八幡side
Pi……Pi……Pi……Pi……Pi……
朧気ながら俺の目覚まし時計の電子音が聞こえる。そうだ……今日からサクラの警護だから普段より早めに目覚ましをかけたんだったわ。
俺は目覚まし時計に手を伸ばして目覚まし時計を止め、ベッドから立ち上がる。
さて、行くか…………
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制服に着替え、キッチンで準備した朝御飯を食べながら、俺はテレビを見る。
おお、滞在期間中のツヴァイ諸島の天気は晴れか。これならライブも問題なく出来そうだな。
そう思いながら、朝御飯を食べていると……
「うおっ!?」
突如、地震が起きたかのような振動に見舞われる。もしかしてツヴァイ諸島に接岸したのか?
すると、チャイム音と共に外から何かを放送している声が聞こえる。この声はエリカか?
『艦内一斉連絡です。リトルガーデンの皆様、おはようございます。たった今、この艦はツヴァイ諸島の東島であるイーストランドに接岸しました。繰り返します……』
どうやら俺が思っていた通りリトルガーデンがツヴァイ諸島に接岸したようだ。先程の振動もイーストランドに接岸した衝撃だろう。
確か、到着の一時間後にツヴァイ諸島とリトルガーデンとの検問が開かれ、一般人は出入りが許される予定だ。サクラが来るのは昼だから俺もリトルガーデンに近い店で買い物を済ませておこうかな。
そう思っていると、俺のPDAが電子音を立てた。生徒会からの通話要請だ。一体何だろう。
「はい、比企谷です」
『比企谷先輩、おはようございます。エリカ・キャンドルです。今は大丈夫ですか?』
「大丈夫だ。で、どうした?」
『実はクライアントである霧島サクラがリトルガーデンを見て回りたいと一時間と少しで、リトルガーデンのエアポートに到着するようなんです』
おいおい、聞いてないんだが。先日、早めに着くかもと話していたが、そんなにも早めに着くのかよ。まさか、カレンちゃんにもう会いに行くのか?
「確か一時間後だと、エリカやクレアはツヴァイ諸島の総督や要職の方と会談があったな?」
『ええ、そうです。本来は私達もクライアントの迎えに行く予定でしたが、こうなった以上は依頼を受けた比企谷先輩と如月ハヤトだけでも迎えに行くしかありません。先日話した通り警護やそのプランは比企谷先輩が主導で構いませんので、朝早いのですが、行って貰えないでしょうか?』
「もちろんだ」
まったく……生徒会の皆を困らせやがって。というか、エリカは俺とサクラが家族関係なのを知っているだろ。行く以外の選択肢なんて無いわ。
「なら、早速だが俺の家の前に迎えの車を手配してくれるか?そのまま俺はその車に乗り込んで如月を回収してリトルガーデンの空港に向かうからさ」
『分かりました。それでは失礼します。』
そう言って俺との通話は切られる。エリカもお偉いさんとの会談があるから忙しいのだろう。
さて俺も予定は狂ったが、準備をしよう。
「ハンドレッド・オン」
俺はハンドレッドを起動させ、警護の時の正装である影で作った黒服を制服の上に纏う。
まずは如月に連絡だな。もしかすると、エミールがデートに誘っているかもしれないし。だったら、サクラが迷惑をかけて本当にすまないと思う。実際、俺も話を聞いていなくてここからアドリブなんだわ。