やはり俺がバンドを組むのはまちがっている 作:静寂な堕天使クロノス
あの日からまた少しの時間が経った。
あれ日からも俺はギターを毎日のように弾いている。
まだ小町以外の人には聞かせていないが、確かに俺は変わっていた。驚くことにあれ以来俺の目の濁りが幾分マシになったらしい。
小町曰く
「お兄ちゃん、ちょっとだけかっこよくなったよ!」
...そこはかっこよくなったよだけでいいぞ、我が妹よ。
そのおかげなのか、あれ以来新しい知り合いが増えた。
「おはよう!八幡!」
「朝から会えて嬉しいぞ、戸塚!」
俺は...天使を見つけてしまった...
戸塚は前からクラス内で1人でいた俺を気にしてくれていたらしい。こんなところにも俺のことを思ってくれる人がいたのだ。そんな俺の癒しである戸塚だがその見た目に反して男の子である。
女の子以上に可愛いのに、男とは...
でも戸塚なら...
俺が新しい趣味に目覚める寸前のことだった。
「はちまーん!」
なんか変な声が聞こえる...だがその戸塚と喋っている俺はその声をそっとシャットダウンし...
「無視!八幡我、泣くぞ!大声で泣き叫ぶぞ!」
うぜぇ...材なんとかうるせぇ...
「八幡..材木座君がかわいそうだよ?」
くっ、戸塚にこんなことを言われてしまっては断れない...
「なんだよ材木座」
「新しい原稿ができたのだ!読んではくれぬか?」
この無駄イケボ厨二野郎の名前は材木座、体育の時間お互いにあぶれて二人組を組む時にいつもこいつと組んでいる。
そんなこいつはライトノベル作家志望で俺が読書好きだと知ると時折自作の小説を見せてくるようになった。
...正直あまり面白くはない、だがこいつも本気で毎回書いてくる。そんなこいつの作品は不思議と読んでいて退屈はしないのだ。
それはこいつの懸命さを俺が知っているからかもしれない。
昔の俺ならこんなことは思わなかっただろうが...
これ以外にも変化はあった。
「比企谷、またギター弾き始めたんだって?」
「なんで知ってるんだよ、葉山」
こいつの名前は葉山隼人、こいつも仲のいい奴らと中学の頃バンドを組んでいる、担当は俺と同じGt.だ。
「小町ちゃんからメールで聞いたんだよ。小町ちゃん嬉しそうだぞ」
「お前なに人の可愛い妹とメールとかしてるんだ?お前、ギターの弦切ってやろうか?」
「相変わらずシスコンだな...そしてやり方が陰湿なのも変わらないんだな...」
「小町のためなら本気でやるからな?」
「せいぜい気をつけることにするよ」
「そーしとけ」
葉山とも昔のように軽口を叩き合うようになった。
が、ふと葉山は真剣な顔になった。
「言っておくが、俺は勝ち逃げはさせないからな?」
「ふっ、いつまででも俺の勝ちに決まってんだろ?」
...こいつも、俺にまた演奏してほしいんだな。
こいつなりの優しさがわかってしまうことはなんだか少し照れくさいものだ。
改めて思うが、俺のことを思ってくれてる人はいるんだな...
「ぐふふふふ、はやはちきまきたわー!」
...違う意味で思ってくれてる人もいるようだが
*****
ーしばらく経った土曜日ー
それからしばらくの間はそんな感じで過ごしていた。
その日は楽器屋を久々に訪れた。
するとそこには...
「あ!比企谷先輩!」
ぴょこぴょこと猫耳を動かす戸山の姿があった。
「おう、戸山」
「私あれからバンド組んだんです!ギターも毎日練習して上手くなっているんですよ!」
あのままこいつと関わらない気でいたが今はこいつの眩しさを拒絶せずに接することができる。
「そうなのか、頑張れよ」
「また比企谷先輩もギター教えてくださいね!あとっ!それとっ!
私たち今度ライブするんです!よかったら見に来てくれませんか!」
こいつの組んだバンドのライブ、普通に興味あるな...
「いつどこでやるんだ?」
「来週の日曜日に有咲の家の蔵でやるんです!蔵でやるのでクライブです!」
クライブか、なんか不思議と語呂がいいな
「来週の日曜か...多分いけるわ」
こんな返事少し前までの俺ならあり得なかったのだろう。
「ほんとですか!じゃあ来週の日曜の午前9時ごろからなので是非来てくださいね!」
「おう」
そうして戸山と俺は楽器屋を後にした。
かくして俺は戸山の組んだバンドのクライブに行くことになった。
ん?日曜の9時ごろ...
あああああ!俺の、俺の大切なプリティでキュアキュアな番組が見れないじゃねぇか!
やべぇ急に行きたくなくなってきた...
後悔しつつも俺は自宅へと帰っていくのであった。
そして、しばらくの間俺の目は前と同じように濁りきっていた...らしい
香澄しか出せなかったし、結局俺ガイルキャラばかりでしたね...
バンドリのキャラはまた少しずつ出していきます。