—— もう学校の敷地から出たか?
S> 叫びの屋敷のなかだ。
—— よし。
S> いつまで待つことになる? 黄金トリオはまだわたしの居室のなかだ。長くかかれば、それだけ見つかる危険性が高まるのだが。
—— 黄金トリオ?
S> ポッターとグレンジャーとウィーズリー家の末の弟のことだ。
—— おまえはそういう呼びかたをするのか?
S> ダンブルドアのお気に入りトリオにはお似合いだろう。
—— なかなかいい。かわいくて毒がある。おまえらしい名前のつけかただ。
S> 質問に答えてもらっていないが。いつまでかかる?
—— さあ。むこうが眠るまで待つだけだ。厳密に予測できないのは分かるだろう。
S> ありがたい。あとはもう、だれかがわたしを捕まえにくるのをここで待つだけだな。
—— かわいくて毒がある。おまえらしい。
S> わたしはかわいくない。
—— ぼくには十分そう見える。
S> 憎らしい。
……
—— よし、もう一人のヴォルデモートは眠った。
S> たしかか?
—— まちがいない。エネルギーが弱まって、静かになった感じがする。これ以上無防備な状況はまずない。
S> ヴォルデモートがいるのはどこだ?
—— さあ。
S> どういうことだ? 居場所は突き止められると言っていただろうが!
—— できる。ぼくの途中のページを引きぬけ。
S> 何のために?
—— それをポートキーにして、もう一人のぼくのいる場所につながるようにしてやる。
S> ああ、なるほど。
—— ルーナはどこだ?
S> ここにいる。無事だ。
—— 話をさせてくれないか?
S> わたしが出発するとき、彼女とおまえはここに残す。
—— ほんとに?
S> ああ。もしわたしが三十分以内にもどらなかったら、おまえをダンブルドアのところに連れて行き、状況を説明するようにと、彼女とあの双子に言ってある。
—— なるほど。
S> これで本当にうまくいくと思うか?
—— おまえはどう思う? 行くのはそっちだ。
S> わたしは楽観視している。
—— ほう? いつも悲観的な人間だと思っていたが。
S> 希望に託したい。ときにはそうするしかない。
—— ぼくも楽観視している。うまくいく可能性は十分あると思う。
S> ほう? 無理にわたしを元気づけようとしているんじゃないだろうな?
—— 効果はあったか?
S> 少しは。
—— よし。だが、うまくいくと思っているのはほんとだ。おまえがしくじらなければ。
S> わたしの準備はできた。
—— ページは持ったか?
S> ああ。
—— ポーションは?
S> ある。
—— マントは?
S> そろっている!
—— じゃあ、行ってこい。
……
トム。どうなった?
—— よくわからないな。まだなにも感じない。
無事だといいけど。スネイプ先生がいなくなってからもう十分。
—— あいつなら大丈夫だ。あたまがいいし、能力もある。
そうだけど、やっぱり心配。
—— きみはまだ屋敷の中か?
うん。
—— 学校にもどるべきだと思う。失敗した場合にそなえて、学校の防壁のなかにいたほうがいい。
たしかに。いまから行くよ。
—— よし。
どうなったら成功だってわかるの?
—— ぼくがそれを感……
トム?
トム? どうしたの?
見えてる?
トム?
ト ム ?