ガルパピコは今回それなりにめでたしって言える終わり方をしましたね……ひまりの乗り物酔いに関してですが、あれはダメな人はとことんダメなやつなので、仕方ないでしょう。
ヴァンガードifでは久々に聞けましたね……佐藤拓也氏による『ライド・ザ・ヴァンガード』!もうこれだけでも満足なところはありますが、伊吹は一体どうなった!?またもや続きが気になるものとなってきました……。
また、バンドリパックの再販があったので3箱ほど買ったところ、香澄のサイン入りが当たりました!セリフが入ってない、キャラ名のみの方でしたが、3箱でなら儲けものでしょう。
サイン入りが出た+比較的揃いがいいこともあったので、ポピパのデッキも作ろうかと思います。
「(そういや、結局このデッキを使ってファイトするのは結構時間が経ってからだったんだよな……)」
ファイトの準備中に、俊哉は少し前のことを思い出していた。
組み終えてすぐファイト……に行こうとしたが、その日は紗夜とばったり出くわし、話しをして一度見送りにしたので、貴之が耕史とファイトするよりも後にこのデッキで初めてファイトしたのだ。
この時は答えを得た後だったので、特に問題なくファイト出来ていたことはよく覚えている。
「……?どうかしましたか?」
「ちょっとこの前のことを思い出してた……。あの時は助かったよ」
「もう……まだ続いているんですか?」
──私は構わないのですが……。結局自分もそれを好んでいることに気づき、紗夜は柔らかい笑みを浮かべる。
気を取り直して準備をする俊哉を見て、今なら何があっても心配無いだろうと紗夜は感じた。
「あの二人……何かあったのかい?」
「ああ……それはまた後で教えるよ。これを話すとちょっと長くなっちゃうんだ」
見ていた三人の中で唯一事情を知らない一真が問うのは分かるものの、本人たちの前で話すのもどうかと思い少し待ってもらうことにした。
「じゃあ……」
「ええ。始めましょう」
準備ができたので、互いのファーストヴァンガードに手を添えた。
「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」
俊哉が『ゴーユーシャ』、紗夜が『キルフ』に『ライド』するのはこれまで通りの流れであった。
ファイトの方は紗夜が先攻を望んだ為、彼女の先攻で始まることになる。
「私は『ウェイピング・オウル』に『ライド』!スキルで一枚『ドロー』して、ターンを終了します」
先攻では攻撃ができないので、攻撃をヒットさせづらい手段を取ってターンを回す。
この方法はこの手合いのユニットを使う時のオススメとして玲奈が紹介しており、紗夜が早速実践したのである。
「さて……取り敢えずここからだな。『次元ロボ ダイブレイブ』に『ライド』!『スキル』で一枚『ドロー』……」
俊哉は白を基調とした人型ロボット『ダイブレイブ』に『ライド』する。
何事もなければこのまま攻撃するか、前列リアガードを一枚置いて攻撃を考えたのだが、今回はヴァンガードが『ウェイピング』なので、後列中央に『ダイランダー』を『コール』する。
『ゴールドパラディン』は退却手段に乏しい為、こうしてある程度強気にリアガードを展開できるのは助かっている。
なお、『ダイブレイブ』は『メインフェイズ』で『ソウルブラスト』をすることによってパワーをプラス5000できるが、ここで使うのは早すぎると判断した。
「攻撃行くぞ……『ダイランダー』の『ブースト』、『ダイブレイブ』でヴァンガードにアタック!」
「まずはノーガードで……どうぞ」
俊哉の『ドライブチェック』はノートリガーだが、序盤も序盤なのでトリガーが出たらラッキー程度な以上、特に気にはしない。
イメージ内で俊哉の乗る『ダイブレイブ』が右腕のブレードで『ウェイピング』となった紗夜に斬撃を与える。
この時の『ダメージチェック』はノートリガーで、余り動かないまま互いの一ターン目が終了する。
「(こうして落ち着いてる以上、やっぱこれで良かったんだろうな……)」
俊哉は自分の落ち着き具合で確信した。そう考えると、再び紗夜には感謝の念を抱く所へ帰って来る。
もしかしたらそうかもしれない──と言う考えは出てくるが、考えるのはファイトが終わった後ですることにした。
「では行きます……『風炎の獅子 ワンダーエイゼル』に『ライド』!更に、『紅の獅子獣 ハウエル』を『コール』します」
紗夜が金の鎧を纏い、若干暗い水色が混ざった剣を持った戦士『ワンダーエイゼル』に『ライド』し、金と赤で彩られた鎧に、腕に嵌め込む鎧と同色の鉤爪を持った戦士『ハウエル』が後列中央に『コール』される。
「その並びは……来るか」
「はい。『ソウルブラスト』と、リアガードにいる『ハウエル』を退却させることで『ワンダーエイゼル』のスキル発動!山札から『ブロンドエイゼル』を探し、それを『スタンド』状態で『S・ライド』します!」
紗夜のデッキにおける一番の変更点であり、彼女は素早くグレード3に『ライド』できる強みを活かすべく、『ブロンドエイゼル』に『ライド』できる道のりを増やしたのである。
また、この方法でも『イマジナリーギフト』の獲得条件を満たしており、紗夜はどちらかの『ギフト』を選択することになるのだが──。
「『イマジナリーギフト』、『アクセルⅡ』!……まさか、二ターン目の先攻で獲得できるとは思いませんでした」
「まあ、そこが『ゴールドパラディン』最大の強みってところだよ」
やはりと言うか、手札の消費具合からもう一択も同然であった。
今回の流れに紗夜は驚いているが、その内慣れるだろうとは見ている三人と俊哉は全員して確信する。
「なるほど……紗夜は『ブロンドエイゼル』に重点を置いたのか」
「うん。やっぱりあのユニットの強みはこれだからね」
やりたいこと自体はよく分かるもので、これができることは『ゴールドパラディン』最大の強みでもある為、なるべく狙って行きたいのである。
この代償が凄まじい速度で減っていく手札であり、ここを補う為にも『イマジナリーギフト』は『アクセルⅡ』一択になると思われた。
そこから更に、紗夜は前列左側と『アクセルサークル』に『ボーマン』を、前列右側には銀の鎧と蒼い髪が目を惹く、ヴァイオリンを持った女性『聖弓の奏者 ヴィヴィアン』を『コール』する。
「登場した時、『カウンターブラスト』と『ソウルブラスト』で『ヴィヴィアン』のスキル発動。山札の上から三枚を見て、一枚をリアガードに『S・コール』、残りは山札の下に望む順で置き、このユニットのパワーをプラス3000します。今回呼ぶのは……『美技の騎士 ガレス』!」
今回はスキルが使えなくなってしまうが、そこは仕方ないところである。ただ、後列右側に置いたことでヴィヴィアンとの合計パワーが20000となり、攻撃は通しやすくなった。
「では、攻撃に入ります。まずは『ブロンドエイゼル』でヴァンガードにアタック!攻撃時のスキルの発動を……今回は見送りましょう」
「まあノーガードだな……」
あまりにも手札が心許ない数にまでなっているので、相手のターンを考えると見送りたいところである。
また、初めてファイトした時は貴之が既に『オーバーロード』だったので良かったのだが、今回は問題が一つあった。
「今回は相手のグレードが2以下なので、『ツインドライブ』は使えません。なので、『ドライブチェック』……」
今回俊哉のヴァンガードがグレード1の『ダイブレイブ』なので、ドライブがマイナス1されてしまっている。
そこに愚直を言ってても仕方ないので行った『ドライブチェック』の結果は
イメージ内で『ブロンドエイゼル』となった紗夜が、俊哉の乗る『ダイブレイブ』に二刀流で舞うような斬撃を加えた所で『ダメージチェック』が行われる。
その結果は
「次は『ガレス』の『ブースト』、『ヴィヴィアン』でヴァンガードにアタック!」
「それもノーガード。『ダメージチェック』……」
二回目の『ダメージチェック』は
やむを得ない事態になったので、ここで紗夜の攻撃は終了となる。
「『ダイドラゴン』に『ライド』!それから……『マジカルポリス・キルト』を『コール』!」
『ライド』するのはいつも通り『ダイドラゴン』だが、後列中央にどことなく魔法少女っぽさがある人物『キルト』が『コール』される。
そんなユニットがいるのかと紗夜は意外に思ったが、このユニットがルールを重んじるタイプであることを俊哉が伝えればすんなり納得できた。
「登場時、手札を一枚捨てて『キルト』のスキル発動!このターンの間、ヴァンガードのパワーをプラス10000!」
この段階で『ダイドラゴン』のパワーは既に20000となり、更に『ソウルブラスト』をすることで簡単に25000まで上昇する。
更に『メインフェイズ』で前列左側に『コスモビーク』を『コール』し、『カウンターブラスト』も発動した。
この他にも後列右側に『ダイランダー』、後列左側に『ローレル』、前列右側には所々に蒼いラインが入っている
『プラチナム』はヴァンガードにいる場合は自分のターンの間パワーがプラス5000されるが、今回は次のターンであわよくば狙いたいスキルがあり、手数を増やしたい故にこのターンにリアガードとして『コール』を選ぶ。
「『メインフェイズ』はここまでだな……まずは『キルト』の『ブースト』、『ダイドラゴン』でヴァンガードにアタック!ヴァンガードがアタックした時、合計パワーが30000以上なら『カウンターブラスト』して『キルト』のスキル発動!山札の上から一枚『ドロー』できる」
「なるほど……後から補填ができるのは便利ですね。私はノーガードにします」
『カウンターブラスト』と言う代償はあるが、それでも手札の足し引きが元に戻せるのは大きい。
俊哉が『ドライブチェック』で
『ダメージチェック』は一枚目がノートリガー。二枚目が
「次は『ローレル』の『ブースト』、『コスモビーク』でヴァンガードにアタック!」
「もう一度ノーガードで。『ダメージチェック』……」
ここで紗夜は
これ以外にもヴァンガードへはこれ以上攻撃が通らなくなったことは大きく、俊哉はリアガードへ攻撃せざるを得ない。
「(けど、ここで急ぐことはない。焦ったら元も子もないんだからな……)」
気持ちを落ち着かせた俊哉は、『ダイランダー』に『ブースト』させた『プラチナム』で『アクセルサークル』にいる『ボーマン』へアタックするが、それは紗夜が『ガレス』に防がせたことで通らなかった。
攻撃も全て終わったので、俊哉はこれでターンを終わりにする。
「大丈夫そうですね?」
「ああ。そっちの伸びが早くてビックリしてるところはあるけど」
玲奈が教えた部分もあるはずだが、それでも相当に吞み込みが早い。紗夜がヴァンガード一辺倒に進んでいたらどうなっていたか分からないだろう。
紗夜も紗夜で、俊哉が問題ないようで安心した。こうして言われる辺り、自分は他の人より順応が早い方なのだろうと考えられる。
「恐らく……このターンに決められるかどうかが勝負でしょうから、今の私の全力……受け止めてくれますか?」
「分かった。遠慮せず来てくれ」
それを受けるのは自身に取っては恩返しの一環でもある俊哉は迷わず受け入れることを選んだ。
俊哉の答えに「ありがとうございます」と返してから、紗夜は『スタンド』アンド『ドロー』を始める。
「さっきのターンで出来ればお見せしたかったところですが……今この場で見せましょう。『ライド』!『レーブンヘアードエイゼル』!」
「(あいつに『ライド』できてたらさっきのターンから『ツインドライブ』が来てたな……)」
紗夜は赤銅の鎧と黒のマントを身につけた戦士『レーブンヘアード』に『ライド』する。
このユニットにまで繋ぐ速攻性の高さは、本番に入るまで時間が掛かりがちな『クラン』に取っては厳しいものがあり、『グレート』になるまで四ターンも掛かる貴之、同じく『グレートダイユーシャ』を狙うのに四ターン掛かる俊哉からすれば面倒な請け合いである。
『アクセルⅡ』をもう一枚設置した後、『メインフェイズ』で後列中央に『ハウエル』、右側の『アクセルサークル』には『ワンダーエイゼル』を『コール』する。
「リアガードに『ワンダーエイゼル』が登場した時、スキルで手札から一枚ユニットが『コール』できる。今回は『ちゃーじがる』を『S・コール』します。このユニットが手札から登場した時、このターンはパワープラス5000します!」
後列左側に、緑の鬣を持ち、柄の両端に刃のある武器を加えた犬型モンスター『ちゃーじがる』を『コール』した。
「これで手札は『ツインドライブ』を入れたら後三枚……『インターセプト』がある分は救いかな?」
「攻撃回数は最大で六回……けど、トリガー次第では五回だから、さっき言った通りここが彼女にとっての正念場だね」
「(俊哉……お前なら大丈夫だ。落ち着いて行けよ)」
紗夜の状況を見て、三人はそれぞれの呟きと思考を出す。
これで全ての用意が整ったので、後は攻撃していくだけだった。
「行きます……!まずは『ワンダーエイゼル』でヴァンガードにアタック!」
「まずはノーガード。『ダメージチェック』……」
後々のことを考えるとトリガーが欲しいのでそのまま攻撃を受け、その結果は
「ここでここで決まれば……『ハウエル』の『ブースト』、『レーブンヘアード』でヴァンガードにアタック!攻撃時、『ソウル』に『ブロンドエイゼル』があるなら『カウンターブラスト』することでスキル発動!このバトル中、パワープラス15000と
「こりゃ流石にヤバイな……」
今現在俊哉のダメージが3で、手札が残り四枚の内一枚が『完全ガード』なので、ここで変に防ぐ方が危険だと思えた。
仮に防ごうとしても
そうなると、俊哉にできることは一つだけであった。
「なら、俺はこいつらを信じよう……ノーガードだ!」
「分かりました。勝負です……『ツインドライブ』!」
紗夜の『ツインドライブ』は一枚目が
「パワーは前列右側の『ボーマン』に、
「(さあ……どうなる?)」
イメージ内で『レーブンヘアード』となった紗夜が、鎧の両腕側に着いている刃を伸ばして俊哉の乗る『ダイドラゴン』を貫くが、爆散することはなかった。
どうしたものかと紗夜が思う中、『ダメージチェック』を進めていくと一枚目はノートリガーだが、二枚目は
「ふぅ……ヒヤッとしたけど、賭けには勝てたな」
「俊哉君……お見事です」
彼を称賛する声と、柔らかい笑みは後から聞いても信じられないと言いたいくらい自然に出来ていた。好きかどうかはさておきにしろ、自分が良い感情を持って意識していることは明らかである。
パワーを全てヴァンガードに回されたことにより、これ以降ヴァンガードに通せる攻撃は限られてくる。
紗夜の攻撃は後三回残っているが、その内ヴァンガードに通るのは後二回になっていた。
「できること全てをやり切りましょう……『ちゃーじがる』の『ブースト』、『ボーマン』でヴァンガードにアタック!」
「ギリギリ届いてるもんな……手札の『ダイドラゴン』でガード!」
現在の『ダイドラゴン』はパワーが30000丁度。対する『ちゃーじがる』の『ブースト』を得た『ボーマン』は
ここで出来たチャンスを無駄にしない為にも、俊哉は絶対に防ぐ道を選ぶ。
「もう一度……『ガレス』の『ブースト』、『ボーマン』でヴァンガードにアタック!」
「そいつは『ダイヤモンド・エース』で『ガード』!」
合計パワーが37000だが、手札が手札だったので、ここは『ダイヤモンド・エース』を切る。
残った攻撃は『アクセルサークル』の『ボーマン』一体で、合計パワーも24000とヴァンガードに届かない状況だが、ここで紗夜は一つの点に気が付いた。
「(『コスモビーク』は無視してもいいけれど、『プラチナム・エース』のスキルは何かしら……?)」
「(『コスモビーク』だったらノーガードでいいが、『プラチナム』を狙われたら守る。こいつは俺に残された勝ち筋の一つだからな)」
『プラチナム』だけ残したら危険かも知れないと言う考えだった。これは地方大会で彼のデッキを覚えていたことも大きい。
『ダイドラゴン』と『コスモビーク』はパワー増強だが、それを活かすユニットがいてもおかしく無いと言う考えが、紗夜に次の選択肢を与えた。
「最後は『ボーマン』で、『プラチナム・エース』にアタック!」
「こっちに来たなら『ゴーレスキュー』で『ガード』だ!」
──やはり正解!俊哉の行動を見た紗夜が確信したところで、彼女のターンが終了する。
持ちこたえられたことで後が無い紗夜だが、俊哉も俊哉でギリギリであった。
何しろ相手が『完全ガード』持ちなので、ここで物凄い運が試される状況となってしまっている。
「(まあ、こんな時こそイメージだな)」
だからこそ、ここで一旦自分を落ち着かせ、万全の状態にする。今焦ったら何のために紗夜が止めてくれたのかが分かったものじゃない。
「紗夜がここまでやってくれたんだ……こっちも全力で答えなきゃ失礼ってもんだ」
「ええ。どうぞお構いなく」
大事な人の為なら、いくらでも立ち上がれる──。自分と
「もしもう一ターンあるなら、何がしたかったかまでは見せられそうだな……『ライド』!」
イメージ内で『クレイ』の荒野にどこからともなく『ダイドラゴン』に乗る俊哉がいる場所を通る線路が現れたと思ったら、その道を辿って『ダイドラゴン』の後ろから超速で疾走してくる新幹線が見えてきた。
その新幹線が見えるや否、俊哉は傷ついた『ダイドラゴン』から脱出し、その新幹線に乗り込む。
新幹線に乗り込んでからすぐに何かの操作を行い、その新幹線が少しずつ変形していく。
「『超次元ロボ ダイライナー』!」
新幹線の正体は何と巨大ロボット型のユニットであり、今回俊哉が新しく組み込んだグレード3のユニットであった。
やはりと言うか、今回も俊哉は当たり前かのごとく『フォースⅠ』を選び、ヴァンガードに設置した。これから察するに、『ディメンジョンポリス』は本当に『フォースⅡ』が選択肢に存在しない程合わないのだろうと紗夜は理解する。
『メインフェイズ』では前列左側にいる『コスモビーク』を退却させてから、新しく『コスモビーク』を『コール』し直してスキルを発動する。
本来ならばあまりやりたくない手段ではあるが、このターンで決めなければ負けなので、やるしかないのが本音である。
「『カウンターブラスト』と『ソウルブラスト』をすることで、『ダイライナー』のスキル発動!山札の上から七枚見て、その内一枚を公開して手札に加える……今回は『グレートダイユーシャ』!一応『ダイユーシャ』も候補にはあるが、万が一を考えたらこっち一択だな」
「と言うことは、私が選んだ方法と近い……のでしょうか?」
「確かに、『S・ライド』の手段を増やすって目線で見れば近いかな」
俊哉は『グレートダイユーシャ』への道筋を増やすべくこのユニットの採用に至っている。その効果は確かにあったと思うが、今回は状況が状況なので完全には発揮しきれないでいる。
手札に加えて終わりという訳では無く、この後追加効果が存在している。
「手札に加えたのがグレード3だった時、『ダイライナー』はこのターンパワープラス20000、
「『フォースⅠ』と、後列の『ブースト』をもらえば『グレートダイユーシャ』に『S・ライド』する条件は満たせる……俊哉、良い目の付け所だね」
『フォースⅠ』が乗っているおかげで、もう既に43000のパワーを有している。この為手札に『グレートダイユーシャ』があり、このターンにまだ『ライド』をしていなかった場合、後列中央のユニットに『ブースト』させるだけで『グレートダイユーシャ』の『S・ライド』条件をあっさりと満たせるのだ。
これを教えてもらえば、紗夜も俊哉がこのユニットを採用した理由を大いに納得する。
「じゃあ行くぞ……!『キルト』の『ブースト』、『ダイライナー』でヴァンガードにアタック!」
「ここを貰うのはよくない……『光輪の盾 マルク』で『完全ガード』します!」
イメージ内で『レーブンヘアード』となった紗夜の前に赤い鎧を身に纏い、金の盾を持った戦士『マルク』が現れ、盾を構えてその眼前に光の方陣を作り出す。
その方陣によって俊哉が乗る『ダイライナー』の右腕によるストレートが防がれる中、『ツインドライブ』が行われる。
結果は二枚とも
「(やはり、あのユニットには何かある……!と言うことは、『コスモビーク』の攻撃は一度貰ってしまいたいわね)」
トリガーが出てしまえば簡単に防げることから紗夜は先に『コスモビーク』で攻撃して欲しいが、俊哉もまた、先に『コスモビーク』で攻撃したい理由があった。
「(先に『プラチナム』を通しても、
俊哉の狙いは『コスモビーク』の攻撃でトリガーが引かれなかった場合のオーバーキルであり、
もちろん上から三枚が全てノートリガーならそれでいいのだが、必ずしもそうとは限らないので、非常に危険な橋渡でもあった。
当然、見ていた三人もそれには気づいており、自分たちなら俊哉と同じ思考をするだろうことも察していた。
「いや、ここはハイリスクハイリターンだ!『ローレル』の『ブースト』、『コスモビーク』でヴァンガードにアタック!」
「ノーガード!『ダメージチェック』……」
紗夜の『ダメージチェック』は二枚ともノートリガーでダメージが5になり、この賭けは俊哉の勝ちになった。
「じゃあ、これで決まるな……」
「ええ。行きましょう」
今の紗夜は手札と『インターセプト』を全て使うことで、『ブロンドエイゼル』の合計パワーは47000まで持って行くことができる。
パッと見ただけでは『ダイランダー』の『ブースト』を得た『プラチナム』の合計パワーは38000まで上げられるので、防げることはできるだろうが、嫌な予感しかしていない。
「ラストだ……『ダイランダー』の『ブースト』、『プラチナム・エース』でヴァンガードにアタック!にアタック!『プラチナム・エース』がアタックした時、グレード3以上のヴァンガードのパワーが30000以上なら『ソウルブラスト』することでスキル発動!このターン『プラチナム・エース』のパワーをプラス10000!
「……!?これでは防げない……!」
このスキルにより攻撃がギリギリで届く為、紗夜はノーガード以外の選択肢が無くなった。
イメージ内で『プラチナム・エース』の振り抜いた拳が『ブロンドエイゼル』となった紗夜を貫き、この攻撃がトドメとなった現れの如く『ブロンドエイゼル』となった紗夜は光となって消滅する。
『ダメージチェック』は一枚目が
「『コスモビーク』を防いでいればギリギリでしたか……」
「あそこは択だから、仕方ないところはあるよ……にしても本当に伸びが早い」
俊哉は先に『コスモビーク』で攻撃し、紗夜はトリガー狙いでそれを防がなかった。故にここは仕方ない所ではある。
ただ、このファイトを通して紗夜に対して感じたことは伝えておこうと俊哉は思った。
「今みたいにファイトできれば大会も大丈夫。自信もっていいと思う」
「本当ですか?ありがとうございます」
デッキを変えて間もないことも不安だったが、俊哉からの太鼓判のおかげで紗夜は安心できた。
顔が赤くなっていないかは気になるが、それを無理矢理誤魔化す目的も兼ねて俊哉に何も心配ないファイトが見れて良かったことを伝える。
「あれ?あの二人どうしたの?」
「ああ……あれはお取込み中だ」
リサたちもファイトを終えたらしく、俊哉と紗夜の様子を見て少しだけ固まっていた。
「なら、あの二人は仕方ないとして……組み合わせを変えましょうか?」
「あっ、それなら友希那さんっ!次はあことやりましょうっ!」
「なら……今井さんは、私とファイトしましょう」
邪魔するのは野暮だなと感じ、一度四人でローテーションを組むことにする。
「「「「スタンドアップ!」」」」
「ザ!」
「「「「ヴァンガード!」」」」
そうなれば話しが早く、早速四人は準備をしてファイトを始めた。
また後で様子を見に来ると思うが、タイミングが悪くなりそうな予感はある。
「紗夜は……あたしたちで見る?」
「それが良さそうだね。こうなると全員が終わってからでは、四人が待つ時間も増えてしまうし……」
「何か聞かれたら、誰か一人がそっちに移ればいいだろうしな」
三人も方針が決まり、紗夜と俊哉の話し込みが終わったタイミングで次は玲奈が相手を担当することになった。
夕方になるを目途にファイトを切り上げて解散とし、またデッキの確認やファイトを重ねることで大会当日を迎えるのであった。
俊哉のデッキはブースターパック『アジアサーキットの覇者』と、ブースターパック『My Glorious Justice』に出てくるカードで編集した『ディメンジョンポリス』のデッキ。
紗夜のデッキはブースターパック『ULTRARARE MIRACLE COLLECTION』と、ブースターパック『宮地学園CF部』に出てくるカードで編集した『ゴールドパラディン』のデッキとなります。
エイゼル系を使ってファイト描写をした感想ですが……展開が速い!これに尽きます。
何故かと言えば、一段飛ばしの『ライド』が可能なことにあり、これが展開の高速化を促しています。このせいで二ターン目から『レーブンヘアード』への『S・ライド』を決めようものなら展開の幅を減らしかねないので、そこが怖いところです。
次回は大会の導入編に入るかと思います。