解説等が減るからでしょうか?
何故かサブタイの代を付け忘れていたので付け直しました
「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」
俊哉と竜馬がファーストヴァンガードを表に返した。
「『ライド』!『次元ロボ ゴーユーシャ』!」
「『ライド』!『バトルライザー』!」
竜馬は前と同じく『バトルライザー』に、俊哉は
俊哉も竜馬の使うライザーシリーズと同じで、操縦席に乗り込む様な形にでの『ライド』だった。
「お前は『ディメンジョンポリス』を使うのか……」
「超テクノロジーで次元犯罪者を追う正体不明の正義の味方……それが俺の使う『クラン』だ」
俊哉の使う『ディメンションポリス』はファイト内にて、味方のパワーを増やすことで効果を発揮することの多いパワー型の『クラン』で、時折一撃必殺級のパワーを得ることすらある。
ただしその分安定性には欠け、ユニット同士で力を合わせなければ力を発揮するのは難しくなっている。
広い視野で見ると、竜馬の使う『ノヴァグラップラー』とはまた違った形での攻撃型『クラン』とも言えた。
「(この二つの『クラン』……ユニット次第でロボットアニメ見てぇな対決風景にできそうだな……)」
最初に並んだ二体のユニットを見ながら、貴之はそう考えた。
ちなみに俊哉が『ディメンジョンポリス』を選んだ理由は、「自分で巨大ロボとかを操縦できるなんて最高だ」と言うものだった。
昔に貴之と俊哉の二人で遊ぶ際、時折俊哉の誘いで二人してアニメの鑑賞をする時があり、その過程で俊哉に巨大ロボやその他ヒーローたちの魅力を教えられた貴之にとって、この光景は見てて心の踊るものだった。
――また機会があったら鑑賞の誘いに乗ってもいいかな……そう思いながら貴之はファイトの行く末を見守る。
「『次元ロボ ダイマリナー』に『ライド』!一枚ドローした後、『次元ロボ ダイタイガー』を『コール』!」
俊哉の先攻で始まり、まず最初に『ゴーユーシャ』と同じ色合いをして、数字の『4』が書かれている潜水用のロボット『ダイマリナー』に『ライド』し、後列中央に黄色いボディを持つ虎型のロボット『ダイタイガー』を『コール』する。
先攻は攻撃できないのでこのままターンを終え、竜馬に
「『ライド』!『ジェットライザー』一枚ドローして、『デスアーミー・ガイ』を『コール』……このまま攻撃だ!」
竜馬は『ジェットライザー』に『ライド』し、後列中央に『デスアーミー・ガイ』の『コール』を行ってすぐに攻撃を行った。
これに対して俊哉はノーガードを選択し、『ドライブチェック』がノートリガー。『ダメージチェック』もノートリガーだったので、俊哉のダメージは1になる。
イメージ内で竜馬の乗った『ジェットライザー』が拳を突き出し、俊哉の乗っている『ダイマリナー』に打撃を加えた。
竜馬がターンを終了し、再び俊哉に順番が回る。
「『次元ロボ ダイドラゴン』に『ライド』!更に『コスモビーク』と『次元ロボ ダイランダー』を『コール』!『コスモビーク』のスキル、『カウンターブラスト』してこのユニットとヴァンガードのパワーをプラス5000だ!」
「そっちも早速パワー強化か……面白れぇ!」
俊哉が赤と白の二色が目を引く翼竜型のロボット『ダイドラゴン』に『ライド』し、前列右側に白い鷹型のロボット『コスモビーク』と、後列右側に長大な砲身を持つ
この時、『コスモビーク』のスキルで上がった二体を見て、竜馬が口元を吊り上げる。
「まだもう一個あるぜ?『ソウルブラスト』して『ダイドラゴン』のスキル!ヴァンガードのパワーをプラス5000!」
「これで『ダイドラゴン』の合計パワーは20000……相変わらず最初からデカいパワーだな……」
元々パワー10000だった『ダイドラゴン』の上がりぶりを見て、貴之は改めて関心する。
比較的序盤のターンで、バトルが始まる前からここまで高いパワーを準備できる『クラン』が中々存在しないの為、これが『ディメンジョンポリス』の優利点の一つになっている。
「じゃあこっちも攻撃だ……『ダイタイガー』の『ブースト』……『ダイドラゴン』でヴァンガードにアタック!」
「いいぜ……俺はノーガードだ」
宣言を聞いた俊哉が『ドライブチェック』を行うとノートリガーで、竜馬の『ダメージチェック』もノートリガーだった。
イメージ内で俊哉の操縦する『ダイドラゴン』が口の部分からビームを放ち、竜馬の操る『ジェットライザー』を穿つ。
「ヴァンガードの攻撃がヒットした時、『ソウル』に置くことで『ダイタイガー』のスキル発動!相手ユニットを一体退却させる!」
――済まないが頼むぞ!イメージ内で俊哉の頼みを聞き入れた『ダイタイガー』は、『デスアーミー・ガイ』にのしかかるように組み付き、その後僅かな時間を置いて自爆する。
これによってダメージ限界を超えた『デスアーミー・ガイ』が光となって消滅し、『ダイタイガー』は白い光の球となり、『ダイドラゴン』の中に吸い込まれるように入っていく。
このリアガード退却能力は短期決戦で押し切りたい『ノヴァグラップラー』には効果的で、現に竜馬は苦い顔を見せた。
「次、『ダイランダー』の『ブースト』、『コスモビーク』でヴァンガードにアタック!」
この攻撃に対しても、竜馬はノーガードを選択する。次のターンにおける手数を減らしたくないからだ。
イメージ内で『ダイランダー』の砲撃と、『コスモビーク』のミサイルによる斉射が竜馬の操る『ジェットライザー』へ雨のように降り注いだ。
攻撃がヒットしたことによって行われる『ダメージチェック』はノートリガーだったので、竜馬のダメージが2となった。
「『ライド』!『ハイパワードライザーカスタム』!スキルで『バトルライザー』を『コール』して、更に二体の『アイアン・キラー』と『ライザーカスタム』、二体目の『デスアーミー・ガイ』を『コール』だ!」
「一気に六体全部か……どうするかな」
二回目のターンが回ってきた竜馬は『ハイパワードライザーカスタム』に『ライド』し、スキルで『バトルライザー』を後列右側に『コール』する。
更に前列の二つに『アイアン・キラー』、後列左側に『ライザーカスタム』、後列中央に『デスアーミー・ガイ』を『コール』する。
流石にスキル込みで四回全て受けると言うのは避けたいので、どこか一つは『ガード』したいと俊哉は考えた。
「じゃあ行くぜ……『バトルライザー』の『ブースト』した、『アイアン・キラー』でヴァンガードにアタック!」
「それはノーガードだ」
一回目の攻撃はノーガードを選択する。
イメージ内で『アイアン・キラー』の右手に付いた鉄球で殴られた後、『ダメージチェック』ではノートリガーだった。
「次、『ライザーカスタム』の『ブースト』した、『アイアン・キラー』でヴァンガードにアタック!」
「トリガー出りゃ御の字だな……もう一回ノーガード!」
再びノーガードを選択したことで、イメージ内で俊哉の乗る『ダイドラゴン』が二体目の『アイアン・キラー』の鉄球に殴られる。
ヒットが確定したので『ダメージチェック』を行うと、俊哉の思惑通り
これによって、俊哉は次の攻撃を気楽に構えることができるようになる。
「こうなりゃこっちもトリガー勝負だ……!『デスアーミー・ガイ』の『ブースト』した『ハイパワードライザーカスタム』で、ヴァンガードにアタック!」
「受けて立つぜ……!こっちはノーガードだ!」
「よし……『ドライブチェック』……!」
竜馬がトリガー勝負と言った理由は、『ダイドラゴン』のパワーが起因する。
トリガー効果を得た『ダイドラゴン』は20000で、『デスアーミー・ガイ』の『ブースト』を得た『ハイパワードライザーカスタム』のパワーは18000。トリガーが引けなかった場合は攻撃がヒットしないのだ。
しかし攻撃がヒットしなくても退却することは無いので、手札を増やせることもあって攻撃は無意味と言うわけではないのだ。
そして竜馬はここで
この結果に、今度は俊哉が苦い顔をする羽目になった。せっかく三回で終わると思った攻撃は、結局四回になってしまったからだ。
「効果はヴァンガードに!更に攻撃がヒットしたことで、『ハイパワードライザーカスタム』のスキル発動!左側の『アイアン・キラー』を『スタンド』させて、更に『ライザーカスタム』も『スタンド』!」
俊哉の『ダメージチェック』はノートリガーで、これでダメージが3になる。
更にもう一回攻撃が飛んでくるが、俊哉は迷った末にノーガードを選択する。手札を減らさず、次のターンで巻き返すことを選択した。
次の『ダメージチェック』はノートリガーでダメージが4になると言う、かなり痛い結果となってしまった。
そうしてダメージが竜馬より倍溜まった状態で俊哉の番が回って来るが、彼の表情には諦めではなく、ここからだと言いたい色が宿っていた。
「行くぜ……!次元を超えて偉大な勇者の降臨だ!トランスディメンジョン!」
「(俊哉の主力ユニットが来るな……)」
俊哉の掛け声で貴之は何が来るかを察した。
彼は主力、或いは切り札となるユニットに『ライド』する際は「トランスディメンジョン」の言い方に変わる。
俊哉が『ダイドラゴン』から光となって離脱した後、『ゴーユーシャ』とその他三体の『次元ロボ』が集まり、『ゴーユーシャ』を起点に合体を始めて行く。
合体を終えた後、俊哉はそれによって誕生したユニットの操縦席に乗り込んだ。
「『超次元ロボ ダイユーシャ』!」
その姿こそ、『ゴーユーシャ』のフィニッシュフォームである『ダイユーシャ』であった。
俊哉の「トランスディメンジョン」と言う掛け声は、『ダイユーシャ』になる為の合体を行う際に必要な合言葉でもある。
始めてファイトを終えた後にこれを知った時は悔しがり、それ以来必ずこの掛け声をするようにしていた。
「『ダイユーシャ』か……何が何でもこっちの主力を見せたくなったな……!」
「なら耐えきってくれよ?『イマジナリーギフト』、『フォース』!」
似たり寄ったりな種族の入ったデッキ同士の対決で、更に主力が巨大ロボット同士となれば、竜馬も燃え上がるものを感じ、俊哉もそれを受けてニヤリとした顔をする。
また、『ディメンジョンポリス』の『イマジナリーギフト』は『フォース』で、俊哉はこれの効果をヴァンガードに与えた。
「頼むぜお前ら!」
「(トリガー次第じゃちょっとヤバいかもな……)」
その後俊哉は後列中央に白い指揮官を彷彿させる衣装が特徴の『コマンダーローレル』、前列左側に二体目の『コスモビーク』、後列左側に二体目の『ダイタイガー』を『コール』する。
当然『コスモビーク』のスキルを使うことで、『ダイユーシャ』と『コスモビーク』のパワーをプラス5000することも忘れない。
この時『ダイユーシャ』のスキルが問題で『ガード』しなければならないかもしれないと、竜馬は頭を悩ませることになった。
「よし……『ダイタイガー』の『ブースト』、『コスモビーク』でヴァンガードにアタック!」
「……それはノーガードだ」
一瞬迷いながらも竜馬はノーガードでやり過ごす。
この時の『ダメージチェック』はノートリガーで、ダメージが3になった。
「次……『コマンダーローレル』の『ブースト』、『ダイユーシャ』でヴァンガードにアタック!ヴァンガードのパワーが30000を上回っている時、『ダイランダー』のスキルで『インターセプト』はできない!」
「賭けに出るか……ノーガードだ!」
竜馬はここでノーガードを選択する。トリガー次第ではここで負けてしまうが、手札が足りないとこちらも次のターンでまともな攻撃を仕掛けられないのだ。
更に俊哉の言う通り『インターセプト』を封じられていることも起因する。元々『インターセプト』をしてもあまり変わらないが、ここまでされたら潔くノーガードを選択しようとなった。
現在『ダイユーシャ』のパワーが34000……スキルを使うのに現在パワーが1000足りないので、運が良ければ最低限のダメージでやり過ごせるからだ。
その思惑が通るかどうかの『ドライブチェック』で、俊哉は
「パワーはヴァンガードに回してダメージを回復……。この時パワーが35000を超えたことで、『ダイユーシャ』は
「ここで外れたか……!」
「(次のトリガー次第で勝負が決まるな……。仮に決まらなくても、次の攻撃は否が応でもガードを強要する)」
パワーが規定値である35000を上回り、44000となったことで『ダイユーシャ』の
これが相当な痛手であることを理解している竜馬は焦りを見せ、貴之は冷静にファイトの流れを把握する。
二枚目の『ドライブチェック』は
イメージ内で俊哉の乗る『ダイユーシャ』が、竜馬の乗る『ハイパワードライザーカスタム』に盾による殴打、剣を振り下ろしての一閃という順番で攻撃を浴びせる。
「仕方ねぇ……『ダメージチェック』……!」
ダメージ6にならないだけマシだと割り切って『ダメージチェック』を行うと、二枚の内一枚
これで前列のパワーを上げることができたので、『ガード』はしやすくなった。
しかしヴァンガードの攻撃がヒットしたことで『ダイタイガー』のスキルが発動され、今度は『ライザーカスタム』を退却させられることになる。
「最後……『ダイランダー』の『ブースト』、『コスモビーク』でヴァンガードにアタック!」
「流石に防がないわけには行かねぇ……『ウォールボーイ』で『ガード』!」
ヴァンガードのパワーが30000を上回っているので『ダイランダー』のスキルは継続されており、この攻撃も『インターセプト』は許されない。
しかしこちらの『コスモビーク』はスキルを使っていないので、トリガー効果しか得ておらず、『ブースト』込みでも28000であることが幸いだった。
それ故に、竜馬はトリガー効果のパワーに加えて、『ウォールボーイ』で『ガード』を宣言することによって合計パワー39000となって防ぐことに成功する。
もう攻撃が残されていないので、俊哉はこれでターンを終了する。
「よし……それじゃあ次はこっちの番だ!『パーフェクトライザー』に『ライド』!」
「『パーフェクトライザー』か……!こうなったらこっちも耐え切んないとな……」
竜馬は『パーフェクトライザー』に『ライド』し、貴之とファイトした時と同じような動作を取らせる。
ユニットを見ては勿論のこと、イメージ内での動きに感銘を受けた俊哉はこのターンを耐え、次のターンでこちらも描いているイメージの動きを見せようと決めた。
俊哉の意気込みを聞いた竜馬も「耐えられるならな」と念押しをしながら、『アクセルサークル』の設置を行う。
その後『メインフェイズ』にて、『アクセルサークル』にその名の通り複数の腕を持つ『アシュラ・カイザー』を『コール』する。
ユニットを退却させられていなければ全ての場を埋めてからアタックができたのだが、残りは『ガード』に残した方がいいユニットと、後列では効果が無いユニットしか残っていなかった。
「(6回攻撃……とは言っても、これがキツイことには変わりねぇな)」
前回の8回攻撃と比べれば防ぐ回数も少ないし、ユニットが全て揃っていないのが幸いだった。
しかしながら俊哉は貴之と違い、手札を増やした回数が少なく、自ら数枚消耗しているのが問題だった。
その為どちらにしろ手札管理で厳しい戦いを強いられるのは目に見えていた。
「仕方ねぇ……まずは『アシュラ・カイザー』でヴァンガードにアタック!」
それに対して俊哉はノーガードを選び、イメージ内で『アシュラ・カイザー』の六本の腕が持つそれぞれの武器に攻撃を受ける。
この時の『ダメージチェック』がノートリガーだったので、俊哉のダメージが4になる。
「次は左の『アイアン・キラー』でヴァンガードにアタック!」
「ここもノーガード……!『ダメージチェック』……」
本来パワーが9000しかない『アイアン・キラー』はスキルで14000まで上がっている為、パワー13000の『ダイユーシャ』を上回り、攻撃が通ることになっている。
これも『ガード』しなかった俊哉は『ダメージチェック』を行い、結果はノートリガーになった。
「行くぜ……!『デスアーミー・ガイ』の『ブースト』、『パーフェクトライザー』でヴァンガードにアタック!この時二枚『カウンターブラスト』して、『アシュラ・カイザー』と『アイアン・キラー』を『スタンド』!」
「それを喰らうつもりは無いな……『ダイヤモンド・エース』で『完全ガード』!」
ダメージが既に5まで蓄積している以上、俊哉にはここからの攻撃は否が応でも防ぐしかない。
手始めに、相手ヴァンガードの攻撃は『ドライブチェック』も想定して『完全ガード』を選択する。
イメージ内で金、青、赤の三色で構成された宝石のような身体を持つ『ダイヤモンド・エース』が竜馬の操る『パーフェクトライザー』から俊哉を護りきる。
その後の『ツインドライブ』では一枚
これで最大の危険あるヴァンガードのを乗り切ったので、俊哉は残された手札と場にいるユニットで残り三回の攻撃を防ぐことになる。
「『アシュラ・カイザー』でヴァンガードにアタック!」
「それは『次元ロボ ゴーレスキュー』で『ガード』!」
二回目の『アシュラ・カイザー』による攻撃は、救急車のようなロボット『ゴーレスキュー』に阻まれる。
パワー32000の攻撃は、『ゴーレスキュー』で加算された33000のパワーを前に通らなかったのだ。
「次は左の『アイアン・キラー』でヴァンガードにアタック!」
「『ジャスティス・コバルト』で『ガード』!」
『アイアン・キラー』の攻撃は蒼い身体を持つ戦士『ジャスティス・コバルト』で防ぐものの、これによって俊哉は手札が一枚になってしまい、しかも『ガード』に使えないユニットだった。
しかしそのユニットが勝利の鍵を握っているので、ここは何としても耐えきる必要があった。
「最後だ……右の『アイアン・キラー』で、ヴァンガードにアタック!」
「頼むぞ……左の『コスモビーク』で『インターセプト』!」
幸いにも『インターセプト』ができるので、それを活用することで14000に対して18000と言うギリギリのパワーで防ぎきって見せる。
決めきれなかったことに対して、竜馬が一瞬だけ苦い顔をすることになった。
「ターン終了……さあ、そっちの耐えきりたかった理由を見せてくれよ?」
「ああ……俺のターン、『スタンド』アンド『ドロー』……。ちょっと準備に時間かかるのは許してくれよ?」
しかしそれがすぐに終わったのは、俊哉との波長の合わさり具合の良さにあった。
互いにヴァンガードファイターでライブを見たりする。極めつけには使用しているデッキが互いにロボット系で、似た路線で独自のイメージがしっかりと形成されている。
ここまで似た者同士になってくると、もうファイト出来ているだけでも楽しくてしょうがないのだ。竜馬がファイト好きであることもそれに拍車を掛けている。
「『ダイマリナー』と『ダイドラゴン』を『コール』!登場した時、二枚『ソウルブラスト』して『ダイドラゴン』と『ダイマリナー』のスキルをそれぞれ発動!」
前列左側に『ダイドラゴン』、後列左側に『ダイマリナー』を『コール』し、スキルで『ダイユーシャ』のパワーがプラス5000され、更に『ダイマリナー』のスキルにより、『ダイユーシャ』の攻撃は最低でも二枚以上のガードを強要することになる。
このターンを耐えきらなければならない状況下に置かれている竜馬にとって、『ダイマリナー』のスキルは特に厄介なものだった。
「更に『ダイユーシャ』のスキル発動!リアガードを望む枚数『レスト』して、その枚数分だけこのターンの間パワーをプラス10000!今回は『ダイランダー』を『レスト』!」
イメージ内で『ダイランダー』がエネルギーを放出して待機状態になる代わりに、俊哉の乗る『ダイユーシャ』がそれを受け取って出力が上昇する。
『ダイドラゴン』のスキルと『フォース』の効果も合わさって、現在のパワーは38000まで上昇し、
竜馬はこの攻撃が来ても一回だけなら防ぐことができるのだが、その攻撃を防ぐ際に厄介なことがある。
「ここで狙うか……!『ダイユーシャ』でヴァンガードにアタック!」
「『ツインブレーダー』で『完全ガード』!」
「『ダイマリナー』のスキルがあるから、もう一枚出してもらうぜ……」
『完全ガード』をすることが出来ないとは言っていないが、二枚以上と言うのは『完全ガード』だろうと何らかのユニットを共に『コール』することを強いる。
忘れていた訳ではないが、ダメージが5まで蓄積している状況で、無駄に手札を消費させられるのが一番苦しいことだった。
やむを得ないので竜馬は『シャイニングレディ』も『ガーディアン』として『コール』し、攻撃を防ぎ切った。
この時『ツインドライブ』を行った俊哉が、二枚の内一枚
今この場には経験者しかいないことと、俊哉の主力が『ダイユーシャ』であることから、何故リアガードにパワーを回さなかったかは全員が理解している。
「グレード3のヴァンガードがアタックしたバトル終了時、そのユニットのパワーが45000以上で、このターンに登場していないなら『カウンターブラスト』することで『スタンド』させる……」
トリガー効果を得られたので、『ダイユーシャ』のパワーは48000。更に登場したのは一つ前のターンである為、手札にあるユニットの条件を満たしていた。
――待たせたな……切り札の登場だ。俊哉は手札から一枚のカードを手にとって宣言すると、竜馬も来るように目線で促す。
「ならお言葉に甘えて……手札からトランスディメンジョン!」
俊哉の乗っていた『ダイユーシャ』が光に包まれ、その光が消えると『ダイユーシャ』が更に複数の『次元ロボ』と合体し、先程まで持っていた剣と盾の代わりに両手で振るうための巨大な剣が手を動かせば取れる位置に突き刺さっていた。
「『究極次元ロボ グレートダイユーシャ』!」
「(そうだこれだ……!これが俺の見たかった
そのユニットの名は『グレートダイユーシャ』で、イメージ内で『グレートダイユーシャ』に乗り込んだ俊哉は剣を引き抜き、右足を前に出した状態で剣の先を竜馬の乗る『パーフェクトライザー』に向けて構える。
動きを見た貴之は口元を緩め、竜馬は俊哉が見せたかったものを理解する。
「最高だぜ……!お互いにこんなイメージ持ってるなんてよ……」
「それは俺もだ……このターンで勝負の行方が嫌でも決まっちまうのが悲しいところだが」
これ以上にない程高揚している二人だが、このターンを制した方の勝ちだと言うのが分かっていて寂しさも覚える。
――だが、終わったら終わったでまたやればいい。二人は同じ顔を合わせてそんな考えを目で伝えあって頷いた。
「『グレートダイユーシャ』が登場した時、スキルで前列にいるユニット三枚のパワーをプラス10000」
これにより『ダイドラゴン』と『コスモビーク』のパワーが20000に、『グレートダイユーシャ』は二枚分ある『フォース』恩恵が重なって43000になる。
『ダイユーシャ』と違い
「これで決めにするぞ……『コマンダーローレル』の『ブースト』、『グレートダイユーシャ』でヴァンガードにアタック!」
現在『グレートダイユーシャ』のパワーは49000。先程一枚多く使わされてしまい、防ぐことの出来なくなった竜馬はトリガー勝負に出るしか無かった。
宣言を聞いた俊哉が『ツインドライブ』を行い、一枚目はノートリガー、二枚目は
処理が終わった後、イメージ内で俊哉の乗る『グレートダイユーシャ』が竜馬の乗る『パーフェクトライザー』へ一直線に向かって行き、手に持った巨大な剣を横に一閃することで切り裂く。
攻撃がヒットしたので竜馬が『ダメージチェック』を行うが、結果は一枚目の段階でノートリガーを引き当ててしまい、この段階でダメージが6となって勝敗が決した。
「「ありがとうございました」」
終わってすぐ二人は挨拶と同時に握手をし、互いに同胞と巡り会えた喜びを分かち合う。
このファイトが終わるまで全く口を開かなかった貴之だが、ここまで波長の合った二人に対する水入りは無しにしようと言う考えだった。
少しの間二人が今回のファイトはどうだったとか、今使っている『クラン』を選んだ理由は何にあると言ったことを話しているのも同様で、聞かれない限りは無理に入り込むことはしなかった。
ちなみに竜馬が『ノヴァグラップラー』を選んだ理由としては、超速攻型と言う『クラン』のコンセプトらしい。大介と弘人も自分の使う『クラン』はコンセプトで選んだらしく、自分たちと比べると合理的な理由だった。
「これだけ話すとまたやりたくなってきたな……!」
「それはいいな。こっちもまだ燻ってる感じあるし、やろうか?」
「ああ……お前ら?盛り上がってるところ悪いが俺を忘れてんぞ?」
このままだと自分が完全に空気になりそうだったので、貴之は口を開いて制止する。
そこで二人は「あっ……」と声を上げ、苦笑交じりに謝る。
貴之も二人が完全にファイトする空気だったので今回は譲り、次はどちらかが交代と言う形で納得してもらった。
その後全員で一周ファイトを行って、来週のライブ当日にまた会おうと言って解散となった。
* * *
「他に分からないところはある?」
『いや、大丈夫だ。こんな時間に悪かったな』
夕方になり、友希那は貴之に当日どうなっているかを聞かれたので電話で答えていた。
練習もあるのに時間を取ってしまったことに貴之が詫びるが、休憩時間なのでそこまで気にしていなかった。
『じゃあ、当日を楽しみにしてるよ』
「ええ。期待以上のものを用意して見せるわ」
自信を持った回答を返して、友希那は電話を終える。今日は午前中にチームでの終えている為、今は部屋で個人練習をしていた。
当日はカバー曲が複数と、新しく作り上げた二つの曲を演奏することになっていて、友希那はそれの楽譜を見ながら歌の精度を確認している。
これ以外にも、歌詞の間違い等も無いとは思うが確認していく。Roseliaで最初のライブである以上、つまらないミスはしたくないのだ。
「(結局まだ答えは出ていない……大きく動くのは、Roseliaでのファーストライブね)」
個人練習やチームでの練習をしながら、何気ない会話から等も自分がどの道を望むのかを探している友希那だが、まだ指針の針が大きく動いてはいない。
来週のファーストライブが最も大きな影響を及ぼすのは目に見えていたので、当日はありとあらゆるものを見逃さないようにしようと友希那は決めていた。
正直なところ、他の人たちは自分たちと一緒にバンドをやると答えを出してくれているのに、未だに迷っている自分を振り返ると非常に申し訳ない思いがこみ上げてくる。
「こんな私だけど、フェスが始まるまでには答えを出すから……」
――ごめんなさい。もう少しだけ待っていてくれるかしら?四人に詫びと問いかけをしながら、友希那は練習を再開した。
俊哉のデッキは『アジアサーキットの覇者』のパックで出てくるカードによって編集した『ディメンジョンポリス』デッキになります。
『シ』と『ジ』の間違いにはお気を付けを……私も執筆途中で間違いに気づいて直した部分があるのですが、もしかしたら残っているかもしれません……(汗)。
次回からようやくRoselia1章の10話に入ります。
本編早く読みたいと思ってた人は長らくお待たせしました。