やはり俺がバンドを組むのはまちがっている 作:静寂な堕天使クロノス
由比ヶ浜が俺をライブに誘ってから5日が経った。
今日がライブ当日だ。
ライブに行くかプリキュアを見てからずっと考えていたが昼飯の時間になっても考えがまとまらない。
「お兄ちゃんどしたの?なんかずっとぼーっとしてるよ?」
よほど深刻な顔でもしていたのだろうか、
珍しく小町がオレの心配をしている。
「.....大丈夫だ」
「また、ライブに誘われたの?」
オレの下手な嘘は我が賢妹には通じないようだ。
なのでおとなしく本当のことを話すことにした。
「ああ由比ヶ浜にな、正直本気で迷ってる」
そんな俺の言葉に神妙な顔つきで小町は
「後悔はしないでね」
とだけ言った。
そんな妹の頭を撫でて俺は
「ああ」
と短く答えた。
そのあと考えてばかりいても仕方ないと思った俺は
1度外へ出かけることにした。
「と、いってもどこに行くかな」
すこしどこに行くか迷ったが、新しい本でも買いに本屋へと向かうことにした。
*****
ー本屋付近ー
本屋に向かう途中には色々な店があり、そんな店並を眺めながら
歩いているとある店が目に止まった。
それは昔よく訪れていた楽器屋だった。
少しの間立ちながらその店を眺めていると
「うう、直って良かった〜!」
と言いながら涙目で楽器屋から猫耳少女が出てきた。
少し遅れるようにしてもう1人金髪のツインテールの女の子が楽器屋から出てきた。
どちらの少女もかなりの美少女だったこともありつい見入ってしまっていたのだが、俺は猫耳少女の持っているものに気づいた。
「......ランダムスター」
ボソッと小声で呟いてから
こんな目の腐った男があんな美少女2人を見ていたら逮捕されて小町が悲しんじゃう!
いや、むしろ喜ぶか?
なんて考え、また本屋に向かおうと歩き出した時だった。
「あなた、ギターやってるんですか!?」
「ちょっ!香澄!?」
さっきの猫耳少女がこちらに向かって話しかけているが、
きっと他の人に話しかけているのだと思って歩き続けてたところ
「無視しないでくださいよー!」
「やめろって!」
どうやら俺に話しかけているらしいと気づいた。
しかし長年孤高を貫く俺に見知らぬ人と話せるスキルなどない
なので俺は気づいていないフリをしてそのまま歩いて行くことにした。
「このギター知ってるんですよね!?」
秒速、いや光速で服を掴まれ強引に会話に持ち込まれた...
ふっ、負けたよなんて現実逃避し始めたとき。
「香澄本当に何してんだよ〜!やめろって迷惑そうだろ!」
ありがとう、金髪ツインテ少女そのまま俺からこいつを遠ざけてくれ
とか期待したが
「ギターやってるんです?どこの高校ですか?何年生ですか?」
ここで俺は気づいた、こいつ話が通じない奴だと......
そして、きっと俺の苦手なタイプであると...
今思えばこれが俺の新しいステージへの第一歩となる出会いだったのだろう。
が、その時の俺にとってはただの迷惑な奴との出会いでしかなかった。
2話目まで読んでくださった方ありがとございました!