっちにも勝ち目はあるってことですね」

 

 推測でしかないが、ほんの僅かでも勝機が、希望が見えてきた。

 

「それで私に作戦があるんだけど……分かった?」

 

「分かったよ、アルテア」

 

「了解です!」

 

 話し合う3人に対し4体のワームは、いつまでも動かない3人にイラついたのか一斉に襲い掛かる。

 

「ッ!奴らが来るぞ!」

 

「それじゃあ行くわよ」

 

『うん(はい)!』

 

 アルテアの合図で3人は散会。それを見た赤色のワームはスピカを、青色のワームはユノスを、緑色のワームはアルテアを追いかけて、黄色のワームは地面に潜り身を潜める。

 

 緑色のワームは羽根を羽ばたかせ、風による斬撃を繰り出し攻撃する。アルテアも必死に躱すが、空中戦では相手の方が部があるらしく追い詰められていき、1棟のビルの壁際にまで追い込まれる。

 その真後ろの壁から黄色のワームが飛び出し、鋭い鉤爪でアルテアを攻撃しようとする。しかし何故か彼女の口元は笑っていた。

 

「食らえ、エンジェルフラァァーーッシュ!」

 

 アルテアの身体が激しく光だし、2体のワームの目を絡ませ怯ませる。その隙にアルテアは天使の力で作り出した鎖で黄色いワームの上半身を縛り上げ壁から無理矢理引っ張り出す。そしてグルグルと振り回す。

 

「エンジェルジャイアントスイング!」

 

 手を離すとハンマー投げのように勢いよく吹っ飛ぶ。遠心力で上がった速度と風圧によって体勢を立て直すことが出来ず、進路上にいた緑色のワームとぶつかり2体は地面に落下する。

 黄色いワームはよろけながらも起き上がろうとした時…

 

「エンジェルブーストアッパー!」

 

 ユノスと闘っていた青色のワームはダイナマイトアッパーを食らい上空にへと打ち上げられる。

 

「か〜ら〜のォ〜、エンジェルドライブシュート!」

 

 そこに某サッカーアニメでありそうな見事な蹴り技を繰り出し、そのまま2体ワーム達の上に覆い被さる状態となる。

 

「こっちも行くよ、エンジェルインパクト!」

 

 スピカも赤いワームの懐に入り込み両掌を腹部に添え衝撃波を放ち吹き飛ばす。飛ばされた先には3体が重なる山があり衝突、4体は重なり合う状態となる。

 

 黄色いワームは地面や金属に潜ることが出来る。しかしその間には緑色のワームが下敷きになっているため不可能。さらには赤色のワームと青色のワームも覆い被さっている上伸びてしまっているため身動きも取れない。

 

「スピカ、アルテア、ユノス今だ!」

 

「二人とも、行くよ!」

 

「「OK(はい)」」

 

 

 

 

 

エンジェル!

 

 

 

 

トリプル!

 

 

 

 

カッター!

 

 

 

 

 3人の放った【エンジェルカッター】が一つに合わさり(アスタリスク)型の刃となり、身動きが取れないワーム達の身体を一斉に斬り裂いた。

 ワーム達の胴体含め腕や足はその場で踠いていたが、再生することが出来ず軈て力付き動かなくなる。

 

「やった!やったよ!」

 

「ふぅ〜、少し手こずっちゃったけど何とかなったわね」

 

「やりました!ユズ達の大勝利です!」

 

「やったな、3人とも凄かったぞ!」

 

「エヘヘ。ありがとう剣ちゃん」

 

「剣人さん、ユズももっと一杯褒めてください!」

 

「うわっ!?」

 

 勝利した3人を褒める剣人。特にユノスは嬉しかったようで、勢いよく剣人に抱き付く。

 

「あっ、ズルい。私も」

 

「うわっ、スピカまで」

 

「ちょっとアンタ達、まだ終わってないんだからいい加減に…ッ!?」

 

 ユノスの行動に釣られて同様に抱きつ葱イチャつきだした3人をアルテアが叱責しようとした時、ワーム達の亡骸が突如光に包まれ、とある方向へ飛んで行った。

 

「あっちって確か…」

 

「リカさん達がいる方です!」

 

「…何が起こっているの?」

 

「分かんないけど、行ってみるしかないだろ」

 

 4人は光が飛んで行った方にへと急ぐのであった。

 

─────────────────────────────────

 

 スピカ達がワームを倒す少し前

 

 

「ハァァーーー!!」

 

「ヤァァーーー!!」

 

 アリエスのエンジェルソードとブラックアリエスの拳がぶつかり合い凄まじい衝撃が発生。力の差は互角かと思いきや、ブラックアリエスの口がニヤリと笑うと力を強めアリエスを吹き飛ばしてしまう。

 

「くぅ…エンジェルスラッシュ!!」

 

 アリエス体勢を立て直すとエンジェルソードを振り翳し斬撃を放つ。しかしそれをブラックアリエスは鉤爪で受け止め握り潰してしまう。

 

「今度はこっちの番だね、デビルカッター!」

 

 お返しとばかりに鉤爪から黒い斬撃を放ち、アリエスの身体を斬り付け吹き飛ばす。

 

「アハハハハ!弱いねもう1人の私。そんなでお兄ちゃん達を守れると思っているのォ?」

 

「だったらこれならどう、エンジェルミサイル!」

 

 アリエスは指から無数の光がミサイルの様に放たれる。

 

「だったらこっちも。デビルミサイル!」

 

 対するブラックアリエスも鉤爪から黒いミサイルを放ち応戦する。両者の攻撃がぶつかり合い相殺していくが、次第にアリエスの方が押され始める。そしてエンジェルミサイルをデビルミサイルが押し切りアリエスに無数の黒いミサイルが襲い掛かる。

 

「キャーー!!」

 

「「ひかり!!」」

 

「ひかりちゃん!!」

 

「ひかりお姉ちゃん!!」

 

 アリエスは悲鳴を上げながら吹き飛ばされ地面に打ち付けられる。今の攻撃で身体中には無数の傷ができ、服や羽根はボロボロ。天使と言ってもベースは人間、かなり深刻な状況と思われる。そんな彼女に直人、ラヴが駆け寄り、リカとゼロは守るように前に出る。

 

「ほ〜らね、アンタみたいな弱い奴が1人で私を倒すなんて無理なの。やっぱりリカお姉ちゃんとナギちゃんにも加勢してもらった方がいいんじゃな〜い?まぁ何人で来ても結果は同じだと思うけどwww」

 

 ブラックアリエスは完全にジブリール達をおちょくっている。しかし彼女の言っていることは股を当てている。確かに1人で戦っても勝ち目はない。かと言って真面にやっても太刀打ち出来ない。だがいつまでも動かない訳にはいかない。

 

「ナギちゃん、私が注意を引くからその隙にアイツを倒して」

 

「リカ…分かった」

 

 リカは1人でブラックアリエスに向かって飛び出す。

 

「1人で来るなんて、躍起になっちゃったの?リカお姉ちゃ〜ん」

 

「エンジェリック分身!」

 

 その最中リカが5人に分身する。5人は一度散会し5方向から突撃しブラックアリエスに肉弾戦を仕掛ける。

 分身とは言え一体一体の力は分身した本人に匹敵にする。流石のブラックアリエスも5人同時に相手にするのは骨が折れるようで、苦しい顔を浮かべ防戦一方となる。

 

「くっ、こんのォォ!」

 

 苛立ったブラックアリエスが目の前のリカに殴り掛かるが、当たると姿が揺らいで消えてしまう。どうやら分身だったもよう。

 

「エンジェルインパクトォォーー!!」

 

 その間に本物が後ろから衝撃波を放ちブラックアリエスを吹き飛ばす。予想外のダメージを受けたブラックアリエスは背中を抑えながら顔を上げると、自身を取り囲むように5人のリカが上空で待機していた。

 

「「「「「エンジェルカッター!!」」」」」

 

 5人の放ったカッターが5方向からブラックアリエスに放たれる。

 

「調子に乗らないでよ…ハァァァーー!!」

 

 ブラックアリエスは身体から衝撃波を放ち5人のリカを一斉に吹き飛ばす。その衝撃により分身は消えてしまう。

 

「やるねリカお姉ちゃん、今のはちょっと痛かったよ。けどやっぱり1人じゃ相手にならないよ。それに今ので私も少しムッとしちゃった。だからその分痛い目にあってもらお…ッ!」

 

 後方から気配を感じ振り返ると、ゼロが自身の右腕を大砲にへと変化させてエネルギーを充填していた。

 

「ゼロキャノン!アモーレチャージ、シュート!!」

 

 大砲から『(アモーレ)』を凝縮させたピンク色の閃光が放たれる。悪魔なら一撃でアウト、少なくともブラックアリエスもタダでは済まない。

 

「くっ、こんなモノ!」

 

 ブラックアリエスは苦い顔をしながらもその閃光を両腕で受け止め、なんとか押し返そうと踏ん張る。しかし悪魔(自分)にとって弱点とも言える『(アモーレ)』を大量に浴びせられているに等しいためダメージは大きい。

 

「くうぅぅ……うりゃぁぁぁーーー!!」

 

 ブラックアリエスは苦しい声を上げながらも渾身の力を込め、その閃光を上空にへと打ち上げた。なんとか耐え切ってみせたが、思ったよりダメージは大きく服や身体はボロボロで息も上がっていた。

 

「ハァ、ハァ……やってくれたねナギちゃん。今度は私から挙げるね」

 

 ブラックアリエスは右腕を振り上げると、紫色の閃光が放たれる。今の攻撃で『(アモーレ)』を消費してしまったゼロは、その攻撃を諸に受けてしまった。

 

「ナギちゃん!」

 

 重力に沿って落下するゼロを受け止めるリカ。

 

「よそ見してるなんて、余裕だねリカお姉ちゃん」

 

 隙を見せたリカにブラックアリエスは首を掴み力を入れる。苦しそうにしているリカの顔に笑顔を浮かべるが、直ぐに顰めっ面になり力任せに地面に投げ飛ばす。

 

「私にここまでダメージを与えたちゃうだなんて…リカお姉ちゃん達も強くなったね。でもそれでも私の力の方が上だったみたいだけどね」

 

「ヤァーー!!」

 

 動けるまでに回復したアリエスが後方を取りエンジェルソードを振り下ろすが、ブラックアリエスは片手で受け止めもう片方の腕で腹部を殴り付ける。そしてリカ達の方へ投げ飛ばす。

 

「これで分かったでしょ。お姉ちゃん達がどんなに強くても私には敵わないってことが。そうだ!なんだっら3人一緒に消してあげる。そうすれば寂しくないもんね」

 

 ブラックアリエスは右腕を掲げると掌かに黒い巨大なエネルギー弾を作り上げる。

 

「お兄ちゃんのことは私が面倒みるから安心して消えてね。それじゃあさようなら、リカお姉ちゃんにナギちゃん。そしてもう1人の私」

 

 別れの挨拶を済ませエネルギー弾を投げようとした時であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やめろ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 突如直人がブラックアリエスとジブリール達の間に入り3人を庇う。その行動にブラックアリエスも攻撃を中断する。

 

「何やってるのお兄ちゃん!危ないから離れて!」

 

「そうだよ直くん。私達なら大丈夫だから早く!」

 

「直人、危険、離れて」

 

 3人は直人に離れるように説得する。だが彼は首を横に振り拒否する。

 

「駄目だ!俺はいつも観ているだけで何も出来ねェ。だからせめて、これくらいはさせてくれ!」

 

 自分は毎日3人に『(アモーレ)』を与え、戦う力を授けている。だがそんな自分には戦う力はない。戦闘時はいつも被害が及ばない場所で観戦し、3人の戦いを近くで見守ることしか出来なかった。

 だったら3人がピンチを救うくらいのことはさせてもらいたい。そうでもしないと彼氏以前に男としても廃る。

 

「直くん…」

 

「お兄ちゃん…」

 

「直人…」

 

 3人は自分達のために動いてくれた直人にときめいていた。するとブラックアリエスの瞳から一筋の光が流れ落ちる。

 

「お兄ちゃん、やっぱりリカお姉ちゃん達を選ぶんだね……そうだよね。所詮私はそこにいるオリジナル(もう1人の私)から生まれた産物、居ない筈の存在しない。私は誰にも必要とされていないんだ」

 

 愛し兄が3人を命懸けで守る光景を観たことによって、ブラックアリエスの負の感情はさらに増大してしまった模様。掌のエネルギー弾はそんな彼女の感情に同調するように肥大化していき、街一つ破壊出来る程にまで肥大化。そしてエネルギー弾が限界を迎え爆発すると思ったその時、直人はブラックアリエスを抱きしめた。

 

「お、お兄ちゃん…何を」

 

「ゴメンな。お前の悲しみを苦しみも何も分かってやれてなくて」

 

「エッ…」

 

 予想外の行動にブラックアリエスも呆気に取られるが、それ以上に涙を流しながら謝罪されたことに衝撃が走った。

 

「確かにお前は偶然生まれた産物なのかもしれない。だがお前をそこまで歪めてしまった原因が俺なら、全ての責任を俺が取ってやる!」

 

「な、なんで私にそこまで…」

 

「なんで?当たり前じゃないか。例え悪魔だとしても、お前だって───俺の大切な妹で守りたい存在なんだ」

 

「ッ!お兄ちゃん…」

 

 ブラックアリエスの目からも大量の涙が流れる。爆発しそうだったエネルギー弾は縮小していき豆粒くらいの大きさになったところで消滅、さらに両腕の鉤爪も消滅し自身の腕で直人の身体を抱きしめ返す。彼女の身体に纏わり付いていた負のオーラが薄れていき消滅。彼女の心から負の感情がなくなったのだ。

 

「やれやれ、やっぱりこうなったか。ま、最初から期待なんてしてなかったけどね」

 

 そこに観戦していたフェイタスが屋上から飛び降りゆっくりと地面に着地する。

 

「フェイタス…」

 

「これで残るは貴方だけよ」

 

「貴方1人では私達を相手にするのは無理。引くことをオススメする」

 

「…確かにのその通りだ。僕が強化改造を施したワーム達もあのジブリール達に倒されたみたいだし。流石に僕1人で君達全員を相手にするのは無理だろう。()の僕ならね」

 

 フェイタスが指を鳴らすと上空から何か光物が飛来し、彼の周りを取り囲むように集結する。それはスピカ達に倒されたワーム達の亡骸であった。

 

「君達に見せてあげよう。この僕の真の力を」

 

 フェイタスが身体に力を入れると突風が吹き荒れ彼を中心に竜巻が発生。散乱していたワーム達の亡骸は巻き上げられ、フェイタスの周りをグルグルと回る。そしてワーム達の亡骸がフェイタスの身体に触れると、身体から小さな触手が出現し次々と亡骸を取り込んでいく。

 その最中フェイタスが直人達に視線を向けると背中から2本の太い触手を出現させ彼等の方への伸ばす。そして一緒にいたブラックアリエスの両腕を縛り上げ自身にへと引き寄せる。

 

「憎しみが消えた君では何も期待出来ない。だったら責めて僕の力の糧になってもらおう」

 

 そしてフェイタスはブラックアリエスの腕を自身の身体に触れさせ彼女を取り込み始める。

 

「いや!辞めて!嫌だ!!」

 

 必死に抵抗するブラックアリエスだが、身体はドンドン飲み込まれていき上半身が飲み込まれてしまう。

 

「辞めろ、テメェ!!」

 

 その悲惨な光景に直人はブラックアリエスを助けようと飛び込むが、突如地面から飛び出した触手に吹き飛ばされてしまう。それでも彼女を助けようと痛みに耐え手を伸ばす。だがその手が届くことはなく、ブラックアリエスは完全にフェイタスに飲み込まれてしまった。

 

「ひかりィィーー!」

 

 次の瞬間フェイタスの身体は眩く発行すると激しい衝撃波が発生、辺り一帯を覆い尽くす。

 煙が晴れるとそこにいたのは先程のような優男ではなく、肥大化した2本の角、逆だった黒髪、ゴリラのような筋肉質でガタイの身体、両肩にはギョロギョロ動く目玉、正に悪魔と呼ぶに相応しい姿に変化したフェイタスであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウォォォォォォーー!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 デストロイヤー軍本拠地

 

 そこではデストロイヤーが自室で先ほどまでの戦闘を観ていた。そこに《死刃》の1人であるゼルドリスが入室する。

 

「デストロイヤー様、このゼルドリス只今参上致しました」

 

 ゼルドリスはデストロイヤーの前で跪き挨拶をする。

 

「ゼルドリスさん、お休みのところお呼び出ししてすみません。早速で申し訳ありませんが、貴方にお願いがあります」

 

 




今作に登場したワームの分裂能力は某ジャンプ作品の分裂鬼をイメージしています(能力は違うけど)。フェイタスのパワーアップ形態はチャンピオンで掲載された姿を意識しています。

次回はいよいよフェイタスとジブリール達の決戦となります。果たしてどのような結末を迎えるのか楽しみにしていてください。
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