やはり俺がバンドを組むのはまちがっている   作:静寂な堕天使クロノス

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読んでくれている人も増えたのでこれからも頑張っていきます!


第9話

俺があこと出会ってからライブの日まではあっという間に過ぎた。

俺は今戸塚と材木座と待ち合わせをしてる場所にて待機中だ。

 

「あっ!はちまーん!おまたせしちゃったかな?」

戸塚が俺を見つけるなり駆け寄ってくる。

うん、今日も俺の天使は最高にかわいい、ほんと毎日待ち合わせしたいくらいにかわいい。

 

「いや今来たばっかだ」

 

「ほんと?八幡は優しいね」

 

うっ、その笑顔は反則だろ...

 

「まぁ戸塚のためなら何時間だって待ってられるけどな!」

 

「もうまたそんなことを言って...」

 

確認だけど戸塚って男のはずだよな?

なのになんでこんなかわいいの?

これはじっくり調べる必要が...

などと、俺が危ない思考にとりつかれかけてると

 

「またせたな、八幡!それに戸塚氏も!」

 

空気読めないなぁ、こいつ...

まぁいいか。

 

「それじゃライブハウスに向かうか」

 

「うん!」

 

「おう!」

 

こうして俺らはライブハウスspaceへと向かった。

道中もいろんな話をした。

何だかんだ俺は学校ではほとんどこの3人で一緒にいることが多い。

2人の、特に材木座の前では言えないが、こいつらのことは大切な友達だと思っている。

 

そんなこんなで俺たち3人はライブハウスの前に到着した。

するとそこにはすでにかなりの人がいるようだ。

 

「うおっ!思ったより混んでるな」

 

「そうなの?やっぱり由比ヶ浜さんが言ってたバンドが出るからなのかな?」

 

「おそらくはそうなのであろう」

 

参ったな人混みはあまり得意ではないんだが...

まぁ最悪材木座盾にして進めばいいか。

などと俺が考えていると

 

「八幡...?」

 

なんかスッゲェ美少女に声かけられたんだけど...

え?俺こんなかわいい知り合いいたっけ?

てか友達って言えないの悲し過ぎだろ俺...

てかまじでこの銀髪の美少女誰?

 

「...どうやら憶えてないようね」

 

少女が明らかに不満そうな顔になる。

そんな顔もとてもかわいいのだが。

 

「ああ、悪い」

 

「今日のライブを見に来たの?なら、見てなさい。必ず思い出させてあげるわ」

 

「...そうか、楽しみにしてる」

 

「ええ」

 

そう言って少女はライブハウスへと入っていった。

 

「八幡、忘れちゃうなんてあの子がかわいそうだよ!」

 

戸塚が少しオレを責めるような口調だ...

ま、まずい、戸塚に嫌われるのだけは避けねば...

 

「全くである!あのような可憐な者を忘れるとは!我ならば知り合いが少な過ぎて人を忘れたことなどないぞ!忘れられたことなら数えきれんがな!」

 

とりあえず材木座うっさい、あと何気に悲しいこと言うなよ...

俺も同じようなもんだけど...

 

「「グスッ」」

 

「ぼ、ボクは忘れないから、安心してよ!2人とも!」

 

涙ぐんだ俺たちを戸塚が優しくフォローしてくれる。

やっぱ戸塚は俺の天使だ...

 

「と、とにかくライブハウスに入ろう!」

 

相変わらずドタバタながら俺たちはライブハウスに入っていくのであった。

 

*****

 

ーその頃楽屋でー

 

「ごめんなさい、少し遅れてしまったわ」

 

「友希那が遅刻なんて珍しいね〜。なんかあったの?」

 

「ええ、入り口で知り合いにあったの」

 

全くまさか忘れられているなんて思わなかったわ...

絶対この後のライブで思い出させてあげるわ。

 

「へぇー学校の子?」

 

「違うわ、昔の知り合いよ。それよりリサそろそろ準備をしておいて」

 

「なんだがいつもより気合が入ってますね、湊さん」

 

「ええ、今日は最高のライブにするわよ」

 

「はいっ!わかりました!私たちもサイコーにかっこいい演奏をしようね、りんりん!」

 

「...うん、頑張ろうね...あこちゃん」

 

*****

 

ライブハウスに入った俺たちはライブが始まるまでは休憩スペースで待つことにした。

ここでコーヒー飲むのも久しぶりだな...

 

「...あれ?八幡先輩?」

 

不意に名前を呼ばれ振り返ってみると

 

「花園?戸山たちとライブを見に来たのか?」

 

「違うよ、私ここでバイトしてるの」

 

「そうだったのか」

 

「うん、にしても八幡先輩友達いたんですね?」

 

なんて失礼なやつだろうか...

確かに知り合いと言える人さえ少ないけど...

 

「俺だって友達くらいいるんだよ...」

 

「そうなんですね。それは置いといてまた私たちの練習に来てくださいね」

 

「いや、置いとかないでくれよ...」

 

「じゃあ私まだ仕事あるのでいきますね」

 

いや、俺の話にも少しは反応して?

泣いちゃうよ?

 

「おう、頑張れよ」

 

内心涙目になりながらも俺たちは別れた。

 

「八幡って友達がいっぱいいるんだね!」

 

「そんなことはないだろ、俺ぼっちだし」

 

「だって八幡いろんな女の子と話してるでしょ?」

 

なんかその言い方だと俺が女子としか話してないみたいだな...

確かに男の知り合いより女子の知り合いが多いけどさ...

というかなんで戸塚は不満げなんだ?

かわいいなぁ!

 

「た、たまたまだろ」

 

「羨ましいぞ!八幡!リア充になったら呪ってやるからな!」

 

材木座、じゃあお前一生俺を呪えないぞ?

 

「おや?そこにいるのは、ハチかい?」

 

戸塚たちといつものようなやり取りを交わす中俺はあまり聞きたくなかった声を聞いた。

くっ、まさかあってしまうとは...

 

「どーも、久しぶりだなババァ」

 

「あんたは、相変わらずだね」

 

「悪い、戸塚少し話してくるからここで待っててくれ」

 

「う、うんわかったよ八幡」

 

俺に声をかけてきたババァの正体はこのライブハウスのオーナーであり俺にギターを教えてくれた人でもある、だが正直あまり好きな人ではない。

なんというかいうこと1つ1つが説教じみているのだ。

 

「ハチ、まだギターは弾いているのかい?」

 

「ああ、最近はまた人前で弾くようになった」

 

「そうかい...」

 

この人はこの人なりに俺を心配してくれているのだろうか?

 

「...バンドはもうやらないのかい?」

 

「...わからない、ただもうあいつらから逃げない覚悟は決めた」

 

「...相変わらずガキかと思ってたが、知らぬ間に大きくなったもんだね」

 

「そりゃどーも」

 

ババァは心底意外そうだ、同時に喜んでいるような気もする。

 

「まぁ、いつまでも雪乃たちを待たせるのもよくないからね。後悔だけはしないようやりきりな。あんたがまたうちのステージに立つ日を楽しみにしてるよ」

 

「おう、まってろ」

 

...なんだ?ババァのやつなんだか

いや、やめておこう。

このババァにも色々あるんだろう。

 

「んじゃ、ライブ始まるから俺はもう行くぞ」

 

そう言い俺はババァと別れた。

 

*****

 

その後戸塚たちと合流した俺はステージの前でライブが始まるのを待っていた。

 

「みてみて八幡!ボク、ペンライトもしっかり用意してきたよ!」

 

「おお、さすが戸塚準備がいいな」

 

ライブをみるのは久しぶりでペンライトなど持ってきていなかったが戸塚が俺と材木座の分まで持ってきていてくれた。

だが、ペンライトよりもその笑顔の方が眩しいぜ...

 

「このライトセイバーを振りかざし、あの孤高の舞台で戦う者たちを応援すればいいのだな!八幡!」

 

「...あんま変なことはするなよ」

 

材木座ならやりかねない、そしてそれは新たな黒歴史となるであろうことは想像に難くない。

 

「おっ!始まるみたいだな」

 

そうしてライブは始まった、戸塚も材木座も初めてのライブをとても楽しんでいるようだ。

 

そしてあっという間に時は流れ、最後にステージに立つのは由比ヶ浜から聞いていたRoseliaだ。

銀髪の美少女もまだステージに立っていないことからきっとRoseliaの一員なのだろう。

 

そんなことを考えていたらRoseliaはもうステージで準備を開始していた。

やはりあの少女はRoseliaの一員、おそらくVo.だろう。

ん?そしてドラムのとこで準備している子は...あこ!?

あいつもRoseliaのメンバーだったのか!?

 

準備が完了したらしいRoseliaの挨拶はそっけないものだった。

 

「行くわよ、BLACK SHOUT」

 

そして演奏は始まった。

にしても本当にレベルが高いな...

今まで聞いたバンドの中で一番と言っていい。

あこのドラムも見事だし、ベースやキーボードのレベルも高い。

ギターの子も相当な努力家なのだろう。

聞いただけでその正確性が分かる。

しかし何よりボーカルのあの少女がすごい。

 

『特にボーカルの湊さんがすごいの!』

その時不意に由比ヶ浜との会話が思い出される。

 

湊...そうか、あの時の...

 

俺の中で全てが繋がり俺はぼそりとその少女の名を呟いた。

 

「...湊 友希那」

 

*****

 

ーライブ終了後ー

 

俺はあのあと戸塚たちに先に帰ってもらってライブハウスの前で待っていた。

あの少女、湊と話をするためだ。

少し待っていると湊はバンドメンバーと一緒に出てきた。

視線を送ると湊もこちらに気づいたようだった。

 

「どう?思い出してくれたかしら」

 

「ああ、全部な」

 

「ならよかったわ」

 

よかった...根に持ってなさそうだな。

 

「あれ?八幡さん!あこたちのライブ見にきてくれたの!すっごい嬉しい!どうだった!かっこよかったでしょ!」

 

「ああ、すっげーかっこよかった」

 

「やったー!りんりんあこ、八幡さんに褒められたー!」

 

「...よかったね...あこちゃん」

 

あこと話しているのはキーボードを弾いていた子か。

見た目通りおとなしい性格なんだな。

 

「私のことは忘れてたのに...あことはずいぶん仲が良さそうね」

 

なぜか湊が不機嫌だ。

俺は何かしてしまったのだろうか?

 

「なになに〜?あこと友希那の知り合いなの?」

 

「ええ」

 

「はい!」

 

「あこがこないだ話した、公園で知り合った人が八幡さんなんです!」

 

あこがそういうと質問をした少女は

 

「へ〜そうなんだ、友希那とはどういう知り合い?」

 

「昔、色々とあったの」

 

「ふーん...あ!自己紹介がまだだったね。アタシは今井リサ、友希那の幼馴染なんだ〜」

 

湊と付き合い続けられるなんて、相当面倒見のいい性格なのだろう。

 

「ひ、比企谷八幡だ...」

 

前よりはだいぶ自己紹介もできるようになっただろう!

おいそこ、まだきょどってるとかいうツッコミは受け付けないからな。

 

「まさか、お前がバンドを組んでいるなんてな」

 

「ええ、私たちは必ず頂点に立ってみせるわ」

 

「そこは相変わらずだな...」

 

こいつも性格が変わらないというか...でも心なしか前よりも少し話しやすくなった気がする。

 

「...もしかしてあなたはアブアルのギターだった比企谷さんですか?」

 

そこにRoseliaのギター担当の子が話しかけてきた。

 

「ああ、"元"だけどな...」

 

「すいません...気遣いがたりませんでしたね...私は氷川紗夜と言います。あなたのことは前々から尊敬していました」

 

な、なんか正面切ってそんなこと言われると照れるな...

 

「でも、本当にレベルが高い演奏だった」

 

「当たり前でしょう、私たちは頂点を目指しているのよ」

 

「そーそー練習だっていっぱいしてるしね!」

 

このレベルに到達するには並大抵の練習量ではないだろう。

みんなそれぞれ才能を持った上で努力しているのだろう。

 

「八幡はもうギターを弾いていないの?」

 

「まだ弾いてるよ、バンドとしては弾いてないけどな」

 

「そう...あなたのギターまた聞ける日を楽しみにしてるわ」

 

ここにも1人俺のことを案じてくれる人がいた。

なんか今日はそんなことを再確認させられるなぁ

 

「友希那がそこまでいうなんて...八幡は相当ギター上手いんだね!」

 

うっ!今井は急に呼び捨てでいけるタイプか...

コミュ力ハンパねぇ...

 

「べ、別に普通だ」

 

「そんなことはないでしょう、あなたは天才と、そう呼ばれていたでしょう」

 

氷川がそう言ってくるが俺は本当に自分が天才だとは思っていない。

むしろ今日聞いた氷川の方が演奏がうまいと思っている。

 

「あこ、八幡さんのギター聞いてみたい!」

 

「...また、聞かせてやるよ」

 

「あこ、この男はそう言ってはぐらかし続けるわよ」

 

うっ!湊にはバレてるか...

正直こんなすごいバンドの前で演奏したくないんだよな...

 

「じゃあさ、今度のアタシたちの練習の時に聞かせてよ!」

 

「そうね、八幡のギターはいい刺激になりそうだわ」

 

「...私も...聞いてみたいです」

 

くっ、逃げ場がどんどんなくなっていく...

 

「わかったよ」

 

もう諦めた方がいいだろう。

 

「やったー楽しみだねっ!りんりん!」

 

さっきからあこからりんりんと呼ばれている子の名前はなんていうのだろうか?

 

「あっ...私...白金燐子と言います...演奏...楽しみにしてます...」

 

察してくれたのか自己紹介をしてくれる。

なんというか、周りをよく見ているんだろうな。

 

「じゃあ今度の練習楽しみにしているわ」

 

「せいぜいそれまでに練習しておくよ」

 

こうして俺はRoseliaの前で演奏することが決まってしまったのだった...

 




Roseliaと出会わせることができました。
他のバンドはどの順番で出そうか今迷っています。
ちなみに八幡は雪ノ下たちとの出来事により自分のギターの評価をかなり過小評価する癖がついている設定です。
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