やはり俺がバンドを組むのはまちがっている   作:静寂な堕天使クロノス

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毎度更新が遅くてすいません.....
これからも出来るだけ更新するので気長に待っていてください


Roseliaの水着、今年は当たりませんでした.....
それどころか現在30連爆死中です.....
それとバンドリの映画めちゃくちゃエモくないですか?




第37話

「それにしてはこんなところで会うなんて奇遇だね〜」

 

「そうだよね!すっごい偶然!」

 

やはり性格も似ているだけあってか由比ヶ浜と今井は仲がいいようだな。

 

「お前が海に来るなんて意外だな」

 

「私だってそう思うわ」

 

「じゃあなんできてるんだよ.....」

 

「それは.....」

 

なにやら言い澱む湊だが海に来る理由にそんな言いにくい内容とかあるのか?

 

「ただ、新曲の歌詞が思い浮かばないという話をリサとしていたらその、気分転換がてら行こうって......」

 

「お前ならそんな時間があったら考えつくまで作詞を続けそうなもんだけどな」

 

「最初はそのつもりだったわ、でも....」

 

「無理矢理押し切られたと」

 

「.....そうね、あれは横暴だったわ」

 

「絶対それは言い過ぎだろ」

 

そんな無理矢理海に連れて来られるやつがいるとは.....

でも俺も誘ってきたのが戸塚じゃなかったら同じ末路を辿っていたのは充分すぎるほどに想像がつくところだ。

 

「あこたちは?」

 

「今は向こうにいるわ、私とリサでお昼を買いに来たの」

 

「俺たちも同じかんじだな」

 

ただこちらはほぼ全員が来てるが。

 

「それにしても世界も狭いもんだな.....」

 

「そうね、同じ日に海でこんなにも多くの知り合いに会うことになるとは思わなかったわ」

 

「お前たちは戸山たちと面識があるのか?」

 

「ええ、オーデションの時にね」

 

「そうか、お前たちは1発で合格か?」

 

「ええ、頂点を目指すと言っている手前オーデションで落ちていては笑い話にもならないわ」

 

「まぁそれもそうだな」

 

こいつも始めてオーデション受かった時は喜んだりしたのか?

想像つかないんだが。

 

「ねぇねぇ友希那、午後はあたしたちもこっちのグループと合流しない?みんなでワイワイした方が楽しそうだしさ」

 

「私は構わないわ、あとは紗夜たちにも聞いてちょうだい」

 

「もちろん!」

 

結果的に言えば紗夜たちも当然のように了承したらしく午後、というか昼食からRoseliaのメンバーが合流してより賑やかになった。

 

「それにしても改めて見るとすごい人数になったな」

 

「そりゃ16人もいるからな」

 

「まさか同じ日にこんなに会うとは思わないだろ」

 

てかこれだけ人数いて男が3人ってどういうことだよ、都合よすぎるラブコメかよ。

え?戸塚?戸塚は男じゃないってもうなんども説明してるだろ?

あいつの性別は戸塚だ。

少なくとも俺の中では。

 

「ねぇねぇ八幡さん!午後に各バンド対抗でビーチバレーをやることになったんですけど八幡さんたちもやりませんか?」

 

「ビーチバレー?」

 

なんでまたそんな突然に?

 

「今井さんと由比ヶ浜さん.....一色さんの3人が.....やろうと言い出したんです」

 

心を読んだかのような解説をありがとう。

 

「でもそうすると俺と葉山は未所属だぞ?バンドによって相当人数差あるだろ」

 

「なので八幡さんたちにはアブアルチームに入っていただくことにしました」

 

「確かにそうすれば人数は均等だな、よし俺は乗った!」

 

おい、葉山お前地味に俺の逃げ道を塞いでんじゃねーよ。

お前さえそう言わなければいくらでも回避できたのに.....

 

「八幡君やらないの?」

 

りみもそんなこと言うんじゃありません、いくらお前が天使でも俺は耐え抜いてみせる!

 

「ええ....八幡さんやらないんですか?」

 

あこもやめろその視線、罪悪感やばいことになってくるから!

 

「八幡、やろう?」

 

「うん、やるわ」

 

この3人のコンボで断れるやつとかいるの?

もはや戸塚が喋ってる途中で返事してたよ?

 

「これでみんなでビーチバレーできるね!」

 

「やるからには負けたくないね」

 

「いや遊びなんだからそんなガチにならなくてもいいだろ....」

 

「でも、私も勝ちたいかも」

 

「みんなで頑張れば勝てるよ!」

 

ポピパの5人もやる気はすでに相当高まっているようだ。

 

「やるからには頂点を目指すわよ」

 

「オッケー、任せてよ!」

 

「ええ、必ず勝利をつかんでみせます」

 

「ふふーん、見るがいい!我が闇の力の....えーと」

 

「力を....じゃないかな?」

 

「そうそれ!」

 

もはやビーチバレーとは思えないほどのやる気のRoselia

 

「うーん上手くできるかな?」

 

「小町たちなら大丈夫ですよ!!」

 

「我も死力を尽くして戦おうぞ!」

 

「まぁやるなら負けないよ」

 

前半と後半の雰囲気のギャップがやばいラビワン

 

「私たちも当然優勝を目指すわよ」

 

「うん!もちろんだよ!」

 

「私たちならやれます!」

 

「先に言っておくけど俺は普通のバレーも自信はないぞ」

 

「かっこ悪いこと言ってるのになんか誇ってる!?」

 

「まぁ、俺も全力でやらせてもらうよ」

 

厳しいんだから緩いんだからわからないアブアル(うち2人部外者)

かくして4バンド対抗のビーチバレー対決がスタートしていくことになるのだった。

 

*****

 

それから各チームで30分ほど練習してまずはポピパ対 Roseliaの試合が行われることとなった。

形式は総当たり戦で11点マッチ、そして試合をしていないチームが審判だ。

 

「それじゃあそろそろ始めようか!」

 

元気のいい由比ヶ浜の掛け声で Roseliaのサーブから試合が始まった。

 

「いっくよー!」

 

今井のサーブは成功。

 

「いくよ!りみ!」

 

しかしそれを花園しっかりと受け止める。

 

「う、うん香澄ちゃん!」

 

そしてりみがトスを上げる」

 

「とりゃー!」

 

いやうまいなおい、チームワーク抜群って感じで繋がっている。

 

「さっそく入っちゃうかな?」

 

戸塚、可愛いけどそういうことを言うとな.....

 

「なかなかやりますね、ですがまだ甘い!」

 

ほらフラグになっちゃう。

上手く決まったボールをこれまたキレイに紗夜が拾う。

 

「お願い.....あこちゃん.....」

 

「任せてりんりん!見よ!我が深淵より出ずる漆黒の魔力による闇の.....えーと」

 

とんっ......

 

「あっ」

 

そこで考えるのかい!

あこがアタックを決めるかと思いきやジャンプ寸前でセリフを考え込んでしまったことでボールが落ちてポピパチームに1点が入った。

 

「あこ?」

 

「ごごご、ごめんなさーい!」

 

「まだ1点だよ、頑張ってー!」

 

戸塚は審判のはずだが声援を両チームに送っている。

 

「いやーここでミスをしてしまいましたがこのあとこのミスがどう響いてきますかねー」

 

「ここでのミスはまだ1点、つまりまだ十分に挽回できるチャンスがありますね」

 

小町と葉山はなにやってんだ....

お前たちいつの間にそんなな仲良くなったんだよ.....

つか葉山小町に近づくんじゃねーよ

あとであいつ覚えとけよ.....

 

「それじゃあ次は私の番だね」

 

山吹のサーブからゲームが再開したようだがこのサーブもミスせず決めることができたようだな。

 

「これ以上点はあげないよー?」

 

しかし今井が難なくそれをレシーブし先ほどミスしたあこへと繋ぐ。

 

「お願いします!友希那さん!」

 

「ええ、行くわよ!」

 

そして湊の打ったボールはポピパサイドのビーチに突き刺さるように決まる。

Roseliaも本領発揮と言わんばかりに見事な連携だ。

あれ?こいつら本当に経験者いないんだよな?

その割に妙に上手い気がするがまぁそこはご都合主義ってことでいいか。

 

そんなこんなで試合は進みついに Roseliaがマッチポイントまで迫りポピパはそれを追いかける形となっている。

 

「くぅ、やっぱりつえーな」

 

「でも、私達ならきっとやれる!」

 

「そうだよ、今までだっていろんなことを乗り越えて来れた!」

 

「勝とう!みんなで!」

 

一回戦にしてこのスポーツ漫画の最終戦感はなんだろう.....

このあとやりにくくなるからやめて欲しいんだが.....

 

「最後まで気を抜かずにいくわよ、私たちが目指すのは頂点ただ1つよ」

 

こっちもこっちで最後のライバル感やばいし。

 

「それじゃあ、いきます!」

 

紗夜の強烈なサーブが花園めがけて飛んでいく。

 

「....負けないっ!」

 

しかし花園しっかりとレシーブ。

 

「決めろ!香澄!」

 

そして市ヶ谷がトスを上げ.....

 

「任せてみんな!」

 

戸山が打った。

 

「おおっと!ここで渾身のアタックだー!これは決まったかー!」

 

小町、お前までそうやって.....

 

「.....その程度かしら?」

 

湊がそのボールをあっさりといった感じでレシーブする。

やはりどんなに頑張っても誰が言おうともフラグはフラグにしかならないらしい。

 

「リサ」

 

「おっけー!あこー最初の借りを返しちゃいな!」

 

「うん!今度こそ見るがいい我が深淵より出ずる漆黒の魔力による闇の一撃を!」

 

今度はあらかじめ白金に聞いておいたのであろう決めゼリフとともにポピパチームにとどめとなる1点を叩き込む。

 

「決着ね」

 

「はい!勝者 Roseliaチームでーす!」

 

小町がゲームセットを告げお互いのチームがコートから出てくる。

 

「負けちゃったー」

 

「でもやりきったよ」

 

「てかよく考えたら総当りだからまだ試合はあるんだよな」

 

「あとの試合は勝とうね!」

 

ポピパのメンバーたちは冷静になり始めたのか次の試合があることを思い出しそれに向けて意気込みを新たにしたようだ。

 

さて、とりあえずそろそろ俺はステルスをオンにして存在感を消すか.....

 

「それでは、いきましょうか。比企谷君も早くしてちょうだい」

 

ステルス失敗....だと.....

その昔クラス全員を誘って出かけようとしてたやつにガチで1人だけ忘れられて予定を聞かれなかったこともあるほどの実力を持つ俺のステルス機能をそんなあっさり破るなんて.....

 

「断る、俺は戸塚や小町と戦うことなどできない」

 

「なら、材木....なんとか君を狙えばいいのではないかしら?」

 

「たしかに、その手があったか」

 

「ねぇまって!我の扱い色々酷くない!?せめて名前くらいはしっかりと.....」

 

試合が始まる前から容赦ない精神攻撃が材木座を襲っている、正直流石にここまでされてるのはかわいそうな気もするが材木座なので気のせいだろう。

 

「比企谷、お前容赦ないな.....」

 

「お前に対しても同じことくらいできるぞ?」

 

「遠慮しておく」

 

「らしくないぞ、遠慮なんてするなよ」

 

「先輩、そろそろ無駄口を叩くのも終わりにして集中しましょうか?」

 

今俺が怒られる要素あった?

しかもまだ試合始まってすらないんだよ?

 

「あはは....どうもゆきのんといろはちゃんなんかスイッチが入っちゃったみたいで.....」

 

由比ヶ浜が説明してくれるがどうしてそんなにもやる気になっているのか俺にはさっぱりわからない、何か商品があるわけでもないのに。

 

「でも、やるからにはあたしも勝ちたいかなーなんて」

 

お前もそっち側かよ。

 

「これは負けるわけにはいかなそうだな.....」

 

「ああ、これで負けたらなんかやばい目にあいそうな気がする」

 

「まさかお前と協力する時が来るとはな」

 

「まったくだ」

 

はっ!いかんいかん俺たちのやりとりもなんか強大な敵を目の前にして協力するライバルみたいな感じになってしまっている。

 

「それでは、そろそろ始めましょう」

 

紗夜の一声で両チーム共コートに入る。

ちなみにラビワンは4人チームなので他のチームは一回攻めるごとに1人づつ入れ替わることで4対4の形式をとることにしてある。

 

「まずは.....ラビワンチームのボールからです.....」

 

「それじゃあいきますよー!」

 

小町のサーブが決まるが悪いな。

 

「よっと」

 

葉山が軽々しくそのサーブをレシーブする。

そう、俺たちのチームの葉山と雪ノ下は普通なんてレベルを超えている、この2人から点を取るのは至難の業となるのだ。

 

「由比ヶ浜さん」

 

続いて雪ノ下がつなげる。

 

「任せて!」

 

由比ヶ浜はアタックにはいかず堅実に相手のコートにボールを入れる。

 

「その程度か八幡!我を失望させてくれるな!」

 

「いやそのボールなら小学生でも取れるから.....」

 

「お願い!」

 

材木座が拾ったボールを戸塚も必死につなげる。

 

「いくよっ!」

 

まじかよ.....雪ノ下と葉山の間に落とすだと.....

まさかの伏兵がここにいたか.....

 

「さすがです!」

 

「今のが幻の秘儀.....メテオスパイクか.....」

 

材木座、適当なこと言って雰囲気出そうとしてんじゃねーよ。

 

「1点を取られてしまったわね」

 

「ごめん....あたしが決まらなかったら.....」

 

「そんなことないよ!取り返せばいいだけだよ!」

 

雰囲気がまじでスポーツ漫画のそれなんだが今回どうした?

 

「入るかなぁ?」

 

不安そうに戸塚がサーブするがギリギリこちらのコートに入る。

 

「先輩!」

 

一色、お前繋げさせる相手間違えてるからな。

まぁ来ちまった以上仕方ない。

 

「....雪ノ下!」

 

いくら俺でもご都合主義の恩恵を受ければトスくらい余裕である。

 

「反撃開始よ!」

 

雪ノ下の強烈なスパイクが突き刺さりこちらも1点を返す。

 

「さぁ、ここから一気に突き放すわよ」

 

そこから先は一進一退の攻防だった。

こちらが入れればあちらも入りというようにして結局9対9までもつれこんだ。

 

「よしっ!これで決める!」

 

葉山がアタックを決めて俺たちがマッチポイントとなった。

 

「じゃあ先輩サーブ決めてくださいよ?外したらわかってますね?」

 

「プレッシャーかけると俺は弱くなるぞ」

 

「かけないとやる気が出なさそうなのでかけました!」

 

急に元気いっぱいに言われるとつくづく女子の切り替えの早さに戦慄を覚える。

本当に何考えてるかわからないもんなぁ.....

 

「ひどい目には会いたくないからな、決める!」

 

俺にしてはやる気のこもったサーブだったのだが。

 

「甘いよお兄ちゃん!」

 

「なっ!」

 

くっ、小町のやつ俺がどこにサーブを入れるかを予測してきやがった。

 

「まだ負けるわけにはいかぬのだ!」

 

「そういうこと!」

 

材木座と川崎もさらに続き仕掛けてくるがこちらとせっかく掴んだマッチポイントだ、そう簡単に手放せるものではない。

 

「くっ!まだです!」

 

「ナイスいろはちゃん!ゆきのん!」

 

「任せてちょうだい」

 

こちらの女子勢も負けじと返すがしかし

 

「まだ、負けない!」

 

戸塚がそれに食らいつきボールが入ることはなかった。

 

「ナイスです!彩加さん!」

 

「今度こそ!」

 

再び川崎がアタックを仕掛けてくるが.....

 

「やはりこうなったわね」

 

先ほどまでならおそらく入っていたであろうボールを雪ノ下がレシーブする。

 

「なっ!」

 

考えてみれば当然のことである。

人数を合わせているとはいえこちらは5人で交代で回しているのに対してあちらは4人で戦い続けている。

勝負が長引けば長引くほど体力的にこちらが有利になってしまう。

それを見越してか雪ノ下は決めれるところをわざと決めずにゲームを伸ばしていた。

 

「ヒッキー決めちゃって!」

 

「おう、任せろ」

 

そう言い俺がジャンプしたところで小町がさっきのように俺の狙いそうなところを予測しあらかじめその場所へと向かう。

.....だが残念だったな。

 

「なんてな」

 

俺は打たずにスルーし俺の後ろから葉山が飛びボールを思い切り相手のコートへと打ち込む。

本来小町がいたはずのその場所には今は誰もおらず相手はなすすべもなく決められる。

 

「ナイスだ、比企谷」

 

「たまにくらいは合わせてやるよ」

 

そう言って拳を合わせる。

おっと、またスポーツ漫画のようなノリになってしまった。

なんだかんだ言いつつ俺もしっかり楽しんでいるな。

 

「やったね!ヒッキー!

 

「おう、とりあえず一勝だな」

 

「でもまだ気は抜けないわよ」

 

「でも今は喜んでもいいじゃないですか」

 

「そうそう、あまり堅苦しいことは言わずにさ」

 

勝利の余韻に浸る俺たちだがあとこんな試合を2試合もやらなきゃいけないの?

と俺は1人テンションを下げるのだった.....

 




今回は八幡のメタ要素3割り増しほどでしたがいかがでしょうか?
海の話は多分次回でラストになると思います。
次回の更新も気長に待っていてくれると幸いです。
感想、評価など励みになりますのでよければ是非お願いします。
それでは最後に次回予告です。

「はーなんでまたこんな目に俺が合わないといけないんだよ.....」

「なんだかんだ楽しんでるくせにそんなこと言うなよ」

「しかも今回の予告の相手が葉山とかまじでついてないな」

「毎回そんなことばかり言ってると見てる人も飽き飽きするんじゃないか?」

「お前それメタいし作者も多大なダメージ受けるからやめとけよ」

「お前も充分メタいだろ.....。おっとそろそろ予告しないと尺が足りないな、というわけで次回のやはり俺がバンドを組むのはまちがっているは『なんだかんだ比企谷八幡も熱くなっている』です!お楽しみに」

「いや絶対そんなことないから.....」

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