元踏み台転生者物語   作:サクサクフェイはや幻想入り

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感想の方で父親治さなかったと聞かれましたが、治しましたね。 ほら、親父さん治したのより、なのはの方が印象深かったんですよ(震え声

決して忘れてたわけじゃないよ?


第五話

気持ち悪さで目が覚める。 気持ち悪さの原因は寝汗だ。 

 

「またか......」

 

ため息をつきながら時計を見れば、朝の五時だ。 ちょうどいいかと思いつつ、着替えをもって部屋を出る

 

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シャワーを浴び、物音を立てないように玄関の扉を閉め外に出る。 ここ最近、あまり寝た気がしなくて頭をスッキリさせるためにたまにやっていたランニングを毎朝やるようになった。 まぁこの海鳴、ランニング等をしている人が多い。 朝の散歩とかランニングとか、なのでこの時間にランニングをすれば知り合いなどにも出くわす

 

「む?」

 

「ん?」

 

「リインフォースとシグナムか、おはよう」

 

八神家のリインフォースと将のシグナムだ。 たまにここにザフィーラやヴィータなども入るのだが、今日は二人のようだ。 そのまま抜かそうと前に出れば、何故か並走される

 

「「「・・・・・・」」」

 

何が悲しくて、朝から三人とも無言で走っているのか。 しかも、引き離そうとペースをあげれば二人も上げるし、落とせば落とす。 何がしたいんだコイツ等は

 

「何か用か?」

 

「いや、私は特にないのだが将がな」

 

「・・・・・・負けてはいられないからな」

 

「意味が分からん」

 

ただのランニングのはずなのだが、何故か勝ち負けの話になっていた。 とりあえず朝から疲れたくないし、普通のペースに戻す。 それが分かったのか、リインフォースも普通に話しかけてきた

 

「この頃よくランニングをしているようだが、どうしたんだ?」

 

「よく、分からなくてな。 夢見が悪いみたいでな、ここ最近、飛び起きることが多いんだ」

 

「夢見、か。 内容などは覚えていないのか?」

 

「全然。 思い出そうとか思わないが、飛び起きた時寝汗がすごくてな。 そのまま寝直す気分でもないし、そのままランニングに。 そんな感じだな。 そっちは?」

 

「私たちか? 私たちの方はもともと将が行っていたランニングに私が参加してる感じだな」

 

割と会話が始まれば、俺とリインフォースは会話が進む。 なんというか、割と天然の部分が最近見え始めたリインフォースだが、独特な感じがあるので話が進むのだ。 ・・・・・・それに、こいつの場合あまり深く聞いて来ようとしないしな

 

「そういうわけで、制御をだな」

 

「まぁ、聖杯から魔力のバックアップはほぼ無限だからな。 制御を早めに身に着けようというのは間違いではないな」

 

「あぁ。 騎士たちでもいいのだが、もしものこともある」

 

「暇なとき、という制約はつくが手合わせ程度なら構わない。 最悪、結界をはれば全力で戦闘しても問題ないしな。 ・・・・・・無断でやると、俺の報告書の量が増えるがな」

 

「それは....... そうだな」

 

お互いに苦笑しながら笑い合っていると、後ろから死にそうな声が聞こえる

 

「リイン、フォース...... それに、神木...... すこしは、人のことを考えろ.......」

 

「「あっ......」」

 

知らずのうちにペースが少し上がっていたらしく、シグナムが今にも死にそうな青い顔でこちらを見ていた。 完璧にシグナムを忘れていた俺たちは同時に声をあげる。 てか、そんな状態になるまで走るなよ。 そんなことを思いながら、慌てて駆け寄るリインフォースの後を追う

 

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授業中というのは暇だ。 前世で習ったことをもう一回なぞっているのだ、それは暇だ。 確かに前世よりやっていることは高度なのだが、小学生の内容だ。 暇なのは仕方がない。 だが、だからと言って大多数の授業の邪魔をするわけにはいかない。 なので、教科書を読みながら暇をつぶす。 プチ寝不足ということもあり眠いが、まぁ大丈夫だ。 空を眺めれば快晴、梅雨も終わり夏も目前だ。 てか、まぶしい。 それに日差しも、段々と熱くなってきている。 海が近い海鳴だが、それでも暑いものは暑い。 今年も熱くなりそうだなんて考えていると、授業の終わりのチャイムが鳴る。 日直がお決まりの号令をすれば教師は出て行く。 固まったところをほぐすように体を伸ばしていると、わき腹をつつかれる

 

「・・・・・・はやて」

 

「むぅ、理樹君はわき腹やってもダメなんやな」

 

「はぁ......」

 

はやてを無視し体を伸ばすのをやめると、そのまま机に突っ伏す。 はやてが騒いでいるがそのことごとくを無視しておく、関わるの面倒だし。 それに、何故か俺の席に人が集まってきてるしな

 

「アンタも懲りないねぇ、はやて」

 

「アリサちゃんが何言ってるかわかりませーん」

 

「アンタは......」

 

「あ、はやてちゃんこの間の本だけど」

 

「お、流石すずかちゃんやな!」

 

・・・・・・騒がしいことこの上ない。 自分らの席でやれと言いたいところだが残念、この間の席替えで周りがこいつらなのだ。 だからと言って、俺の席の周りでやる意味が分からないけどな

 

「り、理樹君」

 

「んー? 何か用かなのは」

 

なのはが話しかけてきたが、少し眠くなってきていた俺は机に突っ伏したまま応答する

 

「なんかこの頃眠そうだけど、どうかしたの?」

 

「あー......」

 

「夢見が悪いんやろ?」

 

「・・・・・・何でアンタが知ってんのよはやて」

 

俺がなのはの質問に答えようとすると、横からはやてが口を挟んでくる。 なんかすごく微妙な空気になってしまったが、一応説明しておく

 

「今はやてが言った通りだ。 この頃夢見が悪くてな、少し寝不足なんだ。 どんな夢かは覚えてないが」

 

「・・・・・・なんではやてちゃんが?」

 

すごく面倒なことになった。 なのはが少し落ち込んだ声を出している。 それに合わせてバニングスの視線が鋭くなっているような気がする。 なので顔を上げ、はやてを睨んでおく。 ペコちゃん人形みたいな顔をしているが、この借りはあとで模擬戦かなんかで晴らしておこう。 はやてが身震いしているようだが、知らん。 とりあえず体を起こし、なのはに説明を始める

 

「たぶん、朝ランニングしたときにリインフォースたちに話したからだと思う。 偶然会ってな」

 

「ま、そういうことやで? なのはちゃんが心配するようなことなーんにもないで?」

 

などと、不安にさせた張本人が言っている。 なのはも納得したのか、少しは表情が晴れた

 


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