元踏み台転生者物語   作:サクサクフェイはや幻想入り

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全開の最後のセリフで死亡フラグなら、もうとっくに死んでるからヘーキヘーキ

ゴールデンウイークで筆が乗ってるので更新です


第二十六話

なのはを連れて、飛び立つ。 局員は...... 全員配置についてるか。 間に合うか? いや、間に合わせる。 何とか間に合わせはしたものの、イリスは飛んでる物体に拳を打ち付ける。 その瞬間、身体がぞわぞわしだす。 なんだこの感覚、体の中で何かが暴れてる? 局員も違和感を感じている。 ということは、これがクロノが言っていたのか!魔力を体の中から外に向かって大量に放出することで、それを吹き飛ばす。 違和感はなくなったが、断続的にそれは続いている。 これじゃあ、局員は戦闘自体無理だな。 俺の余波で、局員たちのも何とか吹き飛ばせたようだが、戦闘が始まればそんな余裕はなくなる。 なのはは...... フォーミュラが上手く働いてるみたいだな

 

「俺となのは、アミタさん、リインフォース以外は全員退避だ。 ここに長くいれば、先発隊のような状況になるぞ!!」

 

局員は退避していく中、はやてと守護騎士、フェイト・テスタロッサとアイツはこの場に残っていた。 たぶん、魔力量によってもスピードが違うのだろう

 

「お前たちも退避だ」

 

「いやや」

 

はやてがはっきり否定する。 その瞳はすでに覚悟が決まっており、なのはと同じ目をしていた。 リインフォースを見るが、首を振っている。 フェイト・テスタロッサとアイツを見るも、首を振っている

 

「はぁ...... どいつもこいつも、人が被害を最小限にしようとしてるって言うのに」

 

その間にも、やはり何かしらの力が働いているのか体がぞわぞわする。 今はリインフォースが俺と同じように体の中から外に魔力放出をやっているようだが、戦闘になればそうもいかないだろう。 あまり使いたくはなかったが

 

「初代様、お力をお借りします」

 

目を閉じ、いつの間にやら持っていた仮面をつけ目を開く。 一歩踏み占めるように足を前に出せば、甲冑の音がする。 どうやら成功したみたいだな。 あの時はとっさに使ったが、実戦では初だ。 初代様の力、初代様が使っていた大剣と甲冑、外套を借りるのだが、正直言って荷が重すぎる。 だが、初代様が認め貸してくれたのだ。 それに応えるような働きはしなければならない。 ともかく、外套を外し、はやての方に投げる

 

「付けておけ、普通の状態よりはましなはずだ」

 

「あ、うん...... そうじゃなくて、その姿!」

 

「後だ。 後リインフォース、お前にはこれを」

 

「ストライクカノンか。 それに魔力の調整を...... あぁ、確かに私とお前にしか使えないな」

 

「そういうことだ。 待たせたな、イリス」

 

「別に、こっちは貴方の力の解析をしてたから、待ってないわよ。 それにしても、本当に厄介ね貴方」

 

それまで沈黙していたイリスたちに声をかければ、そんな答えが返った来た。 睨みつけるような視線をよこしてくるところを見ると、俺の力の解析は出来なかったみたいだな

 

「そのふざけた魔力量もそうだけど、貴方のその力全く解析できないんだもの。 キリエが調べた情報にもいない、貴方いったい何者なの?」

 

「それに答える義理はないな」

 

「それもそうね。 貴方が何者かなんてもはや関係ない、だってこの子が目覚めてしまったのだから」

 

淡々とそうはなし隣に控えていた、金髪の子を見る。 確かに、この体の違和感はあの子が目覚めたことによって始まった。 あの子がカギとなるんだろうが、様子がおかしい。 さっきから一言も発しないのだ。 それどころか、ピクリともしない

 

「・・・・・・その子は、何だ」

 

「そうねぇ...... 本当なら応える義理はないのだけど、教えてあげる。 この子こそ、そこに居る王様たちやキリエが探し求めていたもの。 ま、キリエの願ったものとは真逆の力を持ったものなんだけどね」

 

あっけらかんと言い放つイリス、他の面々は驚いているようだが俺は薄々感づいていた

 

「・・・・・・自分の目的のために、キリエ・フローリアンを利用したのか」

 

「お互い様よ。 キリエも私を利用したし、私もキリエを利用した。 心から願った思いがあるなら、他人を困らせても仕方がない。 そうでしょ?」

 

「なんて、勝手な!!」

 

「あ、アミタさん!落ち着いて!」

 

後ろが騒がしい。 たぶん、アミタさんが激高してイリスに殴りかかろうとしてるんだろうが、それをはやてや他の奴らが止めてるんだろう。 心から願った思いがあるなら、他人を困らせても仕方がない、ね。 その言葉に、俺はこれまでのことがフラッシュバックする。 まさにその通りだ、だが聞かねばならない。 たとえ予想が付いていたとしても、その答えを

 

「お前の目的は」

 

「復讐よ。 私はこいつにすべてを奪われた、だから私もこいつのすべてを奪うことにした。 私はもともとエルトリアで暮らしていた人間だった。 だけどこいつに、命も家族も、大切なものを全部奪われた。 だから復讐する」

 

「・・・・・・」

 

それはまるで自分を見ているようで、身体から力が抜ける。 俺もこうだった。 玉藻たちが居たからここまで酷くはなかったが、一歩間違えばこうなっていた。 それをまざまざ見せつけられた気分だった

 

「なんとなくわかるわ、貴方もそうなんでしょ? 似たような境遇、ならあなたに私を止める権利はないはずよ」

 

「・・・・・・」

 

その通り、その通りなのだが

 

「理樹君......」

 

そう声が聞こえ、大剣を握っていない左手が温かくなる。 見ればなのはの顔が近くにあり、左手が握られていた。 体に力を入れ直し、イリスを見据える

 

「あぁ、お前の言う通りだ。 確かに似たような境遇だ。 俺もかつて復讐に走って、周りを傷つけた。 自分の目的のために。 周りから差し伸べられた手をはねのけ、周りの思いを踏みにじり進んだ。 その果てに復讐を遂げたさ。 だが、俺とお前は決定的に違う。 歩んできた道は確かに似たようなものだろうが、違うさ。 こんな俺でも、手を差し伸べてくれた家族(サーヴァント)がいた、おせっかいな(アリサとすずか)奴らがいた、恩人(はやて達やプレシアさん達)がいた。 なにより、裏切り踏みにじったのにも関わらず隣に居てくれと言ったやつがいた。 だから、お前と俺は違う」

 

「・・・・・・何それ、自慢?」

 

一瞬だけ悲しそうな顔をしたイリスだったが、それもほんの一瞬。 俺を見下すように見ている

 

「いや、事実だ。 そして一つだけ言っておいてやる。 どんなに手を払いのけようとな、諦めないやつは諦めないぞ。 手を取ってくれるまでな。 そして、手を差し伸べてくれる奴は近くに居る」

 

「話が過ぎたわね」

 

「確かに俺はお前を止める権利はないが、それでも止めさせてもらう」

 

剣の切っ先をイリスに向け、睨みつける

 

「なのは、ありがとな。 もう大丈夫だ」

 

そう、小声でお礼を言う

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