ここまで来るとかなり短くなってしまうので、後半にファイターたちの会話シーンを追加しました。
ガルパピコの10話は『
ヴァンガードifはヴァンガードifで……スイコさん。リンゴを握り潰せるって女子高生がしていい握力じゃないですぜ……(汗)。
何がヤバイって、リンゴを握り潰すのに必要な握力は60~70㎏必要で、女子高生の平均握力はおよそ28㎏……ギャグ補正がかかってるだろうとは言え、スイコさんはあの場面で一時的に一般女子高生の役2~2.3倍程の握力を発揮していたことになるんですよね……おお、怖い
後、遅れましたが「Wahl」の生放送は、出掛けていた都合もあって途中から見ていました。声優さん方のおかげで非常に楽しい時間を遅れました。
「はいっ、これチラシだよっ!」
「よかったら来てねー!」
ボーカルメンバーが歌詞作り。リサたちがTシャツのデザイン。沙綾たちが品物の提案をやっている最中、有咲、紗夜、日菜、薫、はぐみの五人でチラシ配りを行っていた。
元々紗夜は先に自主練習をしておこうと考えていたのだが、有咲の『ストッパーが欲しい』と言う嘆きを見捨てられず、結果として参加することになった次第である。
なお、このチラシはモカが自作したものであり、相当な完成度を誇っていた。本人曰く『25人でやるのだから全て自分たちでやるべし』と言う母の言葉を貰い、真剣に取り組んだとのことだ。
日菜とはぐみを見ている限りは道行く人に声を掛け、大丈夫そうならチラシを渡すので特に問題ないのだが、薫が少々思い切りの良すぎる行動に出て──。
「そうだね……本当なら花束を渡したいところだが、代わりにこれを持って行って貰えないだろうか?」
まさかの女子高生であろう、彼女のファンである様子の少女に自分が持っていたチラシを全て渡していたのだ。
大胆だなーとはぐみは思っていたくらいなのだが、有咲が物凄く頭を抱えていた。
「な、何でそんなことをしたんだ……」
「(これは……彼女一人では辛いでしょうね)」
これは自分を加えたところで効力が薄いのではないか?と紗夜は疑問に思ってしまう。
とは言え、流石に一回聞けば分かるはずなので早々には諦めず、説明は入れることにする。
「瀬田さん。ファンを喜ばせる場合はそれでいいのですが……今回は多くの人に『イベントが開催すること』や、『その会場の場所』と『イベントが行われる時間』を知ってもらう為にチラシを配っているので、今回はサービスを控えて頂けると助かります」
「おっと……それは済まない。本来の目的から逸れた行動をしてしまったよ」
幸いにも薫には自覚があるからまだいいだろう。次も同じことをやったらその限りではないかも知れないが──。
「じゃあ、取り敢えずチラシの量を分け直して……そこからもう一回行こっか?」
「そうしましょう。はぁ~……ホント、紗夜先輩捕まえてよかった」
「い、市ヶ谷さん……どうか気を確かに……」
日菜の提案を呑みながら特大のため息をついた有咲を見て、紗夜は困った笑みをするしかなかった。
* * *
「うん、いいんじゃないかな?」
チラシ配りやデザイン決め等が進んでいく中、ボーカルメンバーも作曲の方を進めていた。
全員で意見を出し合った結果非常に納得の行くものができ、早く聴かせたいと思うほどである。
「でも、最後の歌詞が決まらないんだよね……」
彩が口にした悩みは最もであり、締めくくりが決まらないのは何とも言えないもどかしさがある。
せっかくいいところまで来ているのだが、その最後の部分が決まらなければ完成とは言えない。
「パーティーはたくさんの人が集まる……。けれど、私たちが作っているのは一つの共通する気持ちを込めたもの……。相反している二つをどう合わせようかしら?」
「そうかしら?みんなが同じパーティーに参加しているってことなら、意外に意味は似ているかも知れないわよ?」
当日自分たちと来てくれるお客さんは同じ場所にいる。そして、その自分たちとお客さんの同じ気持ちを伝えられる単語──。
言葉にするとこれ以上なく明白だが、それと同時にいい解答の範囲が狭くなる。それ故に五人は更に頭を悩ませることになる。
暫く考えていると、実際にやらないと分からないのではないか?と考えた香澄が思い切って提案を出す。
「最後の歌詞は……当日に決めるのはどうかな?」
「当日に?戸山さん。まさかだけれど……」
「はいっ、当日、感じた気持ちをそのまま歌詞にするんです!」
香澄に問いかけたら予想通りの言葉が返ってきた。相当難しいことを言っているが、気持ちが分からないわけではない。
また、友希那がその言葉に賛同をするが、これの理由は自分以外にも同意したこころが告げてくれる。
「起こっていないことを考えても分からないものね。だったらその方がいいわ!」
当日にならなければ分からないのだから、あれこれ考えるよりも気持ちに任せてしまうのがいい。そう考えた。
このように賛成の意見はあるが、同時に危惧する声もある。
「で、でも……もし決まらなかったら……」
「んー?その時はその時かな……」
あはは~、と香澄は笑うが彩の危惧通りになったら本当に笑えない話しである。
ただそれは、『ライブ当日に感じたことが自分たちと観客全員で同じ想いなら、どんな歌詞よりも共感できる』と言う蘭の意見が針を振り切り、賛成の方針へ向かわせた。
万が一のことを考えていた彩も振りきれたので、早速曲をみんなに聞いてもらおうという結論が出た。
「それじゃあ、早速スタジオに呼んじゃいましょうっ!」
善は急げ──。早速五人で手分けして皆に連絡を入れていくのだった。
* * *
「さて……今のところはこんなもんか?」
彼女らがそれぞれの方向で奮闘している中、貴之は設備の状況を確認していた。
一つ一つを細かく確認してチェックを入れていき、取り替えた方がよさそうな箇所があるなら備考欄に記入していく。
これを行うのも、彼女らが行うライブを台無しにしない為の事前準備であり、今貴之ができる最大の手伝いでもあった。
一先ず記入を終えた貴之はまりなに伝えるべくカウンターの方まで歩いて行くが、その途中でTシャツが入っているであろうダンボールを抱えたリサと、一緒にいた四人がCスタジオに入っていくのが見えた。
「(なるほど……あいつらも今丁度か)」
ここまで来れば自分が何か補佐をする必要もなさそうに感じながら、貴之はカウンター前まで戻る。
「ありがとう。あと少ししたら、一度中の様子を見ようと思うんだけど、遠導君も一緒に来る?」
「そうですね……そう言うことならご一緒させてもらいます」
自分がこうしてここにいるのも後わずかなこともあり、貴之はまりなの好意に甘えさせてもらうことにする。
少し話していたら、Tシャツを試着した数名がCスタジオに戻っていくタイミングになっていた。
* * *
時間は少し遡り、貴之が設備の確認をしている最中になる。
早速曲を仮完成までこぎ着けたので、来れる人に来てもらって出来上がったものを見てもらう。
曲を聴いて『早く練習したい』との声が満場一致であり、作曲自体は大成功と言える。
各パートの代表はボーカルは全バンドから、ギターが香澄と蘭、ベースははぐみ、ドラムが麻弥、キーボードがつぐみとなる。
これは『大勢の代表として動くのが得意』や、『バンドの楽しさを伝える演奏が得意』などを中心に決めた結果となっており、技術を最優先にしているわけではない。
故にRoselia以外からの抜擢が自然と多くなっており、Roselia側も『技術最優先でないなら、自分たちは不適任』だとも考えていた。
「あっ、ボーカルを省いたら麻弥ちゃんが最年長さんだね?」
「えっ……?ああっ!?ホントだ!ジブンが最年長じゃないですか!?」
ボーカルを省けば麻弥を省いた全員が高校一年生組であり、彼女以外に高校二年生組が存在しない。
しかしながら、何も自分が全部引っ張っていく必要は無く、皆で進んで行けばいいので大丈夫だと考えた。
あと少しだから頑張ろうと言う香澄の掛け声に乗っかった後、友希那がリサの持っているダンボールに気が付く。
「ところでリサ、そのダンボールはどうしたの?」
「ああ、これね?せっかくみんなで集まるっていうから、今日持って来たんだ♪」
──じゃーん♪お揃いのライブTだよ~!リサがダンボールの中から一枚のTシャツを取り出す。
そのTシャツのデザインは少女たちが着ることを踏まえた可愛さと、バンドで演奏している時のカッコよさを兼ね備えたものであった。
Tシャツを見た日菜が試着してもいいかを問い、リサがOKを出す。また、ついでにそのTシャツに似合うだろうからと、リサは日菜にショートパンツを貸す。
そこから一先ず何人かで着てみようと言う話しになり、日菜に続いて数人が更衣室へ移動した。
「じゃじゃーん!どうどう?」
「おおっ!ヒナさん、似合ってますね!」
そして試着した日菜たちが部屋に戻ってきたことで今に至る。
イヴに褒めてもらったこともそうだが、日菜にはもう一つ嬉しいことがある。
「こうしておねーちゃんと同じ服を着たのも久しぶりだなぁ……♪」
「お、お互いの好みもあるでしょうしね……」
同じ服を着ないようになってからどれくらいの時間がたっただろうか?正確にまでは覚えていないが、結構時間は経っている筈だと日菜は記憶している。
そんなこともあり、にべもなく嬉しそうに言う日菜を見て、紗夜は思わず言葉を詰まらせた。原因が自分である為、その時期の思い出はあまりいいものが無かった。
「それにしても、二人で同じ服を着ると双子って感じが強くなりますね?」
「確かに、普段以上に似てる感じがする……」
「そうですか?いえ、確かにそうかもしれませんね……」
紗夜が思い返すのはコンテストが終わった直後のことである。
あの時も日菜のファンである少女たちから、姉かどうかを問われているので、見た目でどことなく似ている面があるのだろうと考えた。
しかしながら、それと同時に日菜が自分のことを殆ど全部的確に話したからと言う可能性を否めないので、何とも言えない気持ちになる。
「作ってよかったね?」
「うん。喜んでもらえてよかったよ……」
皆の反応が良かったので、燐子としても嬉しかった。
この後、時間があるなら紗夜は当日の予定を決めていきたいことを告げ、そちらは全面的に賛成される。
また、メニューを考えている人たちは試作もあったりするので、一度解散してそれぞれのやるべきことをやるという意見も賛成され、練習をする人と残りの作業をする人、予定を決めていく人で分業されていく。
「お疲れ様~♪みんな仲良くやってる?」
「差し入れ持ってきたから、遠慮なく持って行ってくれ」
役割が決まったところにドアノックがされ、まりなと貴之が来たことを紗夜は好機と見た。
「まりなさん、貴之君。この後予定を決めて行きたいので、お時間頂けますか?」
「は、はい~!」
「俺にできることが残ってるのはそこくらいだしな」
紗夜の強い意思を持った目と共に出された問いには、それぞれの形で賛成した。
* * *
「こんな感じで大丈夫?」
「はい。付き合って頂きありがとうございます」
紗夜の頼みを聞いてから数十分後。スタジオを借りていられる時間ももう少しで終わろうかとしている頃に予定を決めきることができた。
途中で何度も他の人たちと連絡しあって確認しているので、全員が納得した形で決まっている。
聞いていたまりなも、手伝ってもらえた紗夜もそれぞれ満足行っている様子の笑みを浮かべており、貴之はそれを見て少々考え事をしていた。
「あれ?遠導君どうしたの?」
「いや、もうすぐここで働くのも終わるんだなって思ってしまって……」
貴之は元々このイベントが終わるまでの短期バイトである為、終われば今のところここで勤務することは無くなる。
短い間でも何気にここで働くのが楽しかったものもあり、少し寂しさを感じていた。こうなったのも、きっとまりなや友希那たちのおかげだろう。
とは言え、臨時を頼まれたら手伝おうとも考えているので、意外とここに関わる機会はまたあるかも知れないと思ってもいた。
「それなら契約期間伸ばしちゃう?」
「うーん……そうしたいところはあるんですけど、友人からこんなものを見せられてしまって……」
まりなの誘いに乗りたいけど乗れない理由は、携帯電話を操作して写真を見せる。
内容は全国の中高生ファイターが学校対抗で戦う団体戦……その名も『ヴァンガード甲子園』開催の知らせだった。
ヴァンガードの流行と、ヴァンガードファイトを行う部活として取り扱う学校も増えて来たことから実施が決定したらしい。
「時期もそんなに遠くないので、ちょっと見送りたいかなと思うんです」
「甲子園になっちゃった……ヴァンガードの流行って凄いね」
「それなら、迷うのもやむなしでしょうね」
二学期になってから部員を集めようという話しはしてあるので、それまでは夏休みを充実させながらファイターとしての腕を磨くつもりでいる。
最低五人集まればいいので、もう既に四人が固まっていて後一人だけ来ればいいと言う後江は比較的楽であった。
逆に、自分たちが知る限りで四人……その内一人が不確定枠なので、実質三人の宮地は大変だろう。後江と比べてファイターが少ないのは非常に痛手である。
「(一先ず、目先の目標はできたか……?)」
この知らせで嬉しかったのは、目標が無く路頭に迷う可能性が消えたことにある。
目標のことに関してで友希那を心配させる必要が無いことは、貴之にとってもかなり有り難い事である。
またお互い頑張れそうだと思っていたところに、彩が声を掛けてくる。
「延長しに来た?」
「うんっ。みんなまだ練習したいから……もちろん、私もだよ♪」
ならば手伝おう──。貴之は彩の申請を受け入れた。
そうして延長時間もあっという間に過ぎ、貴之も勤務時間が来たので退勤を済ませる。
退勤を済ませた後は友希那と二人して帰路に着くのであった。
* * *
「と言うことで、当日はよろしくね」
「おう。同じファイター同士ってことでよろしくな」
友希那たちが練習をしていた最中、後江と宮地のファイターたち、そして結衣の7人は喫茶店に集まってイベント当日の為に顔合わせをしていた。
「え、えっと……私もいいの?」
「まあ、何かの縁ってことでここは一つ」
──と思ったが、ここには梨花もいて八人だった。Roseliaのファーストライブで同席した縁として俊哉と連絡先を持っており、玲奈が「たまには女子が複数人いるのもいいな」とコメントしたのを皮切りに誘う踏ん切りを付けた。
梨花が最初は遠慮した理由として、以前と同じく自分だけヴァンガードファイターでないので、妙に場違い感を感じてしまうことにある。
幸いにも今回はそもそも一人だけ学校の違う結衣がいるので、その抵抗感は薄れている。
「そう言うことだったら真崎さんもヴァンガードファイターになろうよ。大丈夫、分からないところはあたしが……」
「「こんなところでの勧誘はやめんか」」
「あぁっ!?またしても止めてくる~……」
「あはは……
玲奈の気持ちは分かるが、かと言ってここでの勧誘はどうかと思うので隣にいた俊哉と大介で肩を掴んで阻止に入る。
一真は二人で出掛けたのを機に呼び方を変えており、距離感が近づいてきていることが伺える。
ヴァンガードをやるなら気が向いたら程度で構わないとだけ告げておき、この話しは収集を着けることになった。
「あれ?貴之はまたステージ裏?」
「らしいな。あいつ当日最後のバイトだって言ってたし」
ここに貴之がいないのはその日もバイトを入れていたからである。ステージ裏の特権が忘れられなかったようだ。
二度目だから流石に竜馬もそれなら仕方ないで済んでおり、今度ステージ裏の話しを聞かせてもらおうと思っっている。
「さて……後は、各バンドのお約束みたいなものを覚えて行かねぇとな……」
「ああ。これ覚えとけばこないだみたいに困惑することは無くなるし」
「お約束って……ああ、この前の」
結衣もミニライブの際、完全に置いていかれてしまったので、知っている二人で知らない五人に教えていくこととなった。
そうして教え終わった後、食べるものを注文し、それを食べながら当日楽しもうと意識を共有してその日は分かれることとなった。
「貴之ぃ……!あたしの知らないところで女の子とファイトしているなんて……!」
「えっ?あれ?貴之って、友希那と……」
「玲奈、誤解を招くからやめろ」
なお、段取りを決め終わった後、結衣から話しを聞いた玲奈が恨みがましい声を上げたことを記しておく。
メインストーリー20話までが完了しました。
変更点としては……
・チラシ配りに紗夜も参加
・香澄の提案に友希那が薄っすら気づいた様子を見せる
こんなところでしょうか。ここまで来ると殆ど変更点が無くなって来ますね……。
また、イメージ19以来……一年以上越しに梨花が久しぶりの登場となりました。彼女を今後出せる機会はあるんだろうか……?その辺りは恐らく今後の展開次第なんでしょうね。
次回はメインストーリーの21話を予定しています。進み具合が良ければ次回で22話まで入りますが、完結までは今回を入れずに後二回必要だと思います。
本章完了後に読みたいのはどっちですか?どちらを書くかでNFOイベントを書く順番が変動します
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