元踏み台転生者物語   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第十七話

バニングスの父親の案内でまず向かったのは、水族館のエリア。 まぁ、見させてもらった資料でエレベーターに乗って地下に行き、そこからエスカレーターで移動とはなっていたが、まさか全面ガラス張りとは。 まぁ、海の中に通路を作っているのだから見せなきゃもったいないのも確かか

 

「これってどのぐらいの圧がかかってるんだろうか」

 

「え!? 気にするところそこなの!?」

 

なんて、海の生き物そっちのけで考えていたらみんなから総スカン食らったが。 いやだって、バニングスさんたちの計らいで説明してくれる案内員ついてるし、海の生き物に関してはそれ聞いてればいいかとも思ったしな。 気になったのだから仕方ない。 エスカレーター移動が終われば、水族館エリアに到着だ。 水族館エリアも結構広く、魚の種類も多いため見ていて飽きない。 水槽もでかく、魚の説明なども書いてあるのでそっちでも楽しめる

 

「神木、何でアンタ魚の方の説明文ばかり見てるのよ......」

 

「いや、こういう機会でもないとなかなか調べないだろ? 水族館によっては、こういう説明書きないんだし」

 

「それはそれで楽しみ方が違うような......」

 

楽しみ方は人それぞれなので、バニングスと月村の意見はスルーしておいた。 それに魚もちゃんと見てるしな。 スマホの通知の音がしそちらを見れば、予想通りの人物たちからの返信だった。 ・・・・・・クロノもユーノも似たような返信じゃねえか。 魚の写真やなのは達の写真を送り付けたのだが、どっちも要約すれば俺が写っていないことを言っている。 それを無視し、それまで送っていた倍の写真を短時間で取り送り付けてやった。 それも一枚ずつ。 今頃通知がうるさくて大変だろう、俺の知ったことではないがな。 一人で嫌がらせに満足しつつ、バニングス達から一定の距離を保ちついて行く。 あまり離れすぎるとうるさいしな。 水槽の配置などを見ながら、これも何か考えてるんだろうかなど思考を巡らせてみる。 通路は広くとられているから、混雑時でもゆったり歩けそうだが

 

「理樹君?」

 

「なのはか、どうした?」

 

前の一団から離れ、俺の隣まで来ていたなのはが不思議そうに声をかけてきた

 

「えっと、なんか難しそうな顔してたから考え事かなって」

 

「あぁ、この水槽の配置とかも何か意味あるのかなって」

 

「り、理樹君。 さっきからどこかずれてるよね」

 

流石のなのはも苦笑いだが、これにはちゃんとした理由もある

 

「んー、まぁずれてるのは分かってるけどさ、なのは達と同じ視点だと自由研究にならないだろ。 合同で発表ならまだしも、その予定ないし」

 

「い、言われてみれば」

 

それともう一つ理由はあるが。 流石になのは達のテンションについて行けない、というのもある。 俺の横で考え始めたなのはに苦笑しながら、周りを眺める。 海の生物など興味がなければ調べないので、ここはいいところだ。 一人でも着たいと思うが、ちと遠い。 まぁ、任務終わりに転送とかいろいろくる方法はあるのだが

 

「って、そうじゃなかった!?」

 

「どうしたいきなり」

 

考え込んでいたと思ったら、いきなり声をあげるなのは。 少し驚いたが、なのはに声をかける。 すると、とたん言いにくそうにし始めるなのは。 チラリと前の奴らの様子を伺うが、こちらに気付いた様子はない

 

「えっと、そのぅ......」

 

「まぁ、ゆっくりでいいぞ。 ちゃんと待つから」

 

「そ、その、一緒に写真撮らない?」

 

さっきまで自由研究の資料に使うのか、デジカメで写真を撮っていたが、少し気恥しそうにスマホを取り出しながら言うなのは。 それに驚きはしたが

 

「別に構わないぞ」

 

そう返事をする

 

「っ!うん!」

 

途端に嬉しそうな顔をするなのはに苦笑しつつ、近くの水槽により写真を撮る。 スマホの撮影なので少し近いが、まぁ、問題ないだろう。 なんか、なのはの手がブレブレのせいでスマホがめちゃ震えているがちゃんと撮れるのかこれ。 心配になって横目でなのはを見ると、顔を真っ赤にしてあわあわしていた。 ・・・・・・その反応はこっちまで恥ずかしくなるので、やめてもらいたいのだが。 なので、反対側を持ちブレを失くしてやる

 

「ほれ、撮ろうぜ」

 

「ち、チーズ」

 

撮った写真はなのはは顔を少し赤く染め、はにかんだ笑顔に、俺はどちらかといえば仏頂面のような感じだった。 俺って、こんな写真写り悪かったっけ? なんて少しショックに思いながら、なのはが喜んでいるのでいいかとも思う。 思うのだが

 

「おいそこの奴ら、数名除いて何生暖かい視線をよこしてやがる」

 

「「べっつにー」」

 

すごくムカついた。 その後アリシアと写真を撮らされたり、フェイト・テスタロッサが暴走したりと少し面倒だった

 

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「これがこの水族館の目玉の一つ、海鳴沖で発掘された巨大鉱石!」

 

「私たちの会社が、発見したの!」

 

「すごい!」

 

など周りは盛り上がっているが、俺はその鉱石を見続ける。 色からしてアメジストとかか? いや、それにしてはこの大きさってあり得るのか? どうにも疑問が残る

 

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「水族館の後は、こっち。 地上の遊園地エリア」

 

「オールス東京でーす!」

 

テンションの高いバニングス夫妻について行くと、今度は遊園地エリアのようだ。 関係者のプレオープンみたいな感じだけあって、アトラクションのライド関係も一応は動かせるらしい。 いや、本当にすごいな

 

「ほら!ボーっとしてないで行くよ理樹!」

 

「早いから、アリシア」

 

アリシアに腕を引かれるが、その場で立ち止まる。 早すぎてバニングス達が付いてきていないし

 

「よーし、遊び倒すわよー!!」

 

「「おー!!」」

 

「いや、自由研究...... それにライド系とか一部のアトラクションはあまり動かせないって、今説明が......」

 

「任せたまえ!」

 

「いや、もう好きにして......」

 

力が抜けたのを見計らってか、アリシアが俺を引っ張り始める。 それに続き、バニングス達遊園地ゾーンに突撃し始めた

 

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「元気すぎ......」

 

ライド系は観覧車以外全コンプ、ホラーハウスなどの歩いて回れる系も全コンプなど、すさまじいめにあった。 こっちは寝不足なので休ましてほしいと言っても、テンションが上がっているため誰も聞きやしない。 とりあえず、もうコーヒーカップはアイツ等とは絶対乗らん。 次があるかは分からんが。 コンプへの最終アトラクションである観覧車にバニングス達は乗っているため、ここには俺しかいない

 

「さて......」

 

さっきからうるさく鳴り響いていたが、出る暇がなかったため無視していたスマホを見る。 電話主は、クロノだった

 

「アイツがかけてくるってことは、急用か? だとしたら悪いことしたな」

 

そう呟きながら、俺は電話をかける。 すると、すぐにつながる

 

『もしもし』

 

「クロノか? すまん、出れなくて」

 

『いや、君も色々と忙しいだろう?』

 

「皮肉か。 それで、予定が分かっててかけてきてるんだ、急用なんだろ?」

 

『あぁ...... ちょっとした事件がな』

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