やはり俺がバンドを組むのはまちがっている   作:静寂な堕天使クロノス

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今回からパスパレのメンバーも出していきます。
彩ちゃんの設定をいくつか変更、追加させていただきました。
そのことをご了承ください。


第16話

花女の文化祭から1週間が経ち明日はは日曜日!

予定も何も無い!

と、いうことで1日中ゴロゴロして過ごそうと決意していたのだが.....

 

「お兄ちゃん!明日暇でしょ?」

 

「小町、俺にだってな予定くらいあるんだよ。1日中ゴロゴロするって予定がだな....」

 

「つまり暇ってことでしょ?それなら小町の予定に付き合ってよ」

 

くそっ、俺の久しぶりの休日を潰しにきやがる!

 

「どんな予定なんだ?」

 

「明日、うちの近くでパスパレのイベントがあるんだよ!」

 

ああなるほどな、小町はパスパレのファンだからな〜

 

ここで解説しておこう

パスパレとは最近人気の出てきているアイドルグループのことだ。

特徴として普通のアイドルとは違いバンドグループであることが挙げられる。

色々あって1時期散々ネットで叩かれたがその後メンバーたちの努力により信頼を取り戻しファンが着実に増えてきた。

メンバーはそれぞれ個性的で俺の周りの人も最近夢中な人が多い。

小町はその中でも氷川日菜のファンなのだ。

俺は正直その氷川日菜ってメンバー以外は名前も顔もよく覚えていない

 

「で、どこでやるんだそのイベントは?」

 

俺の返事に途端に小町の目が輝く

 

「えっとね、、ここだよ」

 

そう言って小町は携帯の画面を指差す。

なるほど確かに家からも近いな。

 

「なら早めに出るぞ、時間に余裕持たないといいところで見れないからな」

 

「うんっ!」

 

こうして俺は小町とアイドルのイベントに行くことになった。

 

*****

ー翌日ー

 

その日は俺にしては珍しく早起きして支度をしている。

当然、朝8時30分からの楽しみはしっかり見たがな!

 

で、実際イベントは昼過ぎからだがどうせ行くなら近くで見たいということで午前中から出発することになった。

 

「お兄ちゃ〜んまだ支度できないの〜?」

 

小町はこんな感じで朝からご機嫌だ。

 

「おう、今行くから待ってろ」

 

「早くしてね〜」

 

まったくあいつ自分が受験生だって分かってんのか?

まぁたまにの羽休めも大切だからいいか。

 

*****

ーイベント会場ー

 

あれからすぐに家を出発し、予定通りの時間に会場に着くことができた、予想通りこの時間ならまだ人が集まり始めと言ったところで近くで見ることができそうだ。

 

「近くで見れそうでよかったな」

 

「うんっ!これで日菜ちゃんを近くで見れるよ!」

 

「小町は本当にパスパレ好きだよな」

 

「当たり前でしょっ!女の子はみんなアイドルに憧れるものなの!」

 

「そうなのか?俺は小町の方が可愛いと思うんだが?」

 

「お兄ちゃん、それ小町的にはポイント高いけどあんまりシスコンだと彼女できなくなっちゃうよ?」

 

「小町よ、俺に好意を寄せてくれる人がいると思うか?」

 

「はぁ.....さすがごみぃちゃん」

 

え?なんでいきなり俺盛大にため息つかれて罵倒されてるの?

さすがにひどくない?

 

「一回トイレ行くから少しここで待っててくれ」

 

「うん分かったよ」

 

さすがに泣きたくなってしまった俺はその場から一旦逃げ出したのだった。

 

*****

 

小町と別れた俺はなんとなくイベント会場を1人歩いていた。

 

「お母さんどこ〜!!」

 

「ううっ泣かないで、お願い!」

 

泣いている小さい子供とその隣でこれまた半泣きになってしまっている俺と同い年くらいの桃色の髪をした女の子がいた....

子供はともかくどうして桃色の髪の子も半泣きなんだ....

 

「どうしたんだ?」

 

「うわぁ!」

 

素晴らしいと思うほどに見事なリアクションだな....

 

「あ、あの実はこの子迷子みたいで、一緒にお母さんを探してたんですけど見つからなくてそしたら泣き出してしまって.....」

 

驚くほど予想通りだな〜

となるとやっぱりここは.....

 

「そうか、なら俺も手伝うよ」

 

「いいんですか?よかったぁ...私1人じゃ不安だったんです」

 

悪いけど見てる方が不安だよというツッコミはぐっと俺の胸の中に抑え込んで....

 

「気にするな、あと見た所俺と同い年くらいだろ?敬語も使わなくていいぞ」

 

これで俺よりこの子が年上だったら俺めちゃくちゃ恥ずかしけどな?

 

「うん、分かったよ、ところであなたの名前は?」

 

「俺か?俺は比企谷八幡だ」

 

「じゃあ八幡君って呼ぶね」

 

うわっ、この子コミュ力高い系の人だわ。

俺のこといきなり名前で呼び出したもん。

 

「ところでお前の...」

 

「うわーん!!」

 

うおっ!すっかり迷子のことを忘れていた。

名前はまぁ聞かなくてもなんとかなるか。

 

「とりあえずこの子の親を見つけるか」

 

「うんっ!そうだね」

 

こうして俺たちは迷子の子供の親を探すことになった

のだが.....

 

「うわーん」

 

俺はこんな小さい子供を泣き止ませる方法など知らない。

つまり、俺いても無意味じゃね?

 

「ほら、俺もお母さん探してあげるから、泣き止んでくれ。なっ?」

 

ともかく俺は迷子の子に声をかける。

 

「この人目が濁っててこわい〜!」

 

帰っていいですか?

 

「大丈夫だよ八幡君!確かに普通の人たちと比べたら少しだけ死んだ魚っぽい目をしてるけど私はいいと思うよ!」

 

「ううっ」

 

「え?ちょっと八幡君まで泣き出さないで〜!」

 

だって、だってみんなが俺をいじめるんだもん

どちらも本当に悪意がない分ダメージは絶大だ。

 

「うわーん」

 

というかほんとに泣き止んでくれないとおちおち母親を探すこともできないぞ.....

このまま俺が慰めてもむしろ余計に泣き出しそうな気がするし....

ここは俺が母親を探してもう1人がこの子の慰めつつここで待ってる。よし!この作戦でいこう。

 

「だから泣き止んで?ねっ?」

 

「.....うん」

 

え?なんか俺が考え事してるうちに泣き止ませちゃってるんだけど

俺のいた意味ほんとになくなっちゃったんだけど?

本当に俺何しに声かけたんだよ....

 

「じゃあ母親を探すか」

 

「うんっ!」

 

こうして俺は迷子の子の親を探すのだった。

 

*****

 

「ありがとうございました!本当に心配で.....」

 

「いえいえ、気にしないでください!」

 

それから案外すぐにその子の親は見つかった。

今は桃色の髪の子がお礼を言われているところだ、人と話すことが苦手な俺はその後ろで我関せずって顔してるけどな。

 

「デート中だったでしょうに、本当にありがとう」

 

「い、いや私たちは別にそんな関係なじゃ.....」

 

とんでもない爆弾落としてくれたな、おい

少女は凄い勢いで顔が赤くして否定している

 

「そうですよ、俺なんかがこんな可愛い子とデート出来るはずないでしょう?」

 

あ、自分で言ってて悲しくなってきた....

それになんか俺とんでもないこと言ってない?

気のせいかさっきよりも少女の顔が赤い気がする。

 

「あらそうなの?仲が良さそうだったからついそう思っちゃったわ」

 

「本当にさっき会ったばかりですから」

 

俺が落ち着いてそういうと迷子の子の母親は納得した様子になった。

 

「そうなのね、でも本当にありがとうね」

 

「本当に気にしないでください」

 

本当に当然のことをしたまでだからな。

 

「もうお母さんと離れないようにするんだよ?」

 

少女は俺と母親が話してる間に迷子だった子とさよならをしていたらしい。

 

「うん、ありがとねお姉ちゃんと目の濁ったお兄ちゃん!」

 

「バイバーイ」

 

「じゃあな」

 

最後まで目の濁った扱いかよ....

まぁでも何はともあれしっかり見つけてあげられてよかった。

 

「あ!いけない!もうこんな時間だよ〜」

 

な、なんだ急にまたオロオロし始めたな.....

 

「私、この後用があるから行くね。今日は本当にありがとう、八幡君!」

 

「どういたしまして」

 

俺多分必要なかったけどね.....

なんて思っているうちに少女はもう走り出していた。

よほど急いでることからかなり重要なことなのだろう、そんな中迷子の子の母親を探すとは....

本当に人のことを思いやれらやつなんだな。

あ、そういえば名前聞いてなかったな。

まぁいいか、もう会うこともないだろ。

 

*****

 

「も〜お兄ちゃん遅い〜」

 

「悪い、色々あったんだ」

 

小町の元に戻ると俺の可愛い妹様は大層ご立腹だった。

 

「何があったの、ヒッキー?」

 

側にはなぜか由比ヶ浜たちアブアルのメンバーもいるが....

そういえば由比ヶ浜と一色はパスパレのファンだったな

雪ノ下はこの2人に誘われてって感じだろうか。

 

「いやまぁそれはかくかくしかじかで.....」

 

面倒なので少女のことは伏せて迷子の子の母親を探したことだけを話した。

 

「先輩がそんなことするなんて珍しいこともあるんですね、帰るときに突然雨とか降ってきませんよね?」

 

「おい、それは失礼すぎだろ。俺が意外なことしたくらいで雨は降らないしそもそも普段から俺ほど社会貢献してるやつなんてこの街でそう多くはいないと自負してるまでに.....」

 

「それにしても、比企谷君が迷子の子を泣き止ませたということが信じられないわね」

 

「あっ、小町もそれ思ってました〜。お兄ちゃん小さい子に会ったら目が濁ってるよ〜なんて言われてもっと泣き出しそうなのに...」

 

「だよね〜」

 

「それでうろたえる先輩がすぐに想像できますね」

 

お前ら人の発言をスルーした挙句に悪口大会始めるのやめて?

そのまま続いたら俺の精神的ライフポイントすぐにゼロになるよ?

しかも全部事実とかお前ら俺の記憶覗き見したりしてないよね?

 

「それで本当に1人で探したの、比企谷君?」

 

正直にいうべきか?昔からなぜかこいつら俺が女子と何かするたびに不機嫌になるんだよな。

本当になぜだろうか?

 

「い、いや実はもう1人協力してくれた人が....」

 

「なんで隠してたの、ヒッキー?」

 

「そうですよ先輩、なんでわたしたちにそれを隠す必要があったんですか?」

 

「私たちに知られると不都合なことでもあるのかしら?」

 

こ、怖い

雪ノ下たちの顔は笑ってるはずなのに放っているプレッシャーがとてつもない....

こうなったら小町に3人をなだめてもらうしか....

 

って、小町のやついねぇ!

あいつさてはこの空気に耐えきれずに逃げやがったな!

 

くそっ、小町にも頼らないとなるとどう乗り切れば.....

 

「いや、お前らが考えてるようなことはないから....」

 

「じゃあなんで隠したの?」

 

「先発まさかとは思いますが」

 

「女の子だった、とは言わないわよね?」

 

やっべー久し振りに本気の危機が迫ってきてる。

こんな状況になると人って逆に落ち着けるんだな〜

はっきり言おう、もうこれ以上耐えるのは無理だ。

 

「じつは....」

 

諦めた俺は先ほどの少女の話をした。

 

「やっぱり女の子と一緒じゃん!」

 

「全く、最初からそう素直に言えばいいんですよ〜」

 

話した後の3人の反応としては怒ってはいるけどさっきのようなプレッシャーは放っていない、流石に事情があるので怒ったりできないのだろうか?

 

「何はともあれ私たちに隠し事をしたのだから、後で何かしらお仕置きが必要ね?」

 

そんな甘いわけはなかった.....

この流れになった時は決まって3人にそれぞれ甘いものを奢ることになることが多い、また財布の中身が軽くなっていく.....

 

「いや〜お兄ちゃんも大変だね〜」

 

小町このやろうなんでこのベストタイミングで戻ってこれるんだよ、絶対お前少し離れたところで様子伺ってただろ。

 

「もうすぐイベント始まるよ!楽しみだね、小町ちゃん、いろはちゃん!」

 

「本当ですよ〜、近くで日菜ちゃんを見れるなんで感激です!」

 

「わたしもイヴちゃんをこんな近く見れるなんて....」

 

本当にこいつらパスパレのファンなんだな。

なんて思ってたらイベント開始のアナウンスが流れ出す。

もう直ぐパスパレに会えるということで小町たちはテンションが最高潮だ、周りのファンたちも楽しみにステージを見つめている。

 

「皆さんこんにちは〜」

 

え?ちょっと待って、俺の幻覚じゃないよな?

今、挨拶をしながらステージに登場したのは.....

先ほどともに迷子の子を探したあの少女だった.....

 

と思ってたら他のメンバーもステージに登場し始めている中

その少女が俺の方を見る。

それと同時に顔に驚愕の表情が浮かび考えうる限り普通はとらない行動を取ってしまった。

 

「は、八幡君!?」

 

そう、すなわちマイクの電源が入ったまま大音量で俺の名前を呼んでしまったのだ....

 




今回はここで終了です。
これからは週に1回は投稿できるようにしていきます。
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