やはり俺がバンドを組むのはまちがっている 作:静寂な堕天使クロノス
今日は日曜日、すなわち戸山の組んだバンドのライブの日だ。
その日はいつもより少し早く起きて支度をして、8時20分ごろ家を出る。小町もライブに行きたいと言ったので一緒に行くことにした、きっと戸山も了承してくれるだろう。
ん?プリキュアはどうしたのかって?
当然録画したさ!
これで安心してプリキュアが観れると喜んでいると
「お兄ちゃん気持ち悪い...」
「ばっか、お前俺はマッカンとプリキュアと戸塚がないと生活してられないんだよ」
「はあ、お兄ちゃんそんなんじゃいつまでたっても彼女できないよ〜」
「俺に彼女できる?いつからそう錯覚していた?」
「あーはいはいでも、もしお兄ちゃんに彼女ができなくても小町が面倒見てあげるからね!今の小町的に超ポイント高い!」
度々思うのだが、このポイントを貯めるとなにがあるのだろうか...
そんなことを話していると、市ヶ谷の家には30分ほどでついた。
蔵の場所も一度来たので知っている。小町と一緒に入るとそこには見知った顔が多くあった。
「おお〜比企谷君が本当に来るなんて〜」
まず会ったのはゆり先輩だ。会うたびに少しディスってくるのはわざとだろうか?
それは置いておいてその隣にいるのは...もしかして
「はっ八幡君!?久しぶりに会ったね。うちすっごく嬉しい!」
やっぱりりみか〜。りみはゆり先輩の妹で昔ライブ会場でゆり先輩のライブを見に来ていたときによく喋っていたのだ。
相変わらずかわいいな〜、これは戸塚ともいい勝負...
こんなところで天使と再会できるとは!
こんな何人も天使に会って俺明日にでも死なないよな?
「おう、りみ久しぶりだな!会えて嬉しいぜ!」
などとテンション爆上がりしている俺に対してりみはというと
「そ、そんな喜ばれるとなんかはずかしいよぉ///」
と、尊い...こんなかわいい生き物がいていいのか!
「お兄ちゃん、すっごく気持ち悪いよ...」
小町につっこまれて正気に戻った俺はある疑問を持つ。
「あれ?でもなんでゆり先輩やりみがここにいるんだ?」
「それはだね〜、なんと!りみが香澄ちゃんとバンドをやるからだよ〜」
え?マジで?りみが戸山と市ヶ谷とバンドを組んだの?
意外だな、恥ずかしがり屋のりみは人前に出るのが苦手そうなのに。いや、きっとりみも戸山に影響されたのだろう。
「そっか、りみ頑張れよ」
「うん、私精一杯頑張るからしっかり聞いててね八幡君!」
「おう、楽しみにしてる」
そんな話をしてると戸山と市ヶ谷が来た。
「りみりーん、そろそろ準備しないと...ってゆりさんに比企谷先輩!来てくれたんですね〜、嬉しいです!比企谷先輩の隣にいる子は誰ですか?すっごいかわいいですね〜!」
「俺のかわいい妹の小町だ。ライブに行きたいと言われたから一緒に来たけど問題ないよな?」
「はい〜!大歓迎です!!」
「本当ですか〜、こんな兄ですがこれからもお願いしますね!」
戸山は相変わらずのテンションの高さだな。ライブ前だからかいつもより高い気もするが...
そして小町のコミュ力もさすがだな...本当に俺の妹か?
逆に隣の市ヶ谷は緊張しているようだ。
俺もどちらかといえばライブ前は緊張してたなぁ...
ここは少しアドバイスしてやるか...
「市ヶ谷」
「ひゃい!な、何ですか比企谷先輩!?」
...思った以上に緊張してるみたいだな。
「ライブ前は緊張する気持ちはよくわかるが、バンドってのは1人でやるものじゃない。お前の側にはお前の仲間がいる、それを忘れずに楽しんで演奏してこい」
「先輩...はい!わかりました!」
これで市ヶ谷も大丈夫そうだな...
*****
ー有咲視点ー
比企谷先輩、私が緊張してるってよくわかったな...
あの人も捻くれているように見えてかなり面倒見がいいつーか...
なんか、お兄さんって感じだな。
比企谷先輩のおかげで緊張も解けてきたし、ライブ頑張って演奏するぞ!
でも、比企谷先輩ライブ前に緊張する気持ちがわかるって、比企谷先輩もバンドを組んでたってことなのか?ギター弾けるってのは知ってるけど...
ライブが終わってから聞いてみるか。
*****
そしてついに戸山たちの初めてのライブが始まる。
前に出ている戸山、市ヶ谷、りみ、そしてもう1人ギターの子がいるな。
今見てみると蔵の中には人がかなりいる。
おそらく戸山の同級生と思われる子が1人。小町と同い年くらいの子が1人、多分戸山の妹だろう。あと市ヶ谷のおばあさんもいるな。
...それとあとなぜかうさぎがいる、誰だよ連れてきたの。
心がぴょんぴょんしちゃうわ。
「皆さん今日は来てくれてありがとうございます!今日はここにいる皆さんをドキドキさせます!してくださったら嬉しいです!いきます!「私の心はチョココロネ」!」
ライブが始まってみれば全員緊張している様子もなく演奏を心の底から楽しんでるって感じだな。
きっとあいつらは今音が一つになる感覚を味わっているのだろう。一度その感覚がわかるとほんとにバンドって面白いんだよな。
...こいつらはいいバンドになりそうだな。
*****
ー演奏終了後ー
「やった!最後までできた!」
「まじヤバかった!ほんとヤバかったって!」
「でも、楽しかった!」
最後にりみも言っていたが4人とも本当に楽しそうだった。
その後おたえと呼ばれた少女と戸山の会話から戸山はspaceのステージに立つことを目標にしているらしい。
こいつらならいつか立てるだろう。
だが、何か引っかかる、今考えても仕方ないか。
そうするうちに戸山とその少女は話を終えていた。
すると戸山と話していた少女が俺に声をかけてきた。
「もしかして、アブアルの比企谷八幡さんですか?」
「...!そうだが、なぜ知ってるんだ?」
「やっぱり!私昔ライブハウスでアブアルの演奏を聞いてからすっごいファンなんです!私花園たえって言います!会えてすっごい嬉しいです!」
...正面切って言われるとなかなか恥ずかしいな
オレが少し恥ずかしがっていると
「え!?八幡先輩ってバンドやってたんですか!?」
やっぱり戸山はこんな反応するよな...
「ああ、まぁな」
「でもやってたってことは今はやってないんですか?」
市ヶ谷、鋭いところを突いてくるな
「いろいろあってな」
「でも、お兄ちゃんギターはまだ弾いてるんですよ!」
小町、今その情報言う必要なくない?
俺がそう疑問に思っていると
「え!?そうなんですか!私比企谷先輩のギター聞いてみたい!」
「私も!」
戸山と花園はやっぱりそんなこと言い出すよな〜
でもここで俺のギターを聞きたがる人なんてほかにはいないだろ...
「わ、私も聞きたい!」
え?りみまでそんなことを...
「私も久しぶりに比企谷君のギター聞きたいな〜」
ゆ、ゆり先輩まで!?
気付けば周りの人はみんな俺を見ている。
...ほんとにやらなきゃダメですかね?
*****
ー少ししてからー
結局ギターを弾くことになってしまった...
正直まだ人前で弾くことには抵抗があるのだが、市ヶ谷にあんなこと言った手前俺が楽しまないで弾くのはかっこ悪いよなぁ...
てかさ、なんでここに俺のギターがあるの?
小町にさっき「はいっ!」て渡されたけどあいつ俺のギター持ってくるそぶりなかったし、朝家を出る前にはあったし...
後から聞いて知ったのだが、俺にギターをこの場で弾かせようとあらかじめたくらんでいたらしい。俺がまた、人前で弾けるようになって欲しかったと言っていた。そのために友達に俺のギターを持ってきてもらったのだと言う。
小町の友達にものすごく申し訳ないな...
そんなこんなで準備も完了して俺も人前で弾く覚悟も決まった。
「久しぶりに人前で弾くから失敗しても笑わないでくれるとありがたいです。」
我ながらなんてかっこ悪い挨拶だろうか...
もうこの際思いっきり楽しんで弾くことにした俺はギターを弾き始めた。
*****
ー八幡演奏終了後ー
ふーっ、やりきったな。久々に全力でギターを弾いたな。やっぱりギターを思いっきり弾けるっていいな。俺は余韻に浸っているが周りがあまりにも静かすぎる...
まさか、俺なんか失敗してた?個人的にはかなりうまく演奏できたと思うんだけど?
するとようやくみんなが口を開いた。
「すごい...すごいキラキラしてた!私もいつかあれくらいキラキラドキドキしたい!」
「...ほんとにすげー」
「やっぱり八幡君すごいかっこいい!」
戸山、市ヶ谷、りみは俺の演奏を口々に褒めてくれた。
「...いつか、私も」
花園も、俺の演奏を聞いていい刺激になったのだろうか。
「少しは追いつけたと思ったんだけどなぁ...」
ゆり先輩は少し悔しそうだが、俺の演奏を褒めてくれている。
やっぱり音楽の力ってすげぇな、こんなにも多くの人の心を動かせるんだから...
こうして俺はまた音楽の力について再確認することができたのだった...
だが、そんな音楽の力は時に人を傷つけることもあるのだ。
俺は感動とともにまたいつか誰か傷つけてしまわないだろうかと恐怖も抱くのだった...
やはりまだ俺がステージに戻るのはまだ先のことになりそうだ...
こうして戸山たちの初のライブと俺のギター演奏は皆が興奮冷めやらぬまま終わっていくのであった...
なんかすごい駄文が完成してしまった...