やはり俺がバンドを組むのはまちがっている 作:静寂な堕天使クロノス
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期末テストも終わり、パスパレとの一件が終わった後は特に変わったこともなく平和に過ごしていた。
例えば戸塚たちのバンドの様子を見に行ったり。
(小町にまだダメと追い出された)
商店街歩いてる時に日菜に会ってそのまま一日中買い物に付き合わされたり.....
あれ?あんま平和じゃなくね?
そんな感じで過ごしていたのだがそんな日々が長く続くわけがなかった.....
『八幡先輩!今度の週末空いてますか?空いてたら有咲の家の蔵まで来てくれませんか!』
この戸山のメールによって俺の平穏な日々終わりを告げた.....
個人的にだが戸山がこういうことを俺に言ってくるときは大抵何か面倒ごとに巻き込まれる。
かといって予定が何もないのは小町に聞けばすぐにバレちまうし.....
断れもしないとかマジで世の中理不尽、その世の中で働くのは辛い、よって俺は働かない。
よしQ.E.D。
はぁ、仕方ないから
『わかった』
とだけ返信しとくか.....
あまり面倒なことではないといいのだが.....
*****
戸山のメールからすぐに週末となり俺は今市ヶ谷の家の蔵の前にいる。
なんか、ここに来るのも久しぶりだな、そもそもそんな来たことないけど。
「とっとと終わらせるか.....」
俺はそう呟いてからに入っていくのだった。
「あ、八幡先輩!しっかり来てくれたんですね!」
おい戸山、お前俺をなんだと思ってるんだ。
一応人との約束だけは守るぞ、俺は。
破られた回数は数えきれないけどな.....
「わわっ、八幡君目が濁ってきてるよ?」
おっと危ない危ない、最近ようやく治りかけてきてるんだから気をつけないと.....
りみに悪影響与えたらゆり先輩にどんな目にあわされるかわからないしな....
「でも、前ならひとしきり嫌がってからだったよね」
花園まで俺をなんだと思ってんだ、それはその通りだよ。
「まぁまぁみんなそろそろ先輩が困ってるから....」
山吹が流れを修正しようとする。
今までの市ヶ谷の負担はだいぶ軽減されたな、これは。
こういう意味でもやはり山吹はこのバンドに入って正解だったな。
「で、何の用で俺を呼んだんだ?」
「あ、それなんですけど聞いてくださいよ先輩!」
「ちょっと待った、ストップ!」
「なに?有咲どうかしたの?」
「お前が話すとまとまらなくて伝わらねーから」
訂正、やはり市ヶ谷は苦労人だ。
でも、なんていうかこいつらのやり取りは見てて面白いっていうか、安心感があるというか....
「そんなことないよ!」
「いや、あるだろ.....」
「先輩まで〜」
てか、結局話進んでねーじゃねーか。
「ほらほら香澄も有咲も早く話を始めよう」
「おたえがツッコミ!?」
いや、戸山も驚いてるけどこいつがツッコミするのとかマジでだいぶすごい奇跡じゃないか?
これは割とマジな相談なのかもしれないな......
「....それじゃ聞かせてくれ」
「はい、実はこないだ私たちspaceのオーデションに行ったんです」
「でも、オーナーに不合格って言われちゃって....」
戸山の言葉に花園が続ける。
この時点でもう大体わかってきたが.....
「それで、あのステージに立ったことのある八幡君になんでダメだったのか聞きたいと思って.....」
やっぱりな.....
「....話は大体わかった」
「じゃあ、どこがダメなのかまずは私たちの演奏を....」
山吹はそういうが、俺にそのつもりはない。
「いや、大丈夫だ」
「な、なんでですか?」
理由もなくそう言われたら市ヶ谷の疑問ももっともなものだ。
だがそれはそうする必要すらないからだ。
「....理由ならもうあのババァから聞いてるだろ」
あのババァはなんの理由もなく不合格にしたりしない。
最後に必ず不合格になった理由を言うはずだ。
その理由以上のことはないし、それ以上のこともない。
だから俺が言うことはない。
「たしかに....言われました。けど!」
「悪いが俺はあのババァの意見が間違ってたところを見たことがない。俺にババァ以上のアドバイスはできない....」
花園の言葉を遮り俺は言う。
これは突き放してると言われても仕方ないし、事実そうだ。
だがそれは自分たちで乗り越えなきゃいけないことだともう俺は知っている。
「1つだけ、1つだけなら言っといてやる。あのステージはそう簡単には立てない。だからこそ立った時に俺はすげー楽しかった」
この一言だけでいい、この一言だけで頑張る理由くらいにはなるのだ。
そのまま振り返ることなく俺はからの外に出る。
「頑張れよ....」
いつか必ずspaceのステージに立つであろう少女たちの手伝いをする魔法使いはいない。
だが彼女たちはいつか自分たちだけのドレスを着てステージの上から魔法をかけてくれるだろう.....
*****
あのポピパのことがあって次の日の夜、俺はspaceに来ていた。
理由は単純でただ単にここのライブに来たくなったからだ。
今日はアブアルもRoseliaも出てないようだ。
あ、ちなみに1人で来てます......
「ねぇこのAfter glowって知ってる?」
「勿論だよ!最近spaceですごい人気じゃん!」
へーそんなバンドが出来てたのか.....
興味あるな....
だがまだ始まるまでに時間あるしもうすこしうろついてくるか.....
人混みも嫌いだし....
そんなこんなでうろつき始めるとすぐ何やら様子の変な少女を見つける。
「どこに落としちゃったかな....。あれを落としちゃうなんて....」
なんか最近丸山といいあんな風な子によく会うな.....
「探し物ですか?」
「うわぁ!びっくりしたぁ....」
なんか最近こんなリアクションばっか取られてるな....
俺そんなに存在感無い?
「すいません、何か探しているのかと思って....」
なんとなくこの子は年下な気がするが一応のことを考えて敬語で話しといたほうがいいな.....
「はい、実は大切なものをなくしてしまって.....」
「よければ手伝いましょうか?」
「いいんですか?」
「見たところこれからここで演奏するのでしょう?なら早く探さないとお客を待たせるのはダメだとここのオーナーは言いますよ」
あのオーナー時間の融通きかないからなぁ.....
「ならお願いしてもいいですか、小さい人形なんですけど.....」
「じゃあ俺はあっちを探してみます」
「はい、お願いします」
あんだけ一生懸命探してるんだ大切なものなんだろう。
それがわかっている分見つけてやらないとな.....
*****
その後探すこと5分、俺はある珍妙な人形を見つけていた。
だが、なんというか....これは人目につかないところに置いておくようなものな気がする....
まさか、これじゃ無いよな?
と思ったが念には念を入れて確認だけはしておこう、うん念のため。
その後少女を見つけ人形を見せる。
「もしかしてだけどこれのこと?」
「あ!そうです!その人形です!」
マジで?本当にこれなの?間違ってて欲しかった.....
美少女がその人形を持って喜んでいる絵はなかなかにシュールだった.....
「これ、バンドの仲間が作ってくれたものなんです!なくした時はどうしようかと思って.....」
それなら大切な理由も分かるな、あの人形であっても。
「見つかってよかったな」
「はい!」
「ってすいませんついタメ語で話しちゃって....」
ほんと普段敬語とか使わないからすぐに素が出ちまうな.....
「いえ、全然構いませんよ。だって私高校1年ですから私より年上ですよね?」
なんで断定できるんだ?
まぁ聞いても仕方ないしいいか。
「今度よければ羽沢珈琲店に来てください!お礼にすこしサービスしますよ!」
「へー商店街にある店だよな?今度また行かせてもらうよ。それよりもう時間だから行ったほうがいいんじゃないか?」
「あ!本当だ!じゃあ私行きますね。本当にありがとうございました!」
なんというか慌ただしい子だけどこのあとステージに出てくるのか。
どのバンドなんだろうな?
*****
その質問の答えはまたすぐにでた。
「今からこの会場の熱すべてあたしたちのモノにする、見逃さないでついてきて!いくよ!」
もう3回目だから八幡驚かない。
と言いつつやっぱりすこし驚いているがさっきの子はライブが始まる前に話題になっていたAfter glowのキーボードだった。
なるほどなんだか、すごい胸に響いてくるバンドだな.....
なんというか、俺たちが抱えるような気持ちを歌にしてくれているっていうか.....
これはRoseliaとかともいい勝負してるんじゃないか?
とか言ったらどちらのバンドからも怒られそうだからやめておくが.....
この演奏聞けただけで来てよかったって思ったな。
...やっぱ俺もステージ立ちてーな。
今は無理だけどこの熱もお前らのモノにしてくれるか?
そんな願いも込めて俺はただひたすらにステージに釘付けになっていたのだった.....
今回はここまでです。
今回はアフグロのつぐみちゃんと出会わせています、これから全員との出会いも書いていきます。
それとリアルの都合でまた投稿頻度が落ちてしまいますが、気長に待ってください。
感想、評価、要望等よければしてください。