やはり俺がバンドを組むのはまちがっている   作:静寂な堕天使クロノス

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みなさんからの感想を見るたびにどういう感想であってもやる気につながりますね、今まで感想をくれた方ありがとうございます!
これからもよければ読んでください。
令和でも頑張って書いていきますよ〜

ごちうさコラボのバンドリ曲めっちゃ好きなのオレだけじゃないですよね?
あとドリフェスは10連でフェス限紗夜さんが引けました!
みなさんはどうでしたか?


第29話

はぁ.....

今日は中学校の入学式か.....

普通の人なら勉強が大変になりそうだな〜とか新しい友達できるかな〜とか部活どうしようかな〜とか不安と期待でいっぱいの時期だろう。

まぁ俺の場合その誰にも当てはまらない、というか俺は普通の人と多少異なる事情を持っているからだ。

 

そう、俺はこの春からこの街に引っ越してきた転校生であるからだ。

まず新しい環境というのがまんまその通りな訳で.....

そもそも俺は社交的とも言い難いしな。

小学校の頃はずっと1人だったぜ、すげーだろ?

 

その後俺はひとまず学校に行き職員室で待機する。

はぁ....自己紹介で噛んだりしないよな?

 

正直なところ新しい学校で友達が出来ないかと期待してるのは否定しないがぼっち生活が長い俺は1人でもいいかとも思っている。

まぁつまり嫌われなければいいかくらいの感覚である。

 

前の学校だとそこそこ酷い目にあっていたからな.....

まぁ別にそこまで気にしてなかったけど。

 

「比企谷君、それじゃあ教室に向かおうか」

 

「はい、わかりました」

 

おっともう教室に行く時間か。

俺の学校生活はこれからだ!

 

....これじゃ打ち切り漫画みたいだな。

 

*****

 

「緊張しなくても大丈夫だからね」

 

「はい」

 

緊張するなと言われてもやっぱ緊張はするんだよな.....

 

「じゃあ呼んだら入ってきてね」

 

「わかりました」

 

とりあえず先生はいい人っぽいよな、うん最悪味方はいる。

最悪な展開が頭をよぎるがそれをなんとか振り払う。

 

「じゃあ入ってきて〜」

 

気づけば先生に呼ばれていたので俺は教室のドアに手をかけ開ける。

 

「わぁ〜」

 

するとそこには好奇の視線が俺に集められていた。

うわぁ、緊張がやばい.....

心臓がばくばくしてる。

 

「じゃあ自己紹介してもらっていいかな?」

 

「えっと、〇〇から引っ越してきた比企谷八幡です、よろしくお願いちます」

 

噛んだ.....早速やらかした.....

そんな風に後悔する俺とは対照的に

 

「ははは、そんな緊張しなくても大丈夫だって」

 

教室のみんなはひとまず俺を受け入れてくれたようだ。

 

「じゃあ自分の席に着いてくれる?」

 

「はい」

 

アニメとかだと空いてる席に座ってとか言われるが現実ではそんなことはあり得ない、なぜなら出席番号順の席で並べられているからだ。

 

あらかじめ言われていた席に着きひとまずホッと胸をなでおろす。

 

「俺は葉山隼人よろしくな」

 

早速一つ前の席の男子が話しかけてくる。

うわぁなにこいつすっごいイケメン、絶対陽キャだな。

 

「あたしは由比ヶ浜結衣っていうんだ、よろしく!」

 

すると葉山の右隣の少女が話しかけてくる。

こっちもかなりの美少女だがどうもバカっぽさが垣間見えるな.....

 

「お、おうよろしゅく」

 

「また噛んだな」

 

クソだなんだこのイケメンこいつに言われると余計に腹がたつなおい。

 

「あたしたちにそんな緊張しなくてもだいじょーぶだよ!」

 

「そ、そうだな」

 

それでもやっぱり最初はな.....

まぁそのうちつまらない奴判定されて話しかけられなくなるだろ。

そう思っていたが俺は一つ大切なことを忘れていた。

 

転校生あるあるの一つであろう。

休み時間に多くの人に質問責めにあうっていうやつだ。

 

ここで俺が面白い答えの一つでも返せればいいのだが本当につまらない回答しかできないとすぐにぼっち行きである。

 

「趣味とかあるの〜?」

 

「読書とかゲームは...好きかもな」

 

「へーそれじゃなんか特技とかはねーのか?」

 

「特にないな....」

 

「えー絶対なんか隠してるでしょ」

 

本当にないんだよなぁ.....

あ、一つそれっぽいのはあるけどまだあれは始めたばかりだしなぁ。

まぁその場しのぎにはいいか。

 

「強いて言うならギターを少しだけ弾けるくらいだな」

 

「えーすごいじゃん!」

 

「そういえばさ、確か葉山くんもギター弾けるんでしょ?」

 

「え?そうなの葉山くん?」

 

「まぁ俺も少しだけならね」

 

「やっぱりかっこいいー!」

 

「今度聞かせてよ〜」

 

気づけば話題は俺から葉山へと完全にシフトしているようだ。

俺としては人と話さなくて済むのは大変ありがたい限りなのだがそれならば俺の席の周りから離れてくれないかな?

 

しかし結局その後また話題は俺への質問にもどりその休み時間はすっかり好奇心の的となってしまったのだった.....

 

休み時間が終わると当然授業に入るのだが....

学校が始まったばかりの授業は大抵学級委員決めとかな訳で....

 

「誰か学級委員やりたい人はいますか?」

 

担任の呼びかけに対して手を上げる者は当然のごとくいない。

こうなると大抵誰かしらの推薦になるのだが.....

 

「やっぱり葉山くんとかがいいんじゃない?」

 

「そーだよな、やっぱ隼人じゃないとまとまんねーって」

 

あーなるほど人気者はこういう時も辛いってか、でも嫌いな奴に押し付けるとかじゃないんだな。

そういうことがないなら平和的でいいな。

 

「じゃあ俺がやります」

 

「それじゃあもう1人女子から学級委員を出してもらえる?」

 

「じゃあ誰かやりたい人いる?」

 

葉山が呼びかけるともうこれは予想通りのことなのだが....

 

「私やってみようかな?」

 

「あたしも実はやろうかと思ってたんだよね」

 

と言った具合に女子のほとんどが手を上げるという事態が起こった。

さっきの会話で葉山が女子人気高いことは明白だったがまさかここまでとはな.....

 

「流石にこの人数は多いなぁ、どうにかして1人に決めてもらえないか?」

 

葉山わかってるのか?そうしたらあいつら戦争突入だぞ?

でも1人指名しちゃってもそいつがターゲットにされんのか。

どこまでわかってやってるんだか。

 

「由比ヶ浜は手を上げなくていいのか?」

 

「うん、あたしはそんなタイプじゃないし」

 

「ふぅん」

 

そりゃそうだよな、口には出さないけどな。

 

「それじゃあ立候補した人は一ヶ所に集まってどうにかひとりにきめてくれ」

 

葉山がそういうとクラスの女子のほとんどが一ヶ所に集まる。

 

周りを見渡せば本当にいろんな女子が手を上げている。

その中で俺は俺の右隣に座る少女の存在を今更ながらに認識した。

由比ヶ浜同様手は上げずに静かに佇んでいる。

 

その姿はなんというか今の季節、つまり春に似合わない気がした。

なんというか春というより冬っぽい感じがした。

自分でもよくこの感覚がわからないが本当に直感的にそう感じた。

 

いやね、確かに見た目は間違いなく美少女なんだよ。

でもどこかその姿は儚くて....話しかけていいのかもわからない。

まぁどのみち話しかけられないんだけど。

 

「さっきから人をじろじろ見てなんなのかしら?あなたみたいな人に見られると少し危機を感じるのだけど」

 

え?なにこいつ、なにこいつ

いや、見た目にたがわずの綺麗な声で罵倒されたんだけど?

初対面なんだけど?

 

「わ、悪いな隣の席なのにまだ挨拶してなかったと思ってな」

 

「そうね、じゃあ一応自己紹介だけしておくわ、私は雪ノ下雪乃よ」

 

「そっか、よろしくな」

 

なんというかさっきとは別の意味で話しかけにくくなってしまった.....

見た目に反してこんな性格とは.....

 

「雪ノ下も学級委員はやらないんだな」

 

「やってもいいのだけどあんな人たちとまともな話し合いができるとは思えないわ」

 

「全面的にお前の方が正しいけどそこまでズバッと言うのな.....」

 

そう言うと雪ノ下は少し意外そうな顔をした。

 

「あら、あなた見た目によらず周りが見えているのね」

 

「どういうことだよ?」

 

「いえ、目が腐っていて見えてないのかと思ったわ」

 

「ほんと失礼だな!悪かったな腐ってて!」

 

気にしてるのに.....

 

「一体どうしたら中学生でそこまで目を腐らせることができるのかしら?」

 

「色々あったんだよ、それに中学生らしくないのはお互い様だろ」

 

「どういう意味かしら?」

 

「初対面で人を罵倒させられる人間なんてほとんどいねーよ、それにお前も同級生のこと冷え切った目でみてるじゃん」

 

「そうね、確かに彼女たちみたいな人は苦手だわ」

 

「俺もだ、あんな風に葉山のために面倒な役を進んでやろうとは思えないな」

 

最初はあれかと思ったが話してたら案外気が合うかもな。

 

「はぁ」

 

「どうしたんだ?ため息なんてついて」

 

「いえ、大したことではないのだけどあなたと同じ意見だと思ったら少し体調が崩れてきただけよ」

 

「いやひどすぎだから.....俺と意見が同じでも病気になったりしないから....」

 

ほんとにやめろよ.....

小学校の頃比企谷菌って呼ばれたの思い出しちゃうだろうが

 

「あら?そうなの比企谷菌?」

 

「いや、菌を君と同じ発音で言っても悪口には変わらないからな?」

 

「あらそうだったかしら?とにかくあまり私に話しかけないでもらえるかしら?」

 

「はいはい、わかりましたよ」

 

前言撤回、やっぱこいつ嫌なやつだわ。

 

ちなみに学級委員発音でじゃんけんで決まっていた。

 

*****

 

それから少し経って次は委員会を決めることになった。

 

委員会は学級委員に比べて割とスムーズに決まっていったのだがそれでもやはり不人気な委員会はあるわけで.....

 

「誰か奉仕委員をやってくれる人はいないですか?」

 

各委員会3人ずつなのだがこの奉仕委員会は要するにいろんなボランティアに参加しなければならない委員会なのだが内容が内容なだけに誰もやりたがらない。

まぁ俺もやらないで済むならやりたくはないな。

 

「まだ委員会に入ってない人手を上げてもらってもいいですか?」

 

そういわれてクラスの中の奴らが手をあげる。

ちなみにだが俺も由比ヶ浜も雪ノ下も手を上げている。

 

するとここで女子の一人が....

 

「雪ノ下さんとかでいいんじゃない?」

 

一見すればさっきの葉山のように推薦されているようにしか見えないだろう。

しかしその根底の思いはまるで違うことが俺には容易にわかった。

そしておそらく雪ノ下もわかっている。

 

そう、ここで俺は気がついたのだ。

雪ノ下が女子の中でどういう風に思われているのかを。

 

しかし悪意を押し付けられてなお彼女はその毅然とした態度を崩さずにいる。

 

「そうね、別にやってもいいわよ」

 

別段気にしてないようにそう言い放つ雪ノ下、こいつは強いやつなんだな。

何色にもに染まらない純白の雪、やはりこいつはいろんな色に染まっている春に似合わないな。

 

そこで俺ももう決めた。

おこがましすぎる考えではあると思うし、こいつにそんなものは必要ないだろうがそれでも....

俺は昔の俺みたいな目にあう人を見たくない。

だから.....

 

「俺も、やります」

 

俺は手を上げて立候補した。

 

「ほんとか、助かるよ比企谷」

 

「おう、気にすんな」

 

「別に、やってほしいなんて頼んでないのだけど」

 

すかさず雪ノ下が俺がどう考えたのか少し察したのだろう。

しかし別に同情からやってるわけではない。

 

「これ以上委員会決めが長引くとめんどくさいからだ、他意はない」

 

「そう、ならこれから足を引っ張らないでちょうだい」

 

「それはどーだろうな、保証はできん」

 

「あなたねぇ.....」

 

心底呆れたようにため息をつく雪ノ下、しかしその目に若干さっきと違った感情があるように見えるのは多分俺の勘違いなんだろうな。

だって俺が立候補して嬉しかったなんてことはないだろうからな....

 

「それじゃあ、あと1人はどうしますか?」

 

「じゃあまたじゃんけんでよくない?恨みっこなしでさ」

 

男子の1人がそう発言したが....

 

「あのっ!やっぱあたしがやるよ」

 

由比ヶ浜が勢いよく手を上げてそう宣言した。

 

「ありがとうな」

 

あー葉山のあの笑顔なんか全力で殴りてぇ....

なんかわからないけどあいつとは絶対に分かり合えない気がするわ。

あいつがギターを弾いてるって聞いてからそんな気が起こっているんだよなぁ。

俺にしては珍しく負けん気でも起こしてるんだろうか。

 

その後無事に全て決めることも終わり休み時間に入った。

すると由比ヶ浜がこちらの方を見て

 

「これからよろしくね!雪ノ下さん、比企谷くん!」

 

「よろしくな」

 

「よろしく」

 

ひとまず挨拶を済ませる、由比ヶ浜は雪ノ下ともやっていけそうだろうな。

 

「なんかこの呼び方だとよそよそしいから呼び方変えていい?」

 

「別に俺はいいけど」

 

「じゃぁ....ヒッキーなんてどう?」

 

「悪い、やっぱ却下で」

 

「なんで!?」

 

「いや、そのさ....」

 

「あら、いいじゃない。あなたどうせ引きこもってるでしょう」

 

「ナチュラルに人が思ってたこと言うのやめてもらえますかね....」

 

「じゃ、じゃあ雪ノ下さんは?」

 

「別に呼び方なんて気にしてないわ」

 

「それじゃあ....ゆきのん!」

 

「ごめんなさい、やっぱりやめてもらえるかしら」

 

バカな奴め、俺のパターンで既にわかってたことだろう。

まともなあだ名にならないことなど。

 

「どうして!?」

 

「なんと言うかその....」

 

おお、雪ノ下が押されてる。

 

「別にいいんじゃないか?可愛らしいだろ」

 

さっきのお返しとばかりに俺がそう言っておく。

 

「あら、何を言ってるのか聞こえなかったからもう一度言ってくれるかしら、引きこもり谷君?」

 

「おい、名前を悪意的に間違えすぎだろ」

 

「あら、違った?」

 

くそ、腹立つ.....

 

「まぁまぁこれから頑張ろうね、ヒッキー、ゆきのん!」

 

「「だからやめろ(てと言ってるでしょう)」」

 

なんだかんだ息はあっていた俺たちであった.....

 

*****

 

今思い返せば本当に雪の下の初見印象は酷かったな。

あの時はその3人でバンドを始めることになるとは思わなかったよな.....

 

「お兄ちゃん、ご飯だよ〜」

 

おっと小町も呼んでるし早く行かないとな.....

 

「おまたせ」

 

「じゃあ早く食べちゃおうか」

 

「おう、いただきます」

 

その後和やかに夕飯を食べてそのあとリビングでかまくらとじゃれていたとき。

 

「お兄ちゃんはさどうしてバンドを組もうと思ったの?」

 

小町が唐突に質問してきた。

 

「ん、どうしてそんなこと聞くんだ?」

 

「聞いたことなかったな〜って思ってさ」

 

「そうだな....少し長くなるぞ」

 

「だいじょーぶ!」

 

「そっかならまずは.....」

 

そこから俺は雪ノ下との出会いを簡潔に話す。

 

「へーそんな風に会ったんだ」

 

「ああ、でさこっから色々あってな....」

 

「早く聞かせてよー」

 

「急かすなよ....」

 

「だってお兄ちゃんちょっと前までこんなこと話してくれなかったもん」

 

「まぁそうだな.....じゃあつづき話すぞ」

 

あれはいつくらいだったっけ?

そうそう、あれは6月の文化祭のあたりのことか......

 

 




今回はここまでです。
過去編もそこそこな長さになりそうですね。

最近更新が遅めになっていて本当にすいませんが気長に待っていてください。

感想、評価などくださるとやる気が出るのでぜひお願いします。
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