仕事の都合でちょっと駆け足気味になってしまったのが悔やまれるところです……。
来週からようやくヴァンガードの新作アニメがやるみたいなので、とても楽しみなところです。個人的に伊吹はどう動くんだろうかと気になっているところです。
それと、カードの方でとうとう『BanG Dream! FILM LIVE』が実装されるそうで……。
私はRoseliaで作るつもりです(鋼の意志)
後、『マジェスティ・ロード・ザ・ブラスター』のデッキを購入したので、この後ちょっと眺めて行こうと思います。
「後はこのケーブルを入れて……。よし、これで準備完了っと」
「おお~……話しは聞いてたけど、手際いいじゃん♪」
合同練習終了から一週間後、ミニライブ当日を迎えたCiRCLで貴之は今日の為に設備の準備をしていた。
その間参加するバンドメンバーたちは練習をしているのだが、貴之もまりなと共に同じ部屋で準備をしているので、その光景を目にすることができる。
全くの素人だった貴之がまりなに教わって少しでできるようになったので、やはり飲み込みが速いのだろう。
「覚えやすかった方だからな……。何というか、デッキ作り終わって整理するような感じだ」
「そ、それは楽なのかしら……?」
「要するに慣れ……と言うことね」
ファイトの風景を見てもデッキ調整の光景を見てはいない千聖と、どちらも見たことがある友希那。その二人の差が表れている状況だった。
また、それを見ていた紗夜も貴之は『どこか一つに集中すれば、ヴァンガードのように上に行ける人』なのだろうと改めて感じる。
実際貴之も他の事は基本的に人並みまで取るか捨てるの方針である為、きっとそう言うことなのだろう。
今回の場合は友希那やRoseliaの為と言うことで、取れるだけ取っておくになっている。
「あれならもう大丈夫……だよね?」
「湊さんの様子から見て、あれなら大丈夫でしょう」
「確か……バイト始めて一ヶ月近くだったっけ?飲み込み早いなぁ……」
「貴之君は、極めようと思えば何でもできそうですね」
千聖と友希那の間に禍根が無いのを見て安心するのは、花女に通う二年組であった。
ハロハピとRoseliaが合同練習を終えた後は昼休みに集まるのが五人にまで増え、全員が自分たちでは予想できない変化だったと笑いあったのは記憶に新しい。
こう言った縁はどのチームでも嬉しいことであり、今後も増やしていきたいと思う。
「うーん……!おねーちゃんやみんなとライブできるっていいなー♪」
「ま、まだ時間はあるのだから落ち着いて……」
気持ちが分からない訳ではないが、まだ早いだろうとも紗夜は思った。
仮に今会場しても自分たちの出番まで大分時間がある。一番早いアフグロですら今から一時間後である為、時間に余裕はあるのだ。
「お疲れ様♪これで開場できるね……みんな大丈夫そう?」
まりなが問いかければ全員が頷く。この後は開始の時間等を改めて説明し、開場するだけになる。
「まりなさんや遠導先輩忙しいだろうし、アタシらで開けましょうか?」
「いいの?助かっちゃうなぁ……♪じゃあ、遠導君は私と受付でスタンバイしよう」
「分かりました。悪いな巴さん」
貴之が巴にさんをつけるのはいつも通りの線引きと、あこという兄弟姉妹がいる為による妥協点のような状況だった。
巴自身は年下なのにさん付けされるのがむず痒い想いではあるのだが、貴之がそれをやるとギャルの方の幼馴染みが黙ってないから勘弁してくれと懇願したのでこちらも妥協した形になる。
そのネタを聞いたモカが来年までに相手ができなかったらどうしようかと考えているのは、本人のみぞが知る。
「お待たせいたしました。ライブハウスCiRCLの開場です♪」
接客に慣れていることもあって、つぐみが待っている人たちに開場を知らせてくれた。
そしてここから、貴之はまりなと共に受付での格闘を始めることとなる。
* * *
「よし……買い出しはこれで十分か?流石によそのとこ行っても困惑されるだろうし」
「だと思うよ。あたしたちRoselia以外は殆ど接点無いもん」
場所は変わって会場した直後。後江と宮地のヴァンガードファイターたちは集まっていた。
理由は勿論ミニライブの参加であり、並ぶ時間を減らす為にこうして時間をずらしていたのである。
「つか……あいつバイトの一環でバンドの練習風景見れるとか、専売特許過ぎねぇか?」
「よそうぜ竜馬。それは俺も思ってたことなんだ……。てか、貴之はステージ裏で見るらしいんだよな」
やはりというか、貴之の状況には元よりバンドを見に行くことの多い俊哉と竜馬が羨む。
彼らの言う通り貴之は状況確認の意味合いも込めて様子を見ていたので、彼女らの練習風景は見放題も同然であった。
そんなこともあって先を越された様な感じがしており、そこでバイトするのも良かったかも知れないと考えることがあったのである。
また、ステージ裏=彼女らの感想や評価等を誰よりも早く話せるを意味するので、竜馬が「畜生ッ!専売特許の格が違い過ぎる!」と漫画等では悔し涙を流しそうな勢いになり、気持ちが理解できる俊哉を筆頭に同情するしかなかった。
「色気よりバンド……この二人らしいけくていいけどさ」
「流石に、色気を取ったら貴之の血管がやられてしまいそうだよ……」
一真の危惧通りだった場合、貴之はブチギレ必至だろう。この二人はそんな思考を持っていないのでいいのだが。
強いて言えば、俊哉が紗夜のことを気掛かりにしているくらいではあるが、それは宮地生にはまだ明かされていない。
まだ話すことができていないのが仕方ない所ではあるが、いつ話すかは俊哉に決めてもらうことにしている。
「よし、久しぶりに来たな」
「俺らはRoseliaのファーストライブ以来だっけ?大分時間経ったよな……」
程なくしてCiRCLに辿り着いた6人は二列に並んでいるのを見て、それに習う形で受付の列に入る。
並んでしばらくすると、店員の立ち位置上非常に愛想よく接する貴之と、その貴之より少し年上だろう若い女性──まりなの姿が見えた。
俊哉がバンドをやっているクラスメイトから聞いたところ、貴之は「歳も近いし、程よい距離で接してくれるから安心感がある」とのことだった。
「(あいつが上手くやれてるようで何よりだ)」
親友が問題なくやれているようで、俊哉は一安心する。元より接客に向いている素質と性格をしているが、結果は予想以上だった。
考えを纏め終わったところで自分の番が回ってきたので、チケットを貴之に渡す。
「チケットは問題無しと……ドリンク飲み放題ありますけど、いかがなさいますか?」
「いや、今回は大丈夫だ」
──実際に見ると大分様になってるな……。クラスメイトから聞いた評価は間違いで無かったことを確認する。
一応、友人間ならある程度砕けた口調でもいいらしいが、問う場面などはしっかりやるのが貴之のスタイルらしい。
「差し入れ渡す時ってどうすればいい?」
「それなら、向こうの係員に差し入れ渡す旨を伝えれば通して貰える」
「そりゃ助かった」
面倒な手続きが無いのは救いだった。持って行くと言った建て前渡せないとなったら笑えなかっただろう。
「僕が最後かい?」
「みたいだな……よし、じゃあ俺は一旦行ってくる」
「おう。場所取っておくからまた後でな」
一真が最後で受付を済ませたので、俊哉は一度集団を離れてRoseliaに差し入れを届けに行く。
貴之が言っていた通り差し入れの話しをすれば通してもらえ、そのまま説明されたRoseliaの控室に向かう。
ドアの前で一度深呼吸をしてからノックをし、そのままやって来る人を待つ。
「あら、谷口君……。差し入れですか?」
「ああ。五人分あるはずだけど一度確認は頼む」
迎えに来てくれたのは紗夜で、俊哉は彼女にペットボトルの入ったビニール袋を渡す。
確認すれば五本入っているので問題無いことが判明する。
「はい。人数分確認できました。ありがとうございます」
「それなら良かった……。じゃあ、俺はそろそろ戻るよ。ライブ頑張ってな」
「ええ。満足の行くものをお見せしますね」
それじゃあ、とドアを閉めてから俊哉が来た道を戻り出す。
受付の人がいなくなってきたなと思いながら俊哉は会場に使われる部屋のドアを開き、中に入って辺りを見渡す。
少しの間そうしていると、何者かが自分の肩を小突いてきたのでそちらに振り向く。
「こっちだ。タイミング良かったな」
「助かる」
彼の案内によって時間を掛ける事なく合流することができ、後は時間が来るのを待つだけとなる。
その間、六人はどのバンドが楽しみだとかを話し合いながら待ち時間を過ごし、暫くした後に開演のブザー音を聞くのであった。
* * *
「それじゃあ、最初はAftergrowのみんなから……よろしくね♪」
「は~い!それじゃあ行こっか♪」
「うん。『いつも通り』にやろう」
順番はアフグロ、ハロハピ、パスパレ、Roselia、ポピパの順番となっている。
実力派のRoseliaを後ろにすると言う案もあるにはあったが、最もガールズバンドらしいポピパを後ろにするのがいいと言う声の多さでこちらになった。
今回アフグロが一番手になった理由は『勢いを乗せやすいから』である。
彼女らは王道スタイルと言う、非常に分かりやすいバンドスタイルで通しているのと最も経歴の長いチームであることが重なり、最初の流れを作るのにはこの上なく最適であった。
そう言った信頼している旨を伝えれば反対されることは無く、アフグロの五人はステージへ移動していく。
「Aftergrowです!最初から飛ばして行くからよろしくっ!」
Aftergrowが歌うのは『Scarlet Sky』と言う曲で、バンド名を決めるきっかけとなった夕焼けと、幼少の頃から変わらず共にいる自分たちをテーマにした曲である。
最初から飛ばすと言う蘭の宣言を表すかの如く勢いあるアップテンポと、彼女の力強い歌声は勢い付けにはこの上なく向いていた。
事実として、今日来たヴァンガードファイターたちも早速熱が入っている。
「よっしゃー!一番からアフグロ聴けるのは最高だぁ!」
「竜馬……僕によく話していたからね。確かにいい曲だよ」
デビュー当時からアフグロを追っていた身である竜馬は特に喜んでいた。
しつこいかもしれないがアフグロのスタイルは万人受けしやすく、それは始めて聞いた弘人もすんなりと受け入れられる程である。
また、彼らだけで無く今日が始めてと言う人にもバンドがどういうものかを知って貰えたのもあり、出だしとしては最高の結果を残せたと言えるだろう。
アフグロの出番が終わる際、欄は自分が満足行く結果であった時口にする言葉である「悪くないね」を送っており、観客もそれが聞けて大喜びだった。
「じゃあ、次よろしく」
「任せて!」
蘭とこころの短いやり取りではあるが、互いに上手くやれると信じている旨が伝わってくるものだった。
入れ替わる形でハロハピのメンバーがステージに上がり、ここで俊哉と竜馬があることに気づいてファイターたちに声を掛ける。
「余裕があったらお前らもやってみるといいぜ」
「ハロハピには開始する時、ちょっとしたお約束があるんだ」
『……お約束?』
「次はハロー、ハッピーワールド!の時間よ!それじゃあみんな……早速行くわよー?」
四人が分からずじまいになっているが、こころが合図するので知っている二人は見て覚えてもらうことにした。
「ハッピー!」
『ラッキー!』
「スマイルー!」
『イェーイ!』
こころの掛け声に対し、俊哉と竜馬はノリノリで答える。
運悪く置いていかれてしまった四人が呆然としているが、これがハロハピのお約束であった。
次は置いていかれないようにする為、後で二人に教わろうと心に決める。
「それじゃあ、今日は笑顔になって行って頂戴ね!」
そんなこころの呼びかけの下に演奏される曲は『えがおのオーケストラ』と言う曲だった。
世界中を笑顔にしたいと言うハロハピの方針を、これでもかと言う程表している曲であり、笑顔を増やしていく過程や方法を歌に載せている曲と言える。
また、今回はCiRCLと言う会場を使うことで可能なパフォーマンスを準備しており、こころの手振りに合わせて光が線を引いたり、小さな星が飛んだりとCGであろうものが用意されていた。
今回は『自分たちの使える範囲で』、『比較的手軽にできて』、『来てくれた人を楽しませるもの』と言う三つの観点からこうなった。流石に観客席までダイブする等の技は使えなかったので、そこまで大きな動きをせずにできるものを目指した結果である。
「あれって自前だよな……?」
「多分な……どれくらい時間かけたんだ?」
自分たちから見ても、他の人から見ても視覚的に問題無いように作られているそれの完成度を見て、俊哉と竜馬が思わず口にする。彼らだけでなく、比較的落ち着いて見ている四人も思わず考え込んだ。
このパフォーマンスの為に用意したCGは黒服の人たちがやってくれたものであり、気になった貴之が彼女らに聞いたところ一晩であの完成度だったそうだ。
それを聞いた貴之は、俊哉と竜馬と共に三人で「それ聞いたことあるな……?」ととある漫画のネタを思い出していた。
「交代ね!」
「あぅ……緊張してきた」
「大丈夫だよ彩ちゃん。イメージ、イメージ……♪」
「(……リサ以上の速度で伝染しだしてねぇか?)」
日菜の励ましを聞いた貴之が思わずそう思ってしまった。リサも十分早かったのだが、彼女はそれ以上に感じる。
とは言え、そのおかげで彩も落ち着くことができているので、結果オーライと言ったところだろう。
次に来るのはアイドルと言う選出もあり、ステージに上がる歓声が更に大きくなったように思える。
「Pastel*Palettesですっ!今日は来てくれてありがとうございます!」
「やったぜ!ようやくアイドル生で見れたこの喜び!」
「ああ分かるぞ竜馬!こんな機会滅多に無いからな!」
「「(紗夜のこと……大丈夫
彼女らの登場に喜んだ人たちの中には当然
しかし気持ちが分からない訳では無く、この二人が言った通り滅多にない機会である為、喜ぶのはやむ無しだろう。
そんな歓迎ムードが包む中、パスパレが歌うのはデビュー曲となった『しゅわりん☆どり~みん』であった。
まるで氷で作られた
「アイドルとバンドが混ざっているのは、あれが初めてだっけ?」
「らしいぞ。こっからまたそう言うのが増えるかもな……」
アイドルバンドと言う、新しい分野の先駆者とも言えるパスパレの影響で今後何か影響が起こりそうなのは間違いないと見ていいだろう。
そんなこれからの期待も感じさせながら、パスパレの出番は終わることになった。
「何とかなったぁ……」
「お疲れ様。行ってくるわね」
「ああ。楽しみにしてるよ」
パスパレが戻ってきた後、入れ替わる形でRoseliaがステージに上がる。
その瞬間更に歓声が大きくなり、どれだけ彼女らを待ち遠しくしていたかが伺えるものだった。
「Roseliaです。早速、メンバー紹介行くわよ」
ファーストライブの時と同じ形でメンバー紹介を行い、『Legendary』で出だしを決めた。
今回この曲を最初に持って来た理由としては、自分たちが他のチームが上に行けるよう導く意思表示も込められている。
また、ライブをしている最中である友希那の表情を見て、後江組は大事なところに気が付いた。
「ねえ、友希那の表情に気づいてる?」
「ああ。あいつ笑ってるな……」
「貴之……お前はやっぱり、あいつに取って大切な存在だよ」
友希那の笑みは、音楽の楽しさや嬉しさを取り戻して来ている証でもあった。
自分たちではそれ以上進ませないようにするので手一杯だったが、貴之のおかげできっかけができ、リサたちのおかげで確実に戻って来れているのが見て取れる。
彼の存在はそれだけ大きく、誰よりも友希那の支えになっていた。
「ありがとう。
以前の友希那からは考えられない締めの言葉と共に、Roseliaの出番は終了する。
「さあ、最後は任せたわよ?」
「はいっ!」
友希那に投げかけられて緊張した面持ちを見せるメンバーもいたが、香澄は至って平常運転だった。
ここまで来てしまえば、後はやるだけであり、楽しんだもの勝ちだとも言える。
また、そんな時に一人の来訪者がCiRCLにやって来る。
「す、すみません……!まだ入れますか?」
チケットを渡した一人の少女は無事に入れることが決まって安心し、恐る恐る会場に繋がるドアを開けてライブ会場に混ざる。
「それじゃあ、行くよーっ!」
「なあ竜馬、これ来るんじゃないか?」
「ああ。間違いなく来る……!」
彼女が会場に入った直後、ポピパがステージ裏で円陣を組んで最近できたお約束をやろうとしており、その声のおかげで合わせようとしていた人たちのおかげで会場が一瞬で静まり返る。
「ポピ」
『パ!』
「ピポ」
『パ!』
「ポピパパピポ」
『パ!』
その掛け声が終わったと同時に歓声を持ってステージに上がるポピパが歓迎される。
「こんにちは!私たち……」
『Poppin'Partyですっ!』
Roseliaが技術で圧倒した後、ポピパがバンドの楽しさを改めて伝える。この順番が功を奏したらしく、盛り上がりの勢いは衰えなかった。
そんな良い空気が流れている中で演奏された曲は『前にススメ!』と言う曲で、これは香澄の身にあったトラブルを乗り切ったことを元に作曲したものである。
「(やっぱり私、バンドやりたい……!
「(そうだな……焦らなくてもいいから、ちょっとずつ進んで行こう)」
その演奏はわざわざ遠方から大慌てでやってきた少女に希望を抱かせ、俊哉に応援を送る形となった。
また、観客に楽しい雰囲気をお届けし、ガールズバンドに興味を沸かせると言う最高の形で全チームの演奏が終わり、観客が帰った後に後片付けを済ませるのであった。
* * *
「……と言うこともあって、次のイベントはあの子たちに任せて見ようと思うんですけど、どうでしょう?この流れならあれこれ指示するよりもいい気がするんです」
「なるほどね……私も同感だよ。その方があの子たちもやり切れるはずだ」
ライブが終わった後、参加してくれたバンドたちの様子を見てまりなとオーナーが下した判断である。
ミニライブを通して五チーム全体のモチベーションが向上しているので、今ならその方がいいと言う考えに二人とも辿り着いた。
彼女たちが落ち着いた後に話して見ることになり、ひとまずはライブを終えた彼女らを労うべく打ち上げの準備を行うことになる。
「と言うことで、これを使って適当に買ってきて欲しいんだけど……」
「なるほど……分かりました。ちょっと行って来ますね」
──一個一個分量多いのは避けるべきかな……?頭の中で悩ませながら、貴之は飲み物や食べ物を買いにダッシュした。
そこから三十分程で帰って来て、そこから打ち上げが始まることとなる。
「ごめんね。わざわざ走って貰っちゃって……」
「大丈夫です。みんなの頑張りに比べれば……」
貴之はペース配分に気を付けて来たので、然程披露した様子は見せなかった。
オーナーと決めた内容を話して、その時彼女たちの手伝いを頼むかもとだけ伝えて彼も皆の中に混ざるようまりなは勧めた。
「貴之、お疲れ様」
「ああ。そっちもお疲れ様……いいライブだったよ」
友希那に出迎えて貰い、貴之もその打ち上げに混ざる。
と言っても自分は今回脇役もいい所である為、ある程度自粛して動くことに決めた。
「いや~……今日もすっごくドキドキするライブだったねっ!」
「お前はいつもそれじゃねぇか……」
ある所では、香澄の平常運転から拾って彩を中心に何人かが集まりだし──。
「う~ん……♪今日はるんっ♪って来たし、次もこうなるといいなー……」
「そう言えば、この前も日菜ちゃんそう言ってたわね?」
またある所では日菜の平常運転を中心に集まり……と、意外にも貴之は端っこで静かにしていられそうな状況になっていた。
「もういいのか?」
「話せることは話せたし、抜けても問題なさそうになったから……」
彼女らが談笑している光景を傍らから眺めていた貴之だが、友希那が来たので二人して話し合う方向にシフトする。
──これなら心配しなくてもいいか……。そう思いながら友希那と談笑していたところに、輪から外れてこっちに紗夜がやって来る。
「大丈夫ですか?」
「構わないわ」
大方俊哉のことを聞きたいのだろうと察しを付けていたので、友希那は問題無い旨を告げる。
ならばと紗夜は一言礼を告げて、二人の輪に入れてもらうことにした。
俊哉を筆頭に、ヴァンガードファイターたちからは良い評価を貰っているのを貴之に教えて貰い、友希那と紗夜は安心することになる。
「俺としては、友希那が戻って来れてるようで何よりだったな……」
「そのきっかけをくれたのはあなたよ。だから、本当にありがとう」
どんな歩みも無駄にはならない──。満面の笑みで貴之と寄り添う友希那を見て、紗夜はそんな希望を見出した。
今の段階ではまだ分からないが、いつかそんなことができるだろうかと考える。
「ところで、紗夜が俊哉に気があるとして……距離の詰め方でいい方法はあるかしら?」
「紗夜の場合は口調と呼び方だけでも結構行けそうな気がするぞ?二人で出掛けている最中か、別れる直前に大丈夫と思ったら呼び方変えたり、砕けた話し方するだけでも距離感を伝えやすい」
「あ、あの……何故そこまで真剣になるのですか?私はまだ、気になるくらいなのですが……」
「「そこまで来ているから
いつの間にか自分と俊哉の距離を縮めようと画策している貴之と友希那を見た紗夜だが、あまりにも堂々と言い返されて言葉を無くす。
ここまで来たならいっそのことと割り切り、紗夜は二人に話しを聞かせてもらうことにする。
話しが終わった頃には丁度いい時間になり、まりなに今後のことを教えてもらって今度こそ解散となった。
原作ではライブシーン丸々カットだったので、軽い描写を入れてみたメインストーリー10話です。
今回は内容が内容だったので変化はあまり多くなく、友希那の変化やライブ前の描写を盛り込んだくらいになります。
次回は俊哉と紗夜でデート回を予定しています。
本章完了後に読みたいのはどっちですか?どちらを書くかでNFOイベントを書く順番が変動します
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アニメ1期OVAの海イベント
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夏にゆらめく水の国