これから、これからだから!
「江戸川区で起きた光る物体の墜落事故、ねぇ...... 確か朝のニュースでやってたな」
『あぁ、ここのところ連日廃車場や工事現場から車数台が忽然と姿を消していてな』
テレビ電話にしてあるので、そう言って映像を見せてくれるクロノ。 朝食のBGM程度としか見てなかったので、改めてニュースを見てみる。 夜に光る物体が墜落している映像だ。 そこは廃車場だったらしく、そこのトラック数台が忽然と姿を消しているらしい
「突然、ね。 工事現場の方は初耳だが?」
『盗難自体はこちらで独自に調べていたからね。 その盗難自体もこの次の日からということで、今回の事件と何ら関わりがあるとみている』
そう言って見せられたのは、恐らく工事車両が盗まれた分布図だろう。 結構手広く盗まれているようだが、日付を見れば墜落事故の次の日からだ。 だが気になるのは
「工事車両もそうだが、大型車ばかりだな。 数をそろえてどうするつもりなんだ?」
『それは分からないが...... ただ、、この盗難の現場で目撃されてる人物が一人』
そう言って次に見せられた映像には、女子高生が映っていた。 映像を見続けると、車に手を当てその手から光が発生したと思ったらそれが車に広がっていく。 明らかに、何か細工をしたのは確かだ
『そして、この女子高生からは未確認のエネルギーが検出された』
「異世界渡航者か。 これを俺に見せるということは?」
『近々動いてもらうことになる。 まぁ、今回の休暇はなくならないと思うから安心してくれ』
「えらくふわっふわだな」
そう言ってお互いに苦笑する。 それにしても異世界渡航者か、何も起きなければいいのだが
「なのは達には?」
『母さんとも相談したが、まだ伝えなくても、ということだ』
「了解。 情報は何か新しいものが出次第、逐次送ってくれ」
『了解した。 あぁ、それと今回のオールストンシー、楽しんでるみたいじゃないか』
「まぁ、見ていては退屈しないが...... どうしたいきなり」
仕事の話は終わりということなのか、何故かクロノがニヤニヤしだす。 すごくうざいのだが、一応話はきいておかないとな
『いや、母さんからこんな写真がな?』
そう言って表示されたのは、なのはとのツーショットをとっているときの写真やアリシアとの写真などだった。
「あぁ、そうだった。 俺からも一つ報告というか、調べてほしいものがあるんだ」
『いやいや、騙されないぞ?』
「真面目な話だ」
睨みつけてやれば、クロノは渋々と表情を真面目なものに戻す
『なんだ?』
「オールストンシーの水族館エリア、そこにある展示品なんだが...... 海鳴沖に発掘された鉱石がある、それを調べてくれ」
『・・・・・・一応かけあっては見るが、どうしてだ?』
「俺もよく分からんが、なんか違和感を感じてな。 杞憂ならそれでいいが」
『ふぅ...... まぁ一応かけあっては見るが、期待はするな?』
「すまんな」
クロノとの通話を終了し、空を見上げる。 なのは達は何も感じなかったようだが、俺と玉藻はあの鉱石を見て顔を見合わせた。 普通の鉱石ではない、何故かはわからないがそう思ったのだ。 もちろん、この雰囲気に水を差すつもりはないのでなのは達に言ってないのだが
「本当に、なにも起きなければいいけどな......」
せめて、このオールストンシーの滞在期間くらいは
「さあ十分休んだわね!」
観覧車に乗り、遊園地エリアはコンプリートしたはずなのに、何故かテンションの高いバニングスがそう言ってくる。 非常に、非常に嫌な予感がする
「まぁ、休めはしたが......」
「もう一週よ!!」
「・・・・・・」
最早何も言うまいとバニングスの父親を見ると、白い歯をきらめかせていた。 あぁ、左様で...... なのはに手を引かれつつ、俺たちはアトラクションをもう一週したのだった