元踏み台転生者物語   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第三十話

オールストンシー臨時救難テントまでイリスを護送し、応急手当てを済ませるころには日付が変わっていた。 ようやく取り調べの準備も整い、取り調べをしようとすればバニングス達が来たようだった。 その際氷漬けにしたまま取り調べを始めようとしたためか白い目で見られたが、気にせずに追い出しなのはのところに行かせた

 

「さて、取り調べを始めるわけだが。 ぶっちゃけ、お前がこの世界に来た目的は分かってはいるがもう一度語ってもらう」

 

「ふん......」

 

「・・・・・・」

 

結構な怪我をしたクロノも立ち合い、イリスの事情聴取が始まった。 と言っても、目新しい情報はない。 キリエ・フローリアンの星の再生と父親の病気を治したいという願いを利用し、この世界に眠るユーリに復讐を。 夜天の書を奪い、その中に眠っていたデータ、これはなのはやはやて、フェイト・テスタロッサと似た姿をした少女たちのことだが、それを目覚めさせ永遠結晶、つまりユーリへの道を開いたこと。 そして自分の復讐のためにユーリを操り、この世界をも巻き込んで復讐をしようとしたこと

 

「まぁ、これて言って目新しい情報はないな。 それで、今回の件だがどうするクロノ?」

 

「ことがこと、だからな。 本局に報告すれば、イリスを含めた今回の事件にかかわった者たちの身柄確保、技術の提供を迫られるだろうな」

 

「もちろん俺たちも、色々事情聴取されるだろうな。 正直言ってかなり面倒だが」

 

「・・・・・・今回の事は母さんと話し合って決めるつもりだが、僕としては報告せず今回の事件に関するデータ破棄、抹消しようと思う」

 

「それが一番だろうな。 はぁ...... それもそれで面倒そうだが」

 

「私に関係のない話をしないでほしいのだけど?」

 

「・・・・・・それもそうだな」

 

イリスに言われ気が付く。 まぁ、確かに今回の件がどうなろうがイリスとしては関係ないだろう。 逃げようと思えば逃げれるのだから。 クロノとの話はそこで打ちきり、イリスに向き直る

 

「まぁ、今言った通り今回の件はなかったことになる。 お前は帰るまで、そのまま拘束しておくがな」

 

「判断が甘いこと。 まぁ、逃げる気なんてさらさらないけどね」

 

相変わらず態度の変わらないイリスには呆れるが、俺はそのまま席を立つ。 あまり長く取り調べして、クロノに無理をさせるのも悪いというのもある。 一応、クロノは絶対安静なのだ。 それを無理言って出てきたので、エイミィさんが怖いと嘆いていたのはクロノだったが。 それともう一人、イリスと話したがっていたやつがいたからだ

 

「さて、取り調べは終わりだ。 もう入ってきても構わない」

 

「し、失礼します」

 

「・・・・・・」

 

話したがっていたのは、ユーリだった。 一応彼女も取り調べをしなければならないのだが、操られて暴れていただけなので取り調べようがない。 激しい戦闘ではあったが、特に怪我もなかったのでこちらについた途端、けがの手当てを受けている俺にイリスと話したいとお願いしに来たのだ。 おっかなびっくり入ってきたユーリにイリスは特に反応を示すことはなかった

 

「一応、イリスには監視がいるんでな。 俺も同席させてもらうが構わないか?」

 

「えっと...... 一応大丈夫だと思います」

 

どこか怖がられているような気もするが、同席の返事ももらったのでそのままテントの端による

 

「お久しぶりです、イリス」

 

「久しぶり、ね。 家族を殺して、星すら殺そうとしたアンタからそんな言葉が聞けるなんてね」

 

「それ、は......」

 

イリスの皮肉がたっぷり効いた言葉に、あげていた顔を下げてしまうユーリ。 たぶん事実なのだろう、ユーリの反応を見ていれば分かる。 服の裾を握りしめ、俯いてる姿はどこか泣きそうにも思えた。 はぁ...... 

 

「一々罵倒しなきゃ気が済まんのかお前は。 それとユーリ、お前はそいつと話に来たんじゃないのか。 部外者が口を挟むのはどうかとも思うが」

 

「ふん......」

 

「は、はい」

 

気に入らないようにこちらを見たイリスだが、すぐに目をそらした。 ユーリも顔を上げ、話始める

 

「イリスにはとても信じられない荒唐無稽の話かもしれませんが、私が知る真実をお話します」

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