ルーナ・ラブグッドと闇の帝王の日記帳   作:ポット@翻訳

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54「合言葉」、55「作戦」

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54「合言葉」

 

—— ペティグリュー、隠れ家には入れたか?

 

* はい。さっき入りました。

 

—— よし。合言葉をまちがえてしまったかと思っていた。もしそうならおまえは爆死していた。

 

* え?!

 

—— まあ、しなかったからいいだろ。とにかく、書斎の金庫のなかに呪文の古文書が隠してある。取りに行け。

 

* はい。

 

……

 

* 施錠されています。

 

—— 当たりまえだ。上部を三回たたいて合言葉を言うんだ。合言葉は……インペリウム。

 

* その合言葉で本当にまちがいないですか?

 

—— もちろん……

 

* ……

 

—— ……ほぼ……確実だ。もしおまえの目が溶けたら、まちがいだったということだから、そのときは謝る。

 

* でも……これって文字の通信なので……もし目がやられたら、謝っていただいても分かりません。

 

—— なるほど。じゃあ謝っても無駄だから、やめとこう。金庫はまだ開かないのか?

 

* ま……まだです。帝王さま。ほ……本当にこの、本がいるんですか?

 

—— もちろん。そこにはぼくの力を復活させるために使う呪文が入っている。

 

* 本当ですか?

 

—— ああ。

 

* そういうことなら、お任せいただけてとても光栄です。

 

—— とっとと開けるんだ。

 

* はい。

 

—— 開けたか?

 

* はい、帝王さま。本が手に入りました。

 

—— よし……目も無事か?

 

* はい。

 

—— よし。うまくいったじゃないか。

 

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—— ルーナ?

 

……

 

—— ルーナ、いるのか?

 

……

 

—— 本当にぼくをしまったりしたのか? 冗談だったんだが。きみもそのつもりだったんじゃないのか? ルーナ?

 

……

 

—— 退屈だ。

 


55「作戦」

 

—— ペティグリュー、アルバニアに着いたか?

 

* はい。帝王さま。サランダにある海岸沿いの小さな村にいます。

 

—— よし。内陸に向かえ。もう少しだ。

 

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—— おい、そろそろあの森についたか?

 

* はい。帝王さま。今朝入りました。

 

—— けっこう。そのまま進め。

 

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* 帝王さま……ありました!

 

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# やあ。

 

—— やあ。ぼくが話しかけてきてると思っていいのか?

 

# そのとおり。ペティグリューが我が家に訪ねてくるというのは、面白い経験だったし、驚いたと言わざるをえない。おれ自身の日記帳のページをかかえてくるとは。

 

—— うれしい驚きだったならいいんだが?

 

# こんなにうれしいことは久しぶりだ。ペティグリューによると、ホグワーツにいるそうだな。

 

—— いまはいないが、ぼくはある生徒に所有されている。

 

# あのバジリスクは?

 

—— 眠っている。ぼくはもっと重要なことに集中していた。

 

# たとえば?

 

—— ぼくたちの復活。

 

# なら喜んでいいぞ。作戦がある。

 

—— へえ、ぼくにもある。先に言ってみてくれ。

 

# ある呪文を使う。それには自分の父親の骨、従僕の肉、敵の血が必要になる。

 

—— なるほど。そういったものをどうやって入手する?

 

# 骨は父親の墓から簡単に手にはいる。ペティグリューが肉を提供する。血はハリー・ポッターだ。

 

—— それでポッターをどうやってダンブルドアから引きはなす?

 

# 公式には死亡したはずのクラウチという名の死喰い人が、父親に監禁されていて生きているという情報が入った。その男を救出してホグワーツに送りこみ、ポッターを連れださせるつもりだ。

 

—— ほう。どうやって?

 

# そのクラウチを今年の防衛術の教師にする。

 

—— だからそれも……どうやって?

 

# ダンブルドアが教師を選んだら、その姿にポリジュースを使って偽装させる。もちろん、学校が始まるまえにクラウチがその人物を拉致して、すりかわっておくというわけだ。

 

—— ふむ、それでクラウチがなりすましたあとは?

 

# 今年あの学校で、とある競技会が行われる。三学校の代表者が競いあうのだ。

 

—— トライウィザード競技会(トーナメント)か? ぼくたちと何の関係が?

 

# ポッターが競技者として選ばれるようにしておく。

 

—— なぜ……いや、まずどうやってかを聞こう。ルール上競技者は十八歳以上でなければならないはずだ。選考は魔法で行われるし、年齢がたりなければ応募できない。ポッターは十四歳だ。

 

# わかっている。クラウチが選考プロセスを改竄して、ポッターが選ばれるようにする。

 

—— なんのため?

 

# ポッターが競技会に出られるようにだ!

 

—— じゃあ、それはなんのためか、だ。なぜポッターが競技会に出る必要がある?!

 

# 勝ったとき、やつがトロフィーに触れれば、それがポートキーになっておれたちのところに連れてきてくれる。それで血が手にはいる!

 

—— ポートキー?

 

# そうだ。

 

—— トロフィーをポートキーにするのか?

 

# そうだ。

 

—— 使いものになるかどうか分からない死喰い人を父親のところから救出して……そいつに防衛術教師のふりをさせてダンブルドアのそばにまる一年送りこんで……それがバレないと仮定して……そもそも本物を拉致しておく必要もあって……だいたいだれが教師に選ばれるのかもまだわからない……クラウチに偽装を維持させるために本物を一年間監禁しておく必要もあって……手間のかかるポリジュース調合を継続的にやらせる必要もあって……それでやっとハリー・ポッターが応募できないことになっている競技会に応募させて……やつが選ばれたとして、さらにダンブルドアが物言いをつけないという仮定も必要で……それにポッターが数歳年上の有能な競技者相手に勝てると仮定して……すべてはトロフィーに偽装したポートキーをポッターに触れさせるためで……そのトロフィー自体、だれにも知られずに混ぎれこます必要がある……というのがポッターをおびきだすおまえの作戦だと?

 

# そうだ。

 

—— クィレルにくっついていた短期間のほか、おまえはずっと一人だったのか?

 

# そうだ。

 

—— 頭のなかみがやられてしまったようだな。

 

 

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