どうも現地は雪が降り始めたようで、うっすらと木に雪が積もっていた。 バリアジャケットや身体強化のおかげで寒くはないが、白いとなのはが見つけ辛い。 闇雲に探しても見つかるはずもないので、はやる気持ちを抑えつつ念話で声をかける
『こちら神木、誰かこの念話が聞こえているやつはいないか!』
『神木、なんでお前がここに!いや、それはいい。 なのはを探してくれ!!』
ビンゴだったようで、なのはと一緒に任務を受けていたヴィータに念話がつながったようだった。 だが、なのはを探してくれということは......
『何かあったのか?』
『任務を終えて合流地に向かったのはいいんだが、部隊に合流したら突然襲われて部隊は散り散りになっちまったんだ。 他の奴らの退避は完了したんだが、アタシとなのはがしつこく追われてて......』
『目的はお前たち? いやいい、考えるのは後だ。 なのはの大まかな位置は分かるか?』
直後、ピンク色の魔力光と轟音が鳴り響く。 なのはっていうのは分かるが、なんであんなにでかい一撃を? それほどの敵って言うことなのか? 頭が思考でごちゃごちゃになりながら、その方向に飛び始める
『なのは様の魔力を確認。 その周りに何かの反応が、取り囲まれてます』
「チィッ!!」
飛ぶ速度を最高速に上げ、目的地を目指す。 ようやくなのはを視認できるところまで来たが、何かに取り囲まれている? しかもなのはは先ほどの一撃が原因か、中央で気絶していた。 普段ならレイジングハートが何かしらしてなのはを守りそうなものだが、その様子もない。 まさに、絶体絶命だった。 このままでは間に合わないと判断し、王の財宝からありったけの剣を射出する。 なのはの周りの奴らが少し残ったが、これで大部分は殲滅できた。 これにより気が付いたのか、なのはを襲っていたものはこちらに向かってくる。 接近すると同時に、何故か飛行魔法が不安定になっていく
「トーリスリッター!!」
『あの機体、魔法結合と発生を...... すぐに対処します』
不安定になった飛行魔法だったが、トーリスリッターがすぐに術式を組み替えたのか安定する。 すれ違いざまに機械を切り裂き、そのままなのはを囲んでいる数機を切り裂く
「なのは!なのは!!」
『バイタルは安定しています。 おそらく過剰な魔力の消失で気絶しただけかと』
俺が声をかけてもなのはは目を覚ますことなく、眠り続けていた。 そんな俺の様子を見かねてか、トーリスリッターが簡易的に診察をしてくれたようだ。 一安心と言いたいところだが、まだあの機械がいるかもしれない。 長居は無用だ。 なのはを横抱きにし、レイジングハートを回収する
『ヴィータ、なのはを回収した』
『すまん、アタシが付いていながら......』
『イレギュラーがあったんだ、仕方ないだろ。 いつまでも気にするな。 合流するぞ』
『あぁ』
飛ぼうとして術式を起動すれば、なのはが身じろぎした
「う、ん?」
「なのは、目が覚めたか」
「理樹、君?」
目が覚めたのはよかったのだが、どこか顔色が悪いなのは。 ともかく長居は危ないので飛ぼうとしたのだが...... 何かを感じ、なのはとレイジングハートを放り投げる
「きゃ!?」
なのはのそんな声が聞こえると同時に、俺の胸からは刃物が生えていた
「マスター!?」
一瞬意識が遠のきかけるものの気合でつなぎ止め、胸から出ている刃物を掴む。 ステルス機能まであるやつがいるのか、こいつらは。 初代様と手合わせしてなかったら死んでたぞこれ。 なんて考えつつ、魔力を高め札に込める
「理樹君!?」
「ぐぅ!!呪相、氷、天!!」
離れないのが分かったのか、俺のことを切ってくる機械だが氷天を使い氷漬けにする。 それにより動きが止まり、一緒に氷漬けになった刃物は脆くなったのか折れる。 それにより支えを失った俺は地面に落ちる。 あぁ、冷たいが下が雪で助かった。 あまり痛くない
「理樹君!理樹君!!」
俺のことをゆするなのはだが、段々と意識が遠くなっていく。 だんだんなのはがゆすっているのに、それすらも心地よくなってきた
「なの、は...... ヴィータと、連絡を取れ」
幸いなことに、機械ごと氷漬けにした時に刃物も凍ったため、傷口も凍っているためかあまり血が出ないのが救いだ。 まぁ、後はヴィータがどれだけ早くついて応急処置を出来るかだな。 こいつ、冷静じゃないし。 それに、ほとんど魔力残ってないみたいだしな。 なんてことを考えながら、俺は意識を緩やかに手放した