F: テスト テスト 1 2 3
G: では問題です……おれたちが地下室のコウモリ野郎から白紙の本を盗みだしたのはなぜでしょう?
—— 勘だが当ててみよう……フレッドとジョージだな?
G: 大当り。
F: 真っ白じゃあなかったわけだ。
—— そのとおり。スネイプはどこだ?
G: 無事だよ。
F: ……まあ……基本的には。
—— 基本的に?
F: 意識不明で病室棟にいるのを無事って言ってよければ。
G: ヴォルくんご本人と一対一で戦っておいて五体満足でいるなら、むしろプラス。
—— ということはヴォルデモートが復活したのか?
F: そういううわさだね。
—— やはりか。ポッターは?
G: 何とか無事。おなじ医務室だけど、スネイプよりましな状態だ。
F: ちょっとやばかったけどね。セビーくんは間一髪で間にあったらしい。全速力でハリーを奪取してきた。
—— その部分はいいニュースだな。
G: そう言ってくれるとうれしい。
F: ハリーは仲間だからね。
G: いいやつだ。
F: だね。
G: 親切だし。
F: じゃあ大問題にうつろうか。
G: でかいよな。
F: きくのが待ちきれなかった。
G: ずっと我慢してた。
F: あんた……
G: ……いったい……
F: ……だれ?
—— ふりまわさないでくれないか? 船酔いする。
G: やめられないねマイフレンド。
—— ぼくはきみらのフレンドじゃない。
F: おっと、でも敵の敵は
G: 友の友は友だ。
F: 敵の友はたいてい友じゃない。
G: でも狡猾な敵は友のふりをするかもしれない。
F: ある友が、あんたのことを友だちだと言っている。
G: 友としておれたちは、友の友だちに友だちがいがあることをたしかめる義務がある。
—— へえ……早口でそれを五回言ってみてくれ。
……
—— おーい?
……
—— やってるんだな?
F: やったぜ!
G: 勝ったのはおれだぞ
F: おれだ
G: おれだ
F: おれだ
G: おれだ
—— なぜぼくのうえで議論する? 口を使えよ。声でやれ。ぼくを巻きこむな。
G: 文句ばっかりだな。
F: 同感。
—— マーリンよお助けを。
G: ところで、まだ質問に答えてもらってないような。
F: というより、完全にはぐらかされた。
G: ずるいもんだ。
F: うまいとも言える。
G: スリザリン的だ。
—— それが悪いかのような言いかただな。
F: それは相手による。
G: もとの問題にもどると。
F: 大問題に。
G: あんたはだれで……
F: ……ルーナのなにが狙いだ?
—— それはもとの問題に入ってなかったぞ。
F: 今度はあるんだ。
G: またはぐらかしてるね。
—— ぼくはトムだ。
F: トムね。それで、何者?
—— ルーナからは何て言われてる?
G: 関係ないね。
F: 関係あるのはあんたがどう言うかだ。
—— ルーナと話させてくれるまで、きみらと話すつもりはない。
G: 残念でした。おれたちに話すまで、ルーナとは話させないぜ。
F: というのも……ちょっとまえに、かわいい妹のジニーから、しゃべる日記帳のことをきいてね。
G: やけにあんたとよく似た日記帳らしくてね。
F: それがなくなったらしい。
G: 忽然と。
F: ちなみにそいつの自称はトム。
G: その話をきいて、おれたちはうろたえた。
F: しゃべる日記帳が妹の頭のなかにはいりこむなんて、いやだからね。
G: 友だちの頭のなかでも同じ。
—— ルーナの頭のなかがどうなってるか、わかって言ってるのか? ぼくにそんな趣味はない。
F: あるんだな、おれたちの予想では。
G: 協力しないなら、ルーナとは二度と話させないぜ。
—— なにを話してほしいんだ?
F: 真実。
—— 真実を聞くと後悔するぞ。
G: それでもいい。
—— ひとつ条件がある。
F: なに?
—— ぼくの話を聞いたあとで、ルーナの話を聞きにいけ。彼女の言い分を聞け。
G: 言い分っていうと?
—— それは本人の口から聞くべきだろう?
F: まあそうだな。
G: じゃトミーくん……
F: ……話してもらおうか。
—— 話すあいだ割りこまないと約束してくれるか?
G: どうかな。
F: 話しはじめればわかるんじゃないかな?
—— いいだろう……一から話すとすれば……
G: 一からっていうのがいいね。
F: そうそう、ちょうどいい。
—— ああもう、いつまでかかることやら……