ガルパピコは異常気象のせいで蔵が迷路になると言うトンデモが……(汗)。切っても切っても何度も生えて来るのを見た感じ、あの話の世界線では終わらないでしょうね……ってか、捕まったチュチュとパレオはあの後助けてもらえたんだろうか……?
ヴァンガードifも少しずつですが、物語の核心に近づきつつありますね。しかしながら、伊吹は無事なのだろうか……?今回も音沙汰無しでしたね……。
他にも、バンドリ1期の再放送が来ましたね。セル画を見て非常に懐かしい想いをしました。バンドリ再放送を見た後、続けて『ひぐらしのなく頃に』もみることにしたのですが、これ癒しを貰った後に恐怖を貰いに行くとか言う結構アホなことかましているなと感じました……(笑)。まあそれでも見たいから見るのですが。
二回戦の左側から再び試合が始まり、今は順番の都合で友希那とリサが下に降りている。
展開速度次第では紗夜とあこも下に降りる可能性があり、最後まで見れる確率が高いのは燐子くらいだろう。
「では……始めましょう」
「はいっ!よろしくお願いしますっ!」
この二人はまず初めに、互いと当たることを第一目標としていたので、この組み合わせは願ったりであった。
静かな笑みと共に促す友希那と、満面の笑みで答える春香。どちらも喜んでいることは変わらないことが伺える。
「(さて、井口さんは何を使うかな……)」
「遠導先輩……凄く楽しそうですね~」
「まあ、
あまり彼と接することのないモカが見ても分かるくらい、貴之は楽しそうな目をしていた。
これに関しては簡単に予想ができており、自分が彼ならばそうなるだろうと思える。
「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」
二人がファーストヴァンガードを表に返すことでファイトが始まる。
「『ライド』!『フルバウ』!」
「『ライド』!『ぐらいむ』!」
友希那が『フルバウ』に『ライド』したのはいつも通りなので、蘭とモカに『シャドウパラディン』のユニットであることと、『クラン』の特徴を教える。
「(それ……今の湊さんに合ってるのかな?)」
『シャドウパラディン』の説明を聞いて違和感を持った蘭は、後で訊いてみようと思った。
「意外ですね……?『シャドウパラディン』を使うとは思いませんでした」
「始めた時の自分に合わせたの……意外に思われるかも知れないと思ってはいたけど、早速来たわね」
この大会が終わったら『シャドウパラディン』以外も触れてみる予定なので、本当に自分が望む形を見つけようと決心していた。
一方で貴之は春香の使う『クラン』を見て、思わずニヤリと笑みを浮かべる。
「なるほど……井口さんは『ロイヤルパラディン』だったか」
──こうなると、アイツも入ってそうだな……。貴之の予想は彼女の二ターン目に分かることなので、気長に待つ事にした。
「井口さんが『ロイヤルパラディン』なら……入ってそうね」
「……?何がですか?」
「そのユニットを出したらその時、出なかったらファイトが終わった時に答えるわ」
答えてくれるならまあ良いだろうと考え、春香は深く追求しない事にした。
ファイトは友希那の先攻からで始まり、早速『スタンド』アンド『ドロー』が行われる。
「『ブラスター・ジャベリン』に『ライド』!スキルで一枚ドローして、ターンを終了するわ」
先攻で最初のターンの場合は特にできることが無いので、このまま春香へターンを回す。
「『ライド』、『ナイトスクワイヤ・アレン』!スキルで一枚ドローして、このままヴァンガードにアタック!」
「ノーガード。続けて」
春香の『ドライブチェック』、友希那の『ダメージチェック』は両方ともノートリガーで、特に大きな影響も無く最初のターンが終了する。
「影の剣は覚悟の意志……『ライド』!『ブラスター・ダーク』!」
「(なるほど……そう言うことなら乗らない訳には行かないね)」
『ブラスター・ダーク』を見た春香は笑みを浮かべた。すぐ知ることになるが、この笑みは彼女がとあるユニットを持っている証拠であった。
この後『メインフェイズ』では後列中央に露出の高めな黒い魔導服を着た魔女『髑髏の魔女 ネヴァン』が『コール』される。
「『ネヴァン』を『レスト』することでスキル発動。山札からパワー5000のユニットを一枚まで探して、『レスト』した状態で『S・コール』するわ。今回呼ぶのは、『黒翼のソードブレイカー』!」
イメージ内で『ネヴァン』が自身のどこかに
これによってその髑髏に肉体と魂が入り込み、金色の髪に黒い戦闘服、そして単剣を手に持った少女『ソードブレイカー』が後列左側に蘇ったかのように参列する。
「あ、あの……髑髏からユニットが……」
「あれも『シャドウパラディン』の特徴の一個なんだ。こう言う危なっかしいことをするのも多いから、『ロイヤルパラディン』の部隊から外されたりもする……」
「じゃあ、一時期の湊さんも……?」
蘭の問いには渋面を作りながら、貴之が肯定を返す。友希那はその時の自分を大いに反省している為、もう繰り返したりはしないだろうが、確かにそうしていたことはあったのだ。
それ故に友希那が他人に同じ経験をさせまいとしている意思を教えて貰い、蘭は友希那の願いを無駄にしたくないと思った。
また、これ以外にも前列左側に黒を基調とした服にトランペットを持った、少女のように見える天使『ダークボンド・トランぺッター』が『コール』される。
「『ダークボンド』が登場した時、『カウンターブラスト』することでスキル発動!山札からパワー5000のユニットを一枚まで探して、『レスト』状態で『S・コール』するわ」
これによって二体目の『ネヴァン』を後列右側に『コール』し、『ダークボンド』はもう一つのスキルでパワーがプラス3000される。これはパワー5000のユニットをリアガードへ『コール』した時に発動するスキルであり、『ネヴァン』の存在が使い勝手向上に働いている。
さらに相手のリアガードがいないので、手札を一枚捨て、『ブラスター・ダーク』のスキルを発動させた。
「攻撃に入るわ……『ブラスター・ダーク』でヴァンガードにアタック!」
「まだダメージ受けてないし……ノーガードかな」
流石に
『ツインドライブ』は一枚目がノートリガー、二枚目は
対する春香の『ダメージチェック』は
「次、『ダークボンド』でヴァンガードにアタック!」
「うーん、パワーが勿体無いけど……ノーガード!」
ここでの『ダメージチェック』はノートリガーで、春香のダメージが2となったところでターンが終わる。
「光の剣は勇気の象徴……『ライド』!『ブラスター・ブレード』!」
「やっぱり持ってたな……『ブラスター・ブレード』」
「ああ……予感はしてたけど、俺はどれだけあのユニットと縁があるんだか」
また、彼女があのユニットを採用するに至った理由は、貴之のヴァンガードに対する想いを汲み取っているのだろうと友希那は思えた。
「私たち
「はい。貴之さんのコメント見た後から始めたんですけど、その時一番ピンと来たんです」
確かに、ユニットと言う仲間内を大切にするのなら、『ロイヤルパラディン』はその体現者のような存在だと言える。
これに関してはどこもおかしくはないと感じたし、聞いていた貴之も実践してくれる人が目の前にいるのが分かって嬉しかった。
「貴之は『ブラスター・ブレード』と縁が多いから、もしかしたらと思っていたけれど……」
「……そうだったんですか?後で聞いてみようかな」
スキルで『ダークボンド』を退却させた後、『メインフェイズ』では後列中央に『うぃんがる』、後列左側に翡翠色のマントが付いた鉄色の鎧を身に纏った騎士『
「『ケイ』が手札から登場した時、『カウンターブラスト』をすることでスキル発動!山札から『忠義の騎士 ベディヴィア』を一枚まで探して『S・コール』します!」
『ケイ』の目の前……前列左側に橙色のマントが付いた鉄色の鎧を身に纏った騎士『ベディヴィア』が現れ、彼に「待たせたな」と声を掛けた。
彼らは互いを明確に友と思っており、強い信頼関係で結ばれている存在であった。
春香はこのままもう一体のユニットを『コール』して、『ブラスター・ブレード』のスキルを狙うのもアリだと考えたが、『シャドウパラディン』の選択肢の多さを考えると迂闊な行動は控えるべきと考え、ここで一旦打ち止めとした。
「そう言えば玲奈さん、さっきから二人が言ってる前口上みたいなのって何ですか?」
「あれはユニットの背景に合わせた物言いなんだけど……ざっくり言っちゃうとファイターがイメージを強くする為の行為でもあるんだ。貴之が『オーバーロード』に『ライド』する前にやってるのと一緒だね」
玲奈の説明でモカは何となく必要であることは理解した。何故そうするのかはファイトをしなければ難しいかも知れないので、少し検討を始めた。
「ここから攻撃……『うぃんがる』の『ブースト』、『ブラスター・ブレード』でヴァンガードにアタック!」
「そうね……ここはノーガードにするわ」
今回『ブラスター・ブレード』はスキルを発動していない為、
春香が行った『ドライブチェック』は
『ダメージチェック』では友希那が
「次、『ケイ』の『ブースト』、『ベディヴィア』でヴァンガードにアタック!『ケイ』は『ベディヴィア』を『ブースト』した時、このバトル中パワープラス3000、『ベディヴィア』は『ケイ』に『ブースト』された時、このバトル中パワープラス3000!」
「じゃあ、合計でプラス6000……一緒に戦うことが前提なんだ」
「あの二人は長きに渡る友だからね……強固な絆が助けになってるんだよ」
──あっ、長きに渡る友って言えば、モカちゃんと美竹さんたちアフグロみたいだよね?玲奈がそう問いかければ蘭は顔を真っ赤にし、モカはニンマリと笑った。
この辺が二人の性格に繋がるのだろう。特に蘭が恥ずかしがり屋であることが伺える一面であった。
最も身近でいる人のことを考えると友希那とリサ、または貴之と俊哉が近しいと思われるが、共に戦うことを考えたら前者の方がより近い。
「ここはノーガードかしら。『ダメージチェック』……」
ここでは
これによって両者のダメージが2になったところで互いの二ターンが終了する。
「あっ、呼ばれたみたいですね……行ってきますね」
「ああ。頑張ってな」
ここで紗夜が呼ばれたので、下に降りてファイトをしに行った。
この直後にあこも呼ばれ、二人が降りていくことになる。
「(さて、あのスキルでどうなるかね……)」
今から『ライド』しようとするユニットが、友希那に『シャドウパラディン』が合わないかもと感じさせる最大の原因となっているが、そんなすぐに諦めようとは思わないからデッキに入っている。
ただ、これは友希那が選んだ貴之の想いを汲み取る形である為、まだ粘る選択肢は取るべきと考えている。
「やれるだけのことはやりましょう……『ライド』!『ファントム・ブラスター・ドラゴン』!『イマジナリーギフト』、『フォースⅠ』!ヴァンガードのパワーをプラス10000!」
「(『ファントム・ブラスター・ドラゴン』……間違いなく、何かがある)」
そのユニットは貴之の想いを考えるのなら、最も合わないと考えられるユニットである。
恐らく友希那もそれを承知しているはずなので、春香はどうにかして意図を探ろうと試みた。
『メインフェイズ』で前列左側に『マーハ』を『コール』し、スキルで後列右側に『ジャベリン』を『S・コール』した後、後列リアガード全てを退却させることでリアガード三枚の退却条件を満たし、『ファントム・ブラスター』の『カウンターブラスト』を発動させる。
「(ごめんなさい。あなたたちの犠牲を無駄にはしないわ……)」
「っ!あの反応……経験したことがあるんだ」
友希那が申し訳なさそうにしていること、対象に選ばれたユニットが驚いてから覚悟を決めて身を差し出したことを見て、春香は友希那の経験に気づいた。
『シャドウパラディン』が友希那に合っていないだろうことは春香も感じ出しているし、見ていた蘭もほぼ確実に合わないだろうと思っていた。
「(湊さん……無理してないかな?でも、遠導さんは止めなかった……どうして?)」
理由を聞いてみようにも、当の貴之は静かに彼女のファイトを見守っているので聞けそうに無かった。
貴之自身は友希那の意思を尊重した故の行動を取っているので、聞かれれば説明するつもりでいる。
「行くわ……『ファントム・ブラスター・ドラゴン』でヴァンガードにアタック!」
「これは流石に防ごうかな……『閃光の盾 イゾルデ』で『完全ガード』!」
現在『ファントム・ブラスター・ドラゴン』のパワーが38000、
『ツインドライブ』では一枚目がノートリガー、二枚目が
「次、『マーハ』でヴァンガードにアタック!」
「これは貰っちゃおう……ノーガード!」
春香はダメージが2である為、次のターンに向けて『カウンターブラスト』確保に走った。
『ダメージチェック』の結果は一枚目がノートリガー、二枚目が
ここで友希那のターンが終了し、現在友希那のダメージが2、春香のダメージが4とここからの展開でどうとでもなりそうな状況であった。
「じゃあこっちも、本番の領域に……『ライド』!『モナークサンクチュアリ・アルフレッド』!」
「(別の『アルフレッド』……『オーバーロード』と同じ、このユニットにも複数の種類があるのを改めて実感するわ)」
春香が非常に重装備な鎧を纏った『アルフレッド』である『モナーク』になったのを見て、友希那が『オーバーロード』を思い出したのは貴之の影響である。
また、ここで『モナーク』を出したと言うことは、『完全ガード』を使った時に『ブラスター・ブレード』を『ドロップゾーン』に送ったことをファイター三人が推測した。
「登場時、『カウンターブラスト』と『ソウルブラスト』をしてスキル発動っ!『ドロップゾーン』から『ブラスター・ブレード』を一枚まで手札に戻して、このターン『モナーク』のパワーをプラス15000!」
この時『ソウル』に『アルフレッド』を含むユニットがあった場合は
「『イマジナリーギフト』、『フォースⅡ』!私は前列右側にしますっ!」
『メインフェイズ』では後列左側に『ケイ』を『コール』し、スキルでデッキから『ベディヴィア』を前列左側に『S・コール』する。
その後手札に戻した『ブラスター・ブレード』を前列右側、『うぃんがる』を後列右側、最後に『スタリオン』を後列中央に『コール』し、『メインフェイズ』の準備を終えた。
「攻撃行きますね……『スタリオン』の『ブースト』、『モナーク』でヴァンガードにアタック!」
「防いでおきましょう……『マクリール』で『完全ガード』!」
まだダメージは2だが、嫌な予感がしたので防いで置くことを選んだ。
案の定、『ツインドライブ』は二枚とも
「これは決めに来たね……」
「今、『ブラスター・ブレード』の
「それ以外にも、『モナーク』がいればリアガード、またはガーディアンの『ブラスター・ブレード』はパワープラス10000。『シールドパワー』プラス5000を得るから、後ろに『ブースト』できるユニットさえいれば、『ケイ』と『ベディヴィア』の合計パワーを簡単に超えられるんだ……」
実際のところ、これによって友希那はかなり痛い状況に追い込まれていた。
まだダメージは2であったものの、この『完全ガード』によって、このままだと『ブラスター・ブレード』の攻撃を止められない状況が完成している。
幸いこちらのダメージが少ないから望みはあるが、どの道『ブラスター・ブレード』の攻撃は素通しする必要があり、その上でトリガー次第とかなり分の悪い掛けになっていた。
「(大丈夫。焦らず信じてイメージすること……それが一番大切なことだから)」
ここでボロを出すのが一番よくないのを教わっている友希那は、自分に言い聞かせて冷静さを保つ。
幸い、『ケイ』の『ブースト』を加えた『ベディヴィア』の攻撃は防げるので、攻撃してくるなら必ず防ぐことを決めた。
「どうせトリガー引かれたら通らないし……『ケイ』の『ブースト』、『ベディヴィア』でヴァンガードにアタック!」
「ならここは、『ダークサイド・トランぺッター』で『ガード』!」
合計パワー24000の攻撃を、合計パワー28000でどうにかやり過ごす。
ここまではいいが、勝負は次である。
「行きますっ!『うぃんがる』の『ブースト』、『ブラスター・ブレード』でヴァンガードにアタック!」
「受けて立つわ……ノーガード!」
──どうして防がないの?と、一瞬疑問に思った蘭だが、一つだけ予想できた。
「もしかして……防げないとか?」
「多分。『ベディヴィア』の攻撃を防いだし、あたしはそうなんだと思うよ」
玲奈も防げないと分かった段階で二次被害を抑える行動に出る為、恐らくはと予想する。
イメージ内で『ブラスター・ブレード』が『ファントム・ブラスター』となった友希那に三回の斬撃と一回の突きを見舞い、それを受けた彼女が苦悶の声を上げる。
ただし、そのまま消える様子は無く、持っていた槍を地面に突き刺して肩で息をしている様子を見せた。
「(……消えない?じゃあ、まさか……!)」
「(大丈夫……そのままイメージを持ち続けて)」
『ダメージチェック』の一枚目と二枚目がノートリガー、三枚目が
「(いいイメージだ。ちゃんと飲み込んでくれて嬉しいぜ)」
その光景を見ていた貴之が満足する。春香も攻撃手段が無くなったことでターン終了を宣言する。
「井口さんは、私に『シャドウパラディン』が合わないと思う?」
「……え?うーん……」
友希那がターンを開始する際に投げかけた質問に困惑した春香だが、少し考えてから「確かに合わないんじゃないかと考えている」旨を返す。
ただ、これだけで終わりではなく、何となく感じていることを話してみることにした。
「何て言うか、
「なるほど……そう感じていたのね。実際、私も本当は合わないんじゃないかと思って、一度『クラン』を変えようとも思ったわ」
「(ああ……この前貴之とデッキ見てたのはそう言うことか)」
友希那の話しを聞いた俊哉が、この前の光景を思い出す。
ただそれでも、使うことを決めたことには理由があるので、それを聞こうと思った。
「けれど、合わないからと言ってすぐに他の『
──せっかく手を取り合えたのに、すぐに切られてしまったら彼らも辛いから……。友希那の今使っている『シャドウパラディン』のユニットを想う心は、春香に一つの確信を与える。
自分は仲間を強く意識した戦い方や、デッキの組み方で貴之がヴァンガードに懸けている想いを汲み取っていたが、それ以外にも汲み取り方があるのだ。
「湊さんは……私とは違うやり方で、貴之さんの想いを汲み取ったんですね」
「ええ。これは、貴之が一度も『オーバーロード』を外さなかったところからも考えていたの」
過去の後悔ももちろんあるが、ヴァンガードに関して最も大きな理由はこれである。
「(そっか……ああいう考え方もあるんだ)」
蘭は知らない内に友希那の話しを聞き入っていた。これには大いに納得できる理由もある。
これは置き換える方法であるのだが、クラスが自分だけ違うことで悩んでいた自分を『シャドウパラディン』とするなら、これを解決済するべくバンドを組もうと言い出したつぐみと、それに賛成した三人が友希那である。
そうやって考えると心が温まるのを感じ、四人に報いる為にもチームを前に進めて行きたいと願った。
「あれ~?蘭~?湊さんの声に感動しちゃった?これは後で教えないとな~……」
「えっ!?そ、そんなことないから……!身も蓋もない事言わないで!」
「(おお……弄った反応が可愛いと言ってたのはこの事だったんだ……)」
モカが弄ったことによって始まったやり取りをみて、玲奈はムフフと言いたげな笑みを浮かべる。
一方で、友希那の言葉に納得して春香が礼を言ったことで彼女らはファイトに戻った。
「例え、この力が更なる暴力だとしても……私は拒絶しない!『ライド』!『ガスト・ブラスター・ドラゴン』!」
友希那は『ファントム・ブラスター』に似た漆黒の躰を持った巨竜『ガスト・ブラスター』に『ライド』する。
この時に獲得する『フォースⅠ』は再びヴァンガードに設置し、『メインフェイズ』で『ソードブレイカー』を後列左側に『コール』し、『カウンターブラスト』をすることでスキルを発動する。
「(これで今回『ソードブレイカー』のパワーは10000……この終盤でこの追い込み方はキツイなぁ)」
今回『ソードブレイカー』は手札から登場した為、スキルを発動した際に追加効果でパワープラス5000を得ている。
これによって現在マーハと共に攻撃した場合はパワーが20000なので、『ブラスター・ブレード』に防いでもらうことを考える。
更には前列右側に『ブラスター・ダーク』、後列右側に『ジャベリン』が『コール』され、『ブラスター・ダーク』のスキルで一体リアガードの退却を強要される。
「なら、今回は『スタリオン』を退却させます……!」
他の四枚と比べ、『スタリオン』はスキルの発動条件の容易さと、効果の弱さから今回の退却対象に選んだ。
更にダメ出しと言わんばかりに後列中央に『ネヴァン』を『コール』するが、あることを狙って友希那はもう一つの手を打った。
「前列左側にいる『マーハ』を退却させて、もう一体『ブラスター・ダーク』を『コール』!登場時のスキルも発動するわ」
「……!『ケイ』、ごめんね」
「(なるほど……狙うは
友希那のデッキ構築の際に運用法も教えていた貴之は、すぐその意図に気づいた。
見ていた蘭とモカ、そして自分の番を待っていた燐子も疑問に思っていたが、玲奈に見れば分かると言われたので友希那の動向に注視する。
「こちらのリアガードが退却した時、『ソウル』に『ブラスター』と名の付く
「あっ……だからそうしたんだ。それに、『ブラスター・ダーク』を出したのも……」
『ガスト・ブラスター』のスキルと一緒に、守りを減らそうとした狙いに燐子は気付くことができた。
「戻ったよ。他のみんなは?」
「紗夜とあこが降りてファイト中、友希那はこのターンが恐らく最後。燐子は……」
「あっ……今呼ばれたから、行ってくるね」
「行ってらっしゃい♪頑張れー、燐子!」
燐子と入れ替わるタイミングでリサが戻ってきたので、最後の攻撃をみんなで見ていくことになる。
ちなみに、リサは無事に二回戦を突破しており、決め手は『セシリア』に『ライド』してから展開とパワー増加のコンボによる押し切りであった。
「まずは守りを弱らせる……『ジャベリン』の『ブースト』、『ブラスター・ダーク』で『ベディヴィア』を攻撃!」
「ごめん、『ベディヴィア』……ノーガード」
ここで無駄に消耗した場合、仮に凌げた後に立て直しが効かなくなってしまうので、春香はヴァンガードへの攻撃以外は全て通す選択を取った。
また、今回はこちらが友希那の時のように『ガスト・ブラスター』を素通しする羽目になってしまっており、非常に苦しい状況である。
更に言えば向こうのダメージが5である為、ダメージ次第ではどうやっても敗北を免れない状況まで追い込み切られているのだ。
「次は……パワー的にこっちの方がいいかしら?『ソードブレイカー』の『ブースト』、『ブラスター・ダーク』でヴァンガードにアタック!」
「『ブラスター・ブレード』で『インターセプト』!」
イメージ内で『ブラスター・ブレード』が『モナーク』へ迫る『ブラスター・ダーク』の前に立ちはだかる。
数秒間互いの剣による応酬を行った後、『ブラスター・ダーク』が身を引いたことで『ブラスター・ブレード』もその場を去る。
「最後……『ネヴァン』の『ブースト』、『ガスト・ブラスター』でヴァンガードにアタック!攻撃した時、『カウンターブラスト』とリアガードを二体退却させて『ガスト・ブラスター』のスキル発動!相手が自分のリアガードを一枚まで選んで退却させ、『ガスト・ブラスター』のパワーをプラス10000!更に、こちらのリアガードが二体退却したことで
「ちなみにあの『ガスト・ブラスター』のスキル発動は退却したリアガード一体ごとに発動する、俺が前に使ってた『ラオピア』と同じ判定をするんだ。んで、友希那はこの前に一回『メインフェイズ』で『マーハ』を退却させてるから、このターンは合計三体退却させてる。後、ギフトは『フォースⅠ』だ」
「『フォースⅠ』はパワーを上げるタイプだから……この段階で
聞いたら思わず『完全ガード』をしたくなる数値にリサは呆然とする。実際、始めてみた蘭とモカもビックリな
「『うぃんがる』を退却させて……仕方ない、ノーガード!」
素通しするしか無かったので、後はトリガー勝負に身を任せるだけだった。
そして命運を分ける『ツインドライブ』は二枚とも
「えっと……一応確認ですけど、『ガスト・ブラスター』のパワーと
「ええ……今の『ガスト・ブラスター』はパワー68000、
「「(あっ、これ前に見たことある……)」」
春香と友希那のやり取りを聞いた際、俊哉と玲奈は貴之が『グレート』を使った時のことを思い出していた。
現にリサも思い出しており、自分もやらなきゃいけないのだろうかと貴之に思わず確認を取ってしまった程である。
「まあ、今度やり方探して見るか……実用性があるなら行けそうな時に狙うくらいで」
「あはは……なんかごめんね?」
一先ずそんな約束をしたことで、一旦は収束を見せた。
「(湊さん、ありがとうございます。私は……)」
「(井口さん、ありがとう。私は……)」
──あなたとファイトできて良かった。二人が考えることは偶然にも一致していた。
イメージ内では『ガスト・ブラスター』となった友希那が『ソードブレイカー』と『ジャベリン』から力をもらいながら、『モナーク』となった春香に肉薄する。
この時退却対象となった二体は「あなたの胸の中で共に戦う」と言う、明白に彼女へ託す意思を見せていた。
その後は両手の鋭利な爪で四回程切り裂いてから地面に叩き付け、右腕で胴に抜手をすると言う暴力的な攻撃を行い、耐えきれなくなった春香が光となって消滅する。
起きた光景を表すが如く、『ダメージチェック』は全てノートリガーで、友希那の勝利が決まった。
「お互いに、いいものを得られたわね?」
「はいっ!とても参考になりましたっ!」
決着がつく瞬間にお互いに取ってとてもいいものになっていたことを確信しており、二人してそれを共有できた。
握手と共に挨拶を済ませた後、春香が友希那たちの近くに移動してもいいかを聞き、友希那が快諾する。
その為一度春香と一緒に荷物を取りに行ってから、友希那は貴之らのところに戻ってきた。
「二人ともお疲れ様。いいファイトだったぜ」
「「……!」」
戻って来るや否、貴之から惜しみ無い賛辞を貰った二人は顔を見合わせて満面の笑みを見せあうのだった。
「なるほど……こうして付き添い人側に回ってる理由はそうだったんですね。ファイトしたかったなぁ……」
「なら、今度ファクトリーにおいでよ。空いてる日なら貴之たちに連絡貰って飛んでいくから♪」
「ねえ友希那。玲奈が……」
「ええ。欲を抑えられなくなっているわね……」
その後玲奈と春香が話している様子を見て、友希那とリサは確信した。
「えっと……あれ何?」
「一応、玲奈さんの悪い癖……って、リサさんから聞いてるよ~?」
実際に見たのは二度目とも言える状況なので、モカもそこまで詳しいことは把握していない。
あまりにも機会に恵まれないから逃すまいと行動し、それを見てやり過ぎだと他の人に止められる……要は間が悪いの一言に尽きるのだろうとモカは確信していた。
後でリサに確認してみた時もそうだったので、Roseliaを教えたのが全部貴之だった時に若干荒れたのも理解は行った。
「まあでも、今のあいつは女性ファイターに取っては希望の星みてぇな存在にはなっているし、見てもらう分にはいいんだろうけど……」
「そのせいで今日みたいな日を我慢するから、一長一短だよな……」
これに関してはどうすることもできないので、これ以上はやめだと貴之と俊哉は困った笑みを見せあって話しを切り上げる。
友希那のデッキはトライアルデッキ『雀ヶ森レン』をブースターパック『最強!チームAL4』とブースターパック『最凶!
春香のデッキはトライアルデッキ『先導アイチ』をブースターパック『結成!チームQ4』とブースターパック『宮地学園CF部』に出てくるカードで編集した『ロイヤルパラディン』のデッキになります。
Q.モナークを春香に使わせた理由は?
A.本章で一真にしかできないことをやらせるので、負担軽減も加味して春香に紹介役を頼みました。
本小説
次回は紗夜とあこによるファイトになると思います。