元踏み台転生者物語   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第四十五話

「救援、感謝する」

 

「い、いえ!こちらも近くで任務をしていたので!!」

 

ガチガチに緊張しつつ、握手をするアイツに呆れる俺。 結局戦闘機人とやらに逃げられたわけだが、ゼスト隊が無事だったのだから当初の目的は果たせた。 ただ、ガジェットドローンが現れたということは今回の件はなのはが襲われた件とつながっているということだ。 いろいろと調べることが出てきた

 

「君にも、感謝する」

 

「いえ」

 

俺は短く返事をし、差し出された手を握り返す。 ごつごつした手だ

 

「本当に君たちのおかげで助かったんだもの、謙遜しない!」

 

「そうよ、そうよ!」

 

何故か俺がメガーヌさんとクイントさんに背中をバシバシ叩かれる。 メガーヌさんはいいとしても、クイントさんは加減をしてほしい。 周りを見回してみると、俺が見た時よりも少し怪我人は増えているが重傷者はいないようだ。 おおかた、撤退しているときに襲われたのだろうが大丈夫だったようだ

 

「それで、近くで任務ということだったが何故海の人間がここに?」

 

言われるとは思っていたが、まさかこのタイミングとは。 さっきまでの雰囲気は身を潜め、こちらに厳しい視線を向けてくるゼストさん。 その様子にクイントさんはなだめようとするも、効果なし。 メガーヌさんも怪しいと思ってるのか、ニコニコとこちらを見ていた。 アイツではぼろが出そうだったので、俺が前に出て説明を始める

 

「管轄違い、ということですよね? とは言っても、そういう任務が海にくるということもご存じのはずでは?」

 

「その通りだ。 だが、我々が確認したときは()()()()()()()()という報告はなかった」

 

「それはおかしいですね。 こちらも命令できているので。 指示書はこれですが」

 

そう言って、指示書を表示する。 ゼストさん、メガーヌさんは確認するために文面を読んでいた。 やがて読み終わったのか、顔を見合わせ頷いていた

 

「確かに、本物のようだ」

 

「でも隊長、出る前に確認した時には」

 

「本局で間違いが発生したか、あるいは」

 

俺の言葉に厳しい視線を向けてくる二人。 俺は肩をすくめることで視線を躱す

 

「ともかく、これで偶然ということは分かって頂けたはずです」

 

「ええ、そうね」

 

まだ少し疑わしそうにしているものの、メガーヌさんは納得したようだ。 ただ、ゼストさんは厳しい表情のままだ

 

「ところで、そちらの任務はどうするんでしょうか? 負傷者も多いですし、このまま中止でしょうか?」

 

「何でそんなことを?」

 

これまで話し合いに参加していなかったクイントさんが、そう聞いてくる。 まぁ、隊の負傷者の傷の具合を確認しに行っていたのだが

 

「いえ、こちらも任務が終わって帰還するところだったので。 もしよろしければ、このまま護衛でもと」

 

「あー、負傷者も多いから私としては助かるけど......」

 

そう言ってチラリとゼストさんを見るクイントさん。 さて、どうする

 

「・・・・・・負傷者は多いのは事実だ。 頼めるか?」

 

「こちらから言いだしたことですから。 それに、任務中断の報告をする時俺もいたほうが都合がいいでしょう?」

 

「・・・・・・」

 

ゼストさんはそれには答えず、撤退の準備を開始し始める。 俺たちはそれを少し離れたところから見ていた。 と言っても、周りは警戒しているが

 

「なぁ」

 

「なんだ?」

 

「さっきの任務の記録だけど、どう見る?」

 

真剣な表情で俺のことを見るが

 

「わからん。 本当にただのミスか、それとも本当に彼らを消そうとしたのかはな。 どちらにしろ、この後分かるだろうよ」

 

「・・・・・・胃が痛い」

 

泣き言を言っているやつは知らないふりをして、どうやら準備が整ったようなのでついて行く

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