やはり俺がバンドを組むのはまちがっている   作:静寂な堕天使クロノス

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なんかこの章前之庄より全然長くなってますねw
でもひとまずこの話で一区切りするつもりです。
それと最近感想をくれる人が多くなってとても励みになっています。
感想くれた人、ありがとうございます!


第21話

あ〜テスト終わった〜

この最後のチャイムが鳴った時の開放感といったらもう例えようがないくらい最高だよな。

それに紗夜に勉強教えてもらったおかげかどの教科もいつもより手応えがあるぞ。

数学はそれでも赤点回避くらいだろうが.....

 

とにかくこれで自由だが、特に予定もないのがぼっちの嗜み。

エリートぼっちの俺は余裕で予定がない。

戸塚たちは今日も練習するって言ってたし.....

 

とにかく家に帰るか.....

 

それから俺は帰ってからも暇しているしなんなら明日からまた土日だがそこすら暇だ。

spaceに予約も入れてねーしな。

 

どうやってこの暇を潰そうか.....

なんて思って過ごしていると.....

 

ん?メールがきてるな.....

誰からだっ?

 

するとそこにあったのは日菜の名前だった。

こないだ氷川家での勉強会の時に交換したのだ。

2人とも交換したのだが2人とも俺と2人きりになったタイミングで交換しようと急に言い出したんだよな。

何故だろうか?

それに2人とも行動似てるな、さすが双子。

 

で、日菜のメールの内容は〜

うおっ、なんかめちゃくちゃ文面多いな、ただ大半が要件と関係なさげなんだが.....

 

ってなわけで要約すると.....

 

『土日に仕事のレッスンがあるんだけどさ、八幡君来て見ない?お姉ちゃんから八幡君がギターすごいうまいって褒めてたからさ、あたしたちにもアドバイスしてもらいたいな〜って思ったんだけど。もちろん無理にとは言わないよ〜。事務所の人にも話を通しておくから暇なら来てね〜』

 

そのほかに事務所の場所、時間などが指定されていた。

そしてその後には延々と世間話が続いていた。

目を通して見ると日菜がいかに好奇心の塊かということが伺える。

日常のこと一つ一つを楽しんでるんだなって思う。

 

それにしても土日は完全に暇なんだよな.....

この誘いに乗るべきか....

でも、俺なんかが行って迷惑になったりしないかな?

と思いながらようやく日菜のメールの最後の文にたどり着く。

 

『明日....来てくれると嬉しいな』

 

......行ってみるだけ行ってみるか。

行かないで悩むよりは行ってから後悔した方がまだマシだからな.....

 

それに何より日菜がそれを望んでいるような気がした。

 

*****

 

翌日俺は指定された場所に来ていた。

ちなみに小町には適当に街をうろうろしてくると嘘をついている。

そりゃパスパレのファンの小町には言えねーだろ、パスパレの練習に行ってくるなんて。そうしたら小町も行く〜とか言い出しそうだからな。最近バンドに入って忘れかけているがあいつは受験生なのだから。

連絡先も2人持ってるしな。(しかも片方は小町の推しメン)

それも今更言ったところでずるい!としか言われないだろうしな。

 

「にしても緊張するな.....」

 

こんな緊張してんのいつ以来だろうか.....

ステージに立たなくなってから本当に緊張しがちになってるな.....

だが、ここまで来ていつまでも入り口にいたらマジで通報されそうだしな.....

そうなる前に入ってみるか。

 

建物の中に入ると日菜が話を通してくれてあったためかすぐに部屋の位置も教えてもらえた。

 

それで部屋のドアを開けたのだが.....

 

「まんまるお山に彩りを!まんまるお山に彩りを!」

 

そこには鏡の前で何度もポーズを決めながら同じセリフを言いつづけている丸山の姿があった.....

これは、なんだどう反応するのが正しいんだ?

てか、まだ丸山俺に気づいてない?

 

「まんまるお山にいろど....って八幡君!?なんでいるの!?いつからみてたの!?」

 

焦りすぎだろ....顔真っ赤になってんじゃねーか。

てか日菜、メンバーに伝えてなくてどうするんだよ.....

答える前に部屋に入ると日菜の姿も見えるので多少抗議の視線を送っておくとしよう。

 

「てへっ」的な顔を返すんじゃない!

かわいいな、おい

許してやろう。

俺ちょろすぎるだろ.....

 

「そこにいる"日菜"に呼ばれたからだよ、あと見てたのはお前がポーズとってたとこか...」

 

「わ、わかったからそれ以上は言わなくてもいいから!」

 

恥ずかしいならやってんなよ.....

 

「どうしたの彩ちゃん?ずいぶん騒がしいけれど....って八幡さんもういらしてたのですか?」

 

なんで白鷺は知ってんだよ....

なんで俺が呆れてると....

 

「おはようございます!八幡さん!」

 

「あ、おはようございます」

 

若宮と大和も来たな、そしてこの2人も俺のことを知っているとなると....

 

「"日菜"、お前がわざと丸山に教えなかっただろ」

 

「そ、そんなことあるわけないじゃん」

 

これは図星だな。

 

「大方急に来た俺に驚いた丸山の反応を楽しむ気でいたんだろ?」

 

「そうなの、日菜ちゃん?」

 

白鷺からも聞かれたらもうこいつも自白するだろ。

 

「やっぱバレちゃったか〜」

 

自白はしたけど反省はしてないなこれ。

 

「本当だったの!?ひどいよー」

 

この反応を見たらまあ日菜がいじりたがるのもわからんでもないがな。

 

「まさか八幡さんギターが弾けるなんて....少し意外ですね」

 

おい、大和意外は酷いだろ.....

 

「忍として世に溶け込むためのその努力....ブシドーです!」

 

いや、ごめん若宮ブシドー関係ないから....

ていうか忍なのだとしたら武士ではないからブシドーって言ったらダメじゃね?

ああああああなんだこのバンド突っ込むところが多すぎるだろ!

俺普段ツッコミ役じゃないからな!

つか、自分の中でもツッコンでんじゃねーよ俺!

 

「ほらほらみんな、八幡さんも困っているし練習を始めるわよ」

 

ほっ、白鷺はこっちサイドか.....

 

「その前にさ、1ついいかな千聖ちゃん?」

 

「どうしたの日菜ちゃん?」

 

「まだ私たちって八幡君のギター聞いたことないじゃん?だから最初に聞いてみたくない?」

 

日菜のやつ何言い出してんの?

そんなことする必要もないしきっと他のメンバーが止めてくれるはず....

 

「たしかにジブンも興味あります!」

 

「私も聞いてみたいですっ!」

 

「私も聞いてみたいかも....」

 

あ、そういえばこいつらこういう奴らだったわ.....

 

「全く....みんながそう言うなら」

 

頼りの綱の白鷺まで.....

 

「...少しだけだぞ」

 

ここまで来て断ることもできやしないだろ.....

 

「お姉ちゃんは八幡君のこと天才って言ってたから楽しみだな〜」

 

紗夜勝手にハードル上げんな。

 

はぁ、まぁ人前で弾くのはもう慣れてるからいいんだけどさ.....

 

「んじゃいくぞ」

 

*****

 

「すご....」

 

「すごいです.....」

 

日菜と若宮は静かになってまったな。

 

「すごいですっ!ジブン感動しました!」

 

打って変わってこいつはすごいテンション上がってんな.....

 

「.....」

 

白鷺は無言だが、驚いたような表情をしているな.....

俺がギター弾けるのはそんなに意外なことなのだろうか?

 

というか丸山は....

 

「.....」

 

なんか顔赤くして無言なんだが.....

何なんか俺が演奏してて気分悪くしちゃったの?

 

「八幡君本当にギター上手いんだね!あたしもそこそこ自信あったんだけどな〜」

 

そりゃこいつも姉から天才って称されてるからな。

自信くらい多少はあるだろ。

 

「私も驚いてしまったわ.....」

 

「ジブンもここまでのギターを聞いたのは初めてかもしれないです....」

 

「本当にカッコ良かったです!」

 

「うん、本当にそうだったよ!」

 

ようやく丸山が喋ったな。

 

それよりも....

何度褒められても慣れないな.....

なんか恥ずい....

 

「さぁ、それじゃあ八幡さんの演奏も聞かせてもらったし今度こそ練習を始めましょうか」

 

「「「「はい!(うん!)」」」」

 

さてこれでようやく練習が始まるか.....

 

*****

 

それから練習は数時間にわたって続けられた。

俺は練習を見ていたが実際俺のいたバンドとは感じが全く違うためそこまでのアドバイスはできなかったのだが.....

 

「ふーお疲れ様〜どうだった八幡君?」

 

「いや、なんかあれだな華やかなステージに立ってるお前らの努力がよく分かったわ」

 

「そう言ってもらえるととても嬉しいです!」

 

「そうね、頑張っている甲斐があるわね」

 

「ああ、俺にとってもいい刺激になった。サンキューな」

 

「また良かったら来てよ〜」

 

「機会があったらな」

 

そんな感じでみんな練習のスタジオから出て行く、俺も出ようとしたがそこで気づいた。

 

丸山だけは残ってまだ練習しているのだ。

 

「....無理はするなよ」

 

「うわぁ!八幡君!?まだいたの!?」

 

毎回このリアクションでこいつ疲れたりしないのか?

 

「いや、残って練習なんて偉いなとか柄にもなく思っただけだ」

 

「だって私は不器用だから....みんなより練習しないと」

 

なるほど.....なんか1つわかったな。

 

「ねぇ、八幡君私たまに不安なるんだ。本当に自分はアイドルとしてみんなに夢や希望を届けられてるのかなって....」

 

華やかなステージの上でそんな迷いは感じられないがやはりこいつも1人の少女悩みだって当然あるだろうな。

 

「さあな、俺にはわからん」

 

「そうだよね....ごめんこんなこと急に言って」

 

「.....だけどな、俺の妹や俺の学校のやつらはみんなお前らのファンだ。お前らがテレビに出るたびにその話題が必ず出てるし、お前らの曲に励まされたって話だった聞いてる。少なくとも、それは事実じゃねーの?」

 

「....ありがとう、じゃあもう1つ聞いてもいいかな?」

 

「なんだ?」

 

「八幡君は私のことどう思ってる?よく私たちのことを知らない八幡君からは私はどう見えているの?」

 

たしかに知らないこそ見えることだってあるには違いない、だがそれを俺に聞いてくるか?

でも、答えてやれるのも俺くらいしかいないか.....

 

「そうだな、不器用でよくミスもしてらおっちょこちょいなやつ」

 

「やっぱりそう見えるんだ.....」

 

「でも、すごい一生懸命で見てると自分も頑張ろうって失敗しても諦めないようにしようってそう思わさせてくれる、俺はそう思ってるよ」

 

「ううっ....」

 

あれ?フォローできてなかったか?もしかしてから俺が泣かせた?

 

「悪い、なんか変なこと言ったか?」

 

「違う、違うよ....嬉しくて.....ありがとう、本当にありがとう〜!」

 

涙脆っ!そんなことだけで泣けるのこいつ!

どんだけ純粋だよ.....

でも、そんだけまっすぐなやつだから...アイドルなんだろうな。

 

「いつまでも泣いてんなよ、笑ってる方がいいだろアイドルさん」

 

「うん....ごめん本当はこんな泣き虫なところも直さないといけないんだけどね.....」

 

「ま、いいんじゃねーの?そんな簡単に直せるなら多分誰も悩みなんて抱えねーよ」

 

「八幡君と話してたらなんか大丈夫って思えたよ」

 

「タイプは違うけど....お前に似てるやつを知ってるんだよ」

 

誰よりも優しく誰よりも周りを見て、誰よりも努力していたそんなやつをな。

 

「そうなんだ....ところでさ、八幡君1つお願いがあるんだけど.....」

 

「俺が聞ける範囲なら」

 

「私のこと、名前で呼んでもらえたりしないかな?」

 

「わるい、無理」

 

「即答!?日菜ちゃんのことは名前で呼んでるのに〜」

 

「いや、それはあいつの姉と呼び分けるためであって.....」

 

それを言われると弱いんだが.....

 

「じゃあ私のことも呼んだっていいでしょ?」

 

「わかったよ....彩」

 

途端に彩の顔が真っ赤になる。

 

「お、思ってたよりも恥ずかしいかも.....」

 

「ならやめるか?」

 

俺としても恥ずいからやめれるなら戻したいところ.....

 

「いや、このままでいいよ」

 

あらこんなところは意思が硬い。

 

「...だって日菜ちゃんだけ名前呼びなんてずるいもん....」

 

「なんか言ったか?」

 

「なんでもないよ!」

 

うおっ急に大きな声出すなよびっくりしたな.....

 

「それより私ももう行くね!」

 

そう言って彩もスタジオを出ていくのだった.....

 

全く最後のはなんだったんだ?

とにかく俺ももう帰るか.....

 

こうして俺の騒がしい1日は終わった。

余談だはあるがその後夜パスパレメンバーが出てるテレビを小町と一緒に見たときに俺がうっかり彩と日菜の名前を呼んでしまって小町に小一時間ほど問い詰められる羽目になった。

 

今回俺がパスパレと関わって学んだこと、それは

 

間違って人の名前を呼ばないようにすることだ.....




これでパスパレメインの話は一旦終了です。
次はおそらく設定集になりますかね。
よければ感想、評価等お願いします!
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