ボッチのハンドレッド使い   作:リコルト

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気付いたか方もいるかもしれませんが、台本形式を止めることにしました。
自分としては誰が話しているかを見やすいようにしていただけですが、小説を書いている先輩や台本形式は止めた方が良いという感想の影響を受けて勝手ながらこのような決断をさせて頂きました。
一応、この話を含めて今までに投稿した作品は全て編集させて貰いました。しばらくは台本形式を止めて投稿しますが、見づらいというような感想が多ければ、再び元の形に戻しますのでよろしくお願いします。

それでは本編をどうぞ。




歌姫の到着

 

八幡side

 

 

「悪いな、こんな朝から」

 

 

「いえ、そんなことは」

 

 

迎えの車の中で揺さぶられながら、俺は朝からわざわざ招集してしまった如月に謝った。本当は俺の身内の歌姫が勝手にやった事なんだが、許してくれるとはなんて優しいのだろうか。聖人かよ。

 

 

「比企谷先輩って前に霧島サクラの警護をやってたんですよね?こういう事ってあったんですか?」

 

 

「……まぁな」

 

 

俺は如月に訊ねられ、その質問にYesと答える。あながち間違いではないな。サクラの気分でたまに時間が早まったり、遅くなったりはする。だが、こんなに大きく時間がズレた事は今までにはない。やはり、如月効果だろうか。

 

 

………………………

 

 

 

……………………………………………

 

 

 

……………………………………………………………

 

 

車に揺られて五分ほどで、俺達はリトルガーデンにある空港に到着した。

 

 

「そうだ、如月にはこれを先に渡しておこう。扱い方は俺が前に教えた通りだ」

 

 

俺は懐から一丁の拳銃を如月に渡す。

 

 

「これがNトランキライザーですか?」

 

 

「ああ、何があっても肌身から離すなよ」

 

 

俺からNトランキライザーを受け取ると、如月は制服の内側にあるホルスターにそれをしまう。

 

 

Nトランキライザーとは人間、そして武芸者にも有効な小型の麻酔銃のことだ。

 

 

基本は麻酔銃だから殺傷能力は無いに等しいが、武芸者に対してはエナジーバリアを中和したり、身体のセンスエナジーのバランスを崩して無力化できる優れものだ。

 

 

普段からハンドレッドを起動している俺には無用かもしれないが、今回ばかりは一応俺も所有している。相手は武芸者、しかもヴァリアントだからな。あくまで保険だよ、保険。

 

 

ここで普段から剣を振り回しているため、銃には疎い如月にそんな物を持たせても大丈夫かと思われるかもしれないが、安心しろ。今日の依頼のために如月には俺がみっちり銃の扱い方を教えておいた。最初はひどかったが、今はそれなりに的に当てられるだろう。

 

 

「あとは如月専用の探査機(ソナー)だ」

 

 

俺は追加で如月に小さな無線機のような物を渡す。

 

 

「前にレクチャーはしたが、ホテルの部屋などには盗聴器やカメラが仕掛けられている可能性がある。これを使えばそれらを見つける事が出来る。基本は俺と一緒だから、俺が気になる場所に対して如月に探知をするように命令するが、自分から気になる場所が見つけたなら積極的に使って貰って構わない」

 

 

「分かりました」

 

 

そう言って如月は俺から貰った探査機も制服の内側にしまう。さて、これでサクラが来る前に如月には話すべきことは一通り話した筈だ。

 

 

如月は誰から連絡が来たのかは知らないが、PDAを弄っているし、俺も気長に待つとしよう。

 

 

…………………………

 

 

……………………………………………

 

 

………………………………………………………

 

 

空港の滑走路のど真ん中に居るのも邪魔なため、空港に隣接している待ち合い室で如月と二人で待機していると、管制塔からサクラの乗っている飛行機が着陸体勢に入ったという連絡を貰った。

 

 

おお、来たかと思いつつ俺と如月は管制塔から伝えられた着陸する予定の場所に急いで向かう。

 

 

 

 

 

「あれがクライアントの飛行機ですか?」

 

 

「ああ、そうだ」

 

 

空港として改造された甲板に出て、指定された場所の近くで待機をしていると、俺がよく知る飛行機のシルエットを空に確認することができた。

 

 

俺が確認できたのも束の間、飛行機は車輪を出して勢いのある音と風と共に俺達の近くに着陸する。そのまま飛行機のハッチが開き、飛行機から地上に降りるための階段が色んな段階を踏んで形成されていく。

 

 

やがて飛行機のハッチからワンピースとホットパンツという動き易そうではあるが、肌が露出しているために男の心を擽るようなファッションをした俺がよく知る桜色の髪色の少女が姿を現し、俺達の存在に気付くと、こちらに向かって走るように急いで階段を下りようとする。

 

 

「ハーチマーン!!」

 

 

階段を降りてリトルガーデンに降り立つや否や、サクラは俺の胸に飛び込んで来て顔を埋める。

 

 

「サクラ、直で会うのは久し振りだな」

 

 

「ええ!会いたかったわ!」

 

 

他人から見たら事情を知らないため分からないが、家族同士の感動の再開を堪能していると、サクラの後を追うように飛行機からサクラのマネージャーであり、サクラのプロデュースをする会社の社長でもあり、俺とサクラの育ての親でもある女性、スフレさんもやって来た。

 

 

「サクラ。ハチマン君にじゃれつくのはその辺にしたらどう?新しい警護の方が置いてけぼりだわ」

 

 

「あら、そうね」 

 

 

スフレさんに注意されると、サクラは如月の方を見て、彼に挨拶をしようと俺の体から離れて如月の方に行く。

 

 

あれ?ズボンポケットに何か紙が入ってるな?待ち合い室で空っぽにした筈なんだが。

 

 

俺はポケットからそれを取り出すと、そこにはサクラからの伝言と言うべきものが書かれていた。いつの間に俺のポケットに入れたんだか。

 

 

『ハチマン、まずは勝手にプランを変えてごめんなさいね。カレンちゃんやハヤトくんに会うのが待ちきれなかったの。それで、今後のプランだけど、まずはリトルガーデンを見学するフリをしてカレンちゃんがいる病院に連れてって貰えるように取り繕ってくれないかしら。早速だけど、サプライズがしたいのよね』

 

 

おいおい、いきなりかよ。そう思いながらサクラの方を見ると、如月と話しながら俺に一瞬だけウインクをする。この紙を俺に渡したのはサプライズをするために口裏を合わせる為だろう。如月の前ではあまり相談が出来ないし。

 

 

まったく……仕方がないなぁ。

 

 

まずはハイヤーの運転手に連絡だな。そう思いながら俺は先程乗ってきた迎えの車の運転手に連絡を入れる。

 

 

う~ん、取り繕ってくれないかと言われて、いきなりアイドルが病院に行くのも変だからなぁ。病院の近くで降ろして貰って、そこからカレンちゃんの病院に向かって歩く事にするか。

 

 

 

 




ここ最近、評価欄を見ると低評価が多くて気になるこの頃です。文章力が下がっているのかなぁ。
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