帰りのバス、バニングス達と別れ俺となのはの二人きりというわけではない。 フェイト・テスタロッサとアイツ、アリシアも一緒だ。 アイツに関しては、俺が一緒ということで震えが酷いがな。 まぁ、そんなことは気にしない
「理樹がこっちの方向ということは?」
「アリシアの予想通りだ」
「モテモテだねぇ」
「嬉しくもなんともないわ」
はやてと一緒で、アリシアもわかって言ってるので本当に質が悪い。 こうやって一緒に帰る回数もここ最近は多いので、俺が一緒に帰る時は呼び出しということで察してくれている
「そう言えば玉藻が最近見てやれないって嘆いてたな」
「あぁ~...... まぁ、自分でやってるから大丈夫だよ」
「そういうのは俺の目を見てから言ってみろ」
最近、俺もだが玉藻たちもそこそこ忙しいのだ。 なのでアリシアの魔術...... というよりも呪術の制御、それを見てやれないと玉藻も嘆いていた。 最初はなんだかんだ言っていた玉藻だが、アリシアが優秀なのもあり休みの日は遊びに行ってみたりしているものだ。 本人も楽しんでるようだし、止めはしないが
「・・・・・・玉藻さん、毎回うちでご飯食べていくんだけど」
「ん? プレシアさんやアリシアが勧めていくからって聞いたが?」
珍しいことにフェイト・テスタロッサが話に乗ってきた。 まぁ、なのはの手前もあるし、あちらが歩み寄ってきているのだからこちらも歩み寄らなければならないだろう。 ・・・・・・・そうしないとアリシアから何を言われるか。 ともかく、俺がフェイト・テスタロッサの方を向くと、隣のが震えたような気がするが無視する
「それは、そうだけど」
「迷惑ならやめるように言うが?」
「・・・・・・・」
「もう、理樹もそういう言い方しないの!フェイトも嫌がってるわけじゃないでしょ?」
「「・・・・・・・」」
別に変な言い方していないはずなのだが、アリシアに怒られる。 なので俺は黙ることにした、何故かフェイト・テスタロッサもそっぽ向いて黙ってしまうが
「もう、本当にしょうがないんだから」
ヤレヤレみたいな顔をされるが、それを無視し歩く速度を少し早めることにした。 その際繋いでいた手が引っ張られるが、俺が歩くのを速めたのが分かったのか少し握る力は強くなったが抵抗が消える。 ・・・・・・もうちょっと、なのはのことも考えてやらないとな。 そうして歩いていると、なのはの家の前まで着いてしまう
「じゃあ、私たちこっちだから!またね理樹、なのは!」
「おう、またなアリシア。 それとフェイト・テスタロッサと、藤森」
「・・・・・・ッ!?」
「お、織!じゃあねなのは!?」
「う、うん、またねアリシアちゃん、フェイトちゃん、織君」
「ふん」
やはり、というかなんというか。 あの高慢ちきな態度じゃなくなったのはいいが、アレはあれで面倒だな。 まぁ、アイツがどうなろうが知ったことじゃないが。 俺はアリシアたちに挨拶をすると同時に、鼻を鳴らしながら門に向き直る。 相変わらずというかなんというか、やはり威圧感がすごい。 とりあえず
「なのは、手を離してもらってもいいか?」
「・・・・・・うん」
毎回のことなのだが、名残惜しそうに俺の手を離すなのは。 俺はそれを見つつ、苦笑交じりで頭をなでる
「毎回言うが、もうどうこうするつもりも離れるつもりもない。 だから、そんなに心配そうにしないでくれ。 お前らから言われない限り、俺は何も言わずにどこか行こうなんて思ってないから」
そう言って門の方を再度向く。 さて、ここからは真剣に行かないとな。 意識を切り替え、一気に門を開ける。 もちろん、近所迷惑にならないようにだ
「相変わらず手荒い歓迎ですね」
「・・・・・・行くぞ」
宝物庫から木刀を出し、それを一気に引き抜きなのはと逆側の方に受け流す。 毎回の歓迎方法で慣れた部分がある。 最初は、後一瞬遅れていたら頭がトマトのようになるところだったが。 まぁ、この呼び出して宝物庫の展開速度や俺の反応速度が上がっているというのも皮肉な話なのだが
「お兄ちゃん!」
「口を出すななのは、これは俺とコイツの問題だ」
「そう言うことだなのは」
何か言おうとするなのはだが、それを兄である恭也さんは有無を言わせない気迫で遮る。 俺はというと頭に手を置き、そのまま二、三回ポンポンするだけで恭也さんについて行く。 本当に毎回のことだが、頭に手を置いた時睨むのはやめていただきたい。 そんならこんな手荒い歓迎はやめていただきたいものだ。 それからは無言で歩き、道場につくとすぐに構える恭也さん。 俺もそれを受け構える
「・・・・・・・ッ!!」
構えた瞬間、相変わらずすごい速度で接近される。 これで最高速じゃないというのだから、本当に人間やめてるんじゃないかと思う。 一撃目の突きをいなすが、恭也さん自体小太刀の木刀を二振りも使っている。 この高町家、小太刀二刀御神流というもの教えているらしい。 もっとも俺も詳しく聞いたわけではないし、門外不出らしいのだが。 なのはは習っていないと聞いた。 ともかく、二振りあるのだ。 一撃目を迎撃した時点で、二撃目は振られている。 二撃目の迎撃は、出来る!空いている左手で二撃目を放とうとしている腕を下からすくいあげるように弾く。 なのだが、隙のない連撃だ。 もうお代わりが来ている。 これを魔法なしでやっているのだから、本当に高町家は化け物だと思う。 隙などないが無理矢理切り払い、距離を開く
「・・・・・・」
「はぁはぁ......」
本当に、顔色も変えないでこっちを見下ろして。 木刀を持つ手に力が入る。 いいさ、やれるところまでやってやるさ。 どういうつもりで呼び出しているのか知らないが、いやなのはのことでなのだろうが、そんなこと知ったことじゃない
~恭也視点~
「はあああぁぁぁ!!」
雄叫びをあげながら神木がこちらに向かってくる。 なのはやなのはの相棒であるレイジングハートから、彼の話は聞いていた。 最初はなのはを泣かせたやつとして根性を叩きなおしてやろう、そんな考えで
「ッ!!」
わざと負けてやる義理はないがな。 肩で息をしている神木の体勢が大きく崩れ、俺はそれに合わせわざと突っ込む。 罠だろうが何だろうが『貫』を放つだけだ。 だが、神木は予想をはるかに超える答えを叩き出す。 右手に持っていた木刀を左手に持ち替え、こちらの貫に合わせ、小太刀の木刀を掴まれる。 まさか、こんな答えを出されるとはな!さっきも思った通り、こちらも簡単に負けてやるつもりはない!片方は捕まれてしまったが、片方は無事だ。 視界がモノクロになる感覚を無視し、距離を開け一刀による遠間からの抜刀による一撃。 虎切、しかも神速を併用してのものだ。 一撃は吸い込まれるように神木に直撃するかと思われたが、
~恭也視点 end~
何が起こったのかわからなかった。 小太刀の木刀を
「恭ちゃんも大人げないなー、神速使ってからの虎切なんて。 大丈夫?」
なのはの姉の美由希さんがそんな風に言いながら道場に入ってきて、俺のほうによってくる。
「・・・・・・まぁ、何とか」